岐阜市民病院
岐阜市民病院 Gifu Municipal Hospital | |
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情報 | |
前身 | 岐阜市診療所 |
標榜診療科 | 総合 |
許可病床数 | 609床(一般559床、精神50床) |
開設者 | 岐阜県岐阜市 |
開設年月日 | 1941年 |
所在地 |
〒500-8513 岐阜市鹿島町7丁目1番地 |
二次医療圏 | 岐阜 |
PJ 医療機関 |
岐阜市民病院(ぎふしみんびょういん、Gifu Municipal Hospital)は、岐阜県岐阜市にある岐阜市が運営する総合病院。1931年に開設された岐阜市診療所を前身とする公設病院である。
概要
岐阜市民病院は診療科22科・病床609床(一般559床、結核50床)を有す、病床数では岐阜医療圏最大規模の病院であり、岐阜県下においても大垣市民病院・岐阜県立多治見病院に次ぐ3番目の規模である。日本医療機能評価機構認定病院。臨床研修指定病院。救急指定病院として岐阜県知事により告示されている。
岐阜市における基幹病院の一つとして地域医療を支える存在となっているが、他の中核病院の例に漏れず本院でも外来診療は非常に混雑した状況が続いており、内科など一部の診療科では予約診療でなければ1~3時間待ちという状況も散見される。本来、一次医療機関(診療所、町医者)が非常に発達している岐阜市ではこういった状況は少ないはずなのであるが、大病院ならではの安心感が(本院を含む中核病院に)患者をひきつけているという面もあり抜本的な解決策は無いというのが現状である。救急医療においては岐阜市民病院は救命救急センターは開設されてないものの、救急診療部を設置して岐阜市病院群輪番制(二次救急)に参加しており、毎年約3,000台もの救急搬送・22,000人にもおよぶ救急外来を受け入れる岐阜医療圏でも最も救急患者数の多い病院の一つである。また小児救急に関しては一次医療を行う岐阜市小児夜間急病センターを院内に併設し運営の支援を行うとともに、本院小児科は二次医療的な症例に対応する病院として岐阜市小児二次救急病院群輪番制に参加している。診療面においては産婦人科における内視鏡下手術は非常に症例数が多く、岐阜県内はもとより近隣他府県からの紹介患者も受け入れている。同様に内科における心臓カテーテル検査やカテーテル治療は全国でも有数の症例数を有している。また本院の精神神経科では総合病院としては県内唯一デイケアを行っている。そのほか岐阜市民病院は地域がん診療連携拠点病院としての機関認定を受けており、地域における癌診療の中核病院となることを期待されている。また2002年5月からは臓器移植法に基づく臓器提供施設に指定されており、同年の12月30日には全国で23例目、東海地方では藤田保健衛生大学病院に次ぐ2例目となる脳死判定が行わた。その結果、「臨床的脳死」と判定されたため心臓が東京女子医科大学病院において、二つの腎臓は岐阜大学医学部附属病院においてそれぞれ移植手術が行われた。
そのほか本院の診療面の特徴として疾患別センターが県内の他の病院と比べ整備されているということが挙げられる。循環器病センターでは主に虚血性心疾患の診療に取り組んでおり、ICUやCCUなどの集中治療室・心臓カテーテル室・手術室・心臓治療用病室が全て同じフロアにあるという全国的にも稀に見る恵まれた施設を有しており、緊急時にもすぐに対応できる体制が整えられている。呼吸器病センターでは呼吸器集中治療室が1室備えられるなど最新の医療機器が整備されている。また脳卒中センターでは脳梗塞などの内科的症状から、脳出血やくも膜下出血などの脳神経外科的な症状まで網羅的に扱うセンターとして機能している。
設備面においてはMRIや64列マルチスライスCT、マンモグラフィなど多数の高度医療機器を備えている。またエントランスホールにはバスロケーションシステムによるバス接近案内情報が提供され、来院者の利便性向上を図っている。施設面においては前述の通り様々な疾患別センターが設置されており、疾病に合わせた治療が各センターで行われている。ICUやCCU(冠動脈疾患集中治療室)など9床からなる集中治療室や8床の未熟児新生児室など、救急医療・高度医療に対応する施設も整備されている。そのほか福利厚生として院内には職員向けの託児所が併設されている。なお岐阜市民病院においては駐車場なども含め敷地内では全面禁煙となっている。
そのほか施設面のトピックとしては、本院では外来棟や西病棟の改築計画が進められており、改築後は現在の西棟のある場所にい12階建ての新棟が立地する予定となっている。建設に当たっては大地震発生時にも病院機能が維持されるよう耐震構造がとられることとなっている。新棟開院にあたっては、救急医療の一層の充実や血液腫瘍センターの設置など4分野について重点的に整備される予定である。また集中治療室に関してはCCU3床を循環器病センターへ移したうえで、ICU・SCU(脳卒中集中治療室)・HCU(高度治療室)機能を持たせた9床が整備される計画である。そのほか現在は岐阜市青柳町に置かれている岐阜市休日急病診療所及び岐阜市休日急病歯科診療所の機能を院内に移し、休日の一次救急医療の充実を図る予定となっている。工事は2008年度から始められ2012年度に完成・開院する予定。
