トランスフォーマー G-2
『トランスフォーマー G-2』(-ジーツー、英題:TRANSFORMERS GENERATION2)は、トランスフォーマーシリーズの玩具のみで進行していた企画。アメリカでは1992年から1995年に、日本では1995年に商品展開された。本作品の登場後、これ以前のシリーズは「ジェネレーション1(G1)」と称されるようになる。
概要
[編集]アメリカにおいて1990年の『アクションマスターシリーズ(日本未発売)』をもってシリーズ展開を一旦終了したトランスフォーマーシリーズが、1992年に旧シリーズやヨーロッパ版の再版・仕様変更版に新規商品を加えて再開した作品。新規商品には球体関節や発光ギミックなどの新技術が導入され、この時培われた技術は同時期の黄金勇者ゴルドランの将軍レオンや、後のビーストウォーズシリーズなどの基礎となった。
また、テレビアニメ『THE TRANSFORMERS』にCGエフェクト・効果音など追加し、『THE TRANSFORMERS GENERATION2』として放送された。
日本では1995年に『トランスフォーマー リターン・オブ・コンボイ』の続編として新規商品を中心に展開されたが仕様変更品などは発売されず、実質的にビーストウォーズが国内で展開されるまでの繋ぎ的な扱いであった。
これは当時タカラの主力玩具であった勇者シリーズがメイン展開(アニメも含む)していたためと思われる。
物語や設定はアメリカ版と日本版で異なるが、どちらも初代(G1)シリーズの続編に位置している。
これらの商品のうち、一部は後になって『ビーストウォーズII』や『カーロボット』において、様式・設定・カラーリング・名称を変更し、別のトランスフォーマーとして発売された。
ストーリー
[編集]かつての大戦で悪の心を失った悪の軍団デストロンのリーダー、メガトロンは、かつてのライバルだった善の軍団サイバトロン総司令官コンボイと共に「セイバートロン連合」を結成し、宇宙の平和のために働いていた。しかし、平和の使者として地球に派遣した部下が地球人によって手違いで殺害されたことを知ったメガトロンは激怒し、「ロボット生命体以外の生物はすべて宇宙にとって悪になる」として地球への侵略を開始、コンボイはパワーアップしたメガトロンに対抗すべく自らのボディを新造し、立ち向かった。
しかし、この戦いに突如第三勢力が介入する。スモークスクリーンとドレッドウィングである。デストロンでありながらメガトロンの配下でない彼らは、戦争を終結させるべく、両軍全てのトランスフォーマーを滅ぼそうとしているのだ。
それぞれが目指す世界のための戦いが、始まる。
登場キャラクター
[編集]日本未発売商品も含む。
サイバトロン
[編集]旧製品の仕様変更品。全て日本未発売。個別売りのみ。
オートボット/Autobots
[編集]93年展開。新たにミサイルランチャーが付属。
- コンボイ/OptimusPrime
- トレーラーにサウンドユニットを搭載し、英語のセリフを喋る。
- マイスター/Jazz
- インフェルノ/Inferno
- 新たに水鉄砲が付属。
- ランボル/SideSwipe
- 黒に塗り替えられる。
ダイノボット/DinoBots
[編集]旧製品の塗装変更品。93年展開。
- グリムロック/Grimlock
- スナール/Snarl
- スラッグ/Slag
ミニボット/MiniBots
[編集]旧製品にメッキが施されたもの。93年展開。
- バンブル/BumbleBee
- ハブキャップ/HubCap
- 赤に塗り替えられる。
- シースプレー/SeaSpray
- ビーチコンバー/BeachComber
- 緑に塗り替えられる。
エアーボット/AerialBots
[編集]旧製品の塗装変更品。スペリオン/Superionに合体可能(セット売りは無し)。94年展開。
- シルバーボルト/SilverBolt
- 新たにミサイルが追加。
- スリング/SlingShot
- ファイヤーボルト/FireLight
- スカイダイブ/SkyDive
- エアーライダー/AirRaid
サイバトロン(新規)
[編集]全て新規開発品。一部を除き日本でも発売(TRFナンバーのあるもの。全て95年展開)。
- 総司令官
- TRF-01:総司令官コンボイ・ミサイルトレーラー/HeroOptimusPrime:94年
- ミサイルトレーラーに変形。エアポンプで飛ばすミサイルを持つ。コミックボンボンやテレビマガジン誌上では必殺技は「ダブルトルクガトン」とされている。後年、『Transformers Robots in Disguise』にて塗装変更品として、デストラクティコン・スカージとして発売。
アクセラレーター/Axelerators
