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ソコギス亜目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソコギス目から転送)
ソコギス亜目
生息年代: 後期白亜紀現世
[1]
クロソコギス Notacanthus chemnitzii
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : カライワシ上目 Elopomorpha
: ソトイワシ目 Albuliformes
亜目 : ソコギス亜目 Notacanthiformes
英名
Lyopomi and Heteromi
下位分類
本文参照

ソコギス亜目学名Notacanthiformes)は、ソトイワシ目に所属する魚類の分類群の一つ。トカゲギス科ソコギス科の2科で構成され、底生性深海魚のみ6属25種を含む[2]

この亜目は、比較的最近廃止されたカライワシ上目に所属するソコギス目にあたる。魚類分類学の世界的な標準とされる[3]Nelsonの体系『Fishes of the World』の第3版(1994年)以降は、内部の構成は変わらないままソコギス亜目 Notacanthoidei としてソトイワシ目の下位に位置付けられるようになっている[4]

分布・生態

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ソコギス亜目の魚類はすべて海水魚で、世界中の深海に幅広く分布する。その分布範囲は水深125mから4,900mにわたり、特に450-2,500mの範囲に多い[2]

海底付近を遊泳して生活する底生魚のグループであり、貝類などの軟体動物ウニヒトデなど棘皮動物や、海綿動物イソギンチャクのように固着性あるいは動きの遅い底生生物を主な餌としている。カライワシ上目の魚類に共通する特徴として、レプトケファルスと呼ばれる独特な仔魚期をもち、ウナギ類のシラスと同じように表層近くを漂って成長する。ソコギス亜目の幼生は一般に大型で変態後にはあまり成長せず[5]、成体よりも大きいことすらある[6]

形態

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ソコギス亜目の仲間はウナギのように細長い体型をもち、(口先)は前方に突き出す[5]。尾鰭の支持骨格は退化的でしばしば基底の長い臀鰭と連続するなど、形態学的にはソトイワシ類よりもむしろウナギ目に近く、両者を姉妹群として扱う見解もある[7]。尾部の再生力が非常に強く、トカゲ爬虫類)との類似性が指摘されている[2]

主上顎骨に後ろ向きのトゲをもつこと、鰓弓と主上顎骨の間に結合組織による結節が存在すること、左右の腹鰭が腹部正中線で結合することが、本亜目を特徴づける重要な共有派生形質とみなされている[7]

胸鰭は体の高い位置にあり、腹鰭は腹位で7-11軟条[1]。上顎は主上顎骨と前上顎骨によって縁取られる[2]浮き袋をもち、鰓条骨は5-23本[1]

分類

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ソコギス亜目にはNelson(2006)の体系において2科6属25種が認められている[2]

  • トカゲギス科 Halosauridae - 3属15種(FishBaseでは3属17種[1]
    • クロオビトカゲギス属 Halosauropsis
    • トカゲギス属 Aldrovandia
    • トゲトカゲギス属 Halosaurus
  • ソコギス科 Notacanthidae - 3属10種(FishBaseでは3属11種[1]
    • キツネソコギス属 Notacanthus
    • ソコギス属 Polyacanthonotus
    • タヌキソコギス属 Lipogenys

出典・脚注

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  1. ^ a b c d e Notacanthiformes”. FishBase. 2011年3月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e 『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.112-114
  3. ^ 『新版 魚の分類の図鑑』 p.iii
  4. ^ 『Fishes of the World Third Edition』 pp.102-104
  5. ^ a b 『日本の海水魚』 pp.68-69
  6. ^ McCosker, John F. (1998). Paxton, J.R. & Eschmeyer, W.N.. ed. Encyclopedia of Fishes. San Diego: Academic Press. p. 86. ISBN 0-12-547665-5 
  7. ^ a b 『Origin and Phylogenetic Interrelationships of Teleosts』 pp.131-132

参考文献

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外部リンク

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