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許白雲文集

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

許白雲文集』(きょはくうんぶんしゅう)は、14世紀に成立した元代許謙(1270年-1337年)による文集。題名は許謙が白雲と号したことに拠る。

概要

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許謙は婺州東陽県の出身で、金履祥に学んだが、モンゴル朝廷への仕官を望まず東陽の八華山で講学した人物であった[1]。本書は明代に入り、金台の李伸が残された原稿を1447年(正統12年)に纏めたものである[1]

本書は全4巻で、詩1巻・文3巻で構成され、巻末に「学箴」が付される[1]1466年(成化2年)に江浦の張瑄が広東で始めて発刊した後、1518年(正徳13年)に金華の陳綱が再刊している[1]。『四部叢刊続編』に張瑄の成化刊本が影印で収録されており、これが主に用いられている[1]

内容

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巻目 巻題 節目
巻1 四言古詩、五言古詩、五言律詩、七言古詩、七言律詩
巻2 賦・序・記 賦:擬古戦場賦、序:贈李仲謙序、送胡古愚序、送郭子昭序、送林中川序、送尉彦明赴開化教諭序、送許克勤赴新昌教序、送逯公平赴武義教序、記:故朝列大夫婺州路総管府治中致仕朱公壙記、総管黒軍石抹公行状、治書侍御史趙公行述
巻3 啓・文・書 啓:答潘明之啓、上憲使劉約斎啓〈辞挙茂異〉、回潘県尉啓、賀趙松澗除行臺治書啓、賀憲使敬威卿除江西参政啓、賀蕭北野万戸破賊啓、文:復張子長文、代副使趙公祭札忽䚟平章、代副使趙公祭王仁卿中丞、祭朱治中文、書:上宋経歴書、上李照磨書、答呉正傅書、上劉約斎書、与趙伯器書〈延祐乙卯〉、代人上書補儒吏
巻4 論・説・雑著・詞 論:学校論、朋党論、雍姫論、説:夾谷可与字説、姚原魯字説、雑著:跋潘明之所蔵吾立衍書素書、跋陳君采家蔵東坡墨蹟、跋妙沙経、回南臺都事鄭鵬南逸點書伝書〈蓋鄭有読書凡例之問〉、跋趙閑閑註心経、書菴賛〈為石抹執中作〉、北野兀者賛〈并序〉、李斉賢真賛、題趙仲明神、趙昌甫詩巻、答或人問、七政疑、八華講義、題節婦朱氏詩巻、詞:次韻潘明之祝英臺 秋思、蝶恋花
附録 附録

脚注

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  1. ^ a b c d e 植松1989,55-56頁

参考文献

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  • 植松正「許白雲集」『中国史籍解題辞典』燎原書店、1989年