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2019年3月1日 (金) 01:00時点における版
MEG ザ・モンスター | |
---|---|
The Meg | |
監督 | ジョン・タートルトーブ |
脚本 | |
原作 |
スティーヴ・オルテン 『Meg: A Novel of Deep Terror』 |
製作 |
|
製作総指揮 |
|
出演者 | |
音楽 | ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ |
撮影 | トム・スターン |
編集 | スティーヴン・ケンパー |
製作会社 |
|
配給 |
ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ[2] グラヴィティ・ピクチャーズ[1][3] |
公開 |
2018年8月10日[4] 2018年9月7日 |
上映時間 | 113分 |
製作国 |
アメリカ合衆国[5] 中国[2][1] |
言語 | 英語 |
製作費 | $130,000,000 - 178,000,000[6][7] |
興行収入 |
$530,243,742[8] $145,443,742[8] $153,033,208[8] 15.3億円[9] |
『MEG ザ・モンスター』(メグ ザ・モンスター、原題:The Meg)は、2018年のアメリカ合衆国・中国合作[10]のSF・アクション・スリラー映画。監督をジョン・タートルトーブ、脚本をディーン・ジョーガリス、ジョン・ホーバー、エリック・ホーバーが務め、1997年のスティーヴ・オルテンのSF小説『Meg: A Novel of Deep Terror(同年中にに邦訳が出版され、NHK-FMでラジオドラマ化もされたが、この映画の公開に合わせて角川文庫から「MEG ザ・モンスター 」のタイトルで再版されている)』を原作とする。200万年前に絶滅したはずの巨大なサメ、メガロドンに襲われた潜水艦を助けようとするレスキューダイバーの闘いが描かれる。出演はジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、ウィンストン・チャオ、クリフ・カーティス。
あらすじ
レスキュー・チームのリーダーを務めるテイラーは沈没した原子力潜水艦の乗組員救助に向かうが、外部からの衝撃により原子力潜水艦は圧壊し、テイラーはチームと乗組員を守るためにメンバーのマークスを原子力潜水艦に置き去りにして救命艇を発進させる。帰還後、テイラーは「巨大な生物による攻撃を受けた」と主張するが精神異常と判断され相手にされず、仕事を辞めてしまう。
5年後。中国・上海の沖に建設された海洋研究所「マナ・ワン」ではジャン博士の指揮の元、マリアナ海溝の海底探査を行っていた。探査艇は定説上海底とされていた地点よりもさらに深く進んでいき未知の領域に到達する。しかし、探査艇は巨大生物の攻撃を受け破損し、浮上できなくなってしまう。地上のメンバーたちは探査チームを救助するため、タイ王国で暮らしているテイラーに助けを求める。事故がマークスを殺した巨大生物の仕業と聞いたテイラーは「マナ・ワン」に向かうが、ジャン博士の娘スーインが救助に向かっており、テイラーも後を追い海底に向かう。海底に到着した2人は救助を開始しようとするが、200万年前に絶滅したはずの巨大生物メガロドンが現れ襲いかかる。テイラーはスーインを海上に逃がした後に救助を開始し、元妻ローリーとウォールを救出するが、トシはテイラーたちを逃すため探査艇に残りメガロドンを引き付け犠牲になる。
「マナ・ワン」のチームはメガロドンの対策を講じるが、メガロドンがテイラーたちを追って「マナ・ワン」近海に現れる。救難信号を受信したテイラーたちはメガロドンを殺すため出発し、テイラーとスーインの活躍でメガロドンを殺すことに成功する。彼らは殺したメガロドンを「マナ・ワン」に持ち帰ろうとするが、そこにもう一匹のメガロドンが現れ船が転覆させられウォール、ヘラーが殺され、重傷を負ったジャン博士も「マナ・ワン」に戻る途中で死亡する。「マナ・ワン」のスポンサーであるモリスは遺族や研究チームから訴訟を起こされることを危惧し、部下を引き連れてメガロドンを殺そうとするが失敗して食い殺される。
仕掛けた発信器の情報でメガロドンが三亜湾に向かっていることを知ったテイラーたちは、クジラの音声を利用してメガロドンを誘き出そうとする。メガロドンは三亜湾に現れて海水客たちを襲い出すが、クジラの鳴き声に誘われてテイラーたちの元に向かう。テイラーとスーインは魚雷を使いメガロドンを殺そうとするが失敗し、テイラーの潜水艇が破損してしまう。テイラーは破損部分を使用してメガロドンの腹部を切りつけ、さらに銛でメガロドンの目を突き刺す。メガロドンはテイラーを襲おうとするが、血の匂いで集まってきたサメの群れに襲われて食い殺される。テイラーはスーインと共に脱出し、近海にいたクルーザーに「マナ・ワン」のメンバーと共に救助される。
