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エイム・アンド・イグナイト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
FUN. > エイム・アンド・イグナイト
『エイム・アンド・イグナイト』
FUN.スタジオ・アルバム
リリース
ジャンル
時間
レーベル Nettwerk Records
プロデュース スティーヴン・マクドナルド英語版
チャート最高順位
後述を参照
FUN. アルバム 年表
  • エイム・アンド・イグナイト
  • (2009年)
『エイム・アンド・イグナイト』収録のシングル
  1. 「アット・リースト・アイム・ノット・アズ・サッド(アズ・アイ・ユースト・トゥー・ビー)」
    リリース: 2009年5月12日
  2. 「オール・ザ・プリティー・ガールズ」
    リリース: 2009年8月11日
  3. 「ウォーキング・ザ・ドッグ」
    リリース: 2010年11月22日
テンプレートを表示

エイム・アンド・イグナイト』(Aim and Ignite)は、アメリカ合衆国のインディー・ポップ・バンドであるFUN.のデビュー・スタジオ・アルバム[4]。2009年8月25日にNettwerk Recordsから発売された[5][6][3]。2012年10月31日に3曲のボーナス・トラックを追加収録した日本盤が発売された[7][8]

制作背景と構成

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2008年2月4日、ネイト・ルイスが公式サイト上でザ・フォーマット英語版の解散を発表[9]。それからまもなくしてルイスは、スティール・トレイン英語版ジャック・アントノフアナサロアンドリュー・ドストに電話をかけ、ニューヨーク行きの片道切符を買いアントノフとドストに会いに向かった。その週の終わりにFUN.が結成された[10]。その後プロデューサーにスティーヴン・マクドナルド英語版、アレンジャーにロジャー・ジョセフ・マニング・ジュニアを迎えて本作が制作された[11]。収録曲の一部は最終的に破棄されたザ・フォーマットの3作目のアルバム用に用意された楽曲で、作詞作曲者として同バンドのメンバーだったサム・ミーンズ英語版も含まれている[12]

オールミュージック』は、エレクトリック・ライト・オーケストラスライ&ザ・ファミリー・ストーンクイーン(ボーカル・アレンジ)、ビートルズ(ストリングスの使用)からの影響について言及している[13]

リリースとプロモーション

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2009年4月20日、FUN.はメーリングリスト登録者を対象に「アット・リースト・アイム・ノット・アズ・サッド(アズ・アイ・ユースト・トゥー・ビー)」の無料ダウンロードを提供。同日には8月にNettwerk Recordsからデビュー・アルバムを発売することを発表した[14]。翌日から6月4日にかけてマンチェスター・オーケストラ英語版のアメリカツアーに同行[15]。5月19日にアルバムタイトルと収録曲を発表[16]。8月13日から26日にかけてハローグッバイのライブツアーにリンベック英語版マイ・フェイヴァリット・ハイウェイ英語版とともに同行[17]。アルバム発売の翌年9月14日にはデラックス・エディションが配信限定で発売され、新曲「ステッチ・ミー・アップ」や「ウォーキング・ザ・ドッグ」のリミックス・バージョンを含むボーナス・トラックが追加収録された[18][19]

アルバムからのシングルとして、2009年5月12日に「アット・リースト・アイム・ノット・アズ・サッド(アズ・アイ・ユースト・トゥー・ビー)」[20]、8月11日に「オール・ザ・プリティー・ガールズ」[21]、2010年11月22日に「ウォーキング・ザ・ドッグ」[2]が発売された。

アルバム発売から丸5年となった2014年8月25日には期間限定で無料ダウンロードが開始された[22][23]

評価

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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
AbsolutePunk.net89%[24]
AllMusic3.5/5stars[13]
The Aquarian WeeklyB+[25]
Melodic4/5stars[26]
PopMatters5/10[3]
Rock Sound8/10[27]

AbsolutePunk.net』のドリュー・ベリンガーは、「ポップ・アルバムのあるべき姿」「2009年の最も重要なポップ・アルバム」と評した[24]。『オールミュージック』は、アルバムについて「革新的だが、最高な形」とし、ルイスの歌詞について「曲を明るい雰囲気とともに明るく愉快に保ったまま機知にあふれたアプローチで、人生の全体像を追究している」と評した[13]

