「ミソサザイ」の版間の差分
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また西欧各国の民間伝承において、ミソサザイはしばしば「鳥の王」とされ、各国語における呼称も君主や王の意を含んだ単語が用いられる。 |
また西欧各国の民間伝承において、ミソサザイはしばしば「鳥の王」とされ、各国語における呼称も君主や王の意を含んだ単語が用いられる。 |
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童話の中にイノシシの耳の中に飛び込んだ話を題材に、第二次世界大戦中にドイツ海軍が開発した魚雷T-5式音響誘導式魚雷にミソサザイというニックネームをつけた。 |
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== Sibley分類体系上の位置 == |
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2007年12月30日 (日) 13:31時点における版
ミソサザイ | ||||||||||||
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分類 | ||||||||||||
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学名 | ||||||||||||
Troglodytes troglodytes | ||||||||||||
和名 | ||||||||||||
ミソサザイ | ||||||||||||
英名 | ||||||||||||
Winter Wren |
ミソサザイ(鷦鷯、三十三才, 学名:Troglodytes troglodytes)は、スズメ目ミソサザイ科の鳥。体長10cmほどで、日本で最小クラスの鳥である。
分布
大隅諸島以北に生息している留鳥である。
繁殖期は、亜高山帯~高山帯で繁殖し、秋~春先にかけては低山帯や平地に降りて越冬する漂鳥である。 早春の2月くらいから囀り始める習性があり、平地や里山などでも2月頃にその美しい囀りを耳にすることができる。
特徴
日本の野鳥の中でも、キクイタダキと共に最小種のひとつ。 全身焦げ茶色の羽色をしており、常に短い尾羽を立てて、上下左右に小刻みに震わせている。
小さな体の割には声が大きく、高音の大変に良く響く声で「チリリリリ」とさえずる。また、地鳴きで「チャッチャッ」とも鳴く。 同じような地鳴きをするものにウグイスがいるが、ウグイスの地鳴きと比べて明らかに金属的な鋭い声で「ジジッ」と聞こえる。 ミソサザイの地鳴きを聞いたことがある人なら、聞き間違えることはないほどの相違点がある。 秋~早春、場所によっては両種が同じ環境で生活しているため、初めて聞く人にとって、両種の特定には注意が必要である。
卵を温める、ヒナを育てる行為を行うのはメスだけである。
ミソサザイの巣は、コケ類や獣毛等を使って壷型の巣を作るが、他の鳥と異なり2個以上の巣を別の場所に作ることが 確認されている。ただし、実際の繁殖に使用されるものは、その中の1個のみである。 また、巣自体にも特徴があり、通常の壷巣は出入口が1つのみであるが、ミソサザイの巣は、入口と出口の双方が それぞれ反対側に設計されている。抱卵・育雛中の親鳥が外敵から襲われると、中にいる親鳥は入り口とは反対側の 出口から脱出するといわれている。
古典の中のミソサザイ
日本では古くから知られている鳥で、古事記・日本書紀にも登場する。なお、古くは「サザキ」「ミソササギ」と言った。
また西欧各国の民間伝承において、ミソサザイはしばしば「鳥の王」とされ、各国語における呼称も君主や王の意を含んだ単語が用いられる。
童話の中にイノシシの耳の中に飛び込んだ話を題材に、第二次世界大戦中にドイツ海軍が開発した魚雷T-5式音響誘導式魚雷にミソサザイというニックネームをつけた。
Sibley分類体系上の位置
シブリー・アールキスト鳥類分類 |
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ウグイス上科 Sylvioidea
ミソサザイ亜科 Troglodytinae
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日本の亜種
- Troglodytes troglodytes fumigatus, ミソサザイ, 普通種
- Troglodytes troglodytes mosukei, モスケミソサザイ, 絶滅危惧IB類
- Troglodytes troglodytes orii, ダイトウミソサザイ, 絶滅
- Troglodytes troglodytes ogawae, オガワミソサザイ