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** [[10月16日]] 常陸大宮 - 常陸大子間で臨時バス運行開始<ref>[https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15711519467903 台風19号 常陸大宮以北水郡線不通 16日から臨時バス] - 茨城新聞、2019年10月16日</ref>。
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2019年10月29日 (火) 00:00時点における版

水郡線
常陸大子付近を走るキハE130系
常陸大子付近を走るキハE130系
基本情報
日本の旗 日本
所在地 茨城県福島県
種類 普通鉄道在来線地方交通線
起点 水戸駅[1][2]
終点 安積永盛駅[1][2]
駅数 45駅
電報略号 スクセ[3]
開業 1897年11月16日
1934年12月4日全通)
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
車両基地 水郡線営業所常陸大子駅
使用車両 キハE130系
路線諸元
路線距離 137.5 km(水戸-安積永盛間)[1][2]
9.5 km(上菅谷-常陸太田間)[1][2]
軌間 1,067 mm
線路数 単線
電化方式 全線非電化
閉塞方式 特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
保安装置 ATS-Ps(水戸駅、安積永盛駅構内)
ATS-SN
最高速度 95 km/h(水戸-常陸大子間)
85 km/h(常陸大子-安積永盛間、上菅谷-常陸太田間)
路線図
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水郡線(すいぐんせん)は、茨城県水戸市水戸駅から福島県郡山市安積永盛駅[1][2]までと、茨城県那珂市上菅谷駅で分岐して茨城県常陸太田市常陸太田駅[1][2]までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線地方交通線)である。奥久慈清流ラインという愛称が付けられている[4]

路線データ

2014年4月1日から、水戸駅 - 常陸大子駅間・上菅谷駅 - 常陸太田駅間が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」に含まれている。また、水戸駅・上菅谷駅・常陸大宮駅・常陸大子駅・常陸太田駅でIC乗車カードSuica」(相互利用可能なICカードを含む)利用可能駅となっており、これらの駅の相互間、またはこれらの駅と水戸駅以遠のSuicaエリアの駅との相互間で利用できる[6]。線内ではこれらの4駅以外ではICカードは引き続き利用できないほか、安積永盛駅方面へのエリアを跨ぐ利用もできない。

安積永盛駅をのぞき東日本旅客鉄道水戸支社の管轄である。安積永盛駅は同社仙台支社の管轄であり、磐城守山駅 - 安積永盛駅間(水戸起点135 km地点。阿武隈川を挟んで東側)に支社境界がある。

水戸駅と安積永盛駅、それに直通運転先の郡山駅をのぞく線内全駅にトレインロケーションシステム「おしらせくん」が設置されている。

路線概要

水戸 - 上菅谷間

水戸駅を出ると、すぐに常磐線から分岐して北上する。この直後、台地を抜ける切り通しは水戸城空堀を利用したものである。

この区間は水戸のベッドタウンであり、住宅地と農地が混在する平地を走行する。比較的こまめに駅が設置されており、駅間距離は1-2kmと短めの区間が続く。ほぼ国道349号と並行している。ただし、水郡線は旧道に沿って建設されたため、後から開通したバイパスからは離れており、バイパス沿線に多いロードサイド店等の利用には難がある(これは常陸大宮市の国道118号バイパスについても同様のことが言える)。このため、折からの利用者減も相まって水郡線沿線周辺の空洞化が課題となっている。また、当区間以北も含め駅に通ずる道路が狭いところも多い。なお、国道6号および常磐線まで5km強程度と比較的近くを走る地域もある。

水戸駅と上菅谷駅以外の駅はすべて無人駅であるが、この区間の無人駅にはすべて簡易自動券売機が設置されているため、列車に乗る前に乗車券類が買える(下菅谷駅はかつては簡易委託駅となっていたが、現在は無人駅となっている)。ただし簡易自動券売機も稼働時間が決まっている(概ね列車運転時間帯は稼働している)。また簡易自動券売機では当日の100キロ以内の片道乗車券しか発売していない。

