G.I.ジョー
![]() | この記事はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。 (2012年2月) |
G.I.ジョーは、米国ハズブロー社が販売している男児向け玩具。アクションフィギュア本体ならびにその付属品・関連商品を指す。人形の大きさは約12インチ(29cm前後)で、スケール換算するならばおおむね1/6ということになる。
概要
1963年当時、米海兵隊を舞台にしたTVドラマ『The Lieutenant』(1963 - 1964年)をきっかけに企画され、マテル社の女児向け着せ替え人形バービー(1959年発売)の仕様をヒントにして、着せ替え可能な男児用可動人形として1964年に発売された。当時のバービーは首・肩等の極一部のみが可動するボディだったが、ヒジ・ヒザ等まで含む全関節を可動にするアイデアは、木製のデッサン用人形がヒントである。
商品名に採用された『G.I.Joe』のネーミングは、米国に古くから広まる“米軍兵士”を示す一般名詞的な呼称である。G.I.は“Government Issue”の略で、意味は政府の支給(品)/官給品、“Joe”は米国でごく一般的・代表的な男子名。“G.I.”のみでも米兵を指す俗称として使用されている。商品開発中にたまたまTVで放映されていた映画『G・I・ジョウ』(The Story of G.I. Joe, 1945年)を観たスタッフにより採用された。
日本における展開
米国で人気を博したG.I.ジョーは各国に輸出されることになる。イギリスでは1966年から『アクションマン』の名でライセンス生産されているが、日本では同じく1966年に三栄貿易株式会社によって輸入され、その後、1969年には新たに権利を得たタカラが引き続き販売を行なった。
当時日本でも放映されていたアメリカの連続TVドラマ『コンバット!』の人気もあり、兵隊をモチーフにした玩具は一定の人気を得ており、その時期に輸入品として登場したG.I.ジョーは、当時の玩具としては破格のリアルさと高級感、豊富なオプションによる世界観の広がりなど、子供達に大きなインパクトを与える存在だった。
反面、玩具としてはサイズが大きいうえ、フィギュアは1500円前後、12インチサイズのG.I.ジョーが乗ることのできるジープなどは5000円を超える高額商品であり、精密で高級であることは大きな魅力であると同時に簡単に手の届かない存在である感覚を強め、当時の子供にとっては基本的に高嶺の花的な存在であり、自然と経済的に豊かな層がターゲットの商品となった。
そのためタカラでは、1970年に日本向け商品展開としてブランド名を『ニューGIジョー』に改め、顔の造形を日本の子供向けに一新し、着せ替えにも「スポーツジョー」としてボクサーやプロレスラーをラインナップし、日本の子供にとって親しみやすい方向に改良を加えた。
この当時、タカラ独自のサービスとして、G.I.ジョーのテレフォンサービスがあった[1]。それはタカラの広告等で告知された番号へ電話をかけると「やぁ! 君か、僕がG.I.ジョーだ」と日本語で声が聞けるというもので、いわずと知れた同社の“リカちゃん電話”を応用したものである。テーマソングも存在し、レコード化されている。
また、当時大流行の“変身”を取り入れた「正義の味方」シリーズを展開、この路線変更は当たり、やがてタカラは、ミリタリー色を廃し、SF色とTVヒーローへの変身のバリューを前面に押し出した、変身サイボーグ(1972年)シリーズを生み出し、この新たなシリーズへ販売をシフトした。
変身サイボーグによって12インチアクションフィギュアは日本でも子供たちに受け入れられる商品となったが、変身ブームの収束やオイルショックなどの経済状況の変化により、変身サイボーグシリーズの後継であるアンドロイドA(1975年)を最後に、より小型のフィギュアであるミクロマンにシフトする。
その後およそ10年の間、日本での展開を停止していたG.I.ジョーだが、1980年代前半に『こちら葛飾区亀有公園前派出所』や、コンバットマガジン誌等の記事をきっかけに、G.I.ジョー再評価の盛り上がりがあり、1984年、それに応じたタカラによる新たな12インチミリタリーシリーズの『コンバットジョー』が発売されることになった。しかし、大きなブームとはならず、このシリーズは極短命に終わっている。
“なつかしのアイテム”として一般的な知名度もそれなりにあり、1960 - 1970年代のビンテージモデルに関しては『テレビ探偵団(1986 - 1988年)』『開運!なんでも鑑定団(1994年 - )』等々で、プレミアムアイテム[2]として扱われることもあった。
変遷
