インキボール
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(ダバーから転送)
インキボール、インクボール(いんきぼーる、英語: ink ball,inking ball)、またはダバー(英語: dabber)は、版画や活版印刷で使用される道具で、印刷するプレートまたはタイプにインクを塗布する。
インキボールは、15世紀の印刷機の黎明期から使用され、版画では、インクを滑らかにして塗るために個別に使用された[1]。活版印刷では、ペアで使用され、インクは2つのボールの一方に配置され、適切な厚み(一貫性)まで使用し、均一性に達する[2]。次に、インカーはタイプを「叩いて」インクを塗布し、フォームにインクが多すぎたり少なすぎたりしないようにする[2]。
インキボールは、羊毛を詰めた特別に処理されたシープスキンで作成され、ハンドル(ストック)として木製のカップ状のロッドが付いている[3]。19世紀初頭に組成物(接着剤、糖蜜、タールの混合物)が発明された後、使用されなくなるまで、いくつかのインキボールは作られていた[3]。
19世紀半ばから後半までに、それらは主にコンポジションローラーとラバーローラーまたは「ブレイアー」に取って代わらた[4][5]。手作業で作業しなければならなかった手間のかかるインキボールを機械化されたローラーに置き換えることは、19世紀の機械化された印刷機の成長の重要な要因であった[6]。
脚注
[編集]- ^ Marx, George Walter (1881). The Art of Drawing and Engraving on Wood. London: Houlston. p. 17
- ^ a b Blades, William (1891). The Pentateuch of Printing, with a Chapter on Judges. Chicago: A.C. Mclurg and Company. pp. 55-56
- ^ a b American Dictionary of Printing and Bookmaking. New York: Howard Lockwood & Co.. (1894). pp. 85
- ^ Stewart, Alexander A. (1912). The Printer's Dictionary of Technical Terms. Boston, Mass.: School of Printing, North End Union. pp. 116
- ^ Southward, John (1875). Dictionary of Typography and its Accessory Arts. London: Joseph M. Powell. pp. 6
- ^ Jacobi, Charles Thomas (1890). Printing: A Practical Treatise on the Art of Typography as Applied More Particularly to the Printing of Books. London: George Bell and Sons. pp. 158-159