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'''2007年の日本におけるテレビアニメの放送中止と延期'''では、[[2007年]]に日本で放送中止または放送延期となったテレビアニメについて扱う。2007年はテレビアニメの放送中止や延期が相次いだ年であり<ref name="konoanime">『このアニメがすごい! 2008』、p.44。</ref>、特に『[[School Days]]』、『[[ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解|ひぐらしのなく頃に解]]』、『[[こどものじかん]]』の放送中止はいずれも当時起こった殺人や買春といった犯罪による影響をテレビ局側が考慮したものであり、マスメディアでも取り上げられた。
'''2007年の日本におけるテレビアニメの放送中止と延期'''では、[[2007年]]に日本で放送中止または放送延期となったテレビアニメについて扱う。2007年はテレビアニメの放送中止や延期が相次いだ年であり<ref name="konoanime">『このアニメがすごい! 2008』、p.44。</ref>、特に『[[School Days]]』、『[[ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解|ひぐらしのなく頃に解]]』、『[[こどものじかん]]』の放送中止はいずれも当時起こった殺人や買春といった犯罪による社会的影響をテレビ局側が考慮した結果であり、マスメディアでも取り上げられた。


==School Days』の放送中止==
==School Days==
{{see also|School Days#最終話の放送休止}}
{{see also|School Days#最終話の放送休止}}
2007年7月より放送を開始した『[[School Days]]』は全12話の予定で[[テレビ神奈川]]ほかで放送されていたが、2007年[[9月18日]]にテレビ神奈川で放送予定であった最終話が放送中止となった。その後、同番組を放送していた他の地上波放送局でも最終回の放送が見送られ、最終回を放送したのはCS放送局の[[アニメシアターX|AT-X]]だけであった。テレビ神奈川は番組に[[京田辺警察官殺害事件|2007年9月18日に京都府京田辺市で警察官が娘に斧で殺害された事件]]と類似するシーンがあり、社会的な影響を考えたと説明している<ref name="jcast">{{Cite web|date=2007-09-27|url=http://www.j-cast.com/2007/09/27011727.html|title=「スクールデイズ」「ひぐらしのなく頃に解」 アニメ休止は「過剰反応」?|publisher=J-CASTニュース|accessdate=2008-06-22}}</ref>。
2007年7月より放送を開始した『[[School Days]]』は全12話の予定で[[テレビ神奈川]]ほかで放送されていたが、2007年[[9月18日]]にテレビ神奈川で放送予定であった最終話が放送中止となった。その後、同番組を放送していた他の地上波放送局でも最終回の放送が見送られ、最終回を放送したのはCS放送局の[[アニメシアターX|AT-X]]だけであった。テレビ神奈川は番組に[[京田辺警察官殺害事件|2007年9月18日に京都府京田辺市で警察官が娘に斧で殺害された事件]]と類似するシーンがあり、社会的な影響を考えたと説明している<ref name="jcast">{{Cite web|date=2007-09-27|url=http://www.j-cast.com/2007/09/27011727.html|title=「スクールデイズ」「ひぐらしのなく頃に解」 アニメ休止は「過剰反応」?|publisher=J-CASTニュース|accessdate=2008-06-22}}</ref>。


