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黒い司法 0%からの奇跡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャスト・マーシーから転送)
黒い司法 0%からの奇跡
Just Mercy
監督 デスティン・ダニエル・クレットン
脚本 デスティン・ダニエル・クレットン
アンドリュー・ラナム
原作 ブライアン・スティーヴンソン英語版『黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う』(亜紀書房
製作 ギル・ネッター
アッシャー・ゴールドスタイン
製作総指揮 マイケル・B・ジョーダン
マイク・ドレイク
ダニエル・ハモンド
ガブリエル・ハモンド
チャールズ・K・キング
ニーヤ・クイケンドール
ブライアン・スティーヴンソン
出演者 マイケル・B・ジョーダン
ジェイミー・フォックス
ロブ・モーガン
ティム・ブレイク・ネルソン
レイフ・スポール
ブリー・ラーソン
音楽 ジョエル・P・ウェスト
撮影 ブレット・ポウラク
編集 ナット・サンダース
製作会社 ワン・コミュニティ
マルコ・メディア
ギル・ネッター・プロダクションズ
エンデヴァー・コンテント
アウトライナー・ソサエテイ
パーティシパント・メディア
配給 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース映画
日本の旗 同上
公開 アメリカ合衆国の旗 2019年12月25日(限定公開)
アメリカ合衆国の旗 2020年1月10日(拡大公開)
日本の旗 2020年2月28日
上映時間 137分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 世界の旗 $50,401,502[2]
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黒い司法 0%からの奇跡』(くろいしほう ゼロパーセントからのきせき、Just Mercy)は2019年アメリカ合衆国ドラマ映画。監督はデスティン・ダニエル・クレットン、主演はマイケル・B・ジョーダンが務めた。本作はブライアン・スティーヴンソン英語版2014年に発表したノンフィクション『黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪』を原作としている。

ストーリー

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ブライアン・スティーブンソン英語版ハーバード大学のロースクールを卒業し、弁護士資格を取得した。好待遇のオファーが複数あったにも拘わらず、ブライアンは使命感からアラバマ州で人権運動に携わることにした。同州で受刑者の人権擁護活動に励むエバ・アンスリーの協力もあって、彼は小さな事務所を設立することができた。

1988年、ブライアンの元にとんでもないニュースが飛び込んできた。ウォルター・マクミリアン英語版という黒人男性が白人女性を殺した容疑で死刑判決を受けたのだが、彼が犯人であることを示す証拠は一つとして存在しなかった。それにも拘わらず、検察側は誘導尋問などを駆使してウォルターを犯人に仕立て上げたのである。しかも、州の司法当局は杜撰な裁判が行われたことに対して全く関心がなかった。憤慨したブライアンはウォルターの無実を必ずや証明すると心に誓い、その弁護を買って出た。当初、ウォルターは「大学出のインテリ先生に差別の何が分かるというのか」などと頑なな態度を取るばかりであったが、ブライアンの奮闘ぶりを眺めているうちに、彼に心を開くようになった。

こうして、ブライアンとウォルター、エバの3人は司法制度の不備及び黒人への差別意識という難敵と闘っていくのだった。

キャスト

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※括弧内は日本語吹替[3]

製作

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2015年9月、ブロード・グリーン・プロダクションズが『黒い司法』の映画化に着手し、デスティン・ダニエル・クレットンを監督に、マイケル・B・ジョーダンを主演に迎えたと報じられた[4]2017年11月30日、ブロード・グリーン・プロダクションズの経営破綻を受けて、ワーナー・ブラザース映画が本作の配給権を買い取ったとの報道があった[5]

2018年7月13日、ジェイミー・フォックスが本作の出演交渉に臨んでいると報じられた[6]。8月、ブリー・ラーソン、オシェア・ジャクソン・Jr、ティム・ブレイク・ネルソンの出演が決まり[7][8][9]、本作の主要撮影アラバマ州モンゴメリーで始まった[10]。10月、ドミニク・ボガート、ヘイズ・マーキュア、カラン・ケンドリックがキャスト入りした[11][12]。同月8日、ジョエル・P・ウェストが本作で使用される楽曲を手掛けることになったとの報道があった[13]

公開・マーケティング

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2019年9月4日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[14]。6日、本作は第44回トロント国際映画祭でプレミア上映された[15]。本作は同年12月25日に限定公開される予定だが、それは第92回アカデミー賞のノミネート資格を得るためである[16]

興行収入

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2019年12月25日、本作は全米4館で限定公開され、公開初週末に10万7858ドル(1館当たり2万6964ドル)を稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場28位となった[17]。2020年1月10日、本作は全米2375館にまで公開規模が拡大され、週末に971万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング5位となった[18]

