「ワールドミュージック」の版間の差分
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「world music」は最初、学術の世界で非・西洋の音楽を指すために用いられた側面があり、またグローバル化が進む世界の音楽を聴き手にとどけるためのジャンル名、[[マーケティング]]用語としても用いられるようになった。 |
「world music」は最初、学術の世界で非・西洋の音楽を指すために用いられた側面があり、またグローバル化が進む世界の音楽を聴き手にとどけるためのジャンル名、[[マーケティング]]用語としても用いられるようになった。 |
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ワールドミュージックというジャンルが発展するにつれ、現在では様々なサブジャンルに派生するようになっている。たとえばワールドフュージョンといったサブカテゴリもある。 |
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用語の起源の説明としては間違いだろう。 |
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1982年に[[ピーター・ガブリエル]] がイギリスで[[ウォーマッド]] (WOMAD, World of Music, Arts and Dance) という音楽祭を主宰し、やがてこの音楽祭はヨーロッパ各地、アジア、アフリカのカナリア諸島などに広がった。 |
1982年に[[ピーター・ガブリエル]] がイギリスで[[ウォーマッド]] (WOMAD, World of Music, Arts and Dance) という音楽祭を主宰し、やがてこの音楽祭はヨーロッパ各地、アジア、アフリカのカナリア諸島などに広がった。 |
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独自の研究で、しかも民族音楽と勘違いした記述になっている。 |
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第二次世界大戦後には[[ルンバ]]や[[チャチャチャ]]、[[タンゴ]]といった[[ラテン音楽]]も流行した。また、1960年代、70年代には[[サイモン・アンド・ガーファンクル]]の「[[コンドルは飛んでゆく]]」がヒットした。この曲でフォルクローレの存在を知らしめたポール・サイモンは、72年には「母と子の絆」でレゲエのリズムを紹介し、ワールド・ミュージックとかかわったミュージシャンの先駆けとなった。また、1960年代のヒッピー・ムーブメントの影響を受けた[[ビートルズ]]や[[ローリング・ストーンズ]]などのロック・ミュージシャン達は、インド音楽への傾倒に傾倒した。インドのシタール奏者、ラビ・シャンカールは、ウッドストック・フェスティバルにも出演した。[[ポール・サイモン]]は80年代に入ってからもワールド・ミュージックへの関心を持ち続け、86年にはアルバム「グレイスランド」をヒットさせた。日本でも1980年代に入ってからは、アフリカ、ラテン・アメリカ、アジア音楽のレコードが発売されたり、コンサートが行われる機会が増えた。 |
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また日本の音楽グループで、ワールドミュージック風の楽曲を演奏するグループも登場した。 |
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* [[北中正和]] - [[音楽評論家]]。終了したNHK-FMの番組「[[ワールドミュージックタイム]]」のDJ担当。 |
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* [[岡部好]] - [[写真家]]。80年代以後、ワールドミュージックの音楽写真を撮影。 |
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2017年5月9日 (火) 23:37時点における版
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ワールドミュージック (World music) とは、音楽のカテゴリー(ジャンル)のひとつで、世界各地の様々な様式の音楽を包括する概念である。
概要
