ティム・クラベー
ティム・クラベー (Tim Krabbé) | |
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ティム・クラベー(1969年) | |
誕生 |
1943年 オランダ アムステルダム |
職業 | 推理作家 |
言語 | オランダ語 |
活動期間 | 1967年 - |
ジャンル | サスペンス |
代表作 | 『失踪』(1984)、『洞窟』(1997) |
主な受賞歴 | 金のロープ賞(1995) |
デビュー作 | De werkelijke moord op Kitty Duisenberg (1967) |
親族 | 弟:ジェローン・クラッベ(映画監督) |
公式サイト | http://www.xs4all.nl/~timkr/tim.html |
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ティム・クラベー(Tim Krabbé、1943年 - )は、オランダの小説家、推理作家。男性。オランダの首都アムステルダム生まれ。アムステルダム在住[1]。
日本語ではティム・クラッベ、ティム・クラベとも表記される。
略歴
1943年、祖父と父はオランダの高名な画家、母は小説家という芸術家一家に生まれる。弟のユルン・クラベー(ジェローン・クラッベ)はのちに映画監督・俳優になっている。
アムステルダム大学で心理学を専攻。1967年、『De werkelijke moord op Kitty Duisenberg』(キティ・ダウセンベルフ殺害の真相)で小説家デビュー。1984年発表の『失踪』(原題:Het Gouden Ei(金の卵))は1988年にオランダで映画化され、オランダ最優秀映画賞を受賞した。同作は1993年にアメリカでも映画化されたが、結末が変更されており、クラベー自身が脚本を手掛けたオランダ版の方がはるかにいいと、クラベー自身は評価している[1]。1997年発表の『洞窟』(原題:De Grot)も、クラベーの脚本でマルティン・コールホーヴェンにより映画化された。
1994年発表の『マダム・20』(原題:Vertraging(遅延))は、国際推理作家協会オランダ支部のオランダ推理作家協会(Genootschap van Nederlandstalige Misdaadauteurs)が年間最優秀のオランダ語で書かれた推理小説に贈る金のロープ賞(en:Gouden Strop)を受賞している。
作品は15カ国語に翻訳されている[1]。日本では、上に挙げた『失踪』、『洞窟』、『マダム・20』が刊行されている。
チェスでも実力を発揮し、1967年から1972年にかけて、オランダのベスト20に入っている。チェスに関する著作もある。また、30歳のときに自転車競技を始め、本格的なトレーニングを積み、レースでの優勝経験もある。この経験を元に1978年には『Renner』(レーサー)という作品を執筆している。
日本語訳作品
- 失踪 (訳:矢沢聖子、1993年10月、日本放送出版協会、ISBN 9784140801338)(Het Gouden Ei (1984))
- マダム・20 (訳:各務有二、1996年5月、青山出版社、ISBN 9784900845145)(Vertraging (1994))
- 洞窟 (オランダ語から翻訳、訳:西村由美、2002年8月、アーティストハウス、ISBN 9784048973250) (De Grot (1997))
映像化作品
- 失踪
- 『ザ・バニシング -消失-』(1988年、 オランダ映画)
- 『失踪 妄想は究極の凶器』(1993年、アメリカ映画) ※上記映画のハリウッドリメイク。
脚注
参考文献
- ティム・クラベー『洞窟』(2002年8月、角川書店) 訳者あとがき(西村由美)