上菅谷駅は水郡線の途中駅において乗車人員が3位(2010年度)となっており、本数が減る常陸太田駅常陸大宮駅より少ない。

水戸 - 常陸青柳間の那珂川橋梁は過去の堤防が低い時代に架橋されたため、堤防を掘り下げた構造となっている。大雨の影響で那珂川が増水した場合は防水門で橋梁が封鎖され運休になりやすく、また那珂川橋梁が増水した河川の流れを阻害しているため、洪水・老朽化対策として隣接する水府橋と共に2011年4月10日完成予定で架け替え工事が行われていた[7]。しかし、同年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響で水郡線も不通となり、旧橋梁・新橋梁共に損壊を受けたために予定が変更され[8]、線路を新橋梁経由に切り替えて同年4月15日[9]に復旧した。

上菅谷 - 常陸太田間

上菅谷駅で郡山方面と常陸太田方面に分岐する。常陸太田方面は太田支線・太田線などとも呼ばれているが、歴史的にはこちらの方が古く、上菅谷駅からは直進するルートとなっており引き続き国道349号とほぼ並走する。

主に朝夕の通勤・通学時間帯は水戸 - 常陸太田間の直通列車が運行されるが、それ以外の時間帯は上菅谷 - 常陸太田間の運行となり、水戸へ向かう際は上菅谷で乗り換える必要がある。

上菅谷 - 常陸太田間は、上下列車が行き違いできる交換設備をもつ駅がなく、終着の常陸太田駅も1面1線の構造であり、この区間には上下列車合わせて1本の列車しか入線できない。そのため朝夕の通勤・通学時間帯を含めて、1時間に1本の本数に留まる(昼間は約2時間空く時間帯もある)。この区間は主に農地が目立ち、駅周辺に小さな集落が広がるのみで、途中駅の利用者は多くない。ほとんどの利用者は常陸太田に集中しているが、常陸太田駅は水郡線のみが発着する駅としては乗車人員が1位(2010年度)であるため、水戸 - 常陸太田間の旅客輸送は水郡線の営業収入において大きな位置を占めている。特に日立電鉄が廃止された後は、常陸太田市街への唯一の鉄道路線となっている。

上菅谷 - 常陸大子間

上菅谷 - 常陸大宮間は水戸の近郊区間としての特色が強く、1時間に1本程度の本数が設定されている。農地が目立つが、駅周辺は住宅地が集積している。上菅谷から西方に分岐し、茨城県道31号瓜連馬渡線に沿うように旧瓜連町方面に進み、瓜連駅付近からは国道118号と並行する。常陸大宮駅は水郡線における水戸近郊圏の北限で、途中駅において乗車人員が2位(2010年度)である。

常陸大宮駅より先は、久慈川と並行して八溝山地に分け入るように進み、勾配・カーブの連続で山岳路線の雰囲気が色濃くなる。沿線のいたるところで久慈川と交差する箇所があり、車窓に川面が映る場面が多い。沿線人口も希薄となるため、各駅の乗車人員はかなり少なくなる。

沿線、特に大子町には日本三名瀑の一つである「袋田の滝」や、奥久慈温泉郷、八溝山などの観光スポットが多くあり、沿線住民の利用者に加えて観光での利用者も多い。そのため常陸大宮 - 常陸大子間も1-2時間に1本ほどの列車が設定されており、水戸への通勤・通学が可能な圏内の北限とされる。

常陸大子 - 郡山間

八溝山地と阿武隈高地の間を走行する。山地を走行するが、一般的な山岳鉄道とは異なり、トンネルは少ない。山間部を縫う様に走行するため、制限速度55km/h - 70km/h程の曲線が多く存在する。磐城石川より先は東北本線と2 - 5kmほどの距離を置いて並走する形態となるが、両線の間に流れる阿武隈川によって利用者の棲み分けができている。沿線の途中に福島空港があるが、最寄り駅から空港への路線バスが設定されていないことや、空港の利用者数が極端に低いこと、この区間の水郡線の本数が少ないこともあって、水郡線は福島空港へのアクセス路線の機能は担っていない。水郡線の終点は安積永盛駅であるが、すべての列車が東北本線に乗り入れ郡山駅まで運行される。