==ひぐらしのなく頃に解』の放送中止と延期==
==ひぐらしのなく頃に解==
{{see also|ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解』}}
{{see also|ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解』}}
2007年7月より放送を開始した『[[ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解』|ひぐらしのなく頃に解]]』は全24話の予定で放送されていたが、[[東海テレビ]]では[[9月27日]]放送の第11話、[[テレビ埼玉]]では[[10月1日]]放送の第13話をもってそれぞれ打ち切られた<ref>{{Cite web|author=ひぐらしのなく頃に解製作委員会|date=2007-10-24|url=http://www.oyashirosama.com/web/kai/news/index.htm|title=「ひぐらしのなく頃に解」東海テレビ放送打ち切りにつきまして|publisher=ひぐらしのなく頃に解公式サイト|accessdate=2008-06-21}}</ref><ref>{{Cite web|author=ひぐらしのなく頃に解製作委員会|date=2007-10-05|url=http://www.oyashirosama.com/web/kai/onair/index.htm|title=「ひぐらしのなく頃に解」放送休止に関しまして|publisher=ひぐらしのなく頃に解公式サイト|accessdate=2008-06-21}}</ref>。また、[[京都放送|KBS京都]]でも[[9月21日]]に放送予定の11話が延期となり、翌週の[[9月28日]]から一部映像表現を修正したうえで放送を再開した<ref>{{Cite web|date=2007-09-21|url=http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/report/archives/2007/09/post_19.htm|title=<おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送休止について|publisher=KBS京都|accessdate=2008-06-21}}</ref><ref>{{Cite web|date=2007-09-21|url=http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/report/archives/2007/09/post_21.htm|title=<おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送再開について|publisher=KBS京都|accessdate=2008-06-28}}</ref>。この放送中止・延期について、東海テレビは『School Days』の時と同様、[[京田辺警察官殺害事件]]を挙げて、事件を連想させるシーンがあり、視聴者を不快にさせる可能性があったと説明している。また、KBS京都も同様に、「少女が凶器を持っている場面などがあり、地元京都の事件であることなどから、番組を不快に思われる視聴者の方がおられる可能性がある」と説明している<ref name="jcast"/>。テレ玉は京都の事件だけでなく、長野県でも類似した事件が発生したことを考慮したもので、外部の圧力によものではないと説明している<ref name="manron">『2007-2008 マンガ論争勃発』、p.133。</ref>。
2007年7月より放送を開始した『[[ひぐらしのなく頃に (アニメ)#第2期『ひぐらしのなく頃に解』|ひぐらしのなく頃に解]]』は全24話の予定で放送されていたが、[[東海テレビ]]では[[9月27日]]放送の第11話、[[テレビ埼玉]]では[[10月1日]]放送の第13話をもってそれぞれ打ち切られた<ref>{{Cite web|author=ひぐらしのなく頃に解製作委員会|date=2007-10-24|url=http://www.oyashirosama.com/web/kai/news/index.htm|title=「ひぐらしのなく頃に解」東海テレビ放送打ち切りにつきまして|publisher=ひぐらしのなく頃に解公式サイト|accessdate=2008-06-21}}</ref><ref>{{Cite web|author=ひぐらしのなく頃に解製作委員会|date=2007-10-05|url=http://www.oyashirosama.com/web/kai/onair/index.htm|title=「ひぐらしのなく頃に解」放送休止に関しまして|publisher=ひぐらしのなく頃に解公式サイト|accessdate=2008-06-21}}</ref>。また、[[京都放送|KBS京都]]でも[[9月21日]]に放送予定の11話が延期となり、翌週の[[9月28日]]から一部映像表現を修正したうえで放送を再開した<ref>{{Cite web|date=2007-09-21|url=http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/report/archives/2007/09/post_19.htm|title=<おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送休止について|publisher=KBS京都|accessdate=2008-06-21}}</ref><ref>{{Cite web|date=2007-09-21|url=http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/report/archives/2007/09/post_21.htm|title=<おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送再開について|publisher=KBS京都|accessdate=2008-06-28}}</ref>。この放送中止・延期について、東海テレビは『School Days』の時と同様、[[京田辺警察官殺害事件]]を挙げて、事件を連想させるシーンがあり、視聴者を不快にさせる可能性があったと説明している。また、KBS京都も同様に、「少女が凶器を持っている場面などがあり、地元京都の事件であることなどから、番組を不快に思われる視聴者の方がおられる可能性がある」と説明している<ref name="jcast"/>。テレビ埼玉は京都の事件だけでなく、長野県でも類似した事件が発生したことを考慮したもので、外部の圧力で放送を止めことはないとした上、番組自体に過激暴力的描写は無ものの、原作ゲームソフトの表現と事件には類似性があると説明している<ref name="manron">『2007-2008 マンガ論争勃発』、p.133。</ref>。