1960年代末期, 本家ハズブロー版のG.I.ジョーも“戦争”から“冒険とスポーツ”へとテーマを変えたAT(アドベンチャーチーム)シリーズへと移行することになるが、1970年代中頃にはそのATシリーズG.I.ジョーも最期を迎えることになる。
3.75インチサイズへの移行
その後、アメリカでも日本同様大型のアクションフィギュアからコレクタブルな小型のアクションフィギュアに消費動向がシフトし、1982年、休眠状態だったG.I. ジョーもブリスターパッケージの3.75インチサイズが主力製品となって復活する。このシリーズは『G.I.JOE A REAL AMERICAN HERO』という名称で、それまでの無名兵士を再現するリアルミリタリーフィギュアとしてのG.I.ジョーではなく、各キャラクターが固有の名前と設定を持つハズブローオリジナルのヒーローとして新たに設定されたコンテンツである。 このシリーズは発売とほぼ同時にマーベルコミックスによりコミックス化され、その後1985年にはTVアニメーション化もされた。このTVアニメーションは、日本では『地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー』のタイトルで1986年からテレビ朝日系列で放送され、商品のCMも同時期にTV放映されている(余談だが、1960年代当時のG.I.ジョーフィギュアが米国製品でありながら実際の生産の一部が日本で行われていたのと同じように、このアニメーションも実際の製作の一部は日本の製作プロダクションによるものである)。1992年にはコナミからアーケードゲーム化して発売され、2009年には同作品の実写映画(G.I.JOE THE RISE OF COBRA)が公開された。
以降、ハズブローのG.I.ジョーといえばA REAL AMERICAN HEROシリーズということになるのだが、その後も、たびたびリアルミリタリースタイルの無名兵士版G.I.ジョーフィギュアのシリーズが復活することもあり、同じメーカーによる同じG.I.ジョーの名称ながら、内容の違うシリーズが両立することもあった。
12インチサイズの復活
アクションフィギュアの主流が小型サイズへと移行したあとも、米本国では1991年[3]に『HALL OF FAME』シリーズ(オリジナルのコンセプトである無名兵士の「ジョー」ではなく、A REAL AMERICAN HEROシリーズのキャラクターの12インチ化)、1994年に『30th SALUTE』(GIジョー生誕30周年記念/オリジナル版の復刻)、1995年に『WWII 50TH ANNIVERSARY COMMEMORATIVE』(第二次大戦50周年記念/オリジナル版の復刻)と何度か12インチサイズのシリーズの復活があったのだが、いずれも日本での正式な扱いはなく、入荷は並行輸入のみであった。
上記3種のシリーズがいずれもHALL OF FAME用に製作された、コミックスヒーローをイメージした過剰にマッチョで可動性能も低いボディ[4]を流用したため、オリジナルのイメージからは遠いものだったのだが、1996年、ついにオリジナルスタイルの正当な復活をイメージさせる、全く新しい12インチフルアクションボディを採用した『クラシックコレクション』シリーズが発売される。このシリーズは毎年10 - 20点の新製品を出しながら順調に続き、再び12インチサイズのリアルミリタリー路線が安定して発売されるようになる。その後、2000年前後を境にしてドラゴンモデルズ社などの新たなライバルの影響か、クラシックコレクションのシリーズ名を外し、よりリアルなディティールへと進化したが、
2005年前後の製品を最後に 再びリアルミリタリーのシリーズは停止することとなる。
12インチサイズの現状
2011年、12インチサイズの無名兵士版G.I. JOEのシリーズが復活した。従来製品の組み替えによる比較的シンプルな内容で、コレクター向けというよりも低年齢層を指向した入門的なラインナップである。現在までに6種発売されている。
カスタマイズ
もともと着せ替え人形スタイルの玩具であるため、ユーザーによるカスタマイズにも馴染みやすく、米本国で例年開催され続けたG.I.ジョーコンベンションでは個人運営のガレージメーカーによるカスタムG.I.ジョーの小規模な販売が行われていた。こういった個人運営のカスタムメーカーの製品はメールオーダーによっても販売され、特にインターネットによって世界中に広まることになる。映画俳優に似せたオリジナルヘッドや、ハズブロー社によって製品化されなかった軍装や装備品のバリエーションなど、各カスタマイザーにより意欲的に製作され、また販売された。
