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フレッシュエアー

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株式会社フレッシュエアー
FRESH AIR CO.LTD
種類 株式会社
略称 フレッシュエアー
本社所在地 日本の旗 日本
東京都新宿区戸山2丁目3番地3−101
設立 2007年7月
業種 輸送用機器
法人番号 9011101046336 ウィキデータを編集
事業内容 エアボートの開発・製造・販売・メンテナンス・操縦指導
外部リンク http://airboat.jp/
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株式会社フレッシュエアー: freshair)はエアボートの開発・製造・販売・メンテナンス・操縦訓練を行う株式会社。本社所在地は東京都新宿区である。

現在、日本国内でエアボートを製造している唯一の企業である。元々は店舗デザインや施工、そのほか内装に関わる工事を主な事業内容としていたが、現在は事業の大半をエアボートに特化している。JAA日本エアボート協会会員。

創業と企業哲学

2007年7月に店舗デザインや施工などの内装業を請け負う会社としてスタート。その技術の応用として個人的にエアボート製作を行っていた。 2011年3月11日の東日本大震災発生で、故郷南三陸の惨状を目の当たりにした創業者佐々木甲が、水害において理想の救助艇と言われるエアボートがまだ日本に普及していなかったことを悔やみ、エアボート開発・製造への比重を高めて行き、現在に至る。

要救助者を、速やかにそして安全に救助することだけではなく、水害の救助現場に見られる濁流や水面/水面下の障害物という特殊状況においても、乗組員が安心して救助活動ができることを追求し、開発・製造を続けている。国内初のエアボート製造会社として、販売による収益だけではなく、その有効性を広く啓蒙し日本に普及させることで、将来起こりうる大災害での人的被害減少に努めることを社会的な使命としている。

特徴

創業者佐々木の持つ、航空力学や流体力学の知識、金属加工や配管のベンダー加工、或いは車や航空機のエンジンの開発・修理・チューンナップなどの技術の裏付けにより開発・製作されている。これにより、輸入艇ではカバーしきれない細部までのメンテナンスも理論と技術に基づいて速やかに行える。[1]。また、製品そのものだけではなく操縦技術においても創業者がアメリアにおいてインストラクター免許を取得しているため、エアボートの構造的・力学的特徴を踏まえた上での技術指導も行うことができる。

また、特に救助艇の開発・製作においては、考えうる過酷な救助環境を最大限に想定して、それに対応できてかつ乗組員の安全をも念頭に置いた改良が、常に施され続けている。このあくなき開発と研究こそこの会社の特徴ともいえる。

工場

東京都新宿区戸山にある本社事務所兼ファクトリーのほかに、猪苗代湖・山中湖にも開発・製造・実験のための施設を持つ。 この企業においてはそれぞれその土地から「戸山ベース」「猪苗代ベース」「山中湖ベース」と表している。戸山ベースは都営団地の一角にあり、研究・設計・開発及び事務所業務が主となり、湖が近い猪苗代ベースや山中湖ベースで大規模な製造を担い、水上実験・船舶試験を行っている。

活動 

  • 2015年9月10日、茨城県常総市での鬼怒川の堤防決壊において救助活動に参加。深夜からの捜索で46名の救助した[2]。記録に残るものでは1953年九州での集中豪雨災害でアメリカ空軍がプロペラボートを出動させたことがあるだけであり、実質は日本初ともいえる活動であった。艇の実戦能力や必要操縦技術の確認ができたことは、エアボート国内普及の啓蒙において大きな意義を持つものとなった。

製品概要

主な製品

  • 救助用エアボートFARシリーズ
  • レジャー用エアボートFAシリーズ

主なオリジナルオプション製品

  • アイゼンブレーキ ;氷上(雪上)走行における制動性能を高めるためのブレーキシステム。
  • リトラクタブルトリムシステム ;小型船舶に使用されるトリムタブをエアボート専用仕様に開発したもの。
  • スクーパー(FARシリーズには標準);船首に装備し、建設重機のホイルローダーバケットの様に動く網状の救助ツール。
  • エスキモーロールシステム ;転覆した際に、船自体の予備動力を利用して姿勢復元を行う装置。

その他

  •  上記システムのうちスクーパー、リトラクタブルトリムシステム、アイゼンブレーキに関しては、実際の過酷な救助活動環境を見据えて、乗組員が1人の場合であっても確実に作動・制御できるような機構となっている。
  •  不沈構造;米国製などの既存の艇の大半が、いわゆる「おわん構造」であり、浸水などにより船底に溜まったビルジ[3]に対してはポンプなどでの排水作業が必須となる。しかしこのフレッシュエアー製はその手間とリスクを回避するための構造をとっている。そもそもビルジが溜まるであろう船倉には発泡材を敷き詰める特殊加工を施し、溜まるという概念がまずなく、また万が一転覆しても充填材の浮力により沈むことがあり得ない構造である。ここにも、救助艇として利用する際の乗組員への徹底した安全の配慮が見受けられる。
  •  災害に役立つエアボートの普及が企業理念であり、そのため自社製品以外にも、輸入艇やホームビルド艇についても、整備・修理・調整・操縦技術インストラクションなどに幅広く垣根無くオファーを受ける体制をとっている。

メディア露出

脚注

外部リンク

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