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碧南市藤井達吉現代美術館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
碧南市藤井達吉現代美術館
HEKINAN CITY TATSUKICHI FUJII MUSEUM OF CONTEMPORARY ART
美術館外観 地図
碧南市藤井達吉現代美術館の位置(愛知県内)
碧南市藤井達吉現代美術館
愛知県内の位置
碧南市藤井達吉現代美術館の位置(日本内)
碧南市藤井達吉現代美術館
碧南市藤井達吉現代美術館 (日本)
施設情報
正式名称 碧南市藤井達吉現代美術館
専門分野 藤井達吉の作品
収蔵作品数 約800点
館長 木本文平
管理運営 碧南市
建物設計 日本設計中部支社
[1]
延床面積 2,425.77m2
開館 2008年平成20年)4月5日
[2]
所在地 447-0847
愛知県碧南市音羽町1-1
位置 北緯34度52分24.14秒 東経136度58分54.45秒 / 北緯34.8733722度 東経136.9817917度 / 34.8733722; 136.9817917
外部リンク 碧南市藤井達吉現代美術館HP (日本語)
プロジェクト:GLAM
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藤井達吉

碧南市藤井達吉現代美術館(へきなんしふじいたつきちげんだいびじゅつかん)は、愛知県碧南市にある公立美術館である。2008年平成20年)4月5日オープン。旧碧南商工会議所の建物を改修して整備された。

沿革

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2001年(平成13年)、碧南市は、移転新築することになった碧南商工会議所の旧建物を、郷土資料を展示する市民ギャラリー的な「ふるさと館」に整備する計画を立てた。見込まれる事業費は約4億円とされた[3]

2003年(平成15年)3月6日、市は、ふるさと館を「美術館的な施設」として整備する考えを示した[4]

2004年(平成16年)4月、国土交通省が「まちづくり交付金」制度を導入。市の「ふるさと館」整備計画は同制度の事業対象となり、事業費の約4割の交付金が受けられることとなった。このため市は、「美術館的」から「的」をとり、「美術館」単独の施設にすることに急遽、方向転換した。

碧南市は長い間、公立の美術館がなく、碧南市文化会館がその機能を担っており[5]、碧南文化協会も市に対しちょうど美術館建設の要望書を提出していた頃だったが[6]、市の道のりは困難を極めた。市議会(定数26)の最大会派「新政クラブ」(14人)は美術館整備計画を支持するも、他会派(12人)は「唐突な変更」と反発した。同年6月3日には、8,832人の署名を添えた「美樹館建設計画の撤回を求める請願」が市議会議長宛てに提出される。6月29日、市議会定例会で、同請願は議長を除く反対13、賛成12の1票差で不採択となる[7]。その後、衆議院議員選挙にからみ、「新政クラブ」所属の村田峰治が公選法違反の疑いで逮捕され、10月12日付で辞職。これにより市議会の建設賛成派と反対派の構成は、議長を除くと12対12の同数となった[8]。12月15日、市議会まちづくり事業特別委員会で、市は市制60周年記念として[9]、延べ約2,150平方メートルの旧碧南商工会議所の建物を一部増築し、延べ約2,400平方メートルに改修する美術館の基本設計を説明した。あわせて外観イメージのイラストも公表した。採決は可否同数となり、磯貝幸雄委員長が加わってかろうじて市の報告が了承された[10]

2006年(平成18年)2月21日、永島卓市長は市議会に、美術館整備事業費9,900万円を含む新年度一般会計当初予算案を提出。3月16日、市議会本会議で同予算案の採決が行われる。12対12の可否同数の結果、倉内成幸議長が加わって原案どおり可決。美術館は総事業費7億円で整備されることが決まった[11]。同年8月、本体工事の制限付き一般競争入札が行われ、市内の4業者が応募。同市須磨町の白竹建設が3億6,700万円で落札した。予定価格に対する落札率は99.06%。他の3者も99.23%から99.47%という高止まりの入札額だった。付随する空調工事は約1億4千万円、電気設備工事は約1億1千万円、給排水設備工事は約2,400万円で、いずれも市内の業者と請負契約が結ばれた[12]