==こどものじかん』の放送中止==
==こどものじかん==
{{see also|こどものじかん#テレビアニメ}}
{{see also|こどものじかん#テレビアニメ}}
2007年10月より放送開始予定であった『[[こどものじかん]]』は当初[[千葉テレビ放送|チバテレビ]]、[[テレビ埼玉]]、[[三重テレビ放送|三重テレビ]]、[[京都放送|KBS京都]]、[[アニメシアターX|AT-X]]で放送予定であったが、このうち、テレビ埼玉と三重テレビ、AT-Xでの放送が急遽中止となった<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://s01.megalodon.jp/2007-1012-0854-07/kojika-anime.at.webry.info/200710/article_3.html|title=テレ玉及び三重テレビを楽しみにしていてくれた皆様へ|publisher=こどものじかん公式ブログ([[ウェブ魚拓]])|accessdate=2008-06-21}}</ref>。テレビ埼玉では「札幌の小学校教頭の児童買春事件など社会情勢に配慮した」としている<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://mainichi.jp/enta/mantan/archive/news/2007/10/11/20071011mog00m200011000c.html|title=こどものじかん:テレビ埼玉が放送取りやめ 札幌の教頭児童売春事件に配慮|publisher=[[毎日新聞社|まんたんウェブ]]|accessdate=2008-06-21}}</ref>。また、AT-Xは視聴年齢制限付での放送に権利者の承諾が得られなかったためであるとしている<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://s04.megalodon.jp/2007-1012-0856-14/www.at-x.com/whats_new/detail.html/1302|title=『こどものじかん』に関するお問い合わせについて|publisher=AT-X公式サイト([[ウェブ魚拓]])|accessdate=2008-06-21}}</ref>。
2007年10月より放送開始予定であった『[[こどものじかん]]』は当初[[千葉テレビ放送|千葉テレビ]]、[[テレビ埼玉]]、[[三重テレビ放送|三重テレビ]]、[[京都放送|KBS京都]]、[[アニメシアターX|AT-X]]で放送予定であったが、このうち、テレビ埼玉と三重テレビ、AT-Xでの放送が急遽中止となった<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://s01.megalodon.jp/2007-1012-0854-07/kojika-anime.at.webry.info/200710/article_3.html|title=テレ玉及び三重テレビを楽しみにしていてくれた皆様へ|publisher=こどものじかん公式ブログ([[ウェブ魚拓]])|accessdate=2008-06-21}}</ref>。テレビ埼玉では「札幌の小学校教頭の児童買春事件など社会情勢に配慮した」としている<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://mainichi.jp/enta/mantan/archive/news/2007/10/11/20071011mog00m200011000c.html|title=こどものじかん:テレビ埼玉が放送取りやめ 札幌の教頭児童売春事件に配慮|publisher=[[毎日新聞社|まんたんウェブ]]|accessdate=2008-06-21}}</ref>。また、AT-Xは視聴年齢制限付での放送に権利者の承諾が得られなかったためであるとしている<ref>{{Cite web|date=2007-10-11|url=http://s04.megalodon.jp/2007-1012-0856-14/www.at-x.com/whats_new/detail.html/1302|title=『こどものじかん』に関するお問い合わせについて|publisher=AT-X公式サイト([[ウェブ魚拓]])|accessdate=2008-06-21}}</ref>。


==その他の放送中止と延期==
==その他の放送中止と延期==
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==反応==
==反応==
[[宝島社]]が2008年に発行したこのアニメがすごい! 2008では一連の放送中止・延期を「2007年アニメ7大ニュース」の1つ挙げた。同書で、「放送チェック強化さていることもあるが、話題作りのめきわどい内容のアニメが多くなっていることも一因であろう」と分析している<ref name="konoanime"/>。『School Days』の脚本を担当した[[上江洲誠]]は、「放送が休止になっていることがたまらなく悔しいです。そして今現在、本作を取り巻く状況が大混乱していることが、たまらなく悔しいです」と述べている<ref>{{Cite web|author=[[上江洲誠]]|date=2007-09-26|url=http://uezu.blog.shinobi.jp/Entry/29/|title=きみの帰る場所。|publisher=天才アホマゲドンBLOG・上江洲誠公式 |accessdate=2008-06-22}}</ref>。その一方で、製作会社のマーベラスエンターテイメントと原作ゲームの製作会社であるオーバーフローは放送休止に関しては特にコメント出していない<ref name="manron"/>。『ひぐらしのなく頃に解』の原作者である[[竜騎士07]]は、『ひぐらし』が事件と関連付けられ、放送中止となったことについて「『ひぐらし』と事件は関係ないし、してや『ひぐらし』が殺人を産み出したとは思えせん」と述べている<ref>{{Cite web|author=渋井哲也|date=2007-11-09|url=http://www.ohmynews.co.jp/news/20071105/16950|title=放送中止騒動 竜騎士07さんインタビュー(中)|publisher=[[オーマイニュース]]|accessdate=2008-06-22}}</ref>。
School Days』の放送中止したテレビ神奈川には約200件の問い合わせ寄せられた<ref name="jcast"/>。『School Days』の脚本を担当した[[上江洲誠]]は、「放送が休止になっていることがたまらなく悔しいです。そして今現在、本作を取り巻く状況が大混乱していることが、たまらなく悔しいです」と述べている<ref>{{Cite web|author=[[上江洲誠]]|date=2007-09-26|url=http://uezu.blog.shinobi.jp/Entry/29/|title=きみの帰る場所。|publisher=天才アホマゲドンBLOG・上江洲誠公式 |accessdate=2008-06-22}}</ref>。その一方で、製作会社の[[マーベラスエンターテイメント]]と原作ゲームの製作会社である[[オーバーフロー]]は放送休止に関しては沈黙ったままである<ref name="manron"/>。

