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[[2007年]]に阪急電鉄は[[株主総会]]で「座席を譲ってもらえない」との意見が出たことをきっかけに再検討し、同年[[10月29日]]から再び優先座席の区分を用いる方針へと転換した<ref>関連する外部リンク |
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* 阪急電鉄・能勢電鉄ニュースリリース:2007年10月29日(月)より、『優先座席』を設定します。また、『携帯電話電源オフ車両』の設定車両を変更します。<br />http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER200710171N2.pdf |
* 阪急電鉄・能勢電鉄ニュースリリース:2007年10月29日(月)より、『優先座席』を設定します。また、『携帯電話電源オフ車両』の設定車両を変更します。<br />http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER200710171N2.pdf |
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* 神戸電鉄ニュースリリース:「優先座席」を設定いたします<br />http://www.shintetsu.co.jp/release/2007/0710/priority_seat.html</ref>。これは能勢電鉄・神戸電鉄および大阪市営地下鉄堺筋線も追従した。横浜市営地下鉄でも、2012年に「ゆずりあいシート」を設置した<ref name="yokohama20121629>{{Cite web|date= 2012-06-29|url= http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2012/news/n20120630-8211-01.html|title= 市営地下鉄車内に「ゆずりあいシート」を設置します|publisher= 横浜市交通局|accessdate=2016-02-29}}</ref>。 |
* 神戸電鉄ニュースリリース:「優先座席」を設定いたします<br />http://www.shintetsu.co.jp/release/2007/0710/priority_seat.html</ref>。これは能勢電鉄・神戸電鉄および大阪市営地下鉄堺筋線も追従した。横浜市営地下鉄でも、2012年に「ゆずりあいシート」を設置した<ref name="yokohama20121629">{{Cite web|date= 2012-06-29|url= http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2012/news/n20120630-8211-01.html|title= 市営地下鉄車内に「ゆずりあいシート」を設置します|publisher= 横浜市交通局|accessdate=2016-02-29}}</ref>。 |
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== 携帯電話電源オフ車両 == |
== 携帯電話電源オフ車両 == |
2016年11月15日 (火) 14:35時点における版
優先席(ゆうせんせき)とは、日本などの鉄道車両やバスなどに設置されている、身体障害者、妊婦、乳幼児連れ(ベビーカー含む)、高齢者などの着席を優先させる座席。優先座席(ゆうせんざせき)やシルバーシートの呼称を使う事業者もある。ただし、札幌市交通局では「専用席」、京王電鉄では愛称として「おもいやりぞーん」、伊予鉄道では「おもいやりゾーン」を使用している。一部の鉄道では、駅ホームドアや床面に優先席のマークが表示されており、優先席に乗りやすい配慮がしてある。最近では優先席とベビーカーマークが一緒になっている車両も多く、ベビーカーを畳まずに乗車しても周りの迷惑にならずにすむようになっている。
優先席は、他の席と座席表地の色を変えたり、座席部の壁や窓に優先席を示すピクトグラムステッカーを貼付したりする。また、席自体が乗降扉の近くになるように設置されるのが一般的である。英語表記は courtesy seat, priority seat の二通りがある(事業者によって異なる。前者は東京地下鉄、東京急行電鉄、東武鉄道、西武鉄道、後者はJRグループや公営地下鉄、京王電鉄、小田急電鉄、京浜急行電鉄など)。
概要
日本で本格的に行われたのは、1973年(昭和48年)9月15日(当時の敬老の日)より旧・日本国有鉄道(国鉄)により「シルバーシート」(和製英語:silver seat)の名称で、中央線快速を始めとして東京・大阪の国電区間に順次導入され始めた。