1996年、本家ハズブロー社の新シリーズである『クラシックコレクション』による本格的なリアルミリタリー路線の12インチフィギュア復活時には、こういったカスタムメーカーとそのユーザーによるハンドメイドカスタムの流れが拡がっており、従来から続くコレクター的な受け止め方とは別に、新たにユーザー自らが装備を自作・加工してより実物に近い兵士のミニチュアを再現しようとするカスタム派ユーザーの流れが大きくなっていた。
そういった流れの中で、1997年、米国の21stセンチェリートイズ社、そして1999年、香港のドラゴンモデルズ社が12インチミリタリーフィギュアに参戦し、その後も引き続き多くのメーカーが参戦することになるのだが、この時期以降のこれらの後続メーカーの特徴は、G.I.ジョー本来のスタイルであるアクショントイとしての流れを継ぐのではなく、よりリアルに再現されたスケールモデルとしての兵士のフィギュアを指向した点にある。
1964年に誕生した時点のG.I.ジョーも、従来までの玩具の兵隊人形とは比べものにならない精密さと世界観を誇るものであり、“圧倒的なリアリズム”を感じさせるアイテムであった。その点は送り手側にも子供達にも共通の認識だったと思われる。その後の本家G.I.ジョーが、現在の目から見てそのような流れから一歩も二歩も引いた“アクショントイ”と見えてしまうのは、大量生産され、低年齢の子供達の手に渡るという前提での材質・強度を踏まえた再現性に止まるためだ。実際、近年の実物を徹底的に精密に再現しようとする追従メーカーの12インチミリタリーフィギュアは、細部のディティールを追求するあまり、市販品としては強度に問題があるばかりか、通常の大人のスキルでは装備品を見本通りに取り付けることすら出来ない繊細な構成になってしまったものが少なくない。それゆえか、ある程度の工作スキルをもつユーザーによる、カスタマイズが遊びの中心となる傾向にあるようだ。
(ただし、21stセンチェリートイズの当初の製品に限っては、アクショントイとしてのG.I.ジョースタイルに準拠したものだった)。
特に日本では、コレクター的観点が中心であったアメトイブームの終了によって、徐々にリアル指向を強めながらも、あくまでも低年齢向け仕様の制限にしばられた本家12インチG.I.ジョーの新製品を購入するユーザーは一気に減少することになる。しかし、その後も、縫製による衣装と装備品によって再現される、さらに精密でリアルな“新たなスケールモデル”を追求するメーカー・ユーザーの流れは残り続けることになり、現在に至っている。
主な商品展開
G.I.ジョー
1964年 -
アメリカ、ハズブロー社製。人形本体を中心に、軍服、軍装品、銃、乗り物など周辺商品も多岐に渡る。当時、装備品等の生産は日本の下請け工場等でも行われており、日本で生産された衣装には、服のエリの裏等にあるタグに“MADE IN JAPAN”の表記が確認出来る。
ニューGIジョー
1970年 - 。
タカラによる日本向けのリニューアルシリーズで、頭部の造形が変更されている。当初、軍装品中心だったラインナップだったが、発売翌年からスポーツジョーや正義の味方シリーズなどがラインナップに加えられた。日本で特に人気のある、第二次大戦時のドイツ兵のラインナップにも力をいれ[5]、オリジナルにないドイツ兵のバリエーションも多数発売していた。大型の商品はそのままG.I.ジョーから受け継いでいる。
コンバットジョー
1984年 - 。
SFヒーロー一色になったトイの世界に、1960年代のオリジナルG.I.ジョーに続くリアルミリタリーアクションフィギュアの復活を目指してタカラが独自に企画したシリーズ。WWIIアメリカ陸軍歩兵/WWIIドイツ陸軍歩兵/現用アメリカ陸軍歩兵/WWIIドイツ軍将校/S.W.A.T/WWIIドイツ戦車兵/カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール/コスチュームゴジラの全8種が発売され、DXタイプ、コスチュ−ムセット、武器セット等のバリエーションもあった。
頭部は完全な新作で、米兵・ドイツ兵・日本人(ゴジラのぬいぐるみ俳優)が造り分けられている。ボディは変身サイボーグの金型を用いたリニューアル品のため、変身サイボーグの着せ替えセットも装着可能[6]。変身サイボーグの基地も商品として受け継がれた。
1966年 - /日本では1985年 - 。
アクションマンはイギリスのパリトーイ社によるG.I.ジョーのライセンス商品だが、本家G.I.ジョー終了後も長期に渡ってシリーズは続き、イギリス軍将校やSAS等の、G.I.ジョーにない独自の商品も多数発売された。1978年には基幹パーツであるボディとヘッドも、G.I.ジョーとは異なるアクションマンオリジナルの新設計のものになり、後頭部のレバーにより眼球を動かせる『イーグルアイ』ギミックが追加されている。
