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「カラーユニバーサルデザイン」の版間の差分

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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* 『カラーユニバーサルデザイン』[http://www.810.co.jp/book/ISBN978-4-89295-565-5.html カラーユニバーサルデザイン ハート出版] - カラーユニバーサルデザイン機構(2009年、ハート出版)
* 『カラーユニバーサルデザイン』[http://www.810.co.jp/book/ISBN 978-4-89295-565-5.html カラーユニバーサルデザイン ハート出版] - カラーユニバーサルデザイン機構(2009年、ハート出版)
* 『色弱が世界を変える カラーユニバーサルデザイン最前線』 - 伊賀公一(2011年、太田出版)
* 『色弱が世界を変える カラーユニバーサルデザイン最前線』 - 伊賀公一(2011年、太田出版)
* 『カラーユニバーサルデザイン ガイドライン』[http://takahase.weblogs.jp/report/2009/04/%E8%B6%B3%E7%AB%8B%E5%8C%BA%E3%82%92%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%85%88%E9%80%B2%E5%8C%BA%E3%81%AB.html 足立区をカラーユニバーサルデザインの先進区に! 長谷川たかこ WebSite] - (2009年、足立区)
* 『カラーユニバーサルデザイン ガイドライン』[http://takahase.weblogs.jp/report/2009/04/%E8%B6%B3%E7%AB%8B%E5%8C%BA%E3%82%92%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%85%88%E9%80%B2%E5%8C%BA%E3%81%AB.html 足立区をカラーユニバーサルデザインの先進区に! 長谷川たかこ WebSite] - (2009年、足立区)

2018年4月29日 (日) 00:00時点における版

ユニバーサルデザイン > カラーユニバーサルデザイン

カラーユニバーサルデザイン: color universal design、CUD)とは、の見え方が一般と異なる(先天的な色覚異常白内障緑内障など) 人にも情報がきちんと伝わるよう、色使いに配慮したユニバーサルデザイン[1]

これは「NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO(クドー))」が作った名称であり[2]、一般名称としては、カラーバリアフリーという呼び方も使われている。

概説

2007年の時点で色の受け取り方が異なる人は、日本全体では300万人以上、世界では2億人もいるとされている[2]

1994年調査書の色覚欄が廃止され、色覚異常を持つ人も国立大学の理科系学部への入学が可能となった。公立私立大学も追随し、大学入学の制限がほとんどなくなった。

一方で、コンピュータの技術躍進でカラー化が進み、テレビにおける津波警報、天気予報図、選挙特番の画面スーパーなどでは色分け表示が多用され始めていたが、色覚異常を持つ人への配慮はなされていなかった[3]

CUDOの発足

2001年夏、伊藤啓(当時:国立基礎生物学研究所)と岡部正隆(当時:国立遺伝学研究所)が、科学者を対象に「色覚バリアフリー/カラーユニバーサルデザイン」の啓発活動を開始。

自身も色弱者である伊藤啓が学会などで、「緑と赤ではなく、緑とマゼンタを使って蛍光顕微鏡の写真を提示してほしい」と主張したことが、活動の1つの発端であった[2]

そして3年後の2004年10月8日、「NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)」の設立となった[4]

「カラーユニバーサルデザイン認証」に適合したとされる商品などには、認定機構であるCUDOから認定マークが与えられる。

3つのポイント

  • 出来るだけ多くの人に見分けやすい配色を選ぶ。 

  • 色を見分けにくい人にも情報が伝わるようにする。 

  • 色の名前を用いたコミュニケーションを可能にする。

※ 2011年5月26日にCUDOが提唱した「カラーユニバーサルデザインの3つのポイント」[5]

具体的な対応例

「人間の眼は、明るさを対数的に感じる特質がある」という指摘がある、そのため、複数の色を並べる際は、明度の値を等差数列(例:10、20、30、40%…)でなく、等比数列(例:10、10√2(=約14.1)、20、20√2(=約28.2)%…)で指定することを、推奨する動きもある[6]