ポップマターズ』のエステラ・ハンは、『エイム・アンド・イグナイト』を「控えめに言ってもかなり独創的」と見なす一方で、「ザ・フォーマットの最後の作品には遠く及ばない」と批判した[3]。『Popdose』のケン・シェーンは、本作を「面白くて、並外れた」アルバムと見なし、バンドの「ソングライティング」や本作に収録の複数の楽曲を称賛した。その一方で「気取った」楽曲制作を批判し、「もっとすっきりとさせた形でバンドの曲を聞きたかった」と述べた[28]

収録曲

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全作詞・作曲: ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)。
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「ビー・カーム」(Be Calm)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ロジャー・ジョセフ・マニング・ジュニア
2.「ベンソン・ヘッジス」(Benson Hedges)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)
  • アンドリュー・ドスト
  • ネイト・ルイス
3.「オール・ザ・プリティー・ガールズ」(All the Pretty Girls)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)
  • アンドリュー・ドスト
  • ネイト・ルイス
4.「アイ・ウォナ・ビー・ザ・ワン」(I Wanna Be the One)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ロジャー・ジョセフ・マニング・ジュニア
5.「アット・リースト・アイム・ノット・アズ・サッド(アズ・アイ・ユースト・トゥー・ビー)」(At Least I'm Not as Sad (As I Used to Be))ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)アンドリュー・ドスト
6.「ライト・ア・ローマン・キャンドル・ウィズ・ミー」(Light a Roman Candle with Me)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)アンドリュー・ドスト
7.「ウォーキング・ザ・ドッグ」(Walking the Dog)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く) 
8.「バーライツ」(Barlights)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ロジャー・ジョセフ・マニング・ジュニア
9.「ザ・ギャンブラー」(The Gambler)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ロジャー・ジョセフ・マニング・ジュニア
10.「テイク・ユア・タイム(カミング・ホーム)」(Take Your Time (Coming Home))ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く)ネイト・ルイスアンドリュー・ドストジャック・アントノフサム・ミーンズ英語版(特記を除く) 
合計時間:
iTunesボーナス・トラック
#タイトル作詞・作曲時間
11.「ステッチ・ミー・アップ」(Stitch Me Up)
  • ネイト・ルイス
  • アンドリュー・ドスト
  • ジャック・アントノフ
12.「ウォーキング・ザ・ドッグII」(Walking the Dog II) 
13.「テイク・ユア・タイム(カミング・ホーム) [Acoustic]」(Take Your Time (Coming Home) (Acoustic)) 
14.「ウォーキング・ザ・ドッグ(RACミックス)」(Walking the Dog (RAC Mix)) 
15.「オール・ザ・プリティー・ガールズ(RACミックス)」(All the Pretty Girls (RAC Mix)) 
合計時間:
日本盤ボーナス・トラック
#タイトル作詞作曲・編曲時間
11.「ウォーキング・ザ・ドッグ [ライヴ・アンド・アコースティック]」(Walking the Dog [Live&Acoustic])  
12.「オール・ザ・プリティー・ガールズ [ライヴ・アンド・アコースティック]」(All the Pretty Girls [Live&Acoustic])  
13.「アット・リースト・アイム・ノット・アズ・サッド(アズ・アイ・ユースト・トゥー・ビー) [ライヴ・アンド・アコースティック]」(At Least I'm Not as Sad (As I Used to Be) [Live&Acoustic])  
合計時間:

クレジット

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※出典[29]

チャート成績

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週間チャート
チャート (2009年) 最高位
US Billboard 200[30] 71
US Top Alternative Albums (Billboard)[31] 20
US Tastemaker Albums (Billboard)[32] 3
US Top Rock Albums (Billboard)[33] 23