日本では、タカラのコンバットジョー発売当時の盛り上がりに合わせてツクダにより1985年にパリトーイ版の一部が正式に発売されたのだが、ブームはごく短く、ツクダ版の展開は短期間で終了した。
1984年、パリトーイ社の閉鎖によりシリーズは終了するが、1993年にはハズブロー社自身により、新たにオリジナル設定のSFテイストの12インチアクションフィギュアとして再開され、このシリーズは2006年まで継続した。
GROUP ACTION JOE
1976年 - 1981年
フランスで展開されたライセンス版だが、内容はオリジナル米版よりも英版のアクションマンとの共通点が多い。
Geyperman
197?年 -
スペインでのライセンス版。
Action Team
197?年 -
ドイツでのライセンス版。
Falcon
197?年 -
ブラジルでのライセンス版。
ニューコンバットジョー
メディコムトイ/タイムハウス製品『リアルアクションヒーローズ』シリーズの初期に使用された30cm素体の名称。他の項目と違い、『ニューコンバットジョー』というシリーズは存在せず、あくまでも素体の名称である。開発・生産はメディコムトイによるものだが、タカラに“コンバットジョー”の名称を使用する許諾を得ており、この素体が使用されたRAHには箱にタカラの証紙が貼付されている。
エリートブリゲード
1960年代のオリジナルG.I.ジョー(いわゆるビンテージ)ファン向けに補修用のリブロパーツを製造・販売していたコッツウォルド社が、ヘッド・ボディ・服・装備のフルセットを揃えて販売したシリーズ。当然、ラインナップはオリジナルG.I.ジョーの復刻が中心だが、英国ハイランダーや総金属製の中世ヨロイ等、エリートブリゲードオリジナルの製品も数多く発売された。BOXセットの発売以降もパーツ単位での販売をメインにした商品構成であったため、本家G.I.ジョーの12インチシリーズが停止している時期に、単にコレクションの補完用というだけではなく、フィギュアのカスタム(改造)のためのボディや装備品パーツの安定供給源として重要なシリーズだった。
日本では1996年から数年の間、やまとが正式に販売した。
1996年 - 。
クロニクルブックス社から刊行された本とフィギュアのセット。G.I.ジョー最初期の『ソルジャー』『セーラー』『マリーン』『パイロット』の4種を、それぞれフィギュア本体と基本装備(帽子・服・ブーツ・ドッグタグ)のみを復刻し、それぞれを豪華なブックレットとセットにして販売されたコレクター向けの商品。
上記4種に加え、米国の高級玩具チェーンであるFAOシュワルツ限定の『アストロノーツ』バージョンも存在する。
企画・製作には当時のスタッフが関わっており、付属のブックレット(英語)は、1960年代当時の試作品等の写真と開発の経過が記されたものであるが、表紙の写真以外の内容は5種類とも全く同じものである。
発売当初は日本におけるアメトイブーム直前の時期で、洋書店や輸入ホビー店に並ぶ際にはかなりの高価格で販売されていたが、数年後にはやまとにより正式に輸入され、安価で購入可能となった。
1996 - 2004年。日本では1997 - 2001年。
当時日本で急激に盛り上がったアメトイ(アクションフィギュア)ブームにのり、米本国でのシリーズ開始から1年遅れでハズブロージャパン(当時)によって正式に販売された[7]。シリーズは長期にわたり、フィギュアセット、装備セット、乗り物等、膨大な製品数が発売された。シリーズ初期の製品である『U.S. ARMY HELICOPTER PILOT(1997年)』は、1960年代に唯一存在した女性版G.I.ジョーである『G.I.ナース(1967年)』以来の女性版G.I.ジョーの復活であった。その後、日本での扱いはハズブロージャパンを吸収したトミーへと移行するが、ブームの沈静化とともに入荷数は縮小され、2001年を最後に日本での正式な販売は終了した。
ファザー&サン
1997年 - 。
ハズブロージャパンとトイズマッコイのコラボレーションによる、日本で企画された日本限定商品だが、パッケージにG.I.ジョーロゴの入った、正式なG.I.ジョーシリーズの製品である。
タイトル通り、父と子をテーマにした2体セットで、第一弾はベトナム戦パイロットの父と野球選手の息子という設定(テキストはコンバットマガジン編集部によるもの)。トイズマッコイにより製作された衣装は通常のG.I.ジョーとは別次元のハイクオリティな仕上がりであり、父のヘッドはビリケン商会のハマハヤオ氏のスカルプトによりビンテージスタイルのG.I.ジョーヘッドを再現したものと、非常に豪華な内容である。ただし、付属のヘルメットとピストルに関してはHALL OF FAMEシリーズからの流用品だった。
