ロシア国立シンフォニー・カペラ
ロシア国立シンフォニー・カペラ Государственная академическая симфоническая капелла России | |
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出身地 | ロシア、モスクワ |
ジャンル | クラシック |
活動期間 |
1991年 - オーケストラ 1957年 - 合唱団 1971年 - |
レーベル | メロディア、シャンドス他 |
公式サイト | http://www.gaskros.ru/ |
メンバー |
芸術監督兼首席指揮者 ヴァレリー・ポリャンスキー |
ロシア国立シンフォニー・カペラ[1](ロシア語: Государственная академическая симфоническая капелла России、英語: State Symphony Capella of Russia)は、モスクワを本拠とする演奏団体。オーケストラと合唱団の複合組織である。
概要
[編集]オーケストラは、1957年にサムイル・サモスードを指揮者として結成された全連邦放送オペラ・シンフォニー・オーケストラ(ロシア語: Оперно-симфонический оркестр Всесоюзного радио)を前身とし[2]、後にソヴィエト国立文化省交響楽団(ロシア語: Симфонического оркестра Министерства культуры СССР、英語: USSR Ministry of Culture Symphony Orchestra)の名称でゲンナジー・ロジェストヴェンスキーを音楽監督として再編成された。その後、ソヴィエト・フィルハーモニー交響楽団、モスクワ・シンフォニック・カペレを経て現在名になった[3]。
合唱団は、ヴァレリー・ポリャンスキーがモスクワ音楽院在学中の1971年に立ち上げたモスクワ音楽院室内合唱団(ロシア語: Камерный хор Московской государственной консерватории)を前身とする。この合唱団は、1975年にイタリアのアレッツォで開催された国際ポリフォニー合唱コンクールで最上位となり国外でも認められ、後に同団のメンバーが中核となって文化省傘下のソヴィエト国立文化省室内合唱団(ロシア語: Государственный Камерный хор Министерства культуры СССР、英語: USSR Ministry of Culture Chamber Choir)に再編成された[4]。
1991年、ソビエト連邦の崩壊に伴う混乱の中、ロジェストヴェンスキーは辞任し、オーケストラと合唱団は合併、翌1992年よりポリャンスキーが芸術監督兼首席指揮者に就任した。1990年代後半から2000年代半ばまでポリャンスキーの指揮によりシャンドス・レーベルに合唱作品を含む多くの作品を録音している。同レーベルへの録音は、合唱団は「Russian State Symphonic Cappella」、オーケストラは「Russian State Sympony Orchestra」の名義で行っている。日本国内では、オーケストラは「ロシアン・ステイト・シンフォニー・オーケストラ」「ロシア国立交響楽団」などと日本語訳されて媒体が発売されている[5]。
指揮者
[編集]- 1957年 - 1964年 サムイル・サモスード
- 1964年 - 1971年 ユーリ・アーロノヴィチ
- 1971年 - 1981年 マクシム・ショスタコーヴィチ
- 1981年 - 1992年 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー
- 1992年 - ヴァレリー・ポリャンスキー
主な録音
[編集]合併前は特に記す以外はメロディア録音
オーケストラ
[編集]全連邦放送オペラ・シンフォニー・オーケストラ時代[6]
- ダルゴムイシスキー:オペラ『石の客』(ハイキン指揮)
- リムスキー=コルサコフ:オペラ『金鶏』(コヴァリョフ、アクーロフ指揮)
ソヴィエト国立文化省交響楽団時代(ロジェストヴェンスキー指揮)
合唱団(ポリャンスキー指揮)
[編集]モスクワ音楽院室内合唱団時代
- ボルトニャンスキー:合唱聖歌コンチェルト
ソヴィエト国立文化省室内合唱団時代
- チャイコフスキー:聖金口イオアン聖体礼儀
- チャイコフスキー:合唱曲集
- ボルトニャンスキー:合唱聖歌コンチェルト
- ラフマニノフ:徹夜祷
- ラフマニノフ:聖金口イオアン聖体礼儀(クラーヴェス)
- ロシア民謡集(ビクター音楽産業)
合併後
[編集]ポリャンスキー指揮、特に記す以外はシャンドス録音
- グラズノフ:交響曲集 他
- グレチャニノフ:交響曲全集、合唱曲集
- シュニトケ:交響曲集、合唱曲集
- ショスタコーヴィチ:交響曲集 他
- タネーエフ:交響曲全集
- チャイコフスキー:交響曲全集
- プロコフィエフ:『イワン雷帝』 他
- ラフマニノフ:交響曲全集 他
- ロシア民謡集(クラーヴェス)
- 他にアレンスキー、カンチェリ、キュイ、グバイドゥーリナ、シマノフスキ、スクリャービン、ブルックナー、ミャスコフスキー、レーガーなど
脚注
[編集]- ^ 参考文献「世界のオーケストラ名鑑387」やクラーヴェスCD国内盤のように「ロシア国立シンフォニック・カペラ(カペレ)」とする例も多く見られる。
- ^ 英訳・日本語訳されるとモスクワ放送交響楽団と判別し難い。また、ロシアで復刻されたCDでもこの名称が記載されていない場合がある(KVADROから復刻されたメロディア原盤の『金鶏』など)。
- ^ ロジェストヴェンスキーが指揮者に就任した当初は、前身のオーケストラについて触れる媒体はなく、西側諸国での活動が多くなっていたロジェストヴェンスキーを国内に引き止めるため新たに創設されたオーケストラという説明がなされていた。これを継承して、参考文献としてあげた『オーケストラ名鑑』はいずれも1982年創設としている。
- ^ 日本では「ソビエト国立室内合唱団」(英語: The State Chamber Choir of The USSR)として録音が発売された。
- ^ ロシア国立交響楽団(スヴェトラーノフが音楽監督を務めた団体)と混同しやすいため、注意を要する。
- ^ 外部リンク ソヴィエト・レコード・カタログで判明できるもののみをあげた。
参考文献
[編集]- 世界のオーケストラ名鑑123(1993年 音楽之友社)
- 世界のオーケストラ名鑑387(2009年 音楽之友社)ISBN 978-4-276-96188-3
- 各レーベルCDのライナーノーツ
外部リンク(兼・参考文献)
[編集]- 公式サイト(略歴のページ)
- ソヴィエト・レコード・カタログ