『ひぐらしのなく頃に解』を放送していた[[サンテレビジョン|サンテレビ]]に寄せられた意見の9割は放送に肯定的なものであった。また、同じく『ひぐらし』を放送していた千葉テレビに寄せられた意見にも放送に肯定的な意見が通常の番組よりも多かった<ref>{{Cite web|author=渋井哲也|url=http://www.ohmynews.co.jp/news/20071004/15773|title=『ひぐらしのなく頃に解』 放送する理由・しない理由|publisher=[[オーマイニュース]]|accessdate=2008-06-22}}</ref>。『ひぐらし』の原作者である[[竜騎士07]]は、『ひぐらし』が事件と関連付けられ、放送中止となったことについて「『ひぐらし』と事件は関係ないし、ましてや『ひぐらし』が殺人を産み出したとは思えません」と述べている<ref>{{Cite web|author=渋井哲也|date=2007-11-09|url=http://www.ohmynews.co.jp/news/20071105/16948|title=放送中止騒動 竜騎士07さんインタビュー(上)|publisher=[[オーマイニュース]]|accessdate=2008-06-22}}</ref>。テレビ埼玉は『ひぐらし』の放送を中止したことについて、「製作元からも直接事件を連想させるシーンはないということで再考を促されました」と述べている<ref name="manron"/>。[[宝島社]]が2008年に発行した『このアニメがすごい! 2008』では一連の放送中止・延期を「2007年アニメ7大ニュース」の1つに挙げた。同書では「放送チェックが強化されていることもあるが、話題作りのためきわどい内容のアニメが多くなっていることも一因であろう」と分析している<ref name="konoanime"/>。


==脚注==
==脚注==

2008年6月22日 (日) 08:47時点における版

2007年の日本におけるテレビアニメの放送中止と延期では、2007年に日本で放送中止または放送延期となったテレビアニメについて扱う。2007年はテレビアニメの放送中止や延期が相次いだ年であり[1]、特に『School Days』、『ひぐらしのなく頃に解』、『こどものじかん』の放送中止はいずれも当時起こった殺人や買春といった犯罪による社会的影響をテレビ局側が考慮した結果であり、マスメディアでも取り上げられた。

School Days

2007年7月より放送を開始した『School Days』は全12話の予定でテレビ神奈川ほかで放送されていたが、2007年9月18日にテレビ神奈川で放送予定であった最終話が放送中止となった。その後、同番組を放送していた他の地上波放送局でも最終回の放送が見送られ、最終回を放送したのはCS放送局のAT-Xだけであった。テレビ神奈川は番組に2007年9月18日に京都府京田辺市で警察官が娘に斧で殺害された事件と類似するシーンがあり、社会的な影響を考えたと説明している[2]

ひぐらしのなく頃に解

2007年7月より放送を開始した『ひぐらしのなく頃に解』は全24話の予定で放送されていたが、東海テレビでは9月27日放送の第11話、テレビ埼玉では10月1日放送の第13話をもってそれぞれ打ち切られた[3][4]。また、KBS京都でも9月21日に放送予定の11話が延期となり、翌週の9月28日から一部映像表現を修正したうえで放送を再開した[5][6]。この放送中止・延期について、東海テレビは『School Days』の時と同様、京田辺警察官殺害事件を挙げて、事件を連想させるシーンがあり、視聴者を不快にさせる可能性があったと説明している。また、KBS京都も同様に、「少女が凶器を持っている場面などがあり、地元京都の事件であることなどから、番組を不快に思われる視聴者の方がおられる可能性がある」と説明している[2]。テレビ埼玉は京都の事件だけでなく、長野県でも類似した事件が発生したことを考慮したもので、外部の圧力で放送を止めることはないとした上で、番組自体には過激な暴力的描写は無いものの、原作ゲームソフトの表現と事件には類似性があると説明している[7]

こどものじかん

2007年10月より放送開始予定であった『こどものじかん』は当初千葉テレビテレビ埼玉三重テレビKBS京都AT-Xで放送予定であったが、このうち、テレビ埼玉と三重テレビ、AT-Xでの放送が急遽中止となった[8]。テレビ埼玉では「札幌の小学校教頭の児童買春事件など社会情勢に配慮した」としている[9]。また、AT-Xは視聴年齢制限付での放送に権利者の承諾が得られなかったためであるとしている[10]

その他の放送中止と延期

この他、2007年に日本で放送中止もしくは延期となったテレビアニメには次のようなものがある[1]