運行形態

線路名称上は安積永盛駅が終点だが、同駅で折り返す列車はなく、全列車が東北本線に乗り入れて郡山駅発着で運行されている。

長らく土曜日は平日ダイヤでの運転であったが、2019年3月16日のダイヤ改正で土曜日は休日ダイヤに準じるようになった。ただし、夕方の水戸発常陸大宮行き列車1本が平日のみの運転であるのみで、他の列車の時刻は全日共通である。これ以前は休日運休の常陸大宮発着列車が夕方に上下各1本(2019年のダイヤ改正で平日下りのみの運転となり土曜休日は廃止)あったほか、早朝の常陸大子発水戸行き列車が休日運休だった(2007年より毎日運転化)。

全体的にはおよそ1 - 2時間に1本程度の運行であるが、水戸駅 - 上菅谷駅・常陸大宮駅間は1時間に1 - 2本運行されている。水戸駅 - 常陸大宮駅・常陸大子駅間と上菅谷駅 - 常陸太田駅間の区間運転の列車も多い。常陸大子駅 - 郡山駅間の本数は水郡線の中でも最も少なく、3 - 4時間ほど運行されない時間帯がある。水戸駅 - 郡山駅間を全線通しで運行される列車は1日に下り5本、上り6本のみである(季節列車を除く。他に常陸大子駅で接続する列車が上下に各1本ずつある)。2017年10月14日のダイヤ改正により、日中は水戸駅 - 常陸大宮駅間が1時間に1本、常陸大宮駅 - 常陸大子駅間が2時間に1本となった。

支線の常陸太田駅発着列車は朝夕を中心に水戸駅発着が設定されているが、日中や夜間は上菅谷駅 - 常陸太田駅間の支線内の往復運行となっている。おおむね1時間に1本ほどの運行である。早朝と深夜に上菅谷駅 - 常陸太田駅間に回送列車が設定されている。

水戸駅 - 上菅谷駅間は、水戸駅 - 郡山方面の本線筋の列車のほかに、水戸駅 - 常陸太田駅間の支線方面の列車も走行するため、水郡線において列車密度が一番高い区間である。1時間に朝ラッシュ時は3本、日中は1本運行されている。

郡山側では、前述の全区間運行列車のほかに常陸大子駅 - 郡山駅間の区間列車が下り3本、上り2本(水戸行きに連絡)と途中の磐城石川駅で翌朝まで留置される磐城石川駅 - 郡山駅間の列車1往復がある。また、上りは夜21時台の郡山発磐城棚倉行きでそのまま留置され、翌朝6時過ぎに磐城棚倉発常陸大子行きとなる運用がある。日中時間帯に常陸大子駅 - 郡山駅間で1往復増発される日(土休日および沿線学校の変則時間割の日など)がある。

列車は1 - 4両編成で運行されており、ラッシュ時は3 - 4両編成が多い。また、列車によっては平日と土曜・休日で編成が異なる場合がある。水戸駅 - 常陸大子駅・常陸太田駅間は主に2 - 4両編成、常陸大子駅 - 郡山駅間は1 - 3両編成で運行されている。かつては5両編成も存在していた。

最終列車は周辺路線と比べると早く、水戸発の下りは水戸線(22時半の下館行き)を除く路線が23時台に設定されている中、常陸大子行き(常陸太田行き接続)の22時半であったが、2017年10月14日のダイヤ改正で45分ほど繰り下げられ、23時台に常陸大宮行き列車が設定された[10]。上り列車の水戸着は21時台で変わっていない。