2008年(平成20年)初め、藤井達吉と交流のあった碧南市芸術文化振興会の理事(当時98歳)が、藤井らの美術作品125点を市に寄贈した[13]。同年4月5日、オープン。記念展「藤井達吉のいた大正」が開催された[14]

建物は第16回愛知まちなみ建築賞および、第19回BELCA賞ベストリフォーム部門を受賞[15]。2011年(平成23年)10月4日には、博物館法に基づく登録博物館となった。

館内は藤井達吉の作品を中心に常設展示が行われるほか、定期的に企画展が開催されている。

建築概要

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  • 設計:日本設計中部支社
  • 施工:白竹建設[1]
  • 敷地面積:1,783.06m2[1]
  • 建築面積:820.36m2[1]
  • 延べ面積:2,425.77m2[1]
  • 構造:S造RC造[1]
  • 階数:地下1階、地上3階、塔屋1階[2]

利用案内

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  • 開館時間 : 10:00 - 17:00
  • 休館日 : 毎週月曜日(休日の場合は翌日)、年末年始
  • 入館料 :常設展は無料

※ 企画展の観覧料は展覧会ごとに異なるので注意

交通アクセス

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関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d e f 第16回愛知まちなみ建築賞” (PDF). 愛知県. 2013年5月7日閲覧。
  2. ^ a b へきなんの教育(平成24年度版) - IV生涯学習(水族館科学館・美術館)” (PDF). 碧南市. 2013年5月7日閲覧。
  3. ^ 神谷正之「いま三河で ニュース検証 予談許さぬ碧南の美術館計画 問われる市民の判断 『文化と教養』 運営費が壁に」 『中日新聞』2005年8月14日付朝刊、西三河版、18面。
  4. ^ 碧南市議会 平成15年第1回定例会(第3日)本文 2003-03-06”. 碧南市議会 会議録の閲覧と検索. 2021年12月25日閲覧。
  5. ^ 『中日新聞』2003年5月5日付朝刊、三河総合、23面、「『碧南市に美術館を』 文化協が市に寄付」。
  6. ^ 『中日新聞』2004年4月15日付朝刊、西三河版、18面、「波高し碧南丸 市長・市長選の課題(下) まちに文化を 美樹館は中古ビル利用」。
  7. ^ 碧南市議会 平成17年第4回定例会(第4日)本文 2005-06-29”. 碧南市議会 会議録の閲覧と検索. 2021年12月25日閲覧。
  8. ^ 『中日新聞』2005年10月13日付朝刊、西三河版、16面、「選挙違反で市議辞職 議会、与野党伯仲に 碧南、市政運営に支障も」。
  9. ^ 平成24年度第1回碧南市藤井達吉現代美術館協議会次第” (PDF). 碧南市. 2014年3月5日閲覧。
  10. ^ 『中日新聞』2005年12月16日付朝刊、西三河総合、19面、「碧南市の美術館計画 外観イメージを公表 市議会特別委 きん差で了承 21日から設計への意見募集」。
  11. ^ 神谷正之「新年度予算案 議長裁決で可決 碧南市議会本会議 美術館建設着工へ」 『中日新聞』2006年3月17日付朝刊、西三河版、20面。
  12. ^ 『中日新聞』2006年8月30日付朝刊、西三河版、16面、「碧南市 美術館 来月着工へ 08年4月開館予定 地元の白竹建設落札」。
  13. ^ 『中日新聞』2008年3月8日付朝刊、西三河版、20面、「碧南出身 藤井達吉らの作品 125点寄贈 岡島さん顕彰 ゆかりの美術館 開館先駆け」。
  14. ^ 『中日新聞』2008年4月5日付朝刊、県内版、20面、「藤井達吉美術館 碧南きょう開館 記念展に117点」。
  15. ^ 第19回BELCA賞ベストリフォーム部門表彰物件”. ロングライフビル推進協会. 2013年5月7日閲覧。

外部リンク

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