- 続く第二弾は『巨人の星』の星一徹&星飛雄馬のセットという内容であった。星飛雄馬は当然ジャイアンツのユニフォーム姿なのだが、星一徹は“G.Iジョー”シリーズであることを踏まえてか、復員時の旧日本軍の制服姿で、大リーグボール養成ギブスはもちろん、オルゴールつきちゃぶ台、ゲートル、ツルハシ、スコップと付属品にも力が入ったセットになっている。
1998年 - 。
ハズブロー社自身による1960年代G.I.ジョーの復刻シリーズ。マスターピースエディションでは最小限の基本装備のみの復刻だったが、タイムレスコレクションでは各種装備品や銃器類も含めたフルセットでの復刻である。フィギュアのセットから救命ボートやジェミニカプセルといった大物にいたるまでシリーズは長期にわたり、ハズブローダイレクトを通して日本にもかなりの数が入荷した。なお、ヘッドとボディはマスターピースエディションと同じ金型によるものと思われる。
G.I. JOE 40th Anniversary
2004年 - 。
G.I.Joe40周年の年に発売された、ハズブローによる1960年代G.I.Joeの復刻版。タイムレスコレクションではシリーズ独自のパッケージに納められていたのだが、40th Anniversaryではパッケージごと1960年代当時のスタイルのままで復刻された。内容はタイムレスコレクションと重なるものが多いが、ヘッドとボディを含む樹脂パーツ・縫製品ともに新たに起こされたもので、より当時に近い再現度になっている。
2006年 - 。
ハズブローの正式な認可を受け、イギリスのModellers loftよって発売された1960 - 1980年代のアクションマンを復刻したシリーズ。製造は12インチミリタリーフィギュアのメーカーでもある香港DiD社である。パッケージ等はG.I. JOE 40th Anniversaryと同様の仕様だが、アクションマン独自のアイテムだけでなく1960年代G.I.ジョーのライセンス版である初期アクションマンも含めて全て新たに製作されたもので、またもや1960年代ビンテージG.I.ジョーの新たな復刻という面もある。現状最も当時の印象に近い復刻版であろう。
日本では、DiD社の正規代理店であるアート・ストームによって販売されている。
G.I.JOE サイドショウコレクティブ版
2009年 - 。
各種の映画・TVのキャラクタートイを発売するサイドショウコレクティブ社から『A REAL AMERICAN HERO』シリーズの12インチフィギュアが発売されている。ハズブロー製品からの流用パーツは一切無く、ヘッド・ボディ・装備類等、全てサイドショウコレクティブによるもので、G.I.ジョーチームと敵方のコブラ側の双方から多数のキャラクターが製品化され、現在も新製品が次々と発表されている現役のシリーズである。アニメ版とコミックス版のデザインをベースに、近年の12インチミリタリーフィギュアの精密化に合わせて装備類をリアルに解釈・再現したもので、シリーズ開始とほぼ同時期に公開となった実写映画版のフィギュア化ではない。日本への入荷は並行輸入のみ。
G.I.JOE THE RISE OF COBRA
2009年 - 。
同年公開になった実写映画版のデザインをハズブロー自らフィギュア化したシリーズ。商品展開のメインとなるのは3.75インチサイズのシリーズだが、12インチサイズのシリーズも多数商品化された。日本ではトミーダイレクトにより発売。
脚注
- ^ このサービスは、G.I.ジョーのシリーズ終了後は変身サイボーグにも受け継がれることになる。
- ^ インターネットにより、ファン同士がショップを通さずにコレクションを取引することが常態となって以降、ビンテージトイのプレミアム価格は格段に下がる傾向にあり、G.I.ジョーにおいても現在実際にプレミアム価値を持つのは1960 - 1970年代における初期の製品のみで、しかも状態の良いものに限られる。
- ^ ちなみに、この年米国は(多国籍軍の中心として)湾岸戦争に突入しており、HALL OF FAMEシリーズ第一弾の製品も湾岸戦争における米兵士のスタイルをモデルにしたものである。
- ^ このボディは、おなじハズブロー社による『スターウォーズ』シリーズや『スターティングラインナップ』シリーズの12インチサイズラインに流用されている。
