豊田通商
豊田通商株式会社(とよたつうしょう)は、愛知県名古屋市を本拠地としているトヨタグループの総合商社である。2006年にトーメンと合併し、双日を抜き、大手総合商社の仲間入り。通称「豊通」。グループスローガンは「G'VALUE with you」。
概略
トヨタの世界戦略を幅広く支援し、中核商社としての役割を担う。扱う商品は自動車類、織機類に限らず、石油から食品まで幅広く取り扱っている。2010年度に売上高10兆円、純利益1000億円を目指す。商社トップクラスの財務体質・収益性。
自動車類、織機類以外の事業として、化学品合樹分野では、タイにエタノール製造、インドネシア・タイ・フィリピンに物流拠点としてタンク設備を保有しており、これらの生産・物流拠点を活用した各種製品の販売に強みを持っており、エネルギー・プラント分野では、産油・産ガス地である中東と、消費地であるアジア市場の両方に強いビジネス基盤を持ち、プラント建設から石油・天然ガス製品の販売までをつなぐバリューチェーンの構築を目指している。風力・天然ガス関連事業も国内外で展開しており、お台場の東京臨海風力発電所も豊田通商が電源開発と共同で展開している事業のひとつ。
シンガポールを基盤とするバンカーオイル(船舶用燃料油)供給事業では、世界中の港でのバンカーオイル供給を実現、ユーザーのあらゆるニーズに応えるサービス体制を構築しており、また石炭事業においても、鉱山の開発から生産・販売まで幅広く手がけている。
業界トップの穀物飼料分野では、全国4ヵ所の巨大な穀物サイロを保有。
損害保険および生命保険の代理店としても、国内トップの規模を有している。また、国内外で保険ブローカー事業を展開しているほか、海外でも代理店を展開している。
会社概要
- 商号 豊田通商株式会社
- 本社所在地
- 名古屋本社(本店) 名古屋市中村区名駅四丁目9番8号 センチュリー豊田ビル
- 東京本社 東京都千代田区丸の内三丁目8番1号 豊田通商丸の内ビル
- 設立 1948年7月1日
- 事業内容 各種物品の国内取引、輸出入取引、外国間取引、建設工事請負、各種保険代理業務等
- 組織 金属本部、機械・エレクトロニクス本部、自動車本部、エネルギー・化学品 本部、食料本部、生活産業・資材本部、コーポレート本部、業務本部
- 代表者 取締役社長 清水順三
- 資本金 267億4800万円
- 株主 1万2588名(2005年9月30日現在)
- トヨタ自動車株式会社(23.5%)
- 株式会社豊田自動織機(13.2%)
沿革
- 1936年 トヨタ金融設立
- 1942年 豊田産業に商号変更
- 1947年 財閥解体により解散
- 1948年 豊田産業商社部門を継承し、日新通商設立
- 1956年 豊田通商に商号変更
- 1961年 名証2部上場
- 1975年 名証1部上場
- 1977年 東証1部上場
- 1985年 東京支店を東京本社に変更
- 1999年 加商と業務提携
- 2000年 トーメンと資本・業務提携 加商と合併
- 2006年 トーメンと合併
備考
- 1985年の豊田商事事件では、社名が似ている豊田通商が大迷惑を蒙った。豊田商事では豊田通商と混同させる行為が多く見られ、主なところでは社章がそっくり(豊田通商の当時の社章は井桁に「T」、豊田商事は菱形に「TS」)、名古屋支店の場所をわざと当時豊田通商本社があった名駅の豊田ビルのすぐ近くに構えていたり、豊田通商の拠点があるビルの前で入社勧誘をするなど。そのため、豊田通商には豊田商事の被害者から「金返せ」の電話が殺到していた。