脚注

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出典

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  1. ^ Morgado, Allegra (24 March 2016). "Albums you should have listened to: fun. • Aim and Ignite". Fulcrum. The Fulcrum Publishing Society. 2016年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月8日閲覧
  2. ^ a b c d "fun. – The Gambler (Acoustic)". Werk.re. Glasswerk. 18 May 2010. 2024年7月8日閲覧
  3. ^ a b c d Hung, Estella (17 November 2009). "fun: Aim and Ignite (Album Review)". PopMatters. PopMatters Media. 2022年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月8日閲覧
  4. ^ Zemler, Emily (March 10, 2012). “808s & Alt Breaks”. Billboard: 22. 
  5. ^ "Aim and Ignite | fun". Bandcamp. 2024年7月9日閲覧
  6. ^ Brickner, Sara (25 August 2009). "fun.fun., with Hellogoodbye, Limbeck, My Favorite Highway at Chop Suey, 6 p.m.,". Seattle Weekly. Sound Publishing. 2024年7月9日閲覧
  7. ^ "FUN.の1stが国内盤で登場!". HMV&BOOKS online. ローソンエンタテインメント. 2013年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  8. ^ "世界中で大ブレイク!!今、最もPOPで旬なFUN.のデビュー・アルバム『エイム・アンド・イグナイト』がリリース!". Warner Music Japan. 2022年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  9. ^ ""Important"". theformat.com. 2017年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  10. ^ Graham, Blake J. (12 April 2012). "Truth in Words, in Rhymes, in Notes: An Interview with Nate Ruess of Fun". The Airspace (Interview). 2017年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  11. ^ Leahey, Andrew. Fun. Biography - オールミュージック. 2024年7月9日閲覧。
  12. ^ Gibbs, Ryan (11 July 2016). "From the Records Crate: The Format – "Dog Problems" (2006)". The Young Folks. 2019年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  13. ^ a b c j. poet. Aim and Ignite Review - オールミュージック. 2024年7月9日閲覧。
  14. ^ "FUN confirmed for Manchester Orchestra tour". Alternative Press. 20 April 2009. 2017年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月11日閲覧
  15. ^ "Manchester Orchestra announce spring tour with Audrye Sessions". Alternative Press. 23 February 2009. 2017年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月11日閲覧
  16. ^ "Fun. announce debut album tracklisting". Alternative Press. 19 May 2009. 2017年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月11日閲覧
  17. ^ "Hellogoodbye plan West Coast tour". Alternative Press. 11 June 2009. 2017年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月11日閲覧
  18. ^ OurNameIsFunのツイート(24387767902)
  19. ^ OurNameIsFunのツイート(24479568827)
  20. ^ "At Least I'm Not As Sad (As I Used To Be): fun.: MP3 Downloads". Amazon.com. 2016年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  21. ^ "All The Pretty Girls (Single): fun.: MP3 Downloads". Amazon.com. 2016年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  22. ^ "fun. post debut album for free download in light of fifth anniversary". Alternative Press. 25 August 2014. 2024年7月12日閲覧
  23. ^ "FUN.、5年前にリリースされた1stアルバム『Aim And Ignite』を期間限定フリーDL公開!". 激ロック ニュース. 激ロックエンタテインメント. 27 August 2014. 2015年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月12日閲覧
  24. ^ a b Beringer, Drew (25 July 2009). "fun. - Aim & Ignite - Album Review". AbsolutePunk. 2009年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月9日閲覧
  25. ^ Friedman, Eric (18 August 2009). "Fun. Aim And Ignite". The Aquarian Weekly. Arts Weekly, Inc. 2011年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月12日閲覧
  26. ^ Wippsson, Johan. "Fun. - Aim and Ignite". Melodic.net. 2016年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月12日閲覧
  27. ^ Kearns, Emily (11 June 2010). "Fun. - Aim And Ignite". Rock Sound. 2010年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月12日閲覧
  28. ^ Shane, Ken (27 August 2009). "CD Review: Fun., "Aim and Ignite"". Popdose. 2009年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月12日閲覧
  29. ^ Aim and Ignite (CD booklet). fun. Nettwerk. 2009. 0 6700 30847 2 7。
  30. ^ "Fun. Chart History (Billboard 200)". Billboard. 2024年7月12日閲覧。
  31. ^ "Fun. Chart History (Top Alternative Albums)". Billboard. 2024年7月12日閲覧。
  32. ^ "Fun. Chart History (Indie Store Album Sales)". Billboard. 2024年7月12日閲覧
  33. ^ "Fun. Chart History (Top Rock Albums)". Billboard. 2024年7月12日閲覧。

外部リンク

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