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2019年3月1日 (金) 00:48時点における版
KTM-5(71-605) | |
---|---|
基本情報 | |
製造所 | ウスチ=カタフ車両工場 |
製造年 | 1963年-1992年 |
製造数 | 14,991両 |
主要諸元 | |
編成 | 1両 |
軸配置 | Bo'Bo' |
軌間 |
1,524mm 1,435mm |
設計最高速度 | 75km/h |
車両定員 |
着席 32-35人 立席 187-192人[1] |
車両重量 | 18.6t |
全長 | 15,094mm |
全幅 | 2,550mm |
全高 | 3,120mm |
主電動機 | DK-259 |
主電動機出力 | 45kw×4 |
出力 | 180kw |
KTM-5(ロシア語:КТМ-5)は、ウスチ=カタフ車両工場で製造された路面電車車両である。旧ソビエト連邦各地の都市に14000両以上が導入された。
概要
1960年代、急速に路線網を広げたソ連各都市の路面電車網では、車両不足が問題になっていた。それまで活躍していた第二次世界大戦前の車両や戦後に製造された二軸車では、急速に増加する乗客数に追い付かなくなっていたのである[2]。ペテルブルクトラム機械工場やリガ車両製作工場でボギー台車を搭載した大型車両の量産は行われたものの、どれも特定地域の需要に適したものでありソ連全体への供給は困難だった[3]。
そこで、ソ連当局は当時チェコスロバキアのタトラ社(ČKDタトラ・スミーホフ工場)で製造されソ連にも輸出されていた、アメリカのPCCカーを基にした路面電車・タトラT2やタトラT3を基に、各都市に適した汎用大型路面電車の設計・製造を決定した。これがKTM-5である。製造はウスチ=カタフ車両工場によって行われた。
車体は片運転台方式で、扉は片側にのみ3箇所設置されている。全ての扉は外吊り式である。車内には運転台側から向かって右側に1列、左側に2列の固定式クロスシートが設置されている。制御方式はそれまで使用されていた空気圧制御ではなく、ドア制御、ワイパーの動作などシステム全体を含めて電子制御に変更されているのが特徴である[2]。
運用は単行運転を基本としているが、都市によっては2~3両による連結運転も実施されている。
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KTM-5の後方 運転台が存在しない
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車内の様子
車種
KTM-5
1963年に製造された試作車で、丸みを帯びた車体を有していた[3]。チェリャビンスクで試験走行が行われたが故障が相次いだ事もあり[2]、1969年に工場へ返却されている。
KTM-5M
1966年に試作車が製造された、KTM-5の改良型。各部の設計が大幅に変更され、車体が角ばった外観に変わり軽量化とコスト削減が実現した他、座席もKTM-5のものから変更されている。また試作車は全固定窓構造になっており強制通風方式の換気装置が設置されていたが、試験走行の結果に基づき全開放窓への改造が行われている[2]。
1969年から1971年までの間に620両が製造された。
KTM-5M3(71-605)
1970年以降に多発したKTM-5Mの火災事故を受け、1971年以降に製造された車両は防火対策を強化したKTM-5M3に改められた[2]。KTM-5で問題視された可燃性のプラスチックで作られた部品が金属製に置き換えられたのを始め、車内照明を蛍光灯から白熱灯に変更など各部に改良が加えられている[3]。
1971年から1990年まで計12,943両が製造された。これはソ連で製造された路面電車で最多の製造数である。
なお、1976年7月にはソ連の鉄道車両の形式分類が改められた事を受け、KTM-5も「71-605」に形式名が変更された。「71-605」は「71=路面電車」、「6=ウスチ=カタフ路面電車工場」、「05=第五世代」と言う意味である。
KTM-5A(71-605A)、KTM-5U(71-605U)
1989年から1992年にかけて製造が行われた、KTM-5の最終増備車。電子機器や車内照明の変更が行われている。 広軌(1,524mmゲージ)用のKTM-5A(71-605A)に加えて、1990年には標準軌の路線網を有するロストフ・ナ・ドヌの路面電車に仕様を合わせたKTM-5U(71-605U)が製造されている。
脚注
参考文献
- Aare Olander (2003), Straßenbahnatlas ehemalige Sowjetunion, Arbeitsgemeinschaft Blickpunkt Straßenbahn e.V., ISBN 3926524219