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2018年1月29日 (月) 00:01時点における版
クリスマス・レクチャー(Christmas Lectures)とは、イギリスと日本で行われている歴史的な科学講座である。イギリスではクリスマスシーズンに子供たちへのプレゼントとして開かれているので、クリスマス・レクチャーという名になっている。
マイケル・ファラデーの有名な書籍『ロウソクの科学』は1860年のクリスマス・レクチャーとして英国王立研究所で連続講演した内容を、ウィリアム・クルックスが編集したものである。
日本では夏に、前年の講演者を招いて開催されているため、「英国科学実験講座」とも呼ぶ。王立研究所のクリスマス・レクチャーは、1825年に最初に開催されて以来、第二次世界大戦中を除いて、毎年続けられた。王立研究所内で毎年開催されたが、1929年と2005年から2006年の間は、建物の改装のために、別の場所で行われた。1936年にBBCで、最初にテレビ放映され、1966年から1999年はBBC Two、2000年から2004年はチャンネル4、2005年から2008年はMore4で放送された。2009年からBBC Fourで放送されている。
王立研究所、クリスマス講演の一覧
年度 | 講師 | 分野(タイトル) | |
---|---|---|---|
1825 | ジョン・ミリングトン | 自然哲学 | |
1826 | ジョン・ウォリス[1] | 天文学 | |
1827 | マイケル・ファラデー | 化学 | |
1828 | J.ウッド | 建築 | |
1829 | マイケル・ファラデー | 電気 | |
1830 | トーマス・ウエブスター | 地質学 | |
1831 | ジェームズ・レニー | 動物学 | |
1832 | マイケル・ファラデー | 化学 | |
1833 | ジョン・リンドリー | 植物学 | |
1834 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 化学 | |
1835 | マイケル・ファラデー | 電気 | |
1836 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 気体の化学 | |
1837 | マイケル・ファラデー | 化学 | |
1838 | ジョン・ウォリス[1] | 天文学 | |
1839 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 大気と海洋の化学 | |
1840 | ジョン・フレデリック・ダニエル | フランクリンの電気学の基本 | |
1841 | マイケル・ファラデー | 化学の初歩 | |
1842 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 非金属元素の化学 | |
1843 | マイケル・ファラデー | 電気の原理の第一歩 | |
1844 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 気体の化学 | |
1845 | マイケル・ファラデー | 化学の初歩 | |
1846 | ジョン・ウォリス[1] | 天文学の初歩 | |
1847 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 有機化学のエレメント | |
1848 | マイケル・ファラデー | ロウソクの科学 | |
1849 | ロバート・ウォーカー | 物の性質と運動の法則 | |
1850 | ウィリアム・トーマス・ブランド | 石炭の化学 | |
1851 | マイケル・ファラデー | 引合う力 | |
1852 | 化学 | ||
1853 | ボルタ電気 | ||
1854 | 燃焼の化学 | ||
1855 | 普通の金属の優れた性質 | ||
1856 | 引合う力 | ||
1857 | 静電気 | ||
1858 | 金属の性質 | ||
1859 | 物質の様々な力とそれぞれの関係 | ||
1860 | ローソクの化学史 | ||
1861 | ジョン・ティンダル | 光 | |
1862 | エドワード・フランクランド | 空気と水 | |
1863 | ジョン・ティンダル | 動かない電気と動いてる電気 | |
1864 | エドワード・フランクランド | 石炭の化学 | |
1865 | ジョン・ティンダル | 音 | |
1866 | エドワード・フランクランド | 気体の化学 | |
1867 | ジョン・ティンダル | 熱と冷却 | |
1868 | ウィリアム・オドリング | 炭素の化学変化 | |
1869 | ジョン・ティンダル | 光 | |
1870 | ウィリアム・オドリング | 燃えるもの、燃えないもの | |
1871 | ジョン・ティンダル | 氷、水、蒸気と空気 | |
1872 | ウィリアム・オドリング | 空気と気体 | |
1873 | ジョン・ティンダル | The Motion and Sensation of Sound | |
1874 | ジョン・ホール・グラッドストーン | ボルタ電池 | |
1875 | ジョン・ティンダル | 実験電気学 | |
1876 | ジョン・ホール・グラッドストーン | 炎の化学 | |
1877 | ジョン・ティンダル | 見える熱と見えない熱 | |
1878 | ジェイムズ・デュワー | シャボン玉 | |
1879 | ジョン・ティンダル | 水と空気 | |
1880 | ジェイムズ・デュワー | 原子 | |
1881 | ロバート・スタウェル・ボール | 太陽、月、惑星 | |
1882 | ジョン・ティンダル | 光と眼 | |
1883 | ジェイムズ・デュワー | 現代科学と関係する錬金術 | |
1884 | ジョン・ティンダル | 電気の起源 | |
1885 | ジェイムズ・デュワー | 隕石の話 | |
1886 | 光と写真の化学 | ||
1887 | ロバート・スタウェル・ボール | 天文学 | |
1888 | ジェイムズ・デュワー | 雲と空の世界(Cloudland) | |
1889 | アーサー・リュッカー | 電気 | |
1890 | ジェイムズ・デュワー | 霜と炎 | |
1891 | ジョン・マッケンドリック | 運動する生命または動物機械(Life in Motion; or the Animal Machine) | |