キャスト
- ジョナス・テイラー - ジェイソン・ステイサム(山路和弘)
- スーイン・ジャン - リー・ビンビン(魏涼子)
- ジャック・モリス - レイン・ウィルソン(伊藤健太郎)
- ジャックス・ハード - ルビー・ローズ(清水はる香)
- ミンウェイ・ジャン博士 - ウィンストン・チャオ(加藤亮夫)
- ジェームズ・“マック”・マックライズ - クリフ・カーティス(川島得愛)
- メイイン・ジャン - ソフィア・ツァイ(佐藤美由希)
- DJ - ペイジ・ケネディ(あべそういち)
- ヘラー医師 - ロバート・テイラー(世古陽丸)
- ウォール - オラフル・ダッリ・オラフソン(田所陽向)
- ローリー - ジェシカ・マクナミー(吉田麻実)
- トシ - マシ・オカ(白石兼斗)
- ディアンジェロ - ロブ・キパ・ウィリアムズ(橘潤二)
- マークス - タワンダ・マニーモ(宮崎聡)
製作
当初、小説の権利は1997年にウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のハリウッド・ピクチャーズが取得した[13]。脚本にはトム・ウィーラーが起用されたが、彼の脚本が不十分なものだと判断したディズニーは新たにジェフリー・ボームを起用して脚本を執筆させた。しかし、ボームの脚本もウィーラーと同様の理由で却下された[14]。原作者のスティーヴ・オルテンによると脚色が酷く、また社長が解雇されるなど混乱があり[15]、1999年までに企画は停止し、権利はオルテンに返還された[13]。
2005年にニュー・ライン・シネマが権利を取得し、7,500万ドルの製作費が投じられ2006年夏に公開予定であることが報じられた[16]。監督はヤン・デ・ボン、プロデューサーはギレルモ・デル・トロ、脚本はシェーン・サレルノが務めることになっていたが、脚本は原作を無視した内容となり、企画も製作費の関係で取り止めとなった[15][16]。
2015年にワーナー・ブラザースがディーン・ジョーガリスを脚本に迎えて企画を進めていることが報じられた[17]。同年6月までに、監督にイーライ・ロスが交渉中と報じられていたが[18]、彼は創造的な面での相違を理由に2016年初頭に降板し、ジョン・タートルトーブが監督を務めることになった[19]。同年8月から9月にかけて、ジェイソン・ステイサムなどの主要キャストが発表された[20]。主要撮影は10月13日にニュージーランドのウェスト・オークランドで始まり[21][22]、2017年1月4日に中国海南省三亜市で撮影が終了した[23]。
公開
当初は2018年3月2日に公開予定だった[24]。最終的な公開日は8月10日に変更され、3DとIMAXで公開されることになった[4]。
評価
興行収入
製作費は1億3,000万ドルから1億7,800万ドル、宣伝には1億4,000万ドルかかったと見られ、費用を回収するためには4億ドル以上の興行収入が必要とされている[7]。
北米では『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』や『ブラック・クランズマン』と同じ週に4,118劇場で公開され、公開週末に2,000万ドルから2,200万ドルの収益が予想された[6]。しかし、映画はプレビュー上映で400万ドルの収益を上げたため、アナリストは当初の2,000万ドルの予想を上回るだろうと指摘し、公開初日の収益が1,650万ドルだったことから公開週末の興行収入は4,000万ドルになるだろうと予測を修正した[7]。実際の公開週末の興行収入は4,540万ドルを記録している[25]。公開第2週末の興行収入は2,150万ドルを記録した[26]。
中国では1万2,650スクリーンで公開され、公開初日に5,030万ドルの興行収入を記録し、他の地域ではメキシコ620万ドル、ロシア500万ドル、イギリス440万ドル、スペイン240万ドル、フィリピン200万ドルを記録し、96か国の合計興行収入は1億150万ドルを記録している[27][28]。2018年9月7日には合計興行収入が4億7,353万ドルを記録し、『ジョーズ』の記録(4億7,065万ドル)を抜きサメ映画史上最高額を記録した[29]。
批評
Rotten Tomatoesでは202件のレビューが寄せられ支持率48%、平均評価5.5/10となっており「『MEG ザ・モンスター』は古き良きB級映画のクリーチャーの特徴のために観客を盛り上げるが、ダイビングする価値を持たせるためにはジャンルのスリル—または安っぽさ—が欠如している」と批評している[30]。Metacriticには46件のレビューが寄せられ46/100のスコアとなっており[31]、CinemaScoreでは「B+」評価となっている[7]。