また、「模様・形」でも区分したり、「実線・破線」に分けたり、一方には「カッコ」を付けるなど、色調の違いのみに依存しないための工夫をしている教科書メーカーもある[7][8]

  • 東京都文京区 ウェブサイト[9]
    標準配色のほか、ハイコントラストの色合い(3パターンを用意)に簡単に切り替えることが可能[10]
「カラーユニバーサルデザイン認証」を受けた一例
  • 星和電機 「バリアフリーLED'S」[11]
    色弱者も区別できるよう開発した3色(青/緑/橙)のLED(発光ダイオード)。
  • 日本理化学工業 「ダストレスeyeチョーク
    明度彩度にそれぞれ差をつけた4色(朱赤/黄/青/緑)を使用し、特に色覚特性を持つ人にも従来品より色の識別がしやすくしたカラーチョークのセット[12]
  • コクヨ 「グリーンレーザー」(レーザーポインター
    人間の視感度の最大値555nmに近い緑色レーザー光の波長(532nm)を実現し、従来の赤色レーザー光(635nm・650nm)の約8倍明るく視認が可能[13]
  • キョクトウ・アソシエイツ 「キョクトウのかんがえる学習帳」(学習帳
    低学年にはいきいきした表現をみせる愛らしい動物たち、高学年にはダイナミックな自然のすばらしさを表現したデザインとし、全ての子どもたちにしっかりと科目が判別できる配色のノート。[14]
  • 日立オムロンターミナルソリューションズ 「現金自動預払機ATM AKe-S」(ATM
    ユニバーサルデザインのきめ細かい配慮と工夫により、使い易さをさらに向上させた現金自動預払機[15]
  • ケアコム 「NICSS-R8」(ナースコールシステム
    看護士や医師にとって、患者様の状態がいつでも理解できる様に「情報の見える化」を取り入れた製品 病院という環境において重要な「安心感」のあるカラーイメージに対応し、医療従事者が色弱者であっても情報を受取ることが出来るナースコールシステム[16]
  • 富士ゼロックス 「カラー、モノクロの複合機」(複合機 MFP
    ほぼ全てのカラー、モノクロの複合機とソフトウェア商品にて、できるだけすべての人に情報が正しく伝わるように考えられた色彩の視覚情報を利用してつくられている[17]
  • コニカミノルタ 「bizhub(ビズハブ)C650/550」(複合機 MFP)
    2007年発売のデジタルカラー複合機「bizhub(ビズハブ)C650/550」以降ほぼ全てのラインアップにて、GUIや内部の操作部他色の使用している部分全てに配慮した製品に取り組んでいる[18]
  • 千寿製薬 ウェブサイト
    マウスオーバー時のコントラストを強調、図表には解説をつけ色のみに依存しない等[19]
鉄道会社などの公共機関

時刻表や路線図等に「色覚バリアフリー」を導入し始めている。複数の色を用いた掲示では、以下の順に色を用いるなど[20][21]

  1. オレンジに近い赤(濃い赤だと黒と混同)
  2. 明るめの青(濃い青は黒と混同)
  3. 青みの強い緑(一般的な緑と赤の混同の回避)

CUD推奨配色セット第3版全20色

出典[22][23]

