ノート:アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリー
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(ノート:アブド・アル=ワヒード・ビン・マスードから転送)
名前について
[編集]ちょっと気になることがあるので、だれか、何かご存じのことがあれば教えてください。
- 翻訳元の enwp の翻訳時の版では名前が "عبد الواحد بن مسعود بن محمد عنون" とされ、"Abd al-Wahid bin Mas'ud bin Mohammed Anun" とラテン文字転写されています。このうち、"عنون" が何なのか、よくわかりません。この単語は Hans Wehr 4th ed., page 762 によると ʕanwana と読み、動詞なのですが。
- arwp の現時点での版は、完全に enwp の翻訳です。冒頭に太字で名前とされている "عبد الواحد بن مسعود بن محمد عنون" の "عنون" は、enwp に書かれている 1600年に描かれた肖像画の解説、"Abd el-Ouahed ben Messaoud ben Mohammed Anoun, Moorish Ambassador to Queen Elizabeth I" に含まれている "Anoun" をアラビア文字転写したようです。
- arwp のアラビア文字転写を参照した誰かが、enwp に逆輸入して "عنون" を "Anun" とラテン文字転写したようです。
- 上の2,3の仮説があっていれば、多言語ウィキペディア間をあやふやな情報が行ったり来たりしたせいで誤情報が生まれています。特に、2の段階の "Anoun" のアラビア文字転写が怪しいです。
- 名前が "عبد الواحد بن مسعود بن محمد عنون" というのが正しいことを示す文献があることをご存じの人がいれば、ぜひ教えてください。"عنون" はマグリブ方言の称号か何かなのでしょうか。そうであれば読み方も教えてください。
--ねをなふみそね(会話) 2023年6月27日 (火) 12:45 (UTC)
- 姓名の表記については私もはっきりわかりませんでしたので、後で誰かに確認できればと思っておりました。ご存じの方がおられましたら教えていただきたいです。--さえぼー(会話) 2023年6月27日 (火) 13:01 (UTC)
- 前近代のアラブ人には東アジアの社会が持っているような「姓」がなく、一見「ファミリーネーム」や「姓」に見えるものもぜんぶ個人の名前になります。なので、最後に付加された "عنون" も、この人の別名のはずです。にもかかわらず冠詞がついておらず、不自然です。enwp で Anoun ⇔ Anun でちょっとした編集合戦をやっているところから推測するに、十中八九、ウィキペディア発の捏造情報だと思うのですが、果たしてどうなのでしょう。--ねをなふみそね(会話) 2023年6月28日 (水) 13:18 (UTC)
初版に関する情報
[編集]本項目は、武蔵大学で2023年夏学期に行われた英日翻訳ウィキペディアン養成プロジェクトクラスにより立項された記事です。記事についての一般的な議論はこちらのノートで行っていただけますと幸いですが、学生が作成した版について、著作権や記事名など大きな問題がある場合はクラスの指導教員である利用者:さえぼーまでご一報ください。--さえぼー(会話) 2023年6月27日 (火) 14:34 (UTC)
- 記事名の中の「ワヒード」は明らかな誤りです。وحِيد (waḥīd) は形容詞なので冠詞がつかないはずです。それでは、1600年のイギリス人が "el Ouahed" と聞き取った単語がアラビア語では本来、何だったのか。まあ普通に考えて、arwp が採用している通り、الواحد (wāḥid) でしょう。あと、大きな問題ではないのですが、"was principle secretary to" を「首席秘書官」とした翻訳に違和感があります。辞書を引くと確かに(官庁などの)秘書官、書記、という訳語が載っているのですが、16世紀のマグリブにかっちりした官僚制があったように思えません。フランスの啓蒙思想家が中国の高度に発達した官僚制を讃嘆したのが18世紀のはなしですので。あと、書記としては「カーティブ」という役職があるのですが、いくらカーティブの長でも君主の名代として異国に遣使されるとは思えません。一方で、secretary には "信用して秘密を明かせる人(a person to whom a secret is entrusted)" という意味があるらしいので、わたしがアフマド・マンスール・ザハビーの項をつくったときは、「腹心」と訳してみました。あるいは、あまり自信はないのですが、al-ḥājib という役職が英語の文献ではときどき、secretary と訳される場合があるので、これかもしれません。確信が持てないので「腹心」と訳してみました。--ねをなふみそね(会話) 2023年6月28日 (水) 13:18 (UTC)
- ご指摘の箇所を「腹心」に変更しました。現在、名前の読み方についてこのあたりの地域に詳しい方に問い合わせており、私のほうでも少し調査をしております。お手数をおかけして申し訳ありません。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 13:31 (UTC)
- この地域のアラビア語がわかる方におうかがいしたところ、「アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリー」が一番日本語表記としては適切ではないかということでした。もう少し調査しますが、とりあえず改名提案を出しておきます。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 14:50 (UTC)
- 正しいアラビア語の綴りはعبد الواحد بن مسعود بن محمد عنوريではないかとのことです。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 14:53 (UTC)
- 問い合わせをいただいたものですが、Gallicaのリンクを添えて典拠を挙げておきます。
- Castries, Henry de (ed.). Sources inédites d'histoire du Maroc de 1530 à 1845, Première série, dynastie saadienne (1530-1660), archives et bibliothèques d’Angleterre, t. II (Paris: Paul Geuthner, London: Luzac et C, 1925), 158.