バラエティ誌のオーウェン・グレイバーマンは、映画を「良くも悪くもない」と表現している[32]。Exclaim!のアレックス・ハドソンは、「これは今年の夏に観る先史時代モンスター映画の最高のブロックバスター作品です。ごめんね、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』」と批評している[33]。フォーブス誌のスコット・メンデルソンは特殊効果に感銘を受け、映画を「上品なB級映画」と批評しており[34]、IGNのウィリアム・ビビアーニはキャストの演技、特にステイサムの演技を称賛している[35]。ハリウッド・リポーターのサイモン・エイブラムスは『シャークネードシリーズ』と比較して、映画は「爽快で気取らない」「新鮮な息吹」と表現している[36]。
出典
- ^ a b c d e f Frater, Patrick (October 13, 2016). “China to Get First Release of Shark Thriller 'Meg'”. Variety. December 19, 2016閲覧。
- ^ a b c d e f g “Film releases”. Variety Insight. November 15, 2016閲覧。
- ^ “China to Get First Release of Shark Thriller ‘Meg’”. Variety. (October 13, 2016) April 12, 2018閲覧。
- ^ a b McNary, Dave (March 2, 2017). “Jason Statham’s Shark Thriller ‘Meg’ Swims Back Five Months” September 17, 2017閲覧。
- ^ “The Meg (2018)”. AllMovie. April 10, 2018閲覧。
- ^ a b McClintock, Pamela (August 8, 2018). “Box-Office Preview: Big-Budget 'The Meg' Heads for Tepid $20M-Plus U.S. Debut”. The Hollywood Reporter. Prometheus Global Media. August 8, 2018閲覧。
- ^ a b c d D'Alessandro, Anthony (August 11, 2018). “‘Meg’s Opening Grows To $40M+…But Is It Big Enough? What The Shark Movie Means During Trump’s Trade War With China”. Deadline Hollywood. Penske Business Media. August 11, 2018閲覧。
- ^ a b c “The Meg”. Box Office Mojo. IMDb. 2018年9月16日閲覧。
- ^ 2018年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟 2019年2月11日閲覧。
- ^ “Film releases”. Variety Insight. April 11, 2018閲覧。
- ^ “『MEG ザ・モンスター』2018年12月12日(水)デジタル先行配信開始/2019年1月9日(水)ブルーレイ&DVD発売・レンタル開始”. 2018年11月2日閲覧。
- ^ “MEG ザ・モンスター”. ふきカエル大作戦!! (2018年12月26日). 2018年12月29日閲覧。
- ^ a b Raftery, Brian (August 9, 2018). “The 20-Year Journey of 'The Meg'—the Movie the Internet Wouldn't Let Die”. Wired (Condé Nast) August 20, 2018閲覧。
- ^ Turek, Ryan (July 12, 2007). “The Details of Meg’s Demise”. ComingSoon.net. Mandatory. August 20, 2018閲覧。
- ^ a b “『MEG ザ・モンスター』映画化は20年越し、原作者が明かす”. シネマトゥデイ (2018年8月22日). 2018年9月19日閲覧。
- ^ a b Welkos, Robert W. (April 13, 2008). “Trapped down in the depths”. Los Angeles Times August 20, 2018閲覧。
