西武ドーム
西武ドーム(せいぶドーム)は、埼玉県所沢市にある野球場。西武ライオンズが本拠地とする。2005年3月1日より球場名の命名権売却により、インボイスSEIBUドーム(インボイスせいぶドーム)に改称した(詳細は後述)。改称したとはいえ、名称が長くなってしまったため、通称は現在でも「西武球場」、「西武ドーム」である。一部では「インボイスドーム」とも言われている。
フィールドデータ
- 所在地 : 埼玉県所沢市上山口2135
- 収容人数 : 3万5879人
- 両翼 : 100m
- 中堅 : 122m
- 外野フェンスの高さ : 3.2~4.37m
- 延床面積 : 4万2541m²
- 内外野とも人工芝
参考
- 屋外球場時代(~1998年)は両翼95m、中堅120mだった。
周辺の付属施設
交通
- 西武狭山線・レオライナー 西武山口線 西武球場前駅下車すぐ
- 多摩都市モノレール線 上北台駅より臨時バスあり
概要
屋外球場西武ライオンズ球場として1979年完成。1999年に日本で5つ目のドーム球場として生まれ変わった。これは既存施設にドームの屋根を敷設するという異例の建設方式によって作られ、1998年に観客席部分に屋根がついた第1次工事完了時に西武ドームと改称。天井が未完成でそっくり空いていたため、同年の日本シリーズ第3戦を含めて公式戦数試合が雨天中止になったこともあり、実質ドーム球場としての役割を果たすことが出来なかった。グラウンド全体に天井をつけた全面オープンは1999年である。
外野席はライオンズ球場時代は天然芝だったが、現在は人工芝である。
実際には屋根つき球場であるが、他のドーム球場と違い屋根とスタンドの間に外観が見えるようになっており(吹き抜け形式)、自然の空気も取り込めることから、空調設備はない。その関係から、アレックス・カブレラ選手らがドームスタジアムながら場外弾を打ち込むこともある。また、霧が立ち込めることもある。
2軍チームの命名権を取得しているインターネット関連業のインボイス社との提携が決定し、2005年1月25日にプロ野球実行委員会の承認を受け、球場名に関しても命名権を取得し、2005年シーズンから「インボイスSEIBUドーム」に名称変更した。
球場開き以後1997年までスコアボードの広告以外、フェンス・スタンドの広告は一切排除されてきたが、1998年にスタンド(観客席)の屋根部分に初めて広告看板が設置され、1999年の完全ドーム化でレフト・ライトのポール際のフェンスにそれぞれ4枚ずつの広告が貼り付けられるようになった。
春先や秋口のナイトゲームとなると寒さを感じることも多く、球場では定番のビールの売り上げは少なく、甘酒、おしるこ、ホットコーヒーが良く売れるのも特徴である。但しさすがに夏(7月~8月)はビールがよく売れる。空調設備がない為、春先や秋口は寒く、夏は蒸し風呂状態になる。その一方、現存するドーム球場の中で最も低コストで作られ、最も環境に配慮された球場として評価する者もいる。
イベントも多数開催されており、特に「渡辺美里コンサートライブ」(2005年度で終了)、「国際バラとガーデニングショー」や「フリーマーケットin西武ドーム」などが有名で毎年恒例となっている。その際には「MISATO TRAIN」や「ローズエキスプレス」などの多数の臨時列車を運転している。また高校生クイズの関東地区予選会場としても知られる。
プロ野球球団が本拠地とするドームであるが、コンサートやイベントなどでいわれる「5大ドーム」には含まれていない。(5大ドームは札幌ドーム・東京ドーム・ナゴヤドーム・大阪ドーム・福岡ドームのことをさす)これは、既存の屋外球場に屋根をつけただけのドームであるためとも、所在地が大都市でないためともいわれている。ちなみに、5大ドームがすべて竹中工務店の施工なのに対し、ここだけは鹿島建設施工という違いもある。
西武球場・西武ドームと花火
屋外球場の時代から、当球場の恒例行事とされたのが花火の打ち上げである。これは西武ライオンズの選手がホームランを放つか、試合に勝利した場合、西武第三球場のグラウンドから花火を打ち上げて祝福するというものだった。ドーム球場となった1999年以後は一旦この花火打ち上げが中止されたが、2002年シーズンより西武が試合に勝利した場合、ドーム内のバックスクリーン前で紙テープとともに花火の打ち上げによる演出が行われている。(当初はホームランの際も花火の打ち上げがあったが、ドーム内に煙がこもり、試合進行の妨げになるためゲームセット時のみになった)