ワンマン運転

全区間でワンマン運転を実施しており、ワンマン列車は1両または2両編成で運行されるが、休日を中心に増結があり、時刻表にワンマンと書かれていても実際はワンマンではなく車掌が乗務していることがある(ツーマン運転)。また、ワンマン列車でも車掌のネームプレートを付けた乗務員が乗車することがあるが、この場合、車掌は切符の販売、安全確認、乗り換え案内放送などを行い、ドアの開閉は運転士が担当する。車掌乗務のワンマン列車の場合、車両がワンマン運転が困難なぐらい混雑するとワンマン運転を取りやめることがある(旧来の車両はドアが片面に2つしかなく、そのドア付近に乗客が溜まりやすいのも一因であった)。この場合、取りやめた駅からは通常の列車と同じになりドア扱いを車掌が行うため、無人駅でもホーム側の全ドアが開くようになる。なお、中央のドアは、無人駅では乗降扱いを行わない。

臨時列車

春の行楽シーズンや秋の大子の紅葉シーズンには、臨時快速「ぶらり奥久慈号」やトロッコ列車の「風っこ」号などが運行される。

また、1990年代には常磐線松戸我孫子から常陸大子までキハ40系やキハ58系を利用したホリデー快速が運転されたこともある。

過去の優等列車

以下の各急行列車はいずれも1966年まで準急列車

年表

  • 1958年昭和33年) 上野駅 - 矢祭山駅間を運行する臨時準急列車として「奥久慈」運行開始。当初は週末に運行されていた。
  • 1961年(昭和36年)
    • 3月 臨時列車ながら毎日運行される上野駅 - 磐城石川駅間運行の「奥久慈」を増発。
    • 10月1日 磐城石川駅発着の「奥久慈」を定期列車化。
  • 1964年(昭和39年)
    • 5月1日 臨時列車の扱いながら福島駅直通列車として以下の準急列車の運行を開始する。
      • スカイライン」(水戸駅 - 福島駅間)
      • 久慈川」(上野駅 - 磐城石川駅 - 福島駅間)
    • 10月1日 「スカイライン」「久慈川」定期列車化。また、「奥久慈」に常陸太田駅発着列車を併結開始。
  • 1966年(昭和41年)3月5日 準急列車制度改変に伴い、「奥久慈」「スカイライン」「久慈川」急行列車に昇格。
  • 1968年(昭和43年)10月1日 ヨンサントオダイヤ改正により、「スカイライン」廃止、「久慈川」は「奥久慈」に名称統合。
    • なお、旧「久慈川」の「奥久慈下り1号・上り2号」は郡山駅までの運行となる。また、この時点で全区間を通して急行として運転する列車はなくなり、途中の常陸大子駅より郡山方向は普通列車として運行される。
  • 1983年(昭和58年)
    • 4月30日 「奥久慈」の急行列車区間が常磐線内のみとなる。
    • 6月 「奥久慈」1往復廃止。
  • 1985年(昭和60年)3月14日 「奥久慈」が定期列車としては廃止。

平均通過人員

各年度の平均通過人員、旅客運輸収入は以下の通り。

年度 平均通過人員(人/日) 出典
水戸‐常陸大宮 常陸大宮-常陸大子 常陸大子-磐城塙 磐城塙‐安積永盛 上菅谷-常陸太田
1987 7,921 2,458 788 1,608 3,233 [11]
2013 5,949 1,108 282 1,114 2,669 [11]
2014 5,648 1,031 266 1,038 2,698 [11]
2015 5,621 1,021 263 1,049 2,688 [11]
2016 5,557 1,010 253 1,052 2,603 [11]
2017 5,478 1,001 236 1,043 2,573 [11]

使用車両

キハE130系(2009年9月22日、上菅谷駅)
運用終了したキハ110系(2007年1月11日、郡山駅)

現在

過去

  • キハ110系(2007年9月12日までに運行終了)
    1992年投入。この車両はドアが2つしかなく、特に朝の水戸口における混雑時の乗降に時間がかかり、しばしば遅延が発生していたため、2007年からキハE130系への置き換えが進められ主に盛岡地区の山田線岩泉線花輪線をはじめとする路線に転属した。同年8月18日からは、「ありがとう110系」の特製ヘッドマークを先頭車の前面に装着し運転されていた。
  • キハ40系
    キハ40とキハ48には比較的に早く冷房が取り付けられた。
  • キハ58系
    国鉄時代は準急・急行にも運用。冷房付きで当線だけでなく水戸鉄道管理局(JR発足後は水戸支社)管内の冷房化に貢献した。晩年は気仙沼線に転属し快速「南三陸」の冷房化に貢献した。
  • キハ45系
  • キハ35系
  • キハ20系
  • DE10形ディーゼル機関車
  • 旧形客車