シルバーシートの名前を付与したのは、国鉄で設定した当初、高齢者や身体障害者を対象にし、他の座席と区別するため、新幹線0系電車の座席に使うシルバーグレー色の予備布地を利用[1]してシートを設定したことからといわれる。
国鉄に倣って、私鉄など他の事業者でも導入が始まった。私鉄では座席表地の色については必ずしも踏襲していないが、識別マークはシルバーシートを引き継いだ。呼称は「シルバーシート」「(お年寄りや体の不自由な方の)優先席」とまちまちであった。
当初は編成の先頭・後尾車両の端部と反対側に設定されたが、やがて各車両の一端を優先席に設定するようになり、拡大が行われた。
しかし、1990年代後半からは利用対象を高齢者や身体障害者以外にも怪我人、妊婦、乳幼児連れなど一時的に何らかのハンディキャップを持つ人に拡大するため、高齢者専用を思わせる「シルバーシート」という名称から各鉄道・バス事業者とも「優先席」もしくは「優先座席」への変更が進んでいる。また、関東の大手私鉄などを中心に優先席付近のつり革をオレンジ色にするなど、つり革や床の色を変えている事業者もある。
札幌市交通局(札幌市営地下鉄)では優先席にあたる座席を「専用席」としている[2]。ラッシュ時でも若者や健常者が座ることはまれである。車内での携帯電話は専用席付近は電源オフを呼び掛けている。
なお、ノンステップバスなどの最前部の席はホイールの上部にあるため、急な段差があることなどから安全性の問題から優先席の対象者となる人への使用を控えるように呼びかけている事業者が多く、優先席とは対極的な座席といえる。
優先座席の是非
阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の阪急電鉄および能勢電鉄・神戸電鉄では、1999年(平成11年)4月1日より優先座席を廃止し、全車両の全座席が優先座席と同様に扱われるよう乗客のモラル向上を呼び掛けた(実質的には区分のみを廃し、全座席を優先座席化するものであった)。これは、優先座席を利用すべき対象者(高齢者・身体障害者・怪我人・妊婦・乳幼児連れなど)が事業者により設定された場所に追いやられる形は好ましくなく、本当に必要な人が間近の席でも利用できるように、との性善説にそった思考への転換によるものであった[3]。
- バス事業者では京阪宇治交通(現在会社解散)がこれより早い1970年代に全席優先席を実施していた。
- 横浜市交通局(横浜市営地下鉄)も、阪急電鉄に職員を派遣・研修[4]させるなどして、同様の全座席の優先座席化を2003年12月1日から実施した[5]。
2007年に阪急電鉄は株主総会で「座席を譲ってもらえない」との意見が出たことをきっかけに再検討し、同年10月29日から再び優先座席の区分を用いる方針へと転換した[6]。これは能勢電鉄・神戸電鉄および大阪市営地下鉄堺筋線も追従した。横浜市営地下鉄でも、2012年に「ゆずりあいシート」を設置した[7]。
携帯電話電源オフ車両
携帯電話電源オフ車両(けいたいでんわでんげんオフしゃりょう)とは、指定された車両の車内全体で携帯電話の電源を切るものとする取り扱いルールが定められた車両である。
概要
東京急行電鉄は、2000年(平成12年)10月16日から、携帯電話のマナー策定にあたって、編成中の偶数号車(2・4・6・8・10号車)を携帯電話電源オフ車両とした[8]。地下鉄との相互直通運転を行う路線があり、乗り入れ相手先が電源オフ車両を設定していなかったことから、2003年9月15日に廃止し、京王電鉄・小田急電鉄で採用されていた「優先席の周りは電源オフ」とした[9]。
阪急電鉄は、2003年(平成15年)6月10日より採用した。当初はあくまでも試験的な導入であったが、同年7月11日より本格導入され、阪急電鉄と能勢電鉄で終日各編成の先頭と最後尾の計2両に設定された。翌2004年2月16日からは、阪急電鉄と相互直通運転を行う大阪市交通局(大阪市営地下鉄)堺筋線、および阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の神戸電鉄でも導入がなされた。特に堺筋線では、大阪市営地下鉄の他の路線とは異なり、乗り入れ先の阪急電鉄に合わせて、8両編成の先頭と最後部車両を終日携帯電話電源オフ車両とした。
2007年(平成19年)10月29日には、阪急電鉄・能勢電鉄・神戸電鉄が優先座席を各車両に再設定した際、携帯電話電源オフ車両は1両に変更された(ただし、携帯電話電源オフ車両以外の車両の優先座席では携帯電話の使用はOKとされた)。
横浜市営地下鉄では、全車両が携帯電話電源オフ車両と同様の取り扱いとなっていたが、全席優先席の扱いは継続したまま、2011年7月より順次各車両に「携帯電話電源OFFエリア」を設け、そのエリア以外での通話を除く携帯電話の使用を認めることになった。
