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2018年1月29日 (月) 00:01時点における版
パネットーネ (伊: Panettone) は、イタリアの伝統的な菓子パンの一つ。ミラノの銘菓。パンドーロと共にクリスマス特有の菓子の一つである。パネトーネとも。
概要
パネットーネ種の酵母を用いてゆっくり発酵させたブリオッシュ生地の中に、レーズン、プラム、オレンジピールその他のドライフルーツを刻んだものを混ぜ込んで焼き上げた、甘く柔らかなドーム型の菓子パン。
パネットーネの生地の発酵にはパネットーネ酵母が必ず使用されなくてはならず(パネットーネ酵母は仔牛の小腸から採取される特殊なイースト)、発酵と生地を休ませる事を何度も繰り返し手間がかかる。そのため、マンマの味が一般的であるイタリアの家庭でもパネットーネだけはパン屋、菓子屋の仕事とされ、家庭で作られることはあまり無い。
パネットーネ酵母は発酵に際して天然の保存料を出すといわれており、通常は室内保存で3か月から半年以上保存がきくが、伝統的に販売期間が定められている。
伝統的にはザバイオーネ(マルサラワインを混ぜたカスタード)を添えるが、少しトースターで焼いたパネットーネに生クリームやバニラアイスを添えることも一般的である。
パネットーネとは「大きなパン」の意味。また、アントーニオという職人が焼いたパンだからという説もある。トーニのパンという意味のパーネディトーニ(pane di toni)が訛ったとされる(トーニはアントーニオの愛称)。
ドライフルーツが入らないものはパンドーロ(伊:pandoro)と呼ばれるが、こちらはヴェローナの銘菓である。八角形の星型様の独特な形で非常にキメの細かい粉糖をかけて切り分けていただく。復活祭には似たような菓子パンが焼かれるが、こちらはコロンバ(伊:colomba)といい聖霊の象りである鳩の形をしている。オレンジピールにアマレッティ(杏仁)が香り、表面には白い砂糖菓子が飾られる。いずれも香りと甘さのしっかりした菓子パンである。
クリスマスの前4週間(待降節)には各家庭で焼かれ親族や友人に配る習慣があり、この時期になると大きなパネットーネが家の中にゴロゴロしていたが、現在はパン屋で購入して済ませる傾向にある。スーパーマーケットではパッケージにおさめられたものも多く販売されている。
日本でもホテルなどで国内産のパネットーネが売られているが、パネットーネ酵母の育成は難しいため、イタリアから空輸されているものも多数ある。
パネットーネのメーカーとして有名なのはミラノの老舗アントニオ・コヴァが創始者であるCOVAが世界的に人気がある。その他、ミラノの惣菜店Peckなどがある。
ミラノでは毎年Re Panettoneという品評会がひらかれており、2014年には東京・文京区のPane & Olioがアジア初出場でダブル受賞を果たした。
参照
関連項目
- はかた号 - 一時期朝食として配布されていた。
脚注
外部リンク
- ウィキメディア・コモンズには、パネットーネに関するカテゴリがあります。