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キヤノン EOS-1Ds

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キヤノン EOS 1Dsから転送)
キヤノン EOS-1Dsと35mmレンズ

キヤノン EOS-1Ds(キヤノン イオス ワン ディー エス)は、2002年に発売されたキヤノンデジタル一眼レフカメラである。同社のフラッグシップモデルで、35mmフルサイズのセンサーを搭載している。下位機種にEOS-1DEOS 5Dがある。 名称EOS-1Dsのsは英語のSuper、Superior、Supremeの頭文字でEOS-1Dベースの最高画質機であることを表している[1]

キヤノンは、2011年10月18日に「EOS-1D X」を2012年3月下旬に発売することを発表する。用途別に、スタジオ撮影向け(画素数優先タイプ)の「EOS-1Ds」と、報道・スポーツ向け(連写性能優先タイプ)の「EOS-1D」のプロフェッショナルモデルが、「EOS-1D X」の1台でカバーすることが可能としている[2][3]。 「EOS-1D X」の発売にともない、「EOS-1Ds Mark III」と「EOS-1D Mark IV」は製造終了となる[3]

なお、ここでは後継機種のEOS-1Ds MarkIIEOS-1Ds MarkIIIについても取り上げる。

EOS-1Ds(初代)

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EOS-1Dsは、スタジオ撮影を中心とするプロユーザー向けに開発される[4]。製造終了[5]

主な仕様

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  • [型式]
  • [撮像素子]
    • 形式 高解像度大型単板CMOSセンサー
    • 画素数 有効画素:約1110万画素(4082×2718)
    • 総画素:約1140万画素(4160×2736)
    • アスペクト比 3:2
    • カラーフィルター方式 RGB 原色フィルター
    • ローパスフィルター 固定式、撮像素子前面に配置
  • [記録形式]
    • 記録フォーマット形式 DCF (Design rule for Camera file system)、(JPEG)および、RAW
    • 記録画像形式 JPEG(24bitフルカラー、RGB各色8bit)、RAW(12bit)
      • RAW+JPEG同時記録 可能
    • ファイルサイズ(記録画素数) (1)ラージ/ファイン:約4.1MB(4064×2704画素)
      • (2)ラージ/ノーマル:約1.7MB(4064×2704画素)
      • (3)スモール/ファイン:約1.4MB(2032×1352画素)
      • (4)RAW:約11.4MB(4064×2704画素)
      • (*) ファイルサイズは被写体条件、ISO感度により異なる
    • フォルダ設定 フォルダ作成/選択可能
      • ファイル番号 (1)通し番号
      • (2)オートリセット
      • (3)強制リセット
      • 現像パラメーター 標準のほか、任意設定した現像パラメーターを3種類登録可能
    • インターフェース
      • IEEE1394(専用ケーブル使用)
  • [ホワイトバランス]
    • 種類 オート、太陽光、日陰、くもり、電球、蛍光灯、ストロボ、マニュアル、色温度数値・直接設定、カスタムホワイトバランス(計10種類)
    • オートホワイトバランス 撮像素子と専用外測センサーを用いたハイブリッド・オートホワイトバランス
    • カスタムホワイトバランス 任意設定したホワイトバランスを3種類登録可能
    • 色温度補正 ホワイトバランスブラケティング:1段ステップ±3段
  • [カラーマトリックス]
    • 種類
      • sRGB、Adobe RGB2種類の色空間。sRGBでは4種類の色合いから好みのタイプを選択可能(計5種類)
  • [ファインダー]
    • 方式 ペンタプリズム使用、アイレベル式
    • 視野率 上下左右とも約100%(対有効画素・視野率)
    • 倍率 0.7倍(50mmレンズ・∞・-1dpt)
    • アイポイント 20mm
    • 視度調整範囲 -3.0~+1.0dpt
    • フォーカシングスクリーン 交換式(9種類)、Ec-CIII標準装備
    • ミラー クイックリターン式全面ハーフミラー(透過:反射=37:63、ミラー切れ:1200mm F5.6までなし)
    • ファインダー情報 AF情報(AFフレーム、合焦マーク)、露出情報(シャッター速度、絞り数値、マニュアル露出、測光範囲、ISO感度、露出レベル、露出警告)、ストロボ情報(充電完了、ハイスピードシンクロ、FEロック、調光レベル)、JPEG記録、撮影可能コマ数情報、CFカード情報
    • 被写界深度確認 絞り込みボタンによる
    • アイピースシャッター 内蔵
  • [オートフォーカス]
    • 方式 CMOSセンサーによるTTL-AREA-SIR方式
    • AFフレーム 45点エリアAF
    • 測距輝度範囲 EV 0~18(常温・ISO 100相当)
    • フォーカスモード ワンショットAF(ONE SHOT)、AIサーボAF(AI SERVO)、手動(MF)
    • AFフレーム選択 自動選択、任意選択、ホームポジション(登録AFフレームへの切り換え)
    • AFフレーム選択表示 ファインダー内スーパーインポーズと表示パネルによる
    • AF補助光 専用ストロボの内蔵AF補助光による
  • [露出制御]
    • 測光方式 21分割TTL開放測光
      • (1)評価測光(全てのAFフレームに対応)
      • (2)部分測光(中央部・ファインダー画面の約13.5%)
      • (3)スポット測光
        • ・中央部スポット測光(ファインダー画面の約3.8%)
        • ・AFフレーム連動スポット測光(ファインダー画面の約3.8%)
        • ・マルチスポット測光(最大入力回数8回)
      • (4)中央部重点平均測光
    • 測光範囲 EV0~20(常温・50mm F1.4使用・ISO100相当)
    • 露出制御方式 プログラムAE(シフト可)、シャッター優先AE、絞り優先AE、深度優先AE、E-TTLストロボAE、マニュアル露出、ストロボメータードマニュアル
    • ISO感度 100~1250相当(1/3段ステップ)、ISO 50相当の感度拡張が可能
    • 露出補正 AEB:1/3段ステップ±3段
      • 補正因子:(1)シャッター速度と絞り数値
      • (2)ISO感度
        • 手動:1/3段ステップ±3段(AEB併用可能)
    • AEロック 自動:ワンショットAF・評価測光時、合焦と同時にAEロック
      • 手動:AEロックボタン押しによる(全ての測光方式で可能)
  • [シャッター]
    • 形式 電子制御式・フォーカルプレーンシャッター
    • シャッター速度 1/8000~30秒(1/3段ステップ)、バルブ、 X=1/250秒
    • レリーズ方式 ソフトタッチ電磁レリーズ
    • 長秒時露光のノイズ低減機能 シャッター速度1/15秒~バルブ時に機能
    • セルフタイマー 10秒後/2秒後撮影
    • リモコン N3タイプ端子リモコン対応
  • [ストロボ]
    • EOS専用ストロボ EXシリーズスピードライト使用時E-TTL自動調光
    • シンクロ端子 あり
  • [ドライブ関係]
    • ドライブモード 1コマ撮影/連続撮影
    • 連続撮影速度 約3コマ/秒
    • 連続撮影時の最大撮影コマ数 全ての記録形式において約10コマ
  • [液晶モニター]
    • 形式 TFT式カラー液晶モニター
    • 画面サイズ 2.0型
    • 画素数 約12万画素
    • 視野率 約100%(対有効画素・視野率)
    • 輝度調整 5段階に調整可能
  • [再生機能]
    • 画像表示形式 (1) 1コマ(Info.)
      • (2) 1コマ
      • (3) 4コマインデックス
      • (4) 9コマインデックス表示
    • ハイライト表示 画像表示形式1コマ(Info.)と、1コマのとき、画像情報のない白部分を点滅表示
  • [記録画像のプロテクト/消去]
    • プロテクト 1コマ/フォルダ内全画像/カード内全画像の単位でプロテクト、または解除

