ビサボロール
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(−)-α-ビサボロール | |
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IUPAC名 | ビサボラ-3,7(11)-ジエン-10-オール |
分子式 | C15H26O |
分子量 | 222.37 |
CAS登録番号 | [23089-26-1] ((−) 体) [515-69-5] ((±) 体) |
形状 | 無色液体 |
密度と相 | 0.92 g/cm3, 液体 |
沸点 | 153 °C/12 mmHg |
比旋光度 [α]D | −58±5°, neat |
(−)-α-ビサボロール (bisabolol)、別名レボメノール (levomenol)[1] は天然に存在する単環式セスキテルペノイドの一種である。IUPAC名はビサボラ-3,7(11)-ジエン-10-オール bisabola-3,7(11)-dien-10-ol。無色の液体で、カモミール (Matricaria recutita) や Myoporum grassifolium の精油の成分である[2]。水、グリセリンには溶けないが、エタノールにはよく溶ける。エナンチオマーの (+)-α-ビサボロールは、天然には存在するもののほとんどみられない。有機合成によって製造されるのはラセミ混合物の (±)-α-ビサボロールである。
甘い花のような弱い芳香を持ち、さまざまな香料に使われる。肌を保護する効果があるとされ、古くより化粧品にも用いられてきた。また、抗刺激性、抗炎症性、抗菌性を持つことが知られている。
分子内に2か所ある不斉点について、6位の炭素原子(シクロヘキセン環の付け根)の絶対配置は (S)[3]、また7位の炭素原子(ヒドロキシ基の置換している位置)も (S) であることが明らかにされている[4]。
ヒドロキシ基の位置が異なる異性体として、β-ビサボロール(CAS登録番号 [15352-77-9])がある。
参考文献
[編集]- ^ Rohstoff-Lexikon Bisabolol Archived 2008年2月20日, at the Wayback Machine.
- ^ Bisabolol Archived 2007年10月10日, at the Wayback Machine.
- ^ 吉岡一郎・西野隆雄・谿忠人・北川勲 「津蒼朮(Atractylodes lancea DC. var. chinensis Kitamura, 根茎)と中国白朮(Atractylodes ovata DC, 根茎)の成分および漢薬朮のガスクロマトグラフィーによる分析」『薬学雑誌』 1976年96巻、1229–1235頁。
- ^ Iwashita, T.; Kusumi, T.; Kakisawa, H. (1979). "Synthesis and stereochemistry of α-bisabolol". Chem. Lett. 8: 947–950. doi:10.1246/cl.1979.947.
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)