蒸気機関車時代は水戸機関区の8700形8620形が客貨列車牽引に使用されていたが、1960年にDD13形ディーゼル機関車が投入された。しかし同形式は客車暖房用の蒸気発生装置を持っていないため、大正末年製造の古参暖房車 ホヌ30形も水戸に配属され、冬季は機関車の次位に連結されていた。これでは無煙化の意味がなくなるため、1971年頃DE10形に代替され、暖房車も廃車された。

歴史

太田馬車鉄道

  • 1892年(明治25年)7月 太田馬車鉄道に対し、水戸-太田間(現在の常陸太田市)への軌道敷設が許可。
    • 馬車軌道として計画された。当初は馬車軌道を水戸駅 - 南町 - 菅谷 - 額田 - 太田(国道349号旧道)に沿って敷設予定であった。その後、太田馬車鉄道は「太田鉄道」と改称し動力も蒸気へ変更して鉄道敷設に変更された。[12]

太田鉄道→水戸鉄道(2代)

  • 1897年明治30年)11月16日 太田鉄道の水戸 - 久慈川間が開業、青柳・下菅谷・上菅谷・額田・久慈川の各駅を新設[13]
    • 太田地域の商人による共同出資で設立。その後水戸藩出身の代議士・小山田信蔵が経営に携わり一時は日本鉄道との合併を画策するも頓挫。工事も久慈川を渡る橋梁の工事に着手できず、却って経営の不振を招いた。
  • 1899年(明治32年)
  • 1901年(明治34年)10月21日 太田鉄道が水戸鉄道(2代)に事業を譲渡[16]
    • 太田鉄道の債務不履行に業を煮やした十五銀行が、差し押さえを実行。株主間の裁判による紛争を経て十五銀行が新たに水戸鉄道を設立、太田鉄道の設備と営業を買収した。その後、水戸鉄道は安田財閥に営業権が移る。
  • 1918年大正7年)
    • 6月12日 上菅谷 - 瓜連間が延伸開業、常陸鴻巣・瓜連の各駅を新設[17]
    • 10月23日 瓜連 - 常陸大宮間を延伸開業、常陸大宮駅を新設[18]
  • 1919年(大正8年)2月1日 静駅を新設。

大郡線→水郡線→水郡南線

  • 1922年(大正11年)12月10日 大郡線の常陸大宮 - 山方宿間が開業、玉川村・山方宿の各駅を新設[19]
  • 1925年(大正14年)8月15日 山方宿 - 上小川間を延伸開業、上小川駅を新設[20]
  • 1926年(大正15年)3月21日 西金駅を新設。
  • 1927年昭和2年)
    • 3月10日 上小川 - 常陸大子間を延伸開業、袋田・常陸大子の各駅を新設[21]
    • 12月1日 水戸鉄道が買収され国有化。大郡線を編入して水戸 - 常陸大子間および上菅谷 - 常陸太田間を水郡線とする[22]。青柳駅を常陸青柳駅に、太田駅を常陸太田駅に改称。機関車6両、客車21両、貨車44両を引継ぐ[23]
  • 1929年(昭和4年)5月10日 水郡北線開業に伴い水郡線を水郡南線に線名改称[24]
  • 1930年(昭和5年)4月16日 常陸大子 - 東館間を延伸開業、下野宮・東館の各駅を新設[25]
  • 1931年(昭和6年)10月10日 東館 - 磐城塙間を延伸開業、磐城石井・磐城塙の各駅を新設[26]
  • 1932年(昭和7年)
    • 4月2日 矢祭山仮乗降場を新設。
    • 11月11日 磐城塙 - 磐城棚倉間を延伸開業、近津・磐城棚倉の各駅を新設(白棚鉄道の既設駅に乗り入れ)[27]
  • 1934年(昭和9年)5月11日 水戸-常陸大宮、上菅谷 - 常陸太田間で気動車運転開始[28]

