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カレンジン語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カレンジン言語群から転送)
カレンジン語
話される国  ケニアウガンダの旗 ウガンダタンザニアの旗 タンザニア
話者数 300万人(ケニア#言語より)
言語系統
言語コード
ISO 639-2 なし
ISO 639-3 klnマクロランゲージ
個別コード:
sgc — キプシギス語
eyo — ケヨ語
niq — ナンディ語
tec — テリク語
tuy — トゥゲン語
spy — サバオト語
enb — マルクゥエタ語
pko — ポコット語
oki — オキエク語
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カレンジン語(カレンジンご)あるいはカレンジン言語群(カレンジンげんごぐん、Kalenjin)とは、密接に関連した方言群である。話者はケニア西部やアフリカ大地溝帯に居住する。話者数はケニアの人口の約18%を占める。カレンジンとは〈私は言う〉という意味の表現に由来し、本来は政治的な用語であったが言語名としても用いられるようになった[1]。このカレンジン言語群にケニアのオモティク語Omotik)と伝統的にダトーガ語Datooga)として括られてきたタンザニアの言語群とを加えたものが南ナイル諸語Southern Nilotic)である(参照: ナイル諸語)。

分類

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構成言語は以下の通りでケニアのカレンジン語に限れば総話者数4,823,400人[2]ウガンダのクプサビニィ語とタンザニアのアキエ語は含めない)。各言語の日本語名は特に断りのない限り稗田 (1988a) により、分類は Hammarström et al. (2019a) に基づく。

なおかつてはカレンジン言語群に属する言語としてモシロ語(Mosiro)[mwy]、メディアク語(Mediak)[mwx]、キサンカサ語(Kisankasa)[kqh] といったものも報告されていたが、これらは狩猟民ドロボDorobo)の話す複数の言語英語版のうちある同一のものと思われ、ISO 639-3コードの mwy や mwx は対象言語が実在しないことを理由に廃止されるに至った[4]

文法

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少なくともキプシギス語、ナンディ語、ポコット語、クプサビニィ語に関しては基本語順はVSO(述語-主語-目的語)であるが、の標示に声調が関わっており、場合によってはVOS(述語-目的語-主語)の語順も起こり得るという点が共通している[5][6][7][3]

研究史

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以下の言語には文法書が存在する。

また以下の言語には辞書が存在する。

名前

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キプロティチ(Kiprotich)やキプロノKiprono)など、接頭辞 kip- を持つ人名が見られる。

脚注

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  1. ^ 稗田 (1988a).
  2. ^ a b c d e f g h i j k Lewis et al. (2015).
  3. ^ a b c d e 河内一博. “クプサビニィ語の Associated Motion を表す構文: 類型的観点からの分析”. 2019年7月13日閲覧。
  4. ^ Hammarström et al. (2019b).
  5. ^ 稗田 (1988b).
  6. ^ 稗田 (1989).
  7. ^ 稗田 (1992).

参考文献

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日本語:

  • 稗田乃「カレンジン言語群」 亀井孝河野六郎千野栄一 編『言語学大辞典』第1巻、三省堂、1988年、1318-9頁。ISBN 4-385-15213-6
  • 稗田乃「キプシギス語」 亀井孝、河野六郎、千野栄一 編『言語学大辞典』第1巻、三省堂、1988年、1378-1381頁。ISBN 4-385-15213-6
  • 稗田乃「ナンディ語」亀井孝、河野六郎、千野栄一 編『言語学大辞典』第2巻、三省堂、1989年、1487-9頁。ISBN 4-385-15216-0
  • 稗田乃「ポコト語」亀井孝、河野六郎、千野栄一 編『言語学大辞典』第3巻、三省堂、1992年、1080-1頁。ISBN 4-385-15217-9

英語:

関連文献

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英語:

ドイツ語:

  • Rottland, Franz (1982). Die Südnilotischen Sprachen: Beschreibung, Vergelichung und Rekonstruktion (Kölner Beiträge zur Afrikanistik vol. 7). Berlin: Dietrich Reimer.

外部リンク

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