実効記述集合論
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実効記述集合論(じっこうきじゅつしゅうごうろん、Effective descriptive set theory)は記述集合論で細字の定義をもつ集合や実数を扱う分野である; それはすなわち、定義にいかなる実数パラメータも要さないものである (Moschovakis 1980)。つまり実効記述集合論は、記述集合論と再帰理論を組み合わせたものである。
構成
[編集]実効ポーランド空間
[編集]→詳細は「実効ポーランド空間」を参照
実効ポーランド空間とは計算可能な表現(en:computable presentation)を持つ完備可分距離空間のことである。このような空間は、実効記述集合論と構成的解析学の両方で研究されている。 特に、実数直線、カントール集合、ベール空間などのポーランド空間の標準的な例は全て実効ポーランド空間である。
算術的階層
[編集]→詳細は「算術的階層」を参照
算術的階層、またはクリーネ-モストフスキ階層は、ある集合を、それらを定義する式の複雑さに基づいて分類する。そのような分類を受けた集合は「算術的」と呼ばれる。
より正式には、算術的階層は一階算術の言語における論理式に分類を割り当てる。分類は自然数n(0を含む)に対してとと表される。ここでのギリシャ文字は細字記号であり、論理式に集合パラメータが含まれていないことを意味する。
論理式 が有界量化子のみを持つ論理式に論理的に同値であるとき は分類 と を両方割り当てる。
0より大きい各自然数 n に対する , は次のように帰納的に定義される:
- が (ただし、 は 式)の形の式と論理的に同値であるとき、 には分類 を割り当てる。
- が (ただし、 は 式)の形の式と論理的に同値であるとき、 には分類 を割り当てる。
参考文献
[編集]- Mansfield, Richard; Weitkamp, Galen (1985). Recursive Aspects of Descriptive Set Theory. Oxford University Press. pp. 124–38. ISBN 978-0-19-503602-2. MR786122
- Moschovakis, Yiannis N. (1980). Descriptive Set Theory. North Holland. ISBN 0-444-70199-0 Second edition available online