水郡北線

  • 1929年(昭和4年)5月10日 水郡北線として笹川 - 谷田川間を開業、磐城守山・谷田川の各駅を新設[29]
  • 1931年(昭和6年)10月30日 谷田川 - 川東間を延伸開業、川東駅を新設[30]、笹川駅を安積永盛駅に改称[31]

全通後

  • 1934年(昭和9年)12月4日 磐城棚倉 - 川東間を延伸開業[32][33]し全通[34]。水郡南線・水郡北線をあわせて水郡線と改称[35]、磐城浅川・里白石・磐城石川・野木沢・泉郷の各駅を新設[32]
  • 1935年(昭和10年)9月1日 常陸津田・後台・中菅谷・常陸中里・常陸村田・常陸酒出・佐竹の各駅を新設[36]
  • 1937年(昭和12年)3月27日 矢祭山仮乗降場を仮停車場に改める。
  • 1939年(昭和14年)11月15日 矢祭山仮停車場を駅に改める。
  • 1941年(昭和16年)8月10日 常陸中里・常陸村田の各駅を休止。
  • 1952年(昭和27年)5月1日 小塩江駅を新設。
  • 1953年(昭和28年)2月1日 常陸酒出駅を南酒出駅に改称。
  • 1954年(昭和29年)10月21日 佐竹駅を谷河原駅に改称。
  • 1956年(昭和31年)11月19日 野上原・中舟生の各駅を新設。
  • 1957年(昭和32年)8月1日 南石井駅を新設。
  • 1958年(昭和33年)2月1日 中豊駅を新設。
  • 1959年(昭和34年)6月1日 川辺沖駅を新設。
  • 1982年(昭和57年)10月1日 上菅谷 - 常陸太田間の貨物営業を廃止。
  • 1983年(昭和58年)6月1日 全線でCTC使用開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 水戸 - 安積永盛間の貨物営業を廃止、国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道が承継。
  • 1992年平成4年)3月14日 キハ110系運行開始。ワンマン運転開始。
  • 2007年(平成19年)
    • 1月19日 キハE130系運行開始。
    • 9月12日 キハ110系運用終了。翌9月13日より全列車がキハE130系での運用に。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日 東北地方太平洋沖地震の影響で線路などの施設が被害を受け、全線不通となる[37]
    • 4月11日 常陸青柳 - 安積永盛間、上菅谷 - 常陸太田間で運行再開。
    • 4月15日 水戸 - 常陸青柳間で運行再開。那珂川新橋梁供用開始。
    • 7月16日 水郡線利用促進会議などにより愛称が「奥久慈清流ライン」に決まる[38][4]
  • 2014年(平成26年)
    • 4月1日 水戸 - 常陸大子・常陸太田間が東京近郊区間に編入される。同時に、同区間内の有人駅(上菅谷、常陸太田、常陸大宮、常陸大子)相互間においてSuicaが利用可能となる。
    • 10月26日 川東駅の2番線が使用中止となり同駅での列車交換が不可になる。
    • 12月21日 磐城浅川駅の2番線が使用中止となり同駅での列車交換が不可になる。
  • 2015年(平成27年)12月 CTC装置がPRC化される。
  • 2019年(令和元年)
    • 10月13日 台風19号の影響で袋田 - 常陸大子間の第六久慈川橋が落橋、磐城浅川 - 里白石間の第二社川橋が流出したことにより、全線不通となる[39][40]
    • 10月15日 台風19号の影響で運転を見合わせていた、水戸 - 常陸大宮間及び支線の上菅谷 - 常陸太田間が始発より運転再開[41]
    • 10月16日 常陸大宮 - 常陸大子間で臨時バス運行開始[42]
    • 10月21日 10月31日までの平日に限り、東館 - 郡山間で臨時バス運行開始[43]
    • 11月1日 常陸大宮 - 西金間及び常陸大子 - 安積永盛間で運行再開(予定)[44][43]