- ^ 欧米では、第二次大戦時のドイツ兵を子供向きの玩具とすることに抵抗があったことは想像に難くない。米G.I.ジョーでのドイツ兵は国防軍兵士一種のみ。英アクションマンはG.I.ジョーよりも長期間シリーズが続いたこともあり、兵士、将校二種、戦車兵、戦闘機パイロットと多数のドイツ兵士が製品化されているが、いずれも国防軍スタイルで、ニューGIジョーが、子供向けの製品でありながらSS将校までを製品化したのは日本ならではの状況だろう。
- ^ 変身サイボーグのボディは、オリジナルG.I.ジョーのトーキングボディから流用しているため、通常のボディより若干胴体が大きい。
- ^ 当時の雑誌(マッシブ・アクション・フィギュアVOL2)に掲載された担当者のコメントによると、一時期は同じくハズブロージャパンで扱われていたスターウォーズシリーズを上回るほどの反響があったとのこと。
参考文献
- GI JOE: The Story Behind the Legend /CHRONICLE BOOKS 1996年 ISBN 9780811814843
- THE NEW OFFICIAL IDENTIFICATION GUIDE TO GI JOE 1964-1978 /James DeSimone ISBN 9780963595614
- GI JOE and Other Backyard Heroes 1970-1979 /Schiffer 1997年 ISBN 9780764302015
- Action Man The Gold Medal Doll for Boys 1966-1984 /NEW CAVENDISH BOOKS 1993年 ISBN 9781872727363
- ACTION MAN THE UTLIMATE COLLECTOR'S GUIDE Vol.1 1966-1969 /Middleton Press 1998年 ISBN 9781901706147
- ACTION MAN THE UTLIMATE COLLECTOR'S GUIDE Vol.2 1970-1977 /Middleton Press 1999年 ISBN 9781901706291
- ACTION MAN THE UTLIMATE COLLECTOR'S GUIDE Vol.3 1978-1984 /Middleton Press 1999年 ISBN 9780953619900
- Action Man - The Real Story 1966-1996 /CAIRO CAFE PUBLICATIONS 2000年 ISBN 9780953887002
- G.I.ジョー大図鑑/ワールド・フォト・プレス刊 1997年11月5日 ISBN 9784846521318
- バウハウスMOOK リアルヒーローズ/バウハウス刊 2000年10月25日 ISBN 9784894613928
- ミリオンムック 特殊部隊本/ミリオン出版刊 2000年8月5日 ISBN 9784813003663
- ミリオンムック S.O.G.& S.W.A.T. HOBBY MAGAZINE/ミリオン出版刊 2001年3月10日 ISBN 9784813004172
- ミリオンムック スペシャル・ポリス・ウェポンズ/ミリオン出版刊 2001年9月5日 ISBN 9784813004691
- HOBBY JAPAN MOOK スペシャル・フィギュア/ホビージャパン刊 2003年11月11日 ISBN 9784894253155
- HOBBY JAPAN MOOK スペシャル・フィギュア2/ホビージャパン刊 2006年4月13日 ISBN 9784894254237
- HOBBY JAPAN MOOK スペシャル・フィギュア3/ホビージャパン刊 2007年11月13日 ISBN 9784894256255
- HOBBY JAPAN MOOK スペシャル・フィギュア4/ホビージャパン刊 2009年5月22日 ISBN 9784894258785
- HOBBY JAPAN MOOK Mil-FIG(ミリフィグ)ミリタリーアクションフィギュアーズ 2011年12月16日 ISBN 9784798603292
関連項目
- アクションフィギュア
- 変身サイボーグ
- こちら葛飾区亀有公園前派出所-1980年代にはGIジョーを扱ったエピソードが多く、軍装の両津と並んで扉絵を飾ったこともある。1996年には、GIジョースタイルのアクションフィギュア『アクションドール両津勘吉』シリーズがバンダイより発売されている。
- 地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー
- G.I.ジョー・エクストリーム
- コメットさん-第1期(九重佑三子版)の番組内で、魔法で人形たちが動き出すという描写で多数のGIジョー人形の人形アニメが撮影された。