茶の本
表示
この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2018年3月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|
Title page of the American edition of The Book of Tea | |
著者 | 岡倉天心 |
---|---|
国 | United States |
言語 | English |
出版社 | Duffield & Company |
出版日 | 1906 |
ページ数 | 160 |
『茶の本』(ちゃのほん、The Book of Tea)は、岡倉天心の著書。原文は英語。
概要
[編集]日本の茶道を欧米に紹介する目的で、1906年(明治39年)、米国ボストン美術館で中国・日本美術部長を務めていた天心が、ニューヨークの出版社から刊行した。茶道を仏教(禅)、道教、華道との関わりから広く捉え、日本人の美意識や文化を解説している。天心没後の1929年(昭和4年、岩波文庫)に邦訳された[1]。訳者は、天心の弟・岡倉由三郎の弟子である村岡博で、約90年を経て(2019年初時点)118刷56万部に達した。
新渡戸稲造の『武士道』と並んで、明治期の日本人による英文著書として著名で、ジャポニズム興隆や日露戦争における勝利によって、日本への関心が高まったヨーロッパ各国(スウェーデン、ドイツ、フランス、スペインなど)でも翻訳された。世界的な名著を集めたペンギン・ブックス双書にも2016年に加えられた(著者名は本名のKakuzo Okakura)。
岡倉天心にとって「茶の本」は、現在を永遠とするための美の教典である。また、岡倉が最後に執筆したオペラ台本「白狐」は「茶の本」には、東洋と西洋を暗示する二匹の龍が玉を争う場面が描かれており、東洋と西洋が理解しあい、世界が調和することを願った岡倉の白鳥の歌である。[2]
主な解説書
[編集]- 岡倉登志『岡倉天心『茶の本』の世界』ちくま新書、2024年
- 大久保喬樹『岡倉天心 茶の本』NHK出版「100分de名著ブックス」[3]、2016年
- 田中仙堂(大日本茶道学会会長)『岡倉天心「茶の本」を読む』講談社学術文庫、2017年[1]。訳・解説
- 若松英輔『岡倉天心『茶の本』を読む』岩波現代文庫、2013年
脚注
[編集]外部リンク
[編集]- 茶の本 - 青空文庫(村岡博訳)
- 茨城大学 国際岡倉天心シンポジウム2016
- 茨城大学 五浦タイムズ 六角堂と「茶の本」、「茶の本」とオペラ「白狐」
- 英語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:The Book of Tea