2-メトキシエタノール
2-メトキシエタノール | |
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2-Methoxyethanol | |
別称 Ethylene glycol monomethyl ether EGME Methyl Cellosolve | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 109-86-4 |
PubChem | 8019 |
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特性 | |
化学式 | C3H8O2 |
モル質量 | 76.09 g mol−1 |
外観 | 無色液体 |
密度 | 0.965 g/cm3 |
沸点 |
124 - 125 °C |
水への溶解度 | 自由に混和[1] |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | External MSDS |
Hフレーズ | H226, H302, H312, H332, H360 |
NFPA 704 | |
引火点 | 39 °C (102 °F; 312 K) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2-メトキシエタノールまたはメチルセロソルブは、化学式 C3H8O2 で表される有機化合物で、主に溶剤として用いられる。無色透明の液体でエーテル様の匂いがある[1]。グリコールエーテルとして知られている溶媒に属する。異なるタイプの化学薬品を溶かすことができて、水や他の溶媒と混ざることは注目に値する。2-メトキシエタノールは、プロトン化したエチレンオキシドへのメタノールの求核攻撃と、それに続くプロトン脱離により形成される。
- C2H5O+ + CH3OH → C3H8O2 + H+
2-メトキシエタノールは、異なる目的、例えばワニス、染料、樹脂の溶剤として用いられる。また、航空機の除氷剤の添加剤としても用いられる。有機金属化学の分野では、バスカ錯体や関連した化合物、例えば、カルボニルクロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II) [cabonylchlorohydoridotris(triphenylphosphine)ruthenium(II)]の合成に普通に用いられる。これらの反応の間、アルコール (=2-メトキシエタノール) は水素化物と一酸化炭素の供給源として働く。
2-メトキシエタノールは、骨髄と睾丸に対して毒性がある。高レベルに曝露された労働者には、顆粒球減少症、大球性貧血(英語: macrocytic anemia)、乏精子症、無精子症 (azoospermia) のリスクがある[2]。
メトキシエタノールはアルコールデヒドロゲナーゼによってメトキシ酢酸に変換される。これは有害な影響を引き起こす物質である。 エタノールと酢酸エステルの両方に保護効果がある。 メトキシ酢酸エステルはクレブス回路に入り、メトキシクエン酸エステルを形成する[3]。
脚注
[編集]- ^ a b NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0401
- ^ “Occupational exposure guidelines”. 2016年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年3月28日閲覧。
- ^ F. Welsch, Toxicology Letters, 2005, volume 156, pages 13-28