駅一覧

  • 本線、支線とも全列車普通列車(すべての駅に停車)
  • 線路(水郡線内は全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可、∥:複線(東北本線内)
  • 駅名欄の背景色がである駅(玉川村駅 - 磐城守山駅)は、台風19号の影響による長期間の営業休止が見込まれる駅を示している(2019年10月20日現在)。

本線

便宜上、安積永盛側の全列車が直通する東北本線郡山駅までの区間を記載。なお、東北本線内の貨物駅は省略。

  • *:西金駅は、旅客ホームは1面1線のみであるが、側線(おもに砂利(砕石)輸送工事用列車用)があり閉塞境界になっている。
路線名 駅名 営業キロ 接続路線 線路 所在地
駅間 累計
水郡線 水戸駅 - 0.0 東日本旅客鉄道常磐線上野東京ライン
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線
茨城県 水戸市
常陸青柳駅 1.9 1.9   ひたちなか市
常陸津田駅 2.2 4.1  
後台駅 2.4 6.5   那珂市
下菅谷駅 1.3 7.8  
中菅谷駅 1.2 9.0  
上菅谷駅 1.1 10.1 東日本旅客鉄道:水郡線支線(常陸太田方面)
常陸鴻巣駅 3.3 13.4  
瓜連駅 3.3 16.7  
静駅 1.4 18.1  
常陸大宮駅 5.3 23.4   常陸大宮市
玉川村駅 5.4 28.8  
野上原駅 3.7 32.5  
山方宿駅 2.7 35.2  
中舟生駅 2.7 37.9  
下小川駅 2.8 40.7  
西金駅 3.4 44.1   久慈郡
大子町
上小川駅 3.2 47.3  
袋田駅 4.5 51.8  
常陸大子駅 3.8 55.6  
下野宮駅 6.4 62.0  
矢祭山駅 4.9 66.9   福島県 東白川郡 矢祭町
東館駅 4.1 71.0  
南石井駅 2.8 73.8  
磐城石井駅 1.1 74.9  
磐城塙駅 6.4 81.3   塙町
近津駅 5.1 86.4   棚倉町
中豊駅 2.4 88.8  
磐城棚倉駅 1.7 90.5  
磐城浅川駅 6.5 97.0   石川郡 浅川町
里白石駅 3.0 100.0  
磐城石川駅 5.3 105.3   石川町
野木沢駅 4.8 110.1  
川辺沖駅 2.5 112.6   玉川村
泉郷駅 2.7 115.3  
川東駅 6.9 122.2   須賀川市
小塩江駅 3.8 126.0  
谷田川駅 2.9 128.9   郡山市
磐城守山駅 3.2 132.1  
安積永盛駅 5.4 137.5 東日本旅客鉄道:東北本線新白河方面)
郡山駅 4.9 142.4 東日本旅客鉄道:■ 東北新幹線山形新幹線東北本線(福島方面)・磐越東線磐越西線

※:安積永盛駅 ‐ 郡山駅間は東北本線

常陸太田支線

  • 列車交換は上菅谷駅のみ可能
  • 全駅茨城県内に所在
駅名 営業キロ 接続路線 所在地
駅間 累計
上菅谷駅 - 0.0 東日本旅客鉄道:水郡線(本線) 那珂市
南酒出駅 2.5 2.5  
額田駅 1.1 3.6  
河合駅 3.1 6.7   常陸太田市
谷河原駅 1.5 8.2  
常陸太田駅 1.3 9.5  

