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「グラーフ・ツェッペリン (空母)」の版間の差分

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*小島秀雄『ドイツ在勤武官の回想』原書房、1985年
*小島秀雄『ドイツ在勤武官の回想』原書房、1985年
* {{Cite book|和書|author=相澤淳|year=2002|month=12|title=海軍の選択 {{small|再考 真珠湾への道}}|publisher=中央公論新社|isbn=4-12-003304-x|ref=海軍の選択}}
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* Burke, Stephen, 'Without wings, the story of Hitler's aircraft carrier' (Trafford publishing ISBN-10: 1425122167, Sept 07 ) http://www.withoutwingsonline.co.uk
* Burke, Stephen, 'Without wings, the story of Hitler's aircraft carrier' (Trafford publishing ISBN 1425122167, Sept 07 ) http://www.withoutwingsonline.co.uk
*「幻の航空母艦 主力空母の陰に隠れた異色の艦艇」(光人社)
*「幻の航空母艦 主力空母の陰に隠れた異色の艦艇」(光人社)
*「ドイツ海軍入門 大英帝国に対抗する異色の戦力」(光人社)
*「ドイツ海軍入門 大英帝国に対抗する異色の戦力」(光人社)

2016年11月15日 (火) 15:31時点における版

グラーフ・ツェッペリン
USS United States CV-58
基本情報
建造所 ドイチェヴェルケ
運用者  ドイツ国防軍海軍
艦種 航空母艦
級名 グラーフ・ツェッペリン級航空母艦
艦歴
発注 1935年11月16日
起工 1936年12月18日
進水 1938年12月8日
最期 1940年6月 建造中断
1943年 建造中止
1945年4月25日 自沈
要目
排水量 33 550 t
全長 262.5 m
最大幅 31.5 m
吃水 7.6 m
主機 ギヤードタービン2基4軸、200,000hp
最大速力 35 kt
航続距離 19ノット/8,000海里
乗員 1,720 名、(パイロット:306名)
兵装 15cm(55口径)連装砲8基、
10.5cm(65口径)連装高角砲6基、
37mm連装機関砲11基、
20mm機銃28丁
装甲 舷側:100mm、
甲板:60mm
搭載機 42 - 50機
Bf109T
Me155
Ju87C/E
Ju87D-4
Fi167
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グラーフ・ツェッペリン(ドイツ語:Graf Zeppelinグラーフ・ツェペリーン)は、ドイツ海軍が建造していたグラーフ・ツェッペリン級航空母艦の1番艦である。艦名は、硬式飛行船を実用化したフェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵に由来する。

概要

建造

この空母ドイツが再軍備を進めるにあたり戦艦Uボートと同時期に建造がスタートした。しかしながら、ドイツに空母の建造経験はなかったため計画案作成に時間がかかり、ドイッチェ・ヴェルケ社での起工は1936年になってしまった。設計に際しては、英空母「フューリアス」および同盟国日本の空母「赤城」が参考にされている。「赤城」の図面のうち、実際に設計に反映されたのは、艦載機昇降用の中央エレベーターの部位のみである。ドイツの同盟国で唯一、大型の正規空母を建造・運用する日本に協力を依頼するのは自然であるが、「赤城」はもともとは巡洋戦艦として建造された後、ワシントン海軍軍縮条約の影響で空母に改造された艦であるため、一から空母を設計・建造する際の参考とするのは非合理的であった。そのため、しばし言われる「グラーフ・ツェッペリンは赤城のコピーである。」という話は誤りである。ただし、技術移転がされた当時の「赤城」は三段甲板空母であり、近代化改装前であった。「グラーフ・ツェッペリン」は多段式空母ではない。また「赤城」の技術と交換に、九九式艦上爆撃機大和型戦艦建造用の機械・技術がドイツから日本に提供された[1]

1938年に進水したが、1940年半ばになると状況は劇的に変化し、北のノルウェーから南はスペイン国境までの長大な海岸線を敵の上陸戦から守る必要が生じた為、それまで本艦よりも優先順位の低かった沿岸要塞は突然最優先事項に浮上し、兵器、要員、そしてあらゆる種類の軍需品が迅速にこの分野に投入され、後に大西洋の壁と呼ばれる壮大な要塞線建設計画が立てられた。この為に海軍の艦艇建造計画は削減され、その資材は沿岸防衛要塞建設に投入される事となった。この段階で造船所の船台上にあったグラーフ・ツェッペリンの15㎝主砲及び10.5㎝高射砲は要塞や沿岸砲台に転用され、完成率90%前後に達していた本艦の艤装工事は1940年に中断された。尚、既にその段階で艦艇用サーチライトと数門の37㎜対空砲は装備されていた

