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イグアノドン類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドリオサウルス形類から転送)
イグアノドン類
生息年代: 163–65.5 Ma
さまざまなハドロサウルス類の頭部
地質時代
ジュラ紀中期~白亜紀後期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
亜目 : 鳥脚亜目 Ornithopoda
階級なし : イグアノドン類 Iguanodontia
学名
Iguanodontia
Dollo1888
下位分類[2]

イグアノドン類[3]あるいは禽竜類イグアノドンティア (Iguanodontia) は、ジュラ紀中期から白亜紀後期に生息した草食恐竜クレードである。

このクレードにはカンプトサウルスカロヴォサウルス英語版イグアノドンテノントサウルスおよびカモハシ恐竜とも呼ばれるハドロサウルス科が含まれている。イグアノドン類は最初に発見された恐竜の分類群のひとつである。最もよく知られている恐竜であり、白亜紀においては最も広範に分布し多様な草食恐竜であった[4]ムッタブラサウルス堅母指類の大部分といった派生的なイグアノドン類は一般に大型の動物であり、ある種のもの(体長15メートルに達したシャントゥンゴサウルスなど)は最大級の肉食恐竜に匹敵する大きさであった。

分類

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Benton (2004)では鳥脚類を下目と位置づけ、イグアノドン類には階級を設けていないものの、しばしば鳥脚上目内の下目とされることがある。イグアノドン類は伝統的にはイグアノドン上科(Iguanodontoidea)およびイグアノドン科(Iguanodontidae)に分類されていた。しかし、系統学の研究から伝統的なイグアノドン科はハドロサウルス科に至るまでの多系統群であることが分かった。伝統的な「イグアノドン科」のメンバーの多くは現在、より包括的な分類群であるハドロサウルス上科にふくまれているものの、Iguanodontoideaのような分類群はいまだにしばしば階級なしのクレードとして科学文献で使用されている。イグアノドン類は一般的にパラサウロロフス・ワルケリを含みヒプシロフォドン・フォクシイもしくはテスケロサウルス・ネグレクトゥスを含まない最も包括的な分類群、もしくは究極的には最新の系統解析の結果から得られたこれと同様のグループとなるような種の組み合わせで定義されている。この分類群は最初2008年にポール・セレノによりクレードとして定義された[5]

下記のクラドグラムは、Butler et al, 2011に従ったものである[2]

鳥脚類

オロドロメウス

ヒプシロフォドン

ゼフィロサウルス

ヤンドゥサウルス

カングクンサウルス英語版

ジェホロサウルス

ガスパリニサウラ

パルクソサウルス

ブゲナサウルラ英語版

テスケロサウルス

イグアノドン類

タレンカウエン英語版

アナビセティア

ラブドドン科英語版

テノントサウルス

T. tilletti

T. dossi

ドリオ形類

ドリオサウルス科英語版

堅母指類 (イグアノドンハドロサウルス科などを含む)

出典

[編集]
  1. ^ Calvo, J.O.; Porfiri, J.D.; Novas, F.E. (2007). “Discovery of a new ornithopod dinosaur from the Portezuelo Formation (Upper Cretaceous), Neuquén, Patagonia, Argentina.”. Arquivos do Museu Nacional 65 (4): 471–483. 
  2. ^ a b Richard J. Butler, Jin Liyong, Chen Jun, Pascal Godefroit (2011). “The postcranial osteology and phylogenetic position of the small ornithischian dinosaur Changchunsaurus parvus from the Quantou Formation (Cretaceous: Aptian–Cenomanian) of Jilin Province, north-eastern China”. Palaeontology 54 (3): 667–683. doi:10.1111/j.1475-4983.2011.01046.x. 
  3. ^ 幸光, 冨田; 孝亘, 對比地; 春生, 三枝; 直樹, 池上; 廉, 平山; 英夫, 仲谷 (2020). “恐竜類の分岐分類におけるクレード名の和訳について”. 化石 108: 23–35. doi:10.14825/kaseki.108.0_23. https://www.jstage.jst.go.jp/article/kaseki/108/0/108_23/_article/-char/ja/. 
  4. ^ McDonald, A.T.; Kirkland, J.I.; DeBlieux, D.D.; Madsen, S.K.; Cavin, J.; Milner, A.R.C.; Panzarin, L. (2010). Farke, Andrew Allen. ed. “New Basal Iguanodontians from the Cedar Mountain Formation of Utah and the Evolution of Thumb-Spiked Dinosaurs”. PLoS ONE 5 (11): e14075. doi:10.1371/journal.pone.0014075. PMC 2989904. PMID 21124919. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2989904/. 
  5. ^ Sereno, P.C. (2005). "Stem Archosauria Version 1.0." TaxonSearch. Available: http://www.taxonsearch.org/Archive/stem-archosauria-1.0.php via the Internet. Accessed 24 November 2010.