「西武豊島線」の版間の差分
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2023年5月28日 (日) 23:59時点における版
豊島線 | |
---|---|
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 東京都練馬区 |
起点 | 練馬駅 |
終点 | 豊島園駅 |
駅数 | 2駅 |
路線記号 | SI |
開業 | 1927年10月15日 |
所有者 | 西武鉄道 |
運営者 | 西武鉄道 |
路線諸元 | |
路線距離 | 1.0 km |
軌間 | 1,067 mm |
線路数 | 単線 |
電化方式 | 直流1,500 V 架空電車線方式 |
最大勾配 | 32.0 ‰[1] |
最小曲線半径 | 200 m[1] |
閉塞方式 | 自動閉塞式 |
保安装置 | ATS |
最高速度 | 60 km/h[1] |
停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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豊島線(としません)は、東京都練馬区練馬に所在する練馬駅と豊島園駅を結ぶ西武鉄道の鉄道路線である。西武鉄道の鉄道路線の中で全線の総距離が一番短い。豊島線という線名ではあるが、路線はすべて練馬区内にあり、豊島区には存在しない(ただし、開業時は東京市編入前で全区間が当時の北豊島郡に属していた)。駅ナンバリングで使われる路線記号はSI。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):1.0km
- 軌間:1067mm
- 駅数:2駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 最高速度:60 km/h[1]
歴史
現・西武鉄道の前身である武蔵野鉄道によってとしまえん(当時は豊島園)への旅客輸送を目的に敷設された[2]。豊島線開業前年の豊島園一部開園時より臨時列車の運行などで協力関係にあり[3]、開業後は一貫してアクセス路線として機能してきた[4]。ただし豊島園の開業当初は資本関係が全くなく、武蔵野鉄道が豊島園の経営に参加したのは1939年、買収により鉄道と遊園地の総合的な経営が実現したのは1941年のことである[3]。
1991年、本路線に完全並行する形で都営地下鉄12号線(現・大江戸線)が部分開業し、特に同線が新宿へ延伸した1997年以降、本路線の利用者数は大幅に減少している。
- 1926年(大正15年)
- 1927年(昭和2年)
- 1933年(昭和8年)3月1日:豊島駅を豊島園駅に改称。
- 1945年(昭和20年)9月22日:西武農業鉄道豊島線となる。
- 1946年(昭和21年)11月15日:西武鉄道豊島線となる。
運転
2022年3月改正時点では、豊島園行き始発列車が練馬駅発の線内運転である以外は、すべて池袋線池袋駅 - 豊島園駅間を直通する各駅停車である[10]。線内運転の始発列車も含め、全列車が8両編成で運行される。日中は1時間に4本が運行される。
練馬駅では基本的に豊島園駅発着の池袋線直通列車と西武有楽町線直通列車(主に普通列車)が接続しており、同一ホームで地下鉄有楽町線・副都心線方面直通列車との対面乗り換えができるダイヤ構成となっている。ただし、ダイヤの乱れが発生した際には地下鉄直通運転が中止されるため、同時に豊島線も運転を長時間見合わせる場合がある(池袋線 練馬 - 石神井公園間の運行本数が減少するため、豊島園発着の列車が石神井公園・保谷発着などに立て替えられることがある)。その場合、当路線利用者には振替輸送先である都営地下鉄大江戸線の利用も促される。
駅一覧
- 1区間のみであり、運行列車も各駅停車のみであるので、運行列車種別は省略する。
- 全駅東京都練馬区内に所在。
- 池袋 - 練馬駅間の営業キロは6.0 kmである。
- 駅番号は2013年3月までに順次導入された[11]。
駅番号 | 駅名 | 駅間 キロ |
累計 キロ |
接続路線・備考 | 線路 |
---|---|---|---|---|---|
SI06 | 練馬駅 | - | 0.0 | 西武鉄道: 池袋線(池袋駅まで直通運転)・ 西武有楽町線 都営地下鉄: 大江戸線 (E-35) |
∨ |
SI39 | 豊島園駅 | 1.0 | 1.0 | ※都営地下鉄大江戸線豊島園駅との連絡運輸は行っていない。 | ∧ |
その他・エピソード
- 池袋線からの直通列車はすべて各駅停車であるが、1988年までは平日朝の下りに池袋を発車すると途中停車駅は練馬駅のみの準急列車が設定されていた[注 1][注 2]。これは、急激な利用客増に車両増備が追いつかないことが想定され、池袋に到着した車両を急いで送り込む苦肉の策であった。
