芋子石
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芋子石 | |
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分類 | ケイ酸塩鉱物 |
シュツルンツ分類 | 9.ED.20 |
Dana Classification | 71.1.5.3 |
化学式 | Al2SiO3(OH)4 |
結晶系 | 擬六方晶系 |
モース硬度 | 2 - 3 |
文献 | [1][2] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
芋子石[3](いもごせき、Imogolite、イモゴライト)は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)の一種。化学組成は Al2SiO3(OH)4、結晶系は擬六方晶系。粘土鉱物の一種。
産出地
[編集]芋子石は、日本、中華人民共和国、アメリカ合衆国に産する[1]。
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性質・特徴
[編集]芋子石は、直径1.8 - 2.2nm、長さは数十nm - 数umのアルミとシリカから成るナノチューブ状の物質である。
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用途・加工法
[編集]天然の芋子石はごく少量しか採ることができない。そのため、工業的利用には、人工的に合成する方法が不可欠である。芋子石は冷房の消費電力を抑えるデシカント剤、低温排熱を有効利用するためのヒートポンプ熱交換剤、湿度調整剤、高速乾燥剤などさまざまな用途があり、カーボンナノチューブに次ぐ次世代ナノチューブ材料として現在注目を浴びている物質である。
サイド・ストーリー
[編集]九州大学の吉永長則と青峰重範によって1962年に熊本県人吉地方[4]の火山ガラスに富む火山灰土壌から発見された日本産新鉱物。その土壌の通称名、芋子が名前の由来である。
発見当時は化学組成及び構造の詳細が未確定だったこともあり、1967年に国際鉱物学連合により一度Reject(否定)されたが、研究が進んで詳細が判明したことなどから1986年にRedefined(再承認)された。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- YOSHINAGA Naganori; AOMINE Shigenori (1962). “IMOGOLITE IN SOME ANDO SOILS” (PDF). Soil science and plant nutrition (日本土壌肥料学会) 8 (3): 114-121. ISSN 0038-0768. NAID 110001719472 .
- Koji Wada; Naganori Yoshinaga (1969). “The structure of "imogolite"” (PDF). American Mineralogist (Mineralogical Society of America) 54: 50-71. ISSN 0003-004X .
- 吉永長則「新種珪酸塩鉱物イモゴライトについて」『粘土科学』第9巻、日本粘土学会、1970年、1-11頁、ISSN 0470-6455、NAID 110003712634。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 宮島宏. “名称未設定”. 大地浪漫. 2011年11月24日閲覧。
- 高原淳 (2006年). “イモゴライト:土の中のソフトマテリアル” (PDF). 「柔らかい材料 ソフトマテリアル」の化学. 九州大学オープンコースウェア. 2011年11月23日閲覧。
- 日本から発見された新鉱物たち(No.1-20)→No.13 - 東京大学物性研究所電子顕微鏡室