廃駅

括弧内は起点(水戸駅)からの営業キロ。

過去の接続路線

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p. 27
  2. ^ a b c d e f g h 「付表 営業キロおよび駅数」『会社要覧 2018-2019』 (PDF) 、東日本旅客鉄道、p. 87
  3. ^ 日本国有鉄道電気局『鉄道電報略号』1959年9月17日、22頁。 
  4. ^ a b 水郡線愛称の決定について - 茨城県公共交通活性化会議、2011年7月21日。
  5. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  6. ^ Suicaの一部サービスをご利用いただける駅が増えます (PDF) - 2013年11月29日 東日本旅客鉄道
  7. ^ 市毛水戸線(水府橋)車両通行止めのお知らせ【水戸土木事務所】
  8. ^ 市毛水戸線(水府橋)車両通行止めの中止について【水戸土木事務所】
  9. ^ 陸羽東線は16日全線再開 磐越東線は15日に - 共同通信、2011年4月15日。
  10. ^ 2017年10月ダイヤ改正について”. www.jrmito.com. 東日本旅客鉄道株式会社水戸支社. p. 11 (2017年7月7日). 2019年1月15日閲覧。
  11. ^ a b c d e f 路線別ご利用状況(2013〜2017年度) (PDF) - JR東日本
  12. ^ 木村秀弘 (2007年12月). “歴史館だよりNo98 水郡線の歴史” (PDF). 茨城県立歴史館. 2019年1月15日閲覧。
  13. ^ 「運輸開業免許状下付」『官報』1897年11月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ 「運輸開業免許状」『官報』1899年4月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ a b 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』3号 関東1、新潮社、2008年、p.42
  16. ^ 「営業開始」、「私設鉄道株式会社解散」『官報』1901年11月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1918年6月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1918年11月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  19. ^ 「鉄道省告示第178号」『官報』1922年12月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  20. ^ 「鉄道省告示第149号」『官報』1925年8月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  21. ^ 「鉄道省告示第35号」『官報』1927年3月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 「鉄道省告示第270・271号」『官報』1927年11月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  23. ^ 『鉄道統計資料. 昭和2年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  24. ^ 「鉄道省告示第90号」『官報』1929年5月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  25. ^ 「鉄道省告示第88号」『官報』1930年4月9日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  26. ^ 「鉄道省告示第272号」『官報』1931年10月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  27. ^ 「鉄道省告示第450号」『官報』1932年11月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  28. ^ 『鉄道省年報. 昭和10年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  29. ^ 「鉄道省告示第91号」『官報』1929年5月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  30. ^ 「鉄道省告示第317号」『官報』1931年10月24日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  31. ^ 「鉄道省告示第285号」『官報』1931年10月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  32. ^ a b 「鉄道省告示第579号」『官報』1934年11月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  33. ^ 記念スタンプ「逓信省告示第3018号」『官報』1934年11月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  34. ^ 佐久間一輝(2014年7月19日). “SL:水郡線に「C61形」 全線開通80周年記念 12月5〜7日に水戸−常陸大子駅間運行”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  35. ^ 「鉄道省告示第578号」『官報』1934年11月28日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  36. ^ 「鉄道省告示第326号」『官報』1935年8月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  37. ^ 水郡線復旧進まず 通学の高校生ら不安の声 - 茨城新聞、2011年3月28日。
  38. ^ 常陸太田新駅舎お披露目 水郡線愛称「奥久慈清流ライン」 - 茨城新聞、2011年7月17日。
  39. ^ 台風19号によるJR東日本管内の設備等の主な被害状況について”. 東日本旅客鉄道 (2019年10月13日). 2019年10月13日閲覧。
  40. ^ “JR水郡線、三つの鉄橋に被害 運転再開めどたたず”. Yahoo!ニュース. 朝日新聞. https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191013-00000040-asahi-soci 2019年10月13日閲覧。 
  41. ^ JR水郡線、15日から一部運転再開 - 水戸経済新聞、2019年10月14日
  42. ^ 台風19号 常陸大宮以北水郡線不通 16日から臨時バス - 茨城新聞、2019年10月16日
  43. ^ a b 福島県内 水郡線再開へ11月1日安積永盛 - 常陸大子間 - 福島民友新聞、2019年10月19日
  44. ^ 水郡線11月一部運転再開-日本経済新聞、2019年10月18日

参考文献

関連項目

外部リンク