消去 1コマ/フォルダ内全画像/カード内全画像の単位で消去(プロテクト画像をのぞく)

  • [録音機能]
    • 記録方式 内蔵マイクで取り込んだ音声を記録画像に添付
    • 録音形式 WAV形式
    • 録音時間 1回につき最長約30秒
  • [メニュー機能]
    • メニュー内容 (1)撮影系 (2)再生系(3)セットアップ系 (4)カスタム機能/パーソナル機能
    • 液晶モニター表示言語 日本語/英語/フランス語/ドイツ語/スペイン語
    • ファームウェアアップデート ユーザー対応にて可能
  • [カスタマイズ機能]
    • カスタム機能
      • 21種67項目
      • パーソナル機能
      • 25種
  • [電源関係]
    • 使用電池 ニッケル水素パックNP-E3、1個使用
    • ACアダプター、DCカプラー併用により、AC駆動可能
    • 撮影コマ数 常温(20℃):約600、低温(0℃):約450
    • フル充電のニッケル水素パックNP-E3使用時
    • バッテリーチェック 自動
    • 節電機能 あり、設定時間(1/2/4/8/15/30分)経過で電源OFF
    • バックアップ電池 リチウム電池CR2025、1個使用
  • [大きさ・質量]
    • 大きさ 156(幅)×157.6(高さ)×79.9(奥行)mm
    • 質量 1265g(本体のみ。電池335g)
  • [動作環境]
    • 使用温度 0℃~+45℃
    • 使用湿度 85%以下

EOS-1Ds Mark II(2代目)

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EOS-1Ds Mark IIは、ポートレートやスタジオ撮影を中心とするプロユーザー向けにEOS-1Dsの後継機種として開発される[6]。製造終了[5]

主な仕様(EOS-1Dsとの変更点のみ)

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その他変更点

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EOS-1Ds Mark III(3代目)

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主な仕様(EOS-1Ds Mark IIとの変更点のみ)

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その他変更点

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脚注

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  1. ^ キヤノンミュージアム|技術館 - 技術レポート2002年11月号”. キヤノン. 2011年10月20日閲覧。
  2. ^ EOS DIGITAL 新製品ニュース” (PDF). キヤノン. pp. P.2 (2011年10月18日). 2011年10月20日閲覧。
  3. ^ a b 武石修 (2011年10月18日). “キヤノン、12コマ/秒・ISO204800のプロ向けフルサイズ機「EOS-1D X」 - デジカメWatch”. Impress Watch Corporation. 2011年10月20日閲覧。
  4. ^ キヤノンミュージアム|カメラ館 > デジタル一眼レフカメラ > EOS-1Ds”. キヤノン. 2011年10月20日閲覧。
  5. ^ a b キヤノン:デジタル一眼レフカメラ EOS DIGITAL|旧製品”. キヤノン. 2011年10月20日閲覧。
  6. ^ キヤノンミュージアム|カメラ館 > デジタル一眼レフカメラ > EOS-1Ds Mark II”. キヤノン. 2011年10月20日閲覧。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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