評価

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本作は批評家から好意的に評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには126件のレビューがあり、批評家支持率は82%、平均点は10点満点で6.97点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「俳優陣の見事な演技と監督の確かな演出のお陰で、『黒い司法 0%からの奇跡』は現実に存在する不公正をドラマ化できており、いくつかのシーンに漂う説教臭さを相殺するだけの緊迫感を出せている。」となっている[19]。また、Metacriticには37件のレビューがあり、加重平均値は68/100となっている[20]。なお、本作のCinemaScoreは最高値のA+となっている[21]

本作での演技によって、ジェイミー・フォックスは第26回全米映画俳優組合賞助演男優賞にノミネートされた[22]

出典

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  1. ^ 黒い司法 0%からの奇跡”. 映画.com. 2020年1月9日閲覧。
  2. ^ Just Mercy (2019)”. The Numbers. 2020年1月14日閲覧。
  3. ^ 『黒い司法 0%からの奇跡』6月17日ブルーレイ&DVDリリース&デジタル同時配信!”. ワーナー・ブラザース公式サイト. 2020年4月25日閲覧。
  4. ^ ‘Walk in the Woods’ Boosts Broad Green Pictures”. Variety (2015年9月8日). 2019年9月5日閲覧。
  5. ^ Warner Bros. Picks Up Michael B. Jordan Legal Drama 'Just Mercy'”. Hollywood Reporter (2017年11月30日). 2019年9月5日閲覧。
  6. ^ Jamie Foxx in Talks to Join Michael B. Jordan in Legal Drama 'Just Mercy'”. Hollywood Reporter (2018年7月13日). 2019年9月5日閲覧。
  7. ^ Brie Larson Joins Michael B. Jordan in 'Just Mercy'”. Hollywood Reporter (2018年8月8日). 2019年9月5日閲覧。
  8. ^ O'Shea Jackson Jr. Joins Michael B. Jordan in 'Just Mercy' (Exclusive)”. Hollywood Reporter (2018年8月17日). 2019年9月5日閲覧。
  9. ^ Michael B. Jordan’s ‘Just Mercy’ Adds Tim Blake Nelson (EXCLUSIVE)”. Variety (2018年8月27日). 2019年9月5日閲覧。
  10. ^ "Just Mercy" Movie Films in Montgomery”. Equal Justice Initiative (2018年8月30日). 2019年9月5日閲覧。
  11. ^ Karan Kendrick Cast In ‘Just Mercy’; ‘Doctor Sleep’ Adds Jocelin Donahue”. Deadline.com (2018年10月2日). 2019年9月5日閲覧。
  12. ^ ‘SNL’s Beck Bennett, D’Arcy Carden Star In ‘Greener Grass’; ‘Just Mercy’ Adds Dominic Bogart & Hayes Mercure”. Deadline.com (2018年10月1日). 2019年9月5日閲覧。
  13. ^ Joel P West to Reteam with Destin Daniel Cretton on ‘Just Mercy’”. Film Music Reporter (2018年10月8日). 2019年9月5日閲覧。
  14. ^ JUST MERCY Official Trailer”. YouTube (2019年9月4日). 2019年9月5日閲覧。
  15. ^ Toronto Film Festival: ‘Joker,’ ‘Ford v Ferrari,’ ‘Hustlers’ Among Big Premieres”. Variety (2019年7月23日). 2019年9月5日閲覧。
  16. ^ Michael B. Jordan's 'Just Mercy' Lands Year-End Awards Release; 'Sesame Street' Officially Pushed”. Hollywood Reporter (2019年7月16日). 2019年9月5日閲覧。
  17. ^ Domestic 2019 Weekend 52 December 27-29, 2019”. Box Office Mojo. 2020年1月14日閲覧。
  18. ^ Domestic 2020 Weekend 2 January 10-12, 2020”. Box Office Mojo. 2020年1月14日閲覧。
  19. ^ Just Mercy”. Rotten Tomatoes. 2020年1月9日閲覧。
  20. ^ Just Mercy (2019)”. Metacritic. 2020年1月9日閲覧。
  21. ^ Box Office: 'Rise of Skywalker' Unwraps Huge $32M Christmas, Crosses $500M Globally”. Hollywood Reporter (2019年12月25日). 2020年1月9日閲覧。
  22. ^ SAG Awards Nominations: ‘Bombshell’, ‘The Irishman’, ‘Once Upon A Time In Hollywood’ Top Film List, ‘Maisel,’ ‘Fleabag’ Score In TV – Complete List Of Noms”. Deadline.com (2019年12月11日). 2019年12月14日閲覧。

外部リンク

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