反応

『School Days』の放送を中止したテレビ神奈川には約200件の問い合わせが寄せられた[2]。『School Days』の脚本を担当した上江洲誠は、「放送が休止になっていることがたまらなく悔しいです。そして今現在、本作を取り巻く状況が大混乱していることが、たまらなく悔しいです」と述べている[15]。その一方で、製作会社のマーベラスエンターテイメントと原作ゲームの製作会社であるオーバーフローは放送休止に関しては沈黙を保ったままである[7]

『ひぐらしのなく頃に解』を放送していたサンテレビに寄せられた意見の9割は放送に肯定的なものであった。また、同じく『ひぐらし』を放送していた千葉テレビに寄せられた意見にも放送に肯定的な意見が通常の番組よりも多かった[16]。『ひぐらし』の原作者である竜騎士07は、『ひぐらし』が事件と関連付けられ、放送中止となったことについて「『ひぐらし』と事件は関係ないし、ましてや『ひぐらし』が殺人を産み出したとは思えません」と述べている[17]。テレビ埼玉は『ひぐらし』の放送を中止したことについて、「製作元からも直接事件を連想させるシーンはないということで再考を促されました」と述べている[7]宝島社が2008年に発行した『このアニメがすごい! 2008』では一連の放送中止・延期を「2007年アニメ7大ニュース」の1つに挙げた。同書では「放送チェックが強化されていることもあるが、話題作りのためきわどい内容のアニメが多くなっていることも一因であろう」と分析している[1]

脚注

  1. ^ a b c 『このアニメがすごい! 2008』、p.44。
  2. ^ a b c 「スクールデイズ」「ひぐらしのなく頃に解」 アニメ休止は「過剰反応」?”. J-CASTニュース (2007年9月27日). 2008年6月22日閲覧。
  3. ^ ひぐらしのなく頃に解製作委員会 (2007年10月24日). “「ひぐらしのなく頃に解」東海テレビ放送打ち切りにつきまして”. ひぐらしのなく頃に解公式サイト. 2008年6月21日閲覧。
  4. ^ ひぐらしのなく頃に解製作委員会 (2007年10月5日). “「ひぐらしのなく頃に解」放送休止に関しまして”. ひぐらしのなく頃に解公式サイト. 2008年6月21日閲覧。
  5. ^ <おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送休止について”. KBS京都 (2007年9月21日). 2008年6月21日閲覧。
  6. ^ <おことわり>「ひぐらしのなく頃に解」放送再開について”. KBS京都 (2007年9月21日). 2008年6月28日閲覧。
  7. ^ a b c 『2007-2008 マンガ論争勃発』、p.133。
  8. ^ テレ玉及び三重テレビを楽しみにしていてくれた皆様へ”. こどものじかん公式ブログ(ウェブ魚拓) (2007年10月11日). 2008年6月21日閲覧。
  9. ^ こどものじかん:テレビ埼玉が放送取りやめ 札幌の教頭児童売春事件に配慮”. まんたんウェブ (2007年10月11日). 2008年6月21日閲覧。
  10. ^ 『こどものじかん』に関するお問い合わせについて”. AT-X公式サイト(ウェブ魚拓) (2007年10月11日). 2008年6月21日閲覧。
  11. ^ 「アイドルマスター XENOGLOSSIA」東海地区放送中止に関するお詫び”. アイドルマスター XENOGLOSSIA公式サイト (2007年4月27日). 2008年6月21日閲覧。
  12. ^ 「瀬戸の花嫁」第17話アニメシアターX(AT-X)放送中止に関するお詫び”. 「瀬戸の花嫁」アニメオフィシャルサイト. 2008年6月21日閲覧。
  13. ^ 夜行 (2007年9月19日). “BS朝日オンエアに関するご案内”. 「桃華月憚」アニメ公式 制作ブログ 桃月鬼瓦版. 2008年6月21日閲覧。
  14. ^ REIDEEN製作委員会 (2007年12月25日). “「REIDEEN」TOKYO MX 放送終了につきまして”. REIDEEN公式ホームページ. 2008年6月21日閲覧。
  15. ^ 上江洲誠 (2007年9月26日). “きみの帰る場所。”. 天才アホマゲドンBLOG・上江洲誠公式. 2008年6月22日閲覧。
  16. ^ 渋井哲也. “『ひぐらしのなく頃に解』 放送する理由・しない理由”. オーマイニュース. 2008年6月22日閲覧。
  17. ^ 渋井哲也 (2007年11月9日). “放送中止騒動 竜騎士07さんインタビュー(上)”. オーマイニュース. 2008年6月22日閲覧。

参考文献

  • 『このアニメがすごい! 2008』、宝島社、2008年。
  • 永山薫・昼間たかし編・著『2007-2008 マンガ論争勃発』、マイクロマガジン、2007年。
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