この用語は民族音楽学者のロバート・エドワード・ブラウンが1960年代前半に造語したものである。当時彼はウェズリアン大学におり、学部生の教育・訓練を行っており、効果的に学習させるために、アフリカやアジアの演奏家たちを10以上招いて一連のワールドミュージックコンサートを開催したのである[1][2] 。 一連のコンサートで世界の様々な地域の音楽が演奏されたり、ひとつの曲が世界の様々な楽器を混成した楽団で演奏される。
また、民族音楽学者のブルーノ・ネトルは、1985年の自著において、19世紀前後から始まった世界のグローバル化と音楽メディアの発達の影響から、ヨーロッパ音楽の要素を取り入れて非ヨーロッパ地域で作られた新しい音楽群を「ワールドミュージック」と呼んだ[3]。
「world music」は最初、学術の世界で非・西洋の音楽を指すために用いられた側面があり、またグローバル化が進む世界の音楽を聴き手にとどけるためのジャンル名、マーケティング用語としても用いられるようになった。
フランスでは毎年、夏至の6月21日、フランスの様々な地域で「Fête de la Musique フェット・ドゥ・ミュジーク」[4](音楽祭)が開かれており、ここでは特定の地域の音楽に限定することなく、世界中の音楽の演奏家たちが参加しフランス全土で演奏する音楽祭である。また、このFête de la Musiqueの日以外でも、世界各地の演奏家を招いて、フランスの音楽家と楽曲を共作し演奏したり、相互の伝統を融合させた演奏がさかんに行われている。
地域が異なると音階のシステムや調律 等が異なっていることは多いので、そこをどう調整して融合させてゆくかという難しさはあるが、それぞれの良いところをうまく組み合わせると、従来のジャンルのレベルを超えるほどに聴衆の心を強く打つ音楽が生まれる。
ヨーロッパでは、夏場のバカンスシーズンに、各地(多くの場合、リゾート地)で、ワールドミュージックのフェスティバルが開催されている。ヨーロッパ各国で「World Music Day」という名のワールドミュージックの祭りが開かれている。
1982年にピーター・ガブリエル がイギリスでウォーマッド (WOMAD, World of Music, Arts and Dance) という音楽祭を主宰し、やがてこの音楽祭はヨーロッパ各地、アジア、アフリカのカナリア諸島などに広がった。
歴史:欧米人による紹介
第二次世界大戦後にはルンバやチャチャチャ、タンゴといったラテン音楽も流行した。また、1960年代、70年代にはサイモン・アンド・ガーファンクルの「コンドルは飛んでゆく」がヒットした。この曲でフォルクローレの存在を知らしめたポール・サイモンは、72年には「母と子の絆」でレゲエのリズムを紹介し、ワールド・ミュージックとかかわったミュージシャンの先駆けとなった。また、1960年代のヒッピー・ムーブメントの影響を受けたビートルズやローリング・ストーンズなどのロック・ミュージシャン達は、インド音楽への傾倒に傾倒した。インドのシタール奏者、ラビ・シャンカールは、ウッドストック・フェスティバルにも出演した。ポール・サイモンは80年代に入ってからもワールド・ミュージックへの関心を持ち続け、86年にはアルバム「グレイスランド」をヒットさせた。日本でも1980年代に入ってからは、アフリカ、ラテン・アメリカ、アジア音楽のレコードが発売されたり、コンサートが行われる機会が増えた。
日本とワールドミュージック
日本では、キング・サニー・アデ、ユースー・ンドゥール、サリフ・ケイタ、ブルガリアン・ボイスやレディスミス・ブラック・マンバーゾ、などが話題となった。
ウォーマッドは、日本でも1991年から5年間開催された。 また日本の音楽グループで、ワールドミュージック風の楽曲を演奏するグループも登場した。
日本の三味線の演奏家や琴の演奏家や和太鼓の演奏家 等々が海外から招かれて飛び、現地の音楽家と一緒に、現地の音楽と日本の音楽が融合した音楽を作る活動はしばしば行われている。
たとえばフランスの演奏家から招かれて、フランスのピアニストや弦楽器演奏家などとともに演奏するということも行われている。日本の楽器と西洋の楽器の混成の楽団(バンド)をつくり、ひとつのコンサートの中で、共に日本の曲を演奏したりフランスの曲を演奏したり、新しいオリジナル曲を演奏するという方法がひとつである。様式が異なるので、一般的にいきなり即興で融合させるというのは困難であり、事前に双方の音楽を録音で聴いたり楽譜を確認するなどして互いにじっくり研究して、またリハーサルも行って問題点を洗い出して調整して、それから本番の演奏を行うということになる。
「ワールド・ミュージック」が含みうる要素
