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オレンジ・ブロッサム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オレンジブロッサムから転送)
オレンジ・ブロッサム
基本情報
作成技法 シェイク/ビルド
黄色
グラス   カクテル・グラス
レシピの一例
ベース ジン
材料
ジン …… 適量
オレンジジュース …… 適量
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オレンジ・ブロッサム: Orange Blossom: Orange Blossom Cocktail[1])は、ジンオレンジジュースを使ったカクテルジン・オレンジとも呼ばれる[2]

概要

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「オレンジ・ブロッサム」は「オレンジの花」の意[3][4][5]。オレンジの花の花言葉には「純粋」「花嫁の喜び」といったものがあり、オレンジが花と実を同時につけることから「愛」「豊穣」のシンボルともされるため、結婚式の披露宴でアペリティフとしてオレンジ・ブロッサムが飲まれることも多い[5]

いわゆるアメリカ合衆国における禁酒法時代に誕生し、当時密造されていた粗悪なジンの不快な臭いをごまかしたり、消したりするのにオレンジジュースを混ぜたことが始まりとされている[3][4][6]。由来としては前述の説明が一般的であるが、禁酒法以前にもオレンジ・ブロッサムのレシピが存在した[7]。たとえば1906年発刊の"Louis' Mixed Drinks"や1914年の"Beverages de Luxe"は、ジンとオレンジジュース、それにベルモットを使ったレシピ(前者はスイート・ベルモットのみ、後者はスイート、ドライの両方)である[8][9]

レシピの例

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材料
作り方
  1. 全ての材料をシェイクカクテルグラスに注ぐ[1][3][4][5][6]。または、タンブラーグラスに材料を入れ、混ぜる[2][10][11]
  2. 好みでオレンジスライスを飾る[2][10]

禁酒法時代以前のレシピの一例を以下に記す。

材料
  • ドライ・ジン - カクテルグラスの半量
  • スイート・ベルモット - カクテルグラスの半量
  • オレンジジュース - ティースプーン1杯
作り方
  1. 全ての材料を氷とともにミキシンググラスに入れ、ステアしてグラスに注ぐ。
  2. オレンジスピールを飾る[8]

バリエーション

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フローズン・オレンジ・ブロッサム[12]
クラッシュアイスと共にミキサーにかけてフローズンカクテルにする。
ハワイアン[6]
オレンジキュラソーを加えて、シェイクで作る。
ブロンクス[13]
ドライ・ベルモットスイート・ベルモットを加える。
ミモザ[14]
ジンをシャンパンにかえる。
スクリュー・ドライバー[14]
ジンをウォッカにかえる。
デザートヒーラー(Desert Healer[14]
チェリーブランデーを加えてビルドで作り、ジンジャーエールでグラスを満たす。

メディアでの登場

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  • 長いお別れ』 - レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説。登場人物の1人、ハワード・スペンサーはジン&オレンジを「馬鹿らしい飲み物」としながらも眼がないとフィリップ・マーロウと会うときに注文する。

出典

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  1. ^ a b (英語) The Savoy Cocktail Book. Dover Publications. (2018). p. 117. ISBN 9780486828411 
  2. ^ a b c オレンジ・ブロッサム レシピ”. サントリー. 2022年10月21日閲覧。
  3. ^ a b c 『カクテル完全ガイドうまいつくり方の方程式』(改訂版)池田書店、2021年、61頁。ISBN 978-4262130705 
  4. ^ a b c THE PLACE『カクテル事典』学研パブリッシング、2014年、71頁。ISBN 978-4058003206 
  5. ^ a b c 『カクテルの図鑑』マイナビ出版、2013年、33頁。ISBN 9784839946234 
  6. ^ a b c 渡辺一也『カクテル完全バイブル』ナツメ社、2012年、86頁。ISBN 978-4816353116 
  7. ^ Greene, Philip (2018). A drinkable feast : a cocktail companion to 1920's Paris. New York, New York. p. pp.149-150. ISBN 978-0-14-313301-8. OCLC 1032288829 
  8. ^ a b 1906 Louis' Mixed Drinks with Hints for the Care & Serving of Wines by Louis Muckensturm”. EUVS Vintage Cocktail Books – Library. 2022年11月6日閲覧。
  9. ^ Beverages de luxe : Washburne, George R. [from old catalog : Free Download, Borrow, and Streaming : Internet Archive]”. Internet Archive (2022年1月14日). 2022年11月6日閲覧。
  10. ^ a b 福西英三『カクテル入門』保育社、1982年、30-31頁。ISBN 978-4586505630 
  11. ^ 「BARのオトナなフルーツづかい」『Dancyu』2020年10月号、プレジデント社、2020年、65頁。 
  12. ^ 福西英三『カクテル入門』保育社、1982年、47頁。ISBN 978-4586505630 
  13. ^ Orange Blossom” (英語). Liquor.com (2020年9月18日). 2022年10月21日閲覧。
  14. ^ a b c 渡辺恵司 (2021年9月13日). “オレンジブロッサムの作り方!結婚式に好まれる理由などトリビアも!”. オリーブオイルをひとまわし. 2022年10月21日閲覧。