コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ミリ波イメージング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミリ波イメージング(ミリはイメージング)とは、ミリ波を使用して内部構造を可視化する手法。

概要

[編集]

ミリ波吸収散乱回折を利用して画像を構成する。ミリ波イメージングによる撮像法として、人体から放射される遠赤外線よりも波長の長いミリ波をアンテナアレイで受信して画像化するパッシブ型とミリ波を送信機から送信して反射波を受信するアクティブ型がある。

特徴

[編集]

セキュリティチェックX線を照射する方法では線量を抑えたとしても被曝は不可避なので手荷物検査のような用途であれば利用できるがミリ波イメージングであればX線の被曝を回避可能である。電磁波の透過率は周波数に比例して指数関数的に減少するので表層部のみを可視化する。

用途

[編集]

手荷物検査、非破壊検査等での活用が期待される[1]

テラヘルツイメージング

[編集]

ミリ波の中でも特に波長の短い遠赤外線に近い波長のテラヘルツ波を使用して可視化する[2][3]テラヘルツ時間領域分光法を利用して3次元イメージングを行うことが可能なテラヘルツ波送受信素子として光伝導アンテナ(Photo Conductive antenna ; PCA)を用いた光励起方式と2次元イメージングが可能な共鳴トンネルダイオード(Resonant Tunneling Diode ; RTD)を用いた電子デバイス方式がある[3]

脚注

[編集]

参考文献

[編集]
  • 大竹秀幸, 猿倉信彦「テラヘルツ電磁波によるイメージング」『電気学会誌』第120巻第1号、電気学会、2000年、27-30頁、doi:10.1541/ieejjournal.120.27ISSN 13405551NAID 10004295407 
  • 山下将嗣, 中島佐知子, 大谷知行, 川瀬晃道「テラヘルツ波のイメージンク応用」『電子情報通信学会誌』第89巻第6号、電子情報通信学会、2006年6月、481-487頁、ISSN 0913-5693NAID 120003089190 
  • 永妻忠夫, 岡宗一「ミリ波イメージング技術と構造物診断への応用 (特集 ユビキタスセンサ)」(PDF)『NTT技術ジャーナル』第18巻第6号、電気通信協会、2006年6月、25-28頁、ISSN 09152318NAID 40007332968 
  • 水野皓司「ミリ波を用いたイメージング」『電子情報通信学会誌』第91巻第12号、電子情報通信学会、2008年12月、1047-1053頁、ISSN 09135693NAID 110007007566 
  • 水野麻弥, et al. "広帯域ミリ波イメージング装置とその応用に関する検討." [全国大会] 平成 20 年電気学会全国大会論文集 (2008): 150.
  • 九鬼孝夫, 鴨田浩和, 津持純, 岩崎徹「電波テレビカメラ(学生及び若手発表,学生若手発表および一般)」『映像情報メディア学会技術報告』第34.3巻セッションID: BCT2010-17、映像情報メディア学会、2010年、65-70頁、doi:10.11485/itetr.34.3.0_65ISSN 1342-6893NAID 110007581159 
  • 鴨田浩和「電波テレビカメラ--ミリ波アクティブイメージングシステム」『NHK技研R&D』第122号、日本放送協会放送技術研究所、2010年7月、11-17頁、ISSN 09147535NAID 40017235353 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]