- 豊島園駅が8両編成までしか対応できないために6000系・20000系・30000系・40000系の10両固定編成は入線できない。特急用電車は団体臨時で5000系の入線実績がある。なお、豊島線直通の普通列車が運行される区間(池袋 - 豊島園間)の駅で10両編成に対応していないのは豊島園駅のみである。また、練馬駅の配線上、地下鉄線と直通する西武有楽町線との列車の乗り入れも不可能である。
- 練馬駅の高架工事のために1988年12月 - 1998年3月26日の間は、池袋線直通は中止され全列車練馬折り返しとなっていた。その間でも1997年8月2日からは、池袋線との線路も渡り線も完全に遮断され線内には101系の155F(4両編成)と211F(6両編成)が封じ込められ運用を行っていた。なお、それ以前に練馬駅が仮設ホームに移る際にも数日間池袋線との接続が断たれ、車両が封じ込めとなった時期がある。
- 2008年5月11日の母の日には「母の日に母娘の二人で行く庭の湯」というイベントが開催された。これには30000系38103編成が池袋から豊島園まで特別列車として運行され、同駅到着後、車内の公開や本系列の告知が行われた。車内には2,000本のカーネーションの装飾やぬり絵の展示が行われた[12]。
- 2008年6月14日ダイヤ改正以前では、4両編成線内折り返し列車が運行されていた。池袋線は輸送力の観点から10両ないし8両編成で運行されるが、豊島線内折り返し運用は輸送力が十分であることと高架化工事完了後の練馬駅折り返し用引き込み線は4両までしか対応できないための措置である。このため線内折り返し用4両編成は練馬駅まで回送されてから運用に投入された。ただし、練馬発始発列車のみ8両編成で練馬駅3番ホームから発車となる。
- 2011年の東日本大震災による節電ダイヤでは一時的に線内折り返し運用が復活した。方向幕は白地コマ表示とした2000系が投入された。
- 2023年6月3日に開催「西武・電車フェスタ2023 in 武蔵丘車両検修場」では、「特急レッドアロー号で行く!親子で西武・電車フェスタ直通ツアー」が企画され、10000系特急車両による豊島園駅発-武蔵丘車両検修場行きの貸切列車が設定された[13]。
- 東京23区内の定期的に旅客列車が走る鉄道路線としては、京成金町線・東武大師線とともに、数少ない全線単線の路線である。但し、両線を運行する列車はいずれも線内完結の折り返し運行が原則となっている[注 3]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d 寺田裕一『データブック 日本の私鉄』(ネコ・パブリッシング、2002年) p.59
- ^ 『申請理由書』。下練馬村地内延長線敷設免許の件 - 国立公文書館デジタルアーカイブ。「府下北豊島郡上練馬村地内向山ヶ谷戸附近ニ於ケル旧豊島城趾ヲ中心トシテ今回株式会社豊島園ノ創設セル地域約6万坪ノ遊園地ハ市内郊外ノ人士ノ為ニ唯一ノ運動娯楽場トシテ近ク開園ノ期日切迫セルヲ以テ是等遊覧旅客ノ交通便益ヲ計ルト共ニ弊社営業収入ノ増加ヲ期シ度前記遊園地前迄急速支線ヲ敷設スル次第ニ有之候」
- ^ a b 『鉄道の開通と小さな旅:西武・東上沿線の観光:特別展』練馬区立石神井公園ふるさと文化館、2012年、28頁。全国書誌番号:22163338。
- ^ 『西武鉄道のひみつ』PHP研究所、2013年、24-25頁。ISBN 978-4-569-80941-0。
- ^ 『免許申請書』。下練馬村地内延長線敷設免許の件 - 国立公文書館デジタルアーカイブ。
- ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1926年11月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)下練馬村には大字は存在せず「字谷戸山」が正しい
- ^ a b 『武蔵野鉄道練馬支線工事施行ノ件』。練馬支線工事施行の件 - 国立公文書館デジタルアーカイブ。
- ^ 『練馬支線工事着手ノ件』。練馬支線工事着手の件 - 国立公文書館デジタルアーカイブ。
- ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1927年10月22日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 駅の時刻表 ■豊島線 練馬 ◇豊島園ゆき 平日 2022年3月12日改正、駅の時刻表 ■豊島線 練馬 ◇豊島園ゆき 土休日 2022年3月12日改正、■豊島線 豊島園 ◇練馬・池袋方面 2022.03.12改正 - 西武鉄道、2022年10月16日閲覧
- ^ 西武線全駅で駅ナンバリングを導入します (PDF) - 西武鉄道、2012年4月25日閲覧。
- ^ 『一回限りの特別電車 〜5月11日(日)「母の日に母娘の二人で行く庭の湯」〜 お花で彩ったスマイルトレインがお連れします。』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2008年4月17日。オリジナルの2008年12月30日時点におけるアーカイブ 。2023年2月14日閲覧。
- ^ “西武・電車フェスタ2023in武蔵丘車両検修場”. 西武鉄道 (2023年). 2023年5月16日閲覧。