[編集]エンジン部が武器になる自動車に変形するTF。アメリカ、EUでカラーリングが異なる。日本ではEU版を限定発売(アクセラレーターという名称もEUのもの)。93年展開。
- ラピッド/Rapido
- ウインドブレイカー/WindBreaker
- スクラム/Skram
- ターボファイヤー/TurboFire
カラーチェンジャー/ColorChangeCars
[編集]水鉄砲が付属し、温水によって変色するギミックを持つTF。EU版アクアスピーダーの色替え。
- ゴーボッツ/Gobots
- ドレンチ/Drench
レーザーロッド/LaserRods
[編集]拳の電飾で透明な剣を光らせるギミックを持つ。
- TRF-03:エフェクトロ/Electro:94年
- TRF-04:オートボルト/Volt:94年
- エフェクトロとオートボルトの2体はクラシックカーに変形。
- TRF-13:最高司令官バトルコンボイ/OptimusPrime:95年
- タンクローリーに変形。発光ギミックは日本では削除されたが、後に復刻された際には完全版として発光ギミックが復活。また、『カーロボット』にて塗装変更品が暗黒司令官ブラックコンボイとして発売。
ローターフォース/RotorForce
[編集]ローターを発射するギミックを持つ。94年。
- リードフット/LeadFoot
- F1カーに変形。
- マンタレイ/MantaRay
- ローター付きホバージェットに変形。
レーザーバイク/LaserCycle
[編集]レーザーロッドと同様のギミックを持つ。95年展開。
- TRF-11:ロードロケット/RoadRocket
- バイク(ヤマハ・GTS1000)に変形。後にミクロマン・レッドパワーズで発光ギミックが削除された塗装変更品が、ロボットマスターズにて発光ギミックを持つ塗装変更品が発売。
サイバージェット/CyberJets
[編集]押し出し式ミサイル発射ギミックを持つ戦闘機。サイバトロンのサイバージェットはデストロン3種の塗装を変更したもの。95年展開。 3種とも後に『ユニバース』と『ロボットマスターズ』にて塗装を変更したものが発売。
- TRF-14:戦士エアロレード/AirRaid
- TRF-15:砲撃戦士ストレイフ/Strafe
- TRF-16:空中警護員ジェットファイヤー/JetFire
ゴーボッツ/Gobots
[編集]ミニカーサイズの車からロボットに変形。日本未発売。日本では、『カーロボット』にて仕様変更品が忍者部隊スパイチェンジャーとして発売。
- ウインドウ部に線が入っているタイプ
- ギアーヘッド/GearHead
- ハーフトラックタイプ
- モーターマウス/MotorMouth
- アイアンハイド/IronHide
- 後部エンジンが露出したタイプ。
- ハイビーム/HighBeam
- バンブル/BumbleBee
- リアウインド付きスポーツカータイプ
- ブローアウト/BlowOut
- F1カータイプ
- リジェ/Mirage
- ダブルクラッチ/DoubleClutch
- スポーツカータイプ
- ファイヤークラッカー/FireCracker
- ランボル/SideSwipe
- オプティマスプライム/OptimusPrime
- オプティマスプライムのみG2展開終了後95年に海外版と同名で色を塗り替えたものが日本でも発売。
この他、韓国ではララトイ社による、再版のコンボイをさらに巨大化させたバトルコンボイの5連装ミサイルランチャーを装備させたものが存在する。色が赤くないこと、ビークルモードのホイールがシール処理であること、ダイキャストパーツが使用されていないことを除けば、オリジナルに肉薄するクォリティである。メガトロンと比べオリジナルのコンボイが小さいため、同等の体格にする意図があったようである。
デストロン
[編集]旧製品の仕様変更品。全て日本未発売。個別売りのみ。
ジェットロン/DecepticonJets
[編集]93年展開。新たにミサイルランチャーと、サウンドとライトユニットが付属。
- スタースクリーム/StarScream
- ラムジェット/RumJet
- 紫に塗り替えられている。
ビルドロン/Constructicons
[編集]旧製品の塗装変更品。デバスター/Devastatorに合体可能(セット売りは無し)。93年展開。
- ボーンクラッシャー/BoneCrusher
- スクラッパー/Scrapper
- スカベンジャー/Scavenger
- ロングハウル/LongHaul
- グレン/Hook
- ミックスマスター/MixMaster
コンバットロン/Conbaticons