  • JPMA(日本塗料工業会 色票値)列の*は、2011年F版で新たに収録された色
  • A=アクセントカラー(9)、b=ベースカラー(7)、代=代替色(2)、無=無彩色(4)
色名 色相 R G B CMYK JPMA マンセル
A1 #ff2800 9.4 255 40 0 0,75,95,0
0,75,90,0
F08-50V* 8.75R 5/12
A2 黄色 #faf500 58.8 250 245 0 0,0,100,0 F27-85V* 7.5Y 8.5/12
A3 #35a16b 150 53 161 107 75,0,65,0 F47-60T* 7.5G 6/10
A4 #0041ff 224.7 0 65 255 100,45,0,0 F77-40V 7.5PB 4/12
A5 空色 #66ccff 200 102 204 255 55,0,0,0 F69-70P* 10B 7/8
A6 ピンク #ff99a0 355.9 255 153 160 0,55,35,0 F02-70T 2.5R 7/10
A7 オレンジ #ff9900 36 255 153 0 0,45,100,0 F15-65X 5YR 6.5/14
A8 #9a0079 312.9 154 0 121 30,95,0,0 F89-40T 10P 4/10
A9 #663300 30 102 51 0 55,90,100,0 F09-30L 10R 3/6
b1 明るいピンク #ffd1d1 0 255 209 209 0,25,15,0 F05-80L 5R 8/6
b2 クリーム #ffff99 60 255 255 153 0,0,40,0 F25-90H* 5Y 9/4
b3 明るい黄緑 #cbf266 76.7 203 242 102 25,0,80,0 F32-80P 2.5GY 8/8
b4 明るい空色 #b4ebfa 192.9 180 235 250 30,0,0,0 F69-80H 10B 8/4
b5 ベージュ #edc58f 34.5 237 197 143 0,25,45,0 F19-75L 10YR 7.5/6
b6 明るい緑 #87e7b0 145.6 135 231 176 45,0,45,0 F42-70H 2.5G 7/4
b7 明るい紫 #c7b2de 268.6 199 178 222 25,30,0,0 F82-70H* 2.5P 7/4
代1 代替黄 × × × × × × E27-90P 7.5Y 9/8
代2 代替緑 × × × × × × E45-60L 5G 6/6
無1 #ffffff 0 255 255 255 0,0,0,0 EN93 N 9.3
無2 明るいグレー #c8c8cb 240 200 200 203 15,10,10,0 F75-80B 5PB 8/1
無3 グレー #7f878f 210 127 135 143 18,10,0,55 F75-50D 5PB 5/2
無4 #000000 0 0 0 0 50,50,50,100 EN-15 N 1.5

脚注

  1. ^ グッドタイム リビング 流山“ グッドタイムセミナー 2011 ”「色の見え方の違いとカラーユニバーサルデザイン」(PDF)
  2. ^ a b c “色による情報格差”のない社会のために――CUDO/ナナオインタビュー - ITmedia News 2007年03月23日
  3. ^ レーザポインタと色覚異常 神経眼科 ,レーザー医学, 眼科ME
  4. ^ カラーユニバーサルデザイン機構
  5. ^ CUDの3つのポイント発表 | カラー ユニバーサルデザイン機構 CUDO
  6. ^ 色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法 - 国立遺伝学研究所
  7. ^ すべての人に使いやすい教科書を目指して-ユニバーサルデザインの追求- 東京書籍Flash
  8. ^ 教科書「色づかい」を配慮 色弱の人にも見えやすく 朝日新聞2010年5月24日(リンク切れ)
  9. ^ 文京区
  10. ^ 【行政ホームページのユーザビリティについて】 文京区のサイト.. - 人力検索はてな
  11. ^ 星和電機WEB カラーユニバーサルLED
  12. ^ ダストレスeyeチョーク/日本理化学工業株式会社
  13. ^ カラーユニバーサルデザイン - レーザーポインター - コクヨS&T
  14. ^ カラーユニバーサルデザイン - 学習帳 - キョクトウ・アソシエイツ
  15. ^ カラーユニバーサルデザイン - ATM - 日立オムロンターミナルソリューションズ
  16. ^ カラーユニバーサルデザイン - 病棟業務支援プラットフォーム - ケアコム
  17. ^ カラーユニバーサルデザイン - MFP - 富士ゼロックス
  18. ^ カラーユニバーサルデザイン - MFP - コニカミノルタ
  19. ^ アクセシビリティ対応について 千寿製薬
  20. ^ スポーツ報知、2012年5月9日「メディカルNOW 色弱2」
  21. ^ 青森県総合学校教育センター研究紀要 2010.3 G13-01
  22. ^ カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット
  23. ^ 暫定版 (ver2) と最終版 (ver3) の色の比較

参考文献

関連項目

外部リンク

自治体のガイドライン(PDF)
ソフトウェア・ツール関連
その他