コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ガルフストリーム・エアロスペース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ガルフストリーム社から転送)
ガルフストリーム・エアロスペース
Gulfstream Aerospace
種類
子会社
業種 航空機建造 ウィキデータを編集
設立 1958年
本社 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ジョージア州サバンナ
事業地域
世界の旗 世界
主要人物
ラリー・フリン (社長)
製品 ビジネスジェット
従業員数
13,313人[1]
親会社 ジェネラル・ダイナミクス
ウェブサイト gulfstream.com

ガルフストリーム・エアロスペースGulfstream Aerospace Corporation )は、1958年創業のアメリカ合衆国ジョージア州サバンナを拠点とする航空機メーカー。G550をはじめとするビジネスジェットビジネス機)を製造。1999年より、防衛コングロマリット2005年時点で全米6位の規模)であるジェネラル・ダイナミクスの傘下となる。

歴史

[編集]

ガルフストリームと名付けられた最初の飛行機は、双発ターボプロップグラマン ガルフストリーム I英語版Grumman Gulfstream I)であった。このプログラムの成功により、双発ジェットのグラマン ガルフストリーム IIGrumman Gulfstream II)の開発が行われることとなる。

1978年グラマン(現在のノースロップ・グラマン)はガルフストリーム事業を担う子会社であるグラマン・アメリカン(Grumman American)の社名を"Gulfstream"と改め、アメリカの事業家で慈善活動や競走馬のブリーダーとしても知られるアレン・E・ポールソン(Allen E. Paulson)のAmerican Jet Industriesに売却。ポールソンはさらにロックウェル(事業売却や分社化により現在は解体され存在しない)のエアロ・コマンダー(Aero Commander )事業を買収し、現在のガルフストリームが誕生した。 1985年、クライスラーはガルフストリームを買収したが、ポールソンは依然としてガルフストリームに留まった。そして数年後、ポールソンは著名な投資家であるセオドア・フォーストマン ("Theodore J. Forstmann") や同僚とともにガルフストリームを買い戻した。あまり知られてはいない事実ではあるが、ポールソンの支配下においてガルフストリームは同社歴史上唯一の小型ビジネスジェット機の開発を行っている。殆どポールソンの個人的なアイデアから始まったその小型ジェットはペリグリン(Peregrine)と命名された。TFE731-2エンジンを装備した単発機で、現在のVLJに該当する大きさであった。しかし当時はタービンエンジン単発機に対して市場は懐疑的で、試作機は製造され実際に飛行したものの量産に踏み切るだけの受注は得られなかった。

1999年、ゼネラル・ダイナミクスは投資会社フォーストマン・リトル(Forstmann Little & Company )からガルフストリームを買収した。さらに2001年、ゼネラルダイナミクス社はイスラエルのギャラクシー・エアロスペース(Galaxy Aerospace Company )を買収しグループに加えた。ギャラクシー・エアロスペースは、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ IAI(Israeli Aircraft Industriesin )の子会社で、G100英語版及びG200英語版として販売されている機体の製造・販売を行っていた。もっとも、ギャラクシー・エアロスペースの資産は米ロックウェルから購入したジェットコマンダーの製造販売権を元にしており、紆余曲折を経て米国企業の手に戻ったとも言える。 そういった企業成立過程のため、G150/G200とG350/450/500/550とでは設計や装備品の選定などで共通性が見られない。

2015年ロッキード・マーティンは、アメリカ空軍のJSTARSリキャピタリゼーション・プログラムを低リスク・低予算で提供するために、 レイセオン及びボンバルディアと提携を結んだと発表し、E-8(JSTARS)の後継軍用機のベースとなる機体に、ガルフストリーム社のビジネスジェットを元にした改造案が提案されている。

機種

[編集]
G200

現行機種

[編集]

生産終了機種

[編集]

代表機種の主な仕様

[編集]
G150 G200 G350 G450 G500 G550 G650 G650ER
全長 17.3 m 19.0 m 27.2 m 27.2 m 29.4 m 29.4 m 30.4 m 30.41 m
全高 5.8 m 6.5 m 7.7 m 7.7 m 7.9 m 7.9 m 7.9 m 7.82 m
全幅 16.9 m 17.7 m 23.7 m 23,7 m 28.5 m 28.5 m 30.4 m 30.36 m
最大離陸重量 11,907 kg 16,080 kg 32,160 kg 33,521 kg 38,601 kg 41,277 kg 45,179 kg 46,992 kg
標準座席数 6-8 8-10 12-16 12-16 14-18 14-18 11-18 18
エンジン ハネウェル
TFE731-40R-200G
P&W Canada
PW306A
RR Tay Mk 611-8C RR Tay Mk 611-8C RR BR710 RR BR710 RR BR725 RR BR725 A1-12
巡航速度 マッハ 0.80 マッハ 0.80 マッハ 0.80 マッハ 0.80 マッハ 0.85 マッハ 0.85 マッハ 0.90 マッハ 0.90
最大航続距離1 5,467 km 6,301 km 7,038 km 8,061 km 10,742 km 12,501 km
  • 12,964 km
    (マッハ 0.85)
  • 11,112 km
    (マッハ 0.90)
  • 13,890 km
    (マッハ 0.85)
  • 11,853 km
    (マッハ 0.90)
最高高度 13,716 m 13,716 m 13,716 m 13,716 m 15,545 m 15,545 m 51,000 ft 51,000 ft
最大燃料容量 4,672 kg 6,804 kg 11,796 kg 13,381 kg 15,966 kg 18,733 kg 20,049 kg 21,863 kg
初飛行 2005年 確認中 確認中 確認中 確認中 2002年 2009年 確認中
価格 1570万ドル
(2014年現在)
生産終了
(2015年現在)
生産終了
(2015年現在)
4220万ドル
(2014年現在)
確認中 6000万ドル
(2014年現在)
6450万ドル
(2014年現在)
6650万ドル
(2014年現在)

1 航続距離は各飛行機ごとにメーカーが設定した条件を基に記述してあります

脚注

[編集]
  1. ^ Gulfstream Aerospace Corporation”. Answers.com. 19 August 2014閲覧。
  2. ^ Molly McMillin(November 1, 2016 ). "End of Line for Gulfstream's G150". Aviation Week Network.
  3. ^ "Gulfstream Delivers Final G450 : Iconic Aircraft Retires As Next-Generation G500 Business Jet Approaches Certification", Gulfstream, January 19, 2018. (2018年1月24日閲覧).

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]