ウィリアムズ症候群
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ウィリアムズ症候群 | |
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概要 | |
診療科 | 遺伝医学, 小児科学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | Q93.8 |
ICD-9-CM | 758.9 |
OMIM | 194050 |
MedlinePlus | 001116 |
eMedicine | ped/2439 |
MeSH | D018980 |
ウィリアムズ症候群(ウィリアムズしょうこうぐん, Williams syndrome, WS)、ウィリアムズ・ボイレン症候群(Williams-Beuren syndrome, WBS)は、まれな遺伝子疾患であり、症状には知能低下などの精神遅滞、心臓疾患などがあり、独特の顔つき("エルフのような"(Elfin)顔つきと言われる)を示す。日本では指定難病(179番)とされている。
概要
[編集]1961年に医師J.C.P.ウィリアムズにより報告された。原因は、7番染色体上の遺伝子欠失である[2][3]。
知能低下に比べて言語は比較的良好に発達することが知られており、知らない人にも陽気に多弁に話しかける。重い自閉症の正反対のようである。ある意味で、ウィリアムズ症は「病的に音楽好きな人々」と称される[4]。
有病率は7,500-20,000出生あたり1人ほど[3]。治療法は存在しない。
疫学
[編集]歴史的におおよそ20,000出生あたり1人と見積もられていた[5]。しかし近年での疫学的研究では、7,500出生あたり1人程度とされている[5]。全ての発達障害のおおよそ6%を占めるとも言われ、研究者らは過去の診断の再考を進めている[6]。
鑑別疾患
[編集]他疾病に起因する心疾患、高カルシウム血症、発達遅滞との鑑別が必要である[7]。特にヌーナン症候群では肺動脈狭窄、鼠径ヘルニア等の共通する合併症を伴いやすい[7]。他の鑑別すべき疾患として歌舞伎症候群、脆弱X症候群、FG症候群、スミス・マゲニス症候群、22q11.2欠失症候群等が挙げられる[7]。
脚注
[編集]- ^ サイモン・バロン・コーエン『自閉症スペクトラム入門 脳・心理から教育・治療までの最新知識』2011年8月、21-22頁。ISBN 978-4805835234。
- ^ Francke, U. (1999). “Williams-Beuren syndrome:genes and mechanisms”. Human Molecular Genetics 8 (10): 1947–54. doi:10.1093/hmg/8.10.1947. PMID 10469848.
- ^ a b Martens, Marilee A.; Wilson, Sarah J.; Reutens, David C. (2008). “Research Review: Williams syndrome: A critical review of the cognitive, behavioral, and neuroanatomical phenotype”. Journal of Child Psychology and Psychiatry 49 (6): 576–608. doi:10.1111/j.1469-7610.2008.01887.x. PMID 18489677.
- ^ オリバー・サックス『音楽嗜好症』(早川書房 2010年)
- ^ a b Meyer-Lindenberg, Andreas; Mervis, Carolyn B.; Faith Berman, Karen (2006). “Neural mechanisms in Williams syndrome: A unique window to genetic influences on cognition and behaviour”. Nature Reviews Neuroscience 7 (5): 380–93. doi:10.1038/nrn1906. PMID 16760918.
- ^ Stromme, P.; Bjomstad, P. G.; Ramstad, K. (2002). “Prevalence Estimation of Williams Syndrome”. Journal of Child Neurology 17 (4): 269–71. doi:10.1177/088307380201700406. PMID 12088082.
- ^ a b c “難病情報センター ウィリアムズ症候群”. 2017年1月25日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ウィリアムス症候群 - 脳科学辞典
- ウィリアムズ症候群(指定難病179) - 難病情報センター