- ^ Allen, Clark (June 3, 2015). “{TB EXCLUSIVE} Long-Awaited Giant Shark Thriller “Meg” Swims To Warner Bros.”. The Tracking Board September 17, 2017閲覧。
- ^ Kroll, Justin (June 16, 2015). “Eli Roth to Direct Giant Shark Thriller ‘Meg’ for Warner Bros. (EXCLUSIVE)”. Variety September 17, 2017閲覧。
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- ^ Foutch, Haleigh (April 14, 2016). “Jason Statham Is Going to Fight a Giant Dinosaur Shark in ‘Meg’”. Collider (Complex Media) August 20, 2018閲覧。
- ^ Butler, Karen (October 15, 2016). “Jason Statham, Jon Turteltaub start shooting shark tale 'Meg' in New Zealand”. UPI September 17, 2017閲覧。
- ^ “Meg: Filming Begins on Giant Shark Movie with Jason Statham”. Collider. (October 13, 2016) September 17, 2017閲覧。
- ^ “李冰冰杰森斯坦森联袂《巨齿鲨》杀青后期制作一年2018年上映” (中国語). Mtime. (January 13, 2018) August 13, 2018閲覧。
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- ^ D'Alessandro, Anthony (August 19, 2018). “‘Crazy Rich Asians’ Even Richer On Saturday With $10M+; Weekend Bling Now At $25M+ With $34M 5-Day Debut”. Deadline Hollywood. Penske Business Media. August 19, 2018閲覧。
- ^ ““The Meg” devours P63.4-M in 5 days, opens at No.1 in PH”. POP! (2018年8月13日). 2018年8月22日閲覧。
- ^ Tartaglione, Nancy (August 12, 2018). “‘The Meg’ Devours $97M Overseas/$141M Global Opening; ‘Fallout’ Flies Past $400M WW – International Box Office”. Deadline Hollywood. Penske Business Media. August 12, 2018閲覧。
- ^ “『ジョーズ』超えた!『MEG ザ・モンスター』興収、サメ映画史上ナンバーワンに”. THE RIVER (2018年9月8日). 2018年9月8日閲覧。
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- ^ Gleiberman, Owen (August 8, 2018). “Film Review: 'The Meg'”. Variety (Penske Business Media) August 9, 2018閲覧。.
- ^ “'The Meg' Review: Outrageous Shark Romp Brings Prehistoric Thrills”. Exclaim! (August 9, 2018). August 9, 2018閲覧。
- ^ “Review: Jason Statham's 'The Meg' Is So Much Better Than 'Sharknado'”. Forbes (August 9, 2018). August 9, 2018閲覧。
- ^ “THE MEG REVIEW”. IGN. Ziff Davis (August 9, 2018). August 10, 2018閲覧。
- ^ “'The Meg' Feels Refreshingly Unpretentious”. The Hollywood Reporter. Prometheus Global Media (August 13, 2018). August 16, 2018閲覧。