そのほかの特徴として敷地内には岐阜市立看護専門学校が併設されており、岐阜市民病院は主な実習施設及び就職先となっている。また本院は地域医療支援病院に指定されており、地域連携部を設置し診療所や介護福祉施設などとの病診連携に積極的に取り組むとともに、毎週水曜日には糖尿病教室を開くなど市民教室を通じた啓発活動も盛んに行っている。それに関連して岐阜市民病院は開放型病床を14床設けており、開放型病院としての機関指定も受けている。そのほか本院は岐阜市の友好都市杭州市にある浙江省最大の病院・杭州市第一人民医院と1993年より友好交流協定を結んでおり、専門技術交流のための相互訪問などの交流を行っている。経営面の特徴としては、本院は経常利益及び純利益が4億8117万円、医業収支比率が103.8%(いずれも平成17年度決算値)となっている。全国的に自治体病院が赤字に苦しむ中で、岐阜市民病院では非常に良好な経営実績を残していると言える。
診療科
- 総合内科兼糖尿病・内分泌代謝科
- 第1内科
- 第2内科
- 泌尿器科
- 呼吸器科・腫瘍内科
- 外科
- 乳腺外科
- 脳神経外科
- 整形外科
- 胸部・心臓血管外科
- 小児科
- 産婦人科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科・頭頚部外科
- 皮膚科
- 歯科・口腔外科
- 精神神経科
- 放射線科
- 麻酔科
- リハビリテーション科
- セカンド・オピニオン外来
- 女性外来(総合内科)
- 血液・腫瘍外来(小児科)
- 発達・発育外来(小児科)
- めまい外来(耳鼻咽喉科・頭頚部外科)
- 睡眠時呼吸障害外来(耳鼻咽喉科・頭頚部外科)
- 肺癌検・血痰外来(呼吸器科)
- 呼吸不全外来(呼吸器科)
- 呼吸器一般・喘息外来(呼吸器科)
- 緩和医療科外来(呼吸器科) ほか
併設部門・疾患別センター
- 救急診療部
- 集中治療室
- 緩和医療科部
- 治験管理センター
- 精神科デイケアセンター
- 外来化学療法センター
- 成人病健康管理センター
- 循環器病センター
- 呼吸器病センター
- 脳卒中センター
- 腎臓病・血液浄化センター
沿革
- 1931年(昭和6年):岐阜市診療所として岐阜市玉宮町に開業。
- 1941年(昭和16年):岐阜市民病院と改称し、現在地に移転。内科・外科・小児科・産婦人科の4科。名古屋鉄道鏡島線市民病院前駅が開業。
- 1964年(昭和39年):名古屋鉄道鏡島線廃止。
- 1965年頃(昭和40年):数年にわたり、建物を新築。
- 1972年(昭和47年)4月:岐阜市民病院付属高等看護学院(後の岐阜市立看護専門学校)を開設。
- 1993年(平成5年):杭州市第一人民医院と友好交流協定を結ぶ。
- 1996年(平成8年):杭州市第一人民医院と友好医院関係協定を締結し、友好病院関係の覚書を交わす。
- 2002年(平成14年):日本で23例目となる脳死判定が行なわれる。
- 2005年(平成17年):地域がん診療拠点病院に認定される。
- 2007年(平成19年):地域医療支援病院に指定される。
所在地
- 岐阜県岐阜市鹿島町7丁目1番地
交通機関
- 岐阜バス岐阜高富線ほか 「市民病院前」バス停から徒歩2分
- 岐阜バス鏡島市橋線 「梅園町(市民病院北口)」バス停から徒歩7分
- 岐阜市コミュニティバス西ぎふ・くるくるバス 「市民病院北口」バス停下車
- JR岐阜駅バスターミナル(岐阜駅北口)
- 7番のりば:岐阜高富線「西鏡島」行き または「森屋」行き、北方円鏡寺線「芝原6丁目」行き、美江寺穂積線「巣南庁舎」行きで約10分、「市民病院前」下車
- 10番のりば:(55)鏡島市橋線「市橋」行き または「県庁」行きで約20分、「梅園町(市民病院北口)」下車
名鉄岐阜駅からのアクセス
- 名鉄岐阜のりば(名鉄岐阜駅前)
- 3番のりば:岐阜高富線「西鏡島」行き または「森屋」行き、北方円鏡寺線「芝原6丁目」行き、美江寺穂積線「巣南庁舎」行きで約12分、「市民病院前」下車
- 6番のりば:(55)鏡島市橋線「市橋」行き または「県庁」行きで約20分、「梅園町(市民病院北口)」下車
小児夜間急病センター
岐阜市における夜間の小児一次救急医療の充実のために2002年に開設された施設。岐阜市民病院1階に併設されており、岐阜市医師会に所属する小児科医師が持ち回りで当番をして診察にあたっている。2003年の4月からは山県市医師会と本巣郡医師会(現・もとす医師会)も加わり、現在では岐阜市だけでなく山県市や本巣地域(瑞穂市・本巣市・北方町)の小児夜間救急も担っている。本センターでは一次救急医療を担っており、二次救急医療を必要とされるような症状の場合には、岐阜市民病院など5病院が参加する岐阜市小児二次救急病院群輪番制に基づく当番病院への搬送となる。
所在地
- 岐阜市民病院外来診療棟1階
受付時間
- 平日・土曜日 19:30~23:00
- ただし受付は22:30まで。日曜・祝日・深夜の場合は岐阜市休日急病診療所など各地の休日診療所や救急病院案内(電話265-0009 or 262-3799)に基づく病院での受診となる。
沿革
- 2002年8月(平成14年):岐阜市民病院内に小児夜間急病センターが設置される。
- 2003年4月(平成15年):従来の岐阜市医師会所属医師の輪番体制に、山県市医師会及び本巣郡医師会(現・もとす医師会)が加わる。