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おとめ座イータ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザニアから転送)
おとめ座η星[1]
Eta Virginis
仮符号・別名 ザニア[2], Zaniah[3][4]
星座 おとめ座
見かけの等級 (mv) 3.90 [1]
3.86-3.93(変光)[5]
変光星型 疑わしい[5]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  12h 19m 54.354s[1]
赤緯 (Dec, δ) −00° 40′ 00.46″[1]
赤方偏移 0.000017[1]
視線速度 (Rv) 5.24km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -57.58 ミリ秒/年[1]
赤緯: -25.19 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 12.29 ± 0.45ミリ秒[1]
(誤差3.7%)
距離 265 ± 10 光年[注 1]
(81 ± 3 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) -0.7[注 2]
η星の位置
物理的性質
質量 6.682 ± 2.250 M
(主星 6.009 ± 2.164 M,
伴星 0.673 ± 0.800 M)[6]
スペクトル分類 A2IV [1]
光度 130 L[7]
表面温度 8,800 K[7]
色指数 (B-V) +0.02[8]
色指数 (U-B) +0.06[8]
色指数 (R-I) +0.20[8]
他のカタログでの名称
おとめ座15番星[1],
BD +00 2926[1],
FK5 460[1],
HD 107259[1],
HIP 60129[1],
HR 4689[1],
NSV 5555[1],
SAO 138721[1]
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おとめ座η星 (おとめざイータせい、η Vir / η Virginis) は、おとめ座の方角にある恒星4等星

概要

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分光連星で、3つの星から成る連星系であると考えられている[7]。伴星の1つは、平均約10au離れた軌道を13.12年を掛けて周回している[6]。さらに主星には約0.5auの軌道を72日の周期で回る伴星があると見られる[7]。いずれの伴星もスペクトルA型の恒星であると推測されている[7]

名称

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固有名のザニア[2] (Zaniah[3][4]) は、「al-ʿawwāʾ の一角」を意味する zāwiyat al-ʿawwāʾ というアラビア語に由来する[3]。これは本来γ星の名前とされたものが誤ってη星の名前に使われるようになったものである[3]β星、γ星、η星、δ星ε星は、アラビアの月宿で第13番目 al-ʿawwāʾ とされているが、この al-ʿawwāʾ が何を指すのかは定かではない[3]。一説には「吠える犬」を指すともされている[9]。2016年9月12日、国際天文学連合の恒星の固有名に関するワーキンググループは、Zaniah をおとめ座η星Aaの固有名として正式に承認した[4]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s SIMBAD Astronomical Database”. Results for eta Vir. 2016年12月2日閲覧。
  2. ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、121頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  3. ^ a b c d e Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 61. ISBN 978-1-931559-44-7 
  4. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年12月2日閲覧。
  5. ^ a b Combined General Catalogue of Variable Stars (Samus+ 2004)”. VizieR. Centre de Données astronomiques de Strasbourg. 2016年12月2日閲覧。
  6. ^ a b Martin, C.; Mignard, F.; Hartkopf, W. I.; McAlister, H. A. (1998). “Mass determination of astrometric binaries with Hipparcos”. Astronomy and Astrophysics Supplement Series 133 (2): 149-162. doi:10.1051/aas:1998459. ISSN 0365-0138. 
  7. ^ a b c d e Kaler, Jim (2007年). “Zaniah”. Stars: Portraits of Stars and their Constellations. 2016年12月2日閲覧。
  8. ^ a b c 輝星星表第5版
  9. ^ 近藤二郎『アラビアで生まれた星の名称と歴史 - 星の名前のはじまり』(初版)誠文堂新光社、2012年8月30日、32頁。ISBN 978-4-416-21283-7