ワールドミュージックは音階組成や旋律のパターン、伝統的なリズム、和声など作曲技法に関わるものと、楽器の種類や発声などシステムの要素の融合によって形成される。また、ギターから変形したチャランゴのように、楽器自体が変質した音楽も含められる。
アフリカ
- アフロビート(アフロ・ファンク)(ナイジェリアなど)
- ジュジュ音楽(ナイジェリア)
- 砂漠のブルース(マリ共和国、アルジェリア、モーリタニア、ニジェール)
- ハイライフ(ガーナ、シエラレオネ、ナイジェリア)
- ライ(アルジェリア)
- グナワ(モロッコ、アルジェリア)
- ヌーバ(Andalusi nubah、チュニジア、アルジェリア、モロッコ)
- スークース(コンゴ民主共和国)
- ボンゴフレーバー(タンザニア)
- センバ(アンゴラ)
- キゾンバ(アンゴラ)
- クドゥーロ(アンゴラ)
- モルナ(カーボ・ヴェルデ)
- マラベンタ(モザンビーク)
- ンバラ(セネガル)
アジア
東南アジア
南アジア
西アジア
- アラビア
- イスラエル
- トルコ
- アラベスク・ポップ - 関連:ポップフォーク
- ロマ(ジプシー)音楽
東アジア
ラテンアメリカ
- マリアッチ、ランチェーロ、ノリード、バンダ (メキシコ)
- サンバ(ブラジル)
- ボサノヴァ(ブラジル)
- ショーロ(ブラジル)
- MPB(ブラジル)
- ノルデスチ(ブラジル)
- フォホー(ブラジル)
- アシェー(ブラジル)
- タンゴ(アルゼンチン、ウルグアイ)
- カンドンベ(ウルグアイ、アルゼンチン)
- グアラニア(パラグアイ)
- フォルクローレ(アンデス:ペルー、ボリビア、チリ)
- アフロ・ペルー(ペルー)
- ホローポ(ベネスエラ)
- クンビア(コロンビア)
- バジェナート(コロンビア)
- ランバダ(ブラジル)
カリブ海
- ソン(キューバ)
- ルンバ(キューバ)
- マンボ(キューバ)
- チャチャチャ(キューバ)
- サルサ(プエルトリコ)
- メレンゲ(ドミニカ共和国)
- コンパ(ハイチ)
- ビギン(仏領アンティル諸島)
- ズーク(仏領アンティル諸島)
- カリプソ(トリニダード・トバゴ)*
- スティールパン(トリニダード・トバゴ)*
- ソカ(トリニダード・トバゴ)*
- メント(ジャマイカ)*
- スカ(ジャマイカ)*
- ロックステディ(ジャマイカ)*
- レゲエ(ジャマイカ)*
*英語圏によるもの
オセアニア
ヨーロッパ
- ファド(ポルトガル)
- フラメンコ(スペイン)
- アイルランド音楽 (アイルランド)
- シャンソン(フランス)
- カンツォーネ(イタリア)
- ポルカ(チェコ)
- ドイツ系音楽(ドイツ・オーストリア・スイス・アルザス・ドイツ植民など)
- ハンガリー系音楽(ハンガリー、スロバキア、ルーマニア、クロアチア、オーストリア・ブルゲンラント州)
- ルーマニアの音楽
- バルカン半島の音楽
- イディッシュ音楽
- ラトビア - 歌謡
- フィンランドの音楽
アメリカ
- テハノ・ミュージック
- ザディコ
- ケイジャン
- カントリー
- ブルーグラス
- ヒルビリー、マウンテン・ミュージック
- アパラチア・フォーク・ミュージック en:Appalachian folk music
- オールドタイム・ミュージック en:Old-time music
脚注
- ^ Williams, Jack. “Robert E. Brown brought world music to San Diego schools | The San Diego Union-Tribune”. Signonsandiego.com. 2010年4月24日閲覧。
- ^ “World Music and Ethnomusicology”. Ethnomusic.ucla.edu (1991年9月23日). 2013年4月22日閲覧。
- ^ 高田 1991, pp. 309–318.
- ^ http://jp.france.fr/ja/events/87081
参考文献
- 高田公理「ワールドミュージックの誕生と展開」『観光と音楽』、東京書籍、1991年、ISBN 4487752566。
関連項目
- ピーター・バラカン
- 石田昌隆 - 写真家
- ルーツ・ミュージック
- ピーター・ガブリエル
- 北中正和 - 音楽評論家。終了したNHK-FMの番組「ワールドミュージックタイム」のDJ担当。
- 岡部好 - 写真家。80年代以後、ワールドミュージックの音楽写真を撮影。
- サラヴァ - フランスでチリなどの音楽や、アフリカン・ミュージックを紹介した。
- デヴィッド・バーン
- 実験音楽
- 現代音楽