- [1]https://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k5679981q/f177.item.texteImage
- 同時代のイングランド人は彼の名前をAbdala Wahett Anoneと綴っており(p. 162)、Wikipedia以外でもアラビア語でのネットメディアも含めて、この問題のある表記にもとづいた記事が生産されています。
- 近年の研究、例えばBrotton, Jerry. This Orient Isle: Elizabethan England and the Islamic World (London: Penguin Books, 2017)ではal-Annuriと、こちらは不要な定冠詞(al-)が誤って追加されていて、なかなか困ったものです。
- ご参考までに。--Qsarkbir(会話) 2023年6月30日 (金) 08:19 (UTC)
- どうもありがとうございます。私のほうではこの使節についての記述がある勝山貴之『シェイクスピアと異教国への旅』(英宝社、2017)を見ましたが、フルネームでの記載が発見できませんでした。日本語の信頼できそうな表記が見当たらないため、アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリーが改名先として適切ではと思います。アブドゥルワーヒド・ブン・マスウードでも良いのかもしれませんが、日本語のちゃんとした表記列がないからにはフルネームを記事名としたほうがよいように思います。さえぼー(会話) 2023年6月30日 (金) 08:56 (UTC)
- Qsarkbirさん、ありがとうございます。数年来の疑問、知りたかったことの答えが書いてありました。なるほど ri を n と誤読したのですね。--ねをなふみそね(会話) 2023年7月3日 (月) 10:32 (UTC)
- どうもありがとうございます。私のほうではこの使節についての記述がある勝山貴之『シェイクスピアと異教国への旅』(英宝社、2017)を見ましたが、フルネームでの記載が発見できませんでした。日本語の信頼できそうな表記が見当たらないため、アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリーが改名先として適切ではと思います。アブドゥルワーヒド・ブン・マスウードでも良いのかもしれませんが、日本語のちゃんとした表記列がないからにはフルネームを記事名としたほうがよいように思います。さえぼー(会話) 2023年6月30日 (金) 08:56 (UTC)
- 正しいアラビア語の綴りはعبد الواحد بن مسعود بن محمد عنوريではないかとのことです。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 14:53 (UTC)
- この地域のアラビア語がわかる方におうかがいしたところ、「アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリー」が一番日本語表記としては適切ではないかということでした。もう少し調査しますが、とりあえず改名提案を出しておきます。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 14:50 (UTC)
- ご指摘の箇所を「腹心」に変更しました。現在、名前の読み方についてこのあたりの地域に詳しい方に問い合わせており、私のほうでも少し調査をしております。お手数をおかけして申し訳ありません。--さえぼー(会話) 2023年6月28日 (水) 13:31 (UTC)
- アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリーに改名しました。記事内で何か問題がありましたらどんどん加筆していただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。--さえぼー(会話) 2023年7月6日 (木) 07:29 (UTC)
- ありがとうございます。図表の付された原語名がعنونのままだったところをعنوريに修正しました。
- なお、「アブドゥルワーヒド・ブン・マスウード・ブン・ムハンマド・アンヌーリー」の本文中での表記について、初出の箇所以降は「アンヌーリー」と簡潔にしてしまうのが一般的です。彼の場合は父親や兄弟、息子などが記事に登場するわけではないので、他のアンヌーリーとの混同を避けるためにすべての箇所で祖父までの名前を羅列する必要はないはずです。異論がなければ修正しますがいかがでしょうか。--Qsarkbir(会話) 2023年7月11日 (火) 13:13 (UTC)
- どうもありがとうございます。修正をお願い申し上げます。--さえぼー(会話) 2023年7月11日 (火) 13:54 (UTC)