横浜新都市交通も、当初は全車両が携帯電話電源オフ車両と同様の取り扱いとなっていたが、2008年(平成20年)4月1日から編成中の偶数号車(2・4号車)を「優先車両」とし、当該車両のみを携帯電話電源オフ車両としていた。
世界各国の例
世界各国においても、鉄道、バスにおいて優先席を設置している事業者は存在している。
日本と同様、座席の色を変更したり、ピクトグラムを使ったステッカー等により、他の座席と区別されている。通常、現地語と英語で優先席の旨記載されているが、日本人観光客が多いハワイのTheBusでは、日本語も併記されている。
通勤形車両への設置が大半の中、台湾高速鉄道においては、自由席車両各車に設置されており、有料特急において運用している点が特徴的である。
また、バンコク・スカイトレイン(BTS、タイ)では、僧侶の優先席が一般的な優先席とは別に設置されている。だが基本的に世界各国には優先席は無い。
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香港MTRの「優先座」表示
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タイ・BTSの優先席表示 上)僧侶優先席 下)一般的な優先席
歴史
- 1970年代前後 - 京阪宇治交通が全席優先席を実施[10]。
- 1973年(昭和48年)9月15日 - 国鉄中央線快速の快速、特別快速にシルバーシートが設置された(9月15日は敬老の日であり、前日まであった婦人子供専用車は廃止)。
- これにならって、大手私鉄などにもシルバーシート(優先席)が設置されはじめ、関東・近畿両地方の国鉄各線にも広がった。
- 関西の大手・準大手私鉄ではこの名称は使用せず、「おとしより、からだの不自由な方の優先座席」の名称で各車両のガラスに楕円形のステッカーを貼って表示した。また、東武鉄道・東京都交通局も当初より「優先席」と呼称していた。
- 1993年(平成5年)頃 - 京王帝都電鉄(現・京王電鉄)がシルバーシートを「優先席」に改称。
- 1997年(平成9年)5月 - JR東日本がシルバーシートを「優先席」に改称[11]。その後、関東地方の大手私鉄も順次シルバーシートを「優先席」に改称。
- 1999年(平成11年)
- 2000年
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)2月16日 - 近畿地方の鉄道事業者でも優先座席付近では携帯電話の電源オフ統一ルール[14]を実施。ただし、京阪電気鉄道は2003年9月22日より先行して実施していた。なお、この頃から関東地方の主なバス事業者でも同様の呼び掛けを始めている。
- 2005年(平成17年)2月3日 - 東海地方及び北海道地方並びに四国地方・九州地方の鉄道事業者でも統一ルールを実施。優先座席付近では携帯電話の電源オフ、それ以外の場所ではマナーモードに設定の上通話は自粛。ただし、九州旅客鉄道(JR九州)は先行して実施していた。(JR九州は2004年9月頃にシルバーシートを「優先席」に改称すると同時に実施)
- 2006年(平成18年) - マタニティマークの制定、首都圏の鉄道20社局による妊婦に対するマタニティマークの配布[15]。
- 2007年(平成19年)10月29日 - 阪急電鉄・能勢電鉄・神戸電鉄が「優先座席」を再設定(ただし、携帯電話電源オフ車両以外の車両の優先座席では携帯電話の使用はOKとされた)。
- 2012年(平成24年)
- 2014年(平成26年)7月1日 - JR西日本(京阪神エリア)[19]など近畿地方の鉄道25社局が優先席付近の携帯電話の電源オフを混雑時のみに限定した。
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
ピクトグラムについて
優先席を表すピクトグラムについては、JRのものが既に意匠登録されていたため、国土交通省による2005年のノンステップバスの標準仕様策定に際しては、私鉄で使用しているものに札幌市交通局のデザインを元にしたものが多いことから、同局の許可を受け再デザインがされた[29]。
その後、2006年に公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団で、右向きに座った形の新たなピクトグラムが作成され[30]、2014年7月22日にはISO 7001ならびにJIS Z 8210に追加された[31][32]。これを受けてか、2015年10月の優先席付近での携帯電話使用マナーの変更に関連して、JR東日本を含め、新デザインのピクトグラムへの変更が始まっている[33]。
脚注
- ^ この布地以外では量が足りず、実施日に間に合わないという事情もあった。