[編集]旧製品の塗装変更品。ブルーティカス/Bruticusに合体可能(セット売りは無し)。94年展開。
- オンスロート/Onslaught
- 新たにミサイルが追加。
- ボルター/Vortex
- ブロウル/Brawl
- ブレストオフ/BlastOff
- スィンドル/Swindle
デストロン(新規)
[編集]全て新規開発品。一部を除き日本でも発売(TRFナンバーのあるもの。全て95年展開)。
- 破壊大帝
- メガトロン/Megatorn:93年
- 巨大戦車から変形。音声を発しミサイルの発射が可能。後に『ビーストウォーズII』において設定と色を変更したものがメガストームとして発売。
- TRF-02:破壊大帝メガトロン・ミサイルタンク/HeroMegatron:94年
- メガトロンの縮小版。エアポンプギミック。後に『Transformers Robots in Disguise』シリーズにて仕様変更品が、デストラクティコン・ブラジオンとして発売。さらに後にこのギミックを削除、改修したものが『ロボットマスターズ』においてリバースコンボイとして発売。
スカイスコーチャー/SkyScorchers
[編集]戦闘機に変形するTF。日本ではEU版を限定発売(スカイスコーチャーという名称もEU版のもの)。93年展開。
- ウインドレイザー/WindRazor
- テラダイブ/TerraDive
- アフターバーナー/AfterBurner
- イーグルアイ/EagleEye
カラーチェンジャー/ColorChangeCars
[編集]水鉄砲と温水での変色ギミックを持つ自動車TF。EU版アクアスピーダーの色替え。93年展開。
- ジェットストーム/JetStorm
- デリュージ/Deluge
レーザーロッド/LasorRods
[編集]拳の電飾で透明な剣を光らせるギミックを持つ。クラシックレースカーに変形。94年展開。
- TRF-05:ホットロウ/Jolt
- TRF-06:ファイアボット/Sizzle
ローターフォース/RotorForce
[編集]ローターを発射するギミックを持つ。94年展開。
- パワーダイブ/PowerDive
- ヘリコプターに変形。
- ランサック/Ransack
- ローター付き戦闘機に変形。
レーザーバイク/LasorCycle
[編集]レーザーロッドと同様のギミックを持つ。95年展開。
- TRF-12:ロードビッグ/RoadPig
- バイク(ハーレーダビッドソン・エレクトラグライド)に変形。後にミクロマン・レッドパワーズで発光ギミックが削除された塗装変更品が、ロボットマスターズにてギミックを持った塗装変更品が発売。
サイバージェット/CyberJets
[編集]ミサイルが発射するギミックを持つ戦闘機。サイバトロンのサイバージェットはこれら3種の塗装を変更したもの。95年展開。 3種とも後年『ユニバース』、『ロボットマスターズ』にて塗装を変更したものが発売。
- TRF-07:スカイジャック/SkyJack
- TRF-08:スペースケース/SpaceCase
- TRF-09:フーリガン/Hooligan
ゴーボッツ/Gobots
[編集]ミニカーサイズの車からロボットに変形。日本未発売。95年展開。
- リアウインド付きスポーツカータイプ
- フレンジー/Frenzy
- メガトロン/Megatron
- ウインドウ部に線入りのタイプ
- サウンドウェーブ/SowndWave
- メガトロン、サウンドウェーブはG2展開終了後95年に塗り替えたものが日本でも発売。
独立行動部隊
[編集]94年発売。色違いのものが「スタースクリーム&メガトロン」として発売予定があったものの中止になった。だが、サンプル品の幾つかが市場に出回り、相当額のプレミアが付いている。
- TRF-10:スモークスクリーン/SomkeScreen&空爆参謀ドレッドウイング/DreadWing
- 戦闘機に変形するスモークスクリーン、ステルス戦闘機と装甲車に変形するドレッドウィングのコンビ。合体して大型爆撃機になる。『ビーストウォーズII』において、仕様変更品としてスタースクリーム&BBが発売され、さらに『Robots in Disguise』にてスモークジャンパー&ドレッドウインド、『ロボットマスターズ』にて個別でスモークスナイパー、ギガントボムの名称で仕様変更品が販売されている。
オートローラーズ/AutoRollers
[編集]日本未発売。転がし走行をさせると自動変形する。95年展開。試作のみで終わったものが他に2種あったが、『ビーストウォーズII』でようやく全種揃って発売された。
- ダートバック/DirtBag
- ダンプカーに変形。
- ロードブロック/RoadBlock
- ブルドーザーに変形。