ピペラシリン・タゾバクタム
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成分一覧 | |
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ピペラシリン | Ureidopenicillin antibiotic |
タゾバクタム | Beta-lactamase inhibitor |
臨床データ | |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a694003 |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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データベースID | |
CAS番号 | 123683-33-0 |
ATCコード | J01CR05 (WHO) |
PubChem | CID: 9918881 |
ChemSpider | 8094523 |
ChEMBL | CHEMBL436129 |
ピペラシリン・タゾバクタムは、広域スペクトラムのペニシリン系抗生物質ピペラシリンとβラクタマーゼ阻害剤タゾバクタムの合剤。製品名は日本では「ゾシン」「タゾシン」(大鵬薬品工業製造販売)、「Tazocin」(カナダ、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、イタリアにおいてファイザー製造販売)、「Zosyn」(米国、ファイザー製造販売)。これらの薬剤の組み合せは、多くの グラム陽性菌 及び グラム陰性菌 、緑膿菌に対し効果を示す。
用途
[編集]主な用途は、 集中治療医学 (肺炎、 腹膜炎など)、 糖尿病関連下肢感染症、発熱性好中球減少症(例:化学療法後)である。この薬剤を静脈から、6または8時間おきに、通常は3-30分で投与する。4時間以上かけて継続的に投与することもできる。長時間投与は、血中濃度が最小発育阻止濃度(MIC)を超える時間を最大にすると考えられている。
ピペラシリン・タゾバクタムはNIHにより、好中球減少を伴うがん患者の菌血症・敗血症の第一選択薬とされている。[1]
適応症
[編集]- 一般感染症
- 発熱性好中球減少症
副作用
[編集]最も多く見られる副作用は 下痢症 (7%~11%)である。[2] ある研究では Clostridium difficile関連下痢症が4.9%にみられた。[3] 血小板機能抑制や血小板減少症も報告されている。[4]
製品名
[編集]日本では「ゾシン」「タゾシン」が先発品として販売されている。TazocinとZosynの他に、Biopiper TZ、Brodactam、Piptaz、Maxitaz、Kilbac、Trezora、Du-Tazop、Tazopen、Sytaz、Inzalin TZなどが販売されている。
脚注
[編集]- ^ “Neutropenic Sepsis: Prevention and Management of Neutropenic Sepsis in Cancer Patients - National Library of Medicine - PubMed Health”. 2017年3月31日閲覧。
- ^ “Piperacillin and Tazobactam Sodium”. Merck Manual Professional. November 20, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年3月31日閲覧。
- ^ Yeung, EYH (2012). “A Retrospective Analysis of the Incidence of Clostridium Difficile Associated Diarrhea with Meropenem and Piperacillin-tazobactam”. International Journal of Collaborative Research on Internal Medicine & Public Health 4 (8): 1567–1576 .
- ^ Recurrent acute thrombocytopenia in the hospitalized patient: Sepsis, DIC, HIT, or antibiotic-induced thrombocytopenia. 85. (January 2010). pp. 71–74. doi:10.1002/ajh.21536. PMC 4410979. PMID 19802882 .