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『背教者ユリアヌス』(はいきょうしゃユリアヌス)は、辻邦生の長編歴史小説。
中央公論社の文芸雑誌『海』に1969年7月号(創刊号)から1972年8月号まで連載し、1972年10月に中央公論社から単行本が刊行された。1973年に毎日芸術賞を受賞した。歴史小説ファンタジーの名作と見なされることもある。
概要
4世紀のローマ帝国の皇帝で、キリスト教への優遇を改めようとしたことで後世「背教者」と呼ばれたユリアヌスの三十数年の生涯を描いた大作である。
生誕から幾多の試練を経てローマ皇帝に即位するも、遠征先のペルシアの砂漠で戦死するまでの生涯を、終生ギリシア哲学を学び、可能な限り事態に誠実に対処した人物として描く。
刊行書誌
- 背教者ユリアヌス(中央公論社、1972年)
- 限定特装版(中央公論社、1975年)。限定500部
- 背教者ユリアヌス(中公文庫(上中下)、1974年 - 1975年)。下巻解説は篠田一士(友人)
- 文庫改版(全4巻)、2017年 - 2018年。各巻に解説・解題を収録
- 辻邦生歴史小説集成(四・五・六) 背教者ユリアヌス(岩波書店、1992年 - 1993年)
- 辻邦生全集4 背教者ユリアヌス(新潮社、2004年) 回想解説は辻佐保子(妻)
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長編小説 | |
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短編集 |
- 城・夜
- 北の岬
- 異邦にて
- ある生涯の七つの場所
- サラマンカの手帖から
- 秋の朝 光のなかで
- 見知らぬ町にて
- 十二の肖像画による十二の物語
- もうひとつの夜へ
- 風の琴
- 夜ひらく
- 楽興の時 十二章
- 睡蓮の午後
- 江戸切絵図貼交屏風
- 天使の鼓笛隊
- 黄金の時刻の滴り
- 花のレクイエム
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随筆・評論 |
- 小説への序章
- パリの手記
- 海辺の墓地から
- 北の森から
- モンマルトル日記
- 詩への旅 詩からの旅
- 霧の廃墟から
- 時の終りへの旅
- 季節の宴から
- 橄欖の小枝
- 森有正 感覚のめざすもの
- 風塵の街から
- 夏の光満ちて パリの時1
- トーマス・マン
- 冬の霧立ちて パリの時2
- 春の風駆けて パリの時3
- 詩と永遠
- 私の映画手帖
- 永遠の書架にたちて
- 時刻のなかの肖像
- 遥かなる旅への追想
- 美神との饗宴の森で
- 美しい人生の階段
- 言葉が輝くとき
- 生きて愛するために
- 幸福までの長い距離
- 薔薇の沈黙 リルケ論の試み
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その他の項目 | |
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関連カテゴリ | |
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