工事は1942年5月に再開された。6月、日本海軍はミッドウェー海戦で空母「赤城」を含む正規空母4隻を一挙に喪失、戦力回復のため「グラーフ・ツェッペリン」の購入を打診したが、極東への回航は不可能とされてドイツ海軍に拒否された[2]。代艦として神戸港に係留されていた商船「シャルンホルスト」が売却され、護衛空母「神鷹」となった[2]。その後「ツェッペリン」では燃料タンクの増設とバルジ装着などに手間取り、1943年に大型艦製造中止命令が出たため、工事は完全に中止となった。搭載されていた15cm塔は、地上砲台としてノルウェーの沿岸防衛に転用された。9割ほど完成していた本艦は、バルト海沿岸のシュテティンに避難していたが、ソ連軍に接収されるのを恐れ、1945年4月25日に自沈した。

戦後

戦後、ドイツ海軍の解体の同意を得て、グラーフ・ツェッペリンは破壊された艦の含まれる「Cグループ」の1艦としてソ連海軍に割り当てられた。グラーフ・ツェッペリンはドイツの造船所で修理され、1947年2月3日には洋上基地(Плавучая база)に艦種変えされ、艦名もPB-101(ПБ-101)に改められた。

PB-101は、軍事造船科学調査研究所の管理下に置かれた。8月14日には、艦は浮揚されスヴィネミュンデまで曳航された。8月16日深夜、PB-101は試験のため洋上実験場まで曳航された。そこで、艦は甲板に爆撃と砲撃を受けた。8月17日には、PB-101は駆逐艦隊と魚雷艇隊の演習標的となった。最終的に、PB-101は魚雷艇TK-420[3]と駆逐艦スラーヴヌイ雷撃により撃沈された。

略歴

  • 1935年1月 第二次ロンドン軍縮会議予備交渉に滞欧中の山本五十六はベルリンに海軍統帥部長官エーリヒ・レーダーを訪問。
  • 1935年1月末 駐日ドイツ大使館海軍武官パウル・ヴェネッカー(Paul Wennecker)中佐が『赤城』を見学(同中佐は1933年10月1日~1937年7月30日までと、1940年3月1日~1945年5月7日まで二回に渉り駐日ドイツ大使館付海軍武官に在職した)。
  • 1935年9月から12月にかけドイツ調査団が来日。この際に「独国航空官及海軍士官ノ赤城見学ノ際見学許可並二説明標準」が準備され、情報提供の範囲が定められた。
  • 1936年12月28日 キールのドイッチェ・ヴェルケ造船所(de)にて起工。
  • 1938年12月8日 進水式。駐独日本大使館付海軍武官小島秀雄招待さる。
  • 1940年6月 建造の優先度が潜水艦増産のため低下し、建造中断。
  • 1942年5月 工事が再開される。
  • 1942年6月 日本海軍が沈没した「赤城」の代艦として本艦の購入を打診、拒否される。
  • 1943年1月 大型艦建造の中止命令により工事中止。シュテティンへ避難。
  • 1945年4月25日 ソ連軍に接収されることをおそれ自沈する。
  • 1947年2月3日 戦後のドイツ軍解体に際し、ソ連軍に割り当てられる。
  • 1947年8月17日 演習で浮揚標的として用いられ、沈没する。
  • 2006年7月12日 ポーランドの石油資源探索会社によって、バルト海に沈んでいたところを発見される。

同型艦

登場作品

ストライカーズ1945II』(彩京
第二次大戦直後の世界を舞台とするシューティングゲーム。「海ステージ」のボスとして出現する。ただし実物には無い砲塔が追加されているなど航空戦艦クラスの戦闘力を有する上、艦橋を破壊すると奇抜な形態のロボットに変型するというゲームらしいSF的脚色が行われている。
紺碧の艦隊』(著者:荒巻義雄
後世世界ではすでに完成しておりドイツ第三帝国の空母の1隻として登場している。

脚注

文献

  • 小島秀雄『ドイツ在勤武官の回想』原書房、1985年
  • 相澤淳『海軍の選択 再考 真珠湾への道』中央公論新社、2002年12月。ISBN 4-12-003304-x{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。 
  • Burke, Stephen, 'Without wings, the story of Hitler's aircraft carrier' (Trafford publishing ISBN 1425122167, Sept 07 ) http://www.withoutwingsonline.co.uk
  • 「幻の航空母艦 主力空母の陰に隠れた異色の艦艇」(光人社)
  • 「ドイツ海軍入門 大英帝国に対抗する異色の戦力」(光人社)
  • 「ドイツの火砲 制圧兵器の徹底研究」(光人社)

外部リンク