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湯木佐知子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ささやき女将から転送)

湯木 佐知子(ゆき さちこ、1937年 - )は、株式会社吉兆役員で、かつて存在し、吉兆グループの一社であった高級料亭船場吉兆の最後の社長。株式会社吉兆の創業者である湯木貞一の三女。甲南大学経済学部卒。

プロフィール

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2007年末頃から発覚した船場吉兆による多数の食品偽装疑惑に対しての釈明会見(2007年12月10日)において、長男の湯木喜久郎に対して小声で「ないです(と言いなさい)」「頭が真っ白になった」「責任逃れの発言をしてしまいました」など返答内容を指示し、喜久郎がそのまま発言するという一連の言動がマイクに全て拾われるという記者会見により有名になる。ワイドショーなどではこの記者会見が「腹話術みたいだ」と揶揄された[1]。多くのテレビや雑誌などのメディアは彼女の事を「ささやき女将」と称した。

実際は、会見前日に弁護士から喜久郎とともに想定問答をレクチャーされていたが、当日になって喜久郎が緊張のために、記者からの質問に対する答えを言えなくなってしまい、逆に想定問答を覚えていた佐知子が「助け船」のつもりで耳打ちをしたが報道陣のマイクが自分の声を拾うとは思っていなかったというのが真相である、としている[2]

営業再開前に行われた新経営陣の発表において、船場吉兆の新社長に就任した。佐知子の夫であり、創業者湯木貞一の女婿にあたる前社長の湯木正徳取締役を務めていた息子たちなど、佐知子以外の湯木家の人間は退任している。

しかし、客の食べ残した料理を別の客に使いまわししていたことが判明した影響で、回復の兆しを見せていた客足が再び激減、業績回復・再建の見通しが立たないことから、2008年5月28日、自力での経営再建を断念し、会社を廃業(破産)することを決め、船場吉兆は消滅する事になった。

同年10月29日には佐知子・正徳本人も自己破産の申し立てをした。

2008年1月に発表された、東京スポーツ主催の「第8回ビートたけしのエンターテインメント賞」において特別賞を受賞したが、担当弁護士を通じて受賞を辞退している。ビートたけしは「アレ(ささやき)はコントだよなぁ。あれホントにやられたら絶対かなわないもの」とお笑いとして高く評価していた。

太田光爆笑問題)は釈明会見を漫才でよくネタにしており、それを何年にもわたって行ったため、「使いまわした人のネタを使いまわしている」などと自虐ネタにすることもある[3]TBSテレビ爆報! THE フライデー」で釈明会見が取り上げられた際に、湯木自身が爆笑問題に対して好意的な反応を示していることが明かされている[要出典]塙宣之ナイツ)も「今までで一番面白かった瞬間」として釈明会見の映像を挙げており、「間が完璧で時事ネタ漫才師の教科書」と評している[4]

脚注

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  1. ^ ママ~、どう言えばいいの?船場吉兆会見まるで腹話術 J-CAST 2007年12月11日付
  2. ^ TBSテレビ爆報! THE フライデー」2016年8月5日放送分[出典無効]
  3. ^ 爆笑問題名義、町山智浩との共著『爆笑問題の日本原論 自由にものが言える時代、言えない時代』太田出版 p2より。
  4. ^ 価格.com - 「水曜日のダウンタウン」2022年12月7日(水)放送内容 | テレビ紹介情報”. kakaku.com. 2022年12月8日閲覧。