1892 | ロバート・スタウェル・ボール | 天文学 | |
1893 | ジェイムズ・デュワー | 空気:気体時と液体(Air: Gaseous and Liquid) | |
1894 | ジョン・フレミング | 電流の仕事 | |
1895 | ジョン・マッケンドリック | 音、聞くことと話すこと | |
1896 | サリヴァナス・フィリップ・トムソン | 光、見える光と見えない光 | |
1897 | オリバー・ロッジ | 電信の原理 | |
1898 | ロバート・スタウェル・ボール | 天文学 | |
1899 | チャールズ・バーノン・ボーイズ | 動いている液体、止まっている液体 | |
1900 | ロバート・スタウェル・ボール | 自然の書物の偉大な章(Great Chapters from the Book of Nature) | |
1901 | ジョン・フレミング | 水中と空気中、エーテル中の波と波紋(Waves and Ripples in Water, Air and Aether) | |
1902 | ヘンリー・セルビー・ヘル=ショー | 移動:地上、水中、空中での(Locomotion : On the Earth, Through the Water, in the Air) | |
1903 | レイ・ランケスター | 絶滅した動物 | |
1904 | ヘンリー・カニンガム | 時間を計る古代と現代の方法 | |
1905 | ハーバート・ターナー | 天文学 | |
1906 | ウィリアム・ダッデル | 離れた場所への通信(Signalling to a Distance) | |
1907 | デービッド・ギル | 古い天文学と新しい天文学 | |
1908 | ウィリアム・スターリング | 生命の車輪(The Wheel of Life) | |
1909 | ウィリアム・ダッデル | 近代電気学 | |
1910 | シルバヌス・P・トンプソン | 音:音楽的な音と雑音(Sound: Musical and Non-Musical) | |
1911 | ピーター・チャルマーズ・ミッチェル | 動物の子供 | |
1912 | ジェイムズ・デュワー | クリスマス・レクチャー・エピローグス | |
1913 | ハーバート・ターナー | 宇宙への旅 | |
1914 | チャールズ・バーノン・ボーイズ | 家庭の科学 | |
1915 | ハーバート・ターナー | 星々からのメッセージ | |
1916 | アーサー・キース | The Human Machine Which All Must Work | |
1917 | ジョン・フレミング | 我々の便利な使用人: 磁気と電気 | |
1918 | ダーシー・トンプソン | 海洋の魚類 | |
1919 | ヘンリー・ブラッグ | 音の世界 | |
1920 | ジョン・アーサー・トムソン | 生命の見所(The Haunts of Life) | |
1921 | ジョン・フレミング | 電波と無線電話 | |
1922 | ハーバート・ターナー | 星への階梯への6つの段階(Six Steps Up the Ladder to the Stars) | |
1923 | ヘンリー・ブラッグ | 物事の道理に関して(Concerning the Nature of Things) | |
1924 | フランシス・バルフォア=ブラウン | 虫の習性に関して(Concerning the Habits of Insects) | |
1925 | ヘンリー・ブラッグ | Old Trades and New Knowledge | |
1926 | アーチボルド・ヒル | 神経と筋肉: どのように感じ、どのように動かすのか | |
1927 | エドワード・アンドレード | エンジン | |
1928 | アレクサンダー・ウッド | 音波とその利用 | |
1929 | スティーブン・グランヴィル | 古代エジプトで物事はどのように行なわれたか(How Things Were Done in Ancient Egypt) | |
1930 | アーサー・マナリング・ティンダル | 電気火花 | |
1931 | ヘンリー・ブラッグ | 光の世界(The Universe of Light) | |
1932 | アレキサンダー・オリバー・ランキン | The Round of the Waters | |
1933 | ジェームズ・ジーンズ | 宇宙と時を通って(Through Space and Time) | |
1934 | ローレンス・ブラッグ | 電気 | |
1935 | ケネス・ミース | 写真術 | |
1936 | G・I・テイラー | 船舶 | |
1937 | ジュリアン・ハクスリー | 希少動物と野生の消失 | |
1938 | ジェームズ・ケンドール | 若き化学者と偉大な発見 | |
1939–1942 | 第二次世界大戦いより休止 | ||
1943 | エドワード・アンドレード | 振動と波動 | |
1944 | ハロルド・スペンサー=ジョーンズ | 日常生活の中の天文学 | |
1945 | ロバート・ワトソン=ワット | 無線 | |
1946 | ハミルトン・ハートリッジ | 色彩と我々がそれを見る方法(Colours and How We See Them) | |
1947 | エリック・リディール | 化学反応-どう働くか(Chemical Reactions: How They Work) | |
1948 | フレデリック・バートレット | The Mind at Work and Play | |
1949 | パーシー・ダンシース | 電流 | |
1950 | エドワード・アンドレード | 波動と振動(Waves and Vibrations) | |
1951 | ジェームズ・グレイ | 動物の動く方法(How Animals Move) | |
1952 | F・シャーウッド・テーラー | 科学はどのように発展してきたか | |
1953 | ジョン・アシュワース・ラトクリフ | ラジオ波の利用法(The Uses of Radio Waves) | |
1954 | フランク・ホイットル | 石油の物語(The Story of Petroleum) | |
1955 | ハリー・W ・メルヴィル | 巨大分子(Big Molecules) | |
1956 | ハリー・ベインズ | 写真 | |
1957 | ジュリアン・ハクスリー と ジェームズ・フィッシャー | 鳥類 |