セミラティス
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セミラティス(semilattice)とは、クリストファー・アレグザンダーが考案したシステム・モデルのこと。網状交差図式とも言われる。元は数学用語。
哲学者の市川浩は『<身>の構造』所収の「<身>の構造とその生成モデル」なる論考の中で、セミ・ラティスをツリーとの対比で次のように説明している。「ツリーが、二つの集合が全く重ならないか一方が他方に完全に含まれているという形式をとるのに対して、セミ・ラティスは互いに重なりあった集合を含んでいる、という点が特徴である。前者は官僚組織や軍隊に典型的に見られるが、後者はアメリカ経営学でマトリックス型経営システムと呼ばれているものである」[1]
関連項目
[編集]- リゾーム
- ネットワーク
- 柄谷行人 - 『隠喩としての建築』『トランスクリティーク』などでこのシステム・モデルに言及している。資本や国家への対抗運動は、セミ・ラティス型システムとして組織されなくてはならない、と後者の巻末で断言している。
- 東浩紀 - 『一般意思2.0』において、Googleやニコニコ動画等に蓄積されたメガデータが、一般意思を形成するイメージを、同システムを引用して論及している(但し、書中に『セミラティス』の用語は使用されていない)。
出典
[編集]- ^ 出典:『〈身〉の構造』市川浩(講談社学術文庫)第二部〈身〉の構造とその生成モデル 第二章 身の生成モデル
参考文献
[編集]- 『<身>の構造』 市川浩 ISBN 4061590715、ISBN 978-4061590717
- 『隠喩としての建築』 柄谷行人 ISBN 4061588664、ISBN 978-4061588660
ともに講談社学術文庫