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「調和微分形式」の版間の差分

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== 参考文献 ==
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*[[森田茂之]]『微分形式の幾何学1』[[岩波書店]]、[[1996年]] ISBN4-00-010633-3
*[[森田茂之]]『微分形式の幾何学1』[[岩波書店]]、[[1996年]] ISBN 4-00-010633-3
*[[森田茂之]]『微分形式の幾何学2』[[岩波書店]]、[[1997年]] ISBN4-00-010639-2
*[[森田茂之]]『微分形式の幾何学2』[[岩波書店]]、[[1997年]] ISBN 4-00-010639-2


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2016年11月15日 (火) 19:42時点における版

調和微分形式とは数学において曲面上の実 1-形式 ω として、ω とその共役 1-形式( ω*と書くことにすると)両方が閉形式のことをいう。

解説

2-次元実解析多様体の上で定義された実 1-形式の場合を考える。さらに複素微分形式の実部となる実 1-形式を考える。 ω = A dx + B dy とし、形式的に 共役 1-形式を ω* = A dy − B dx と定義する。

動機

調和微分形式は明らかに複素解析に関係している.複素数 z を実部虚部に分けて、それぞれを x と y とし、 z = x + iy とする. ω + iω* = (A − iB)(dx + i dy) であるから、複素解析の観点から、 ω + iω* = (A − iB)(dx + i dy) となり、従って dz がゼロとなるようなときに、 (ω + iω*)/dz極値をとる傾向にある.言い換えると、ω* は、微分(解析性)の概念に関連している。もうひとつの概念である虚数単位は、 (ω*)* = −ω である(まさに i2 = −1 と同じである)。

与えられた函数 ƒ に対し、 ω = dƒ とする。つまり

ここに ∂ は偏微分を表す。すると、

となる。ここで注意することは はいつもゼロとは限らないことで、実際、

であり、ここに

が示される。

コーシー・リーマンの方程式

上で見たように、ω と ω* がともに閉形式のときに、1-形式 ω を 調和的 という。このことは ∂A/∂y = ∂B/∂x (ω が閉気式のとき) でかつ ∂B/∂y = −∂A/∂x (ω* が閉気式のとき) であることを意味する。これらは、A − iBコーシー・リーマンの方程式という。普通、これらは、u(x, y) + iv(x, y) の項で表すと、

となる。

結果

  • 調和微分 (1-形式) は正確に(解析的)複素微分形式の実部に一致する。[1] これを証明するためには、u + iv が、x + iy局所的に解析函数であるときに、コーシー・リーマンの方程式を満たすことを示せばよい。もちろん、解析函数

w(z) = u + iv は、何らかの局所での微分である(すなわち )。

Δƒ = 0 の解 ƒ の微分 dƒ である。[1]

  •  ω が調和微分形式であれば、ω* もまた調和微分形式である。[1]

関連項目

参考文献

  1. ^ a b c Cohn, Harvey (1967), Conformal Mapping on Riemann Surfaces, McGraw-Hill Book Company