- ^ Q 札幌市の地下鉄はなぜ「優先席」ではなく「専用席」なのですか - 札幌市 > 市営交通のよくあるご質問と回答(2015年12月15日更新/2016年4月19日閲覧)
- ^ 阪急が「優先座席」を復活 “譲り合いの精神”挫折 (産経新聞、2007年10月18日)
- ^ 実際は南区からの要請であった。[要出典]
- ^ 関連する外部リンク
- 横浜市:市長臨時記者会見質疑要旨(平成15年10月31日)
http://www.city.yokohama.jp/se/mayor/interview/2003/031031.html
- 横浜市:市長臨時記者会見質疑要旨(平成15年10月31日)
- ^ 関連する外部リンク
- 阪急電鉄・能勢電鉄ニュースリリース:2007年10月29日(月)より、『優先座席』を設定します。また、『携帯電話電源オフ車両』の設定車両を変更します。
http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER200710171N2.pdf - 神戸電鉄ニュースリリース:「優先座席」を設定いたします
http://www.shintetsu.co.jp/release/2007/0710/priority_seat.html
- 阪急電鉄・能勢電鉄ニュースリリース:2007年10月29日(月)より、『優先座席』を設定します。また、『携帯電話電源オフ車両』の設定車両を変更します。
- ^ a b “市営地下鉄車内に「ゆずりあいシート」を設置します”. 横浜市交通局 (2012年6月29日). 2016年2月29日閲覧。
- ^ 「携帯電話の「電源OFF車両」を1両おきに設置」(pdf)『HOT ほっと TOKYU』第228号、東京急行電鉄、2000年11月1日、2015年1月17日閲覧。
- ^ 同日より横浜市営地下鉄を除く首都圏鉄道各社局ではこれが統一ルールとなった
- ^ ただしこれが全席優先席の初の事例であるのかは特定できないため不明である。
- ^ 『鉄道ジャーナル』第31巻第8号、鉄道ジャーナル社、1997年8月、85頁。
- ^ http://www.mobilenews.ne.jp/news/2000/08/0201keio.html 京王電鉄,優先席付近で携帯電話電源を切るように呼びかける [2000/7/31]MOBILE DAILY NEWS
- ^ 「鉄道記録帳2003年9月」『RAIL FAN』第50巻第12号、鉄道友の会、2003年12月1日、22頁。
- ^ 阪急電鉄・能勢電鉄・神戸電鉄および大阪市営地下鉄堺筋線を除く。
- ^ 首都圏の鉄道20社局によるマタニティマークの配布等について
- ^ 「ヘルプマーク」が登場・都営大江戸線各駅で配布を開始 - DESIGN NEWS
- ^ 配慮を必要としている方のためのヘルプマーク作成|東京都
- ^ TOKYO MX NEWS
- ^ https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/06/page_5808.html
- ^ https://www.jreast.co.jp/press/2015/20150916.pdf
- ^ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000028453.pdf
- ^ http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/668/keitaimanahennkou.pdf
- ^ http://www.bus-navi.com/news/911.pdf
- ^ http://www.nisitokyobus.co.jp/info/2870.html
- ^ http://www.sotetsu.co.jp/bus/info/246.html
- ^ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/009182.html
- ^ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160318-2.pdf
- ^ http://www.westjr.co.jp/press/article/2016/03/page_8508.html
- ^ 平成14年度 次世代普及型ノンステップバスの標準仕様策定報告書の5.各部位の要件の考え方の15ページ目(書面上の34ページ)に記載がある。ただ、「JRの優先席マークは意匠登録がされている」と記載されていうのみで、意匠権を取得したのがJRのどの会社かについては触れられていない。
- ^ [1]
- ^ JIS規格化された標準案内用図記号について
- ^ 「案内用図記号」のJISの改正(JIS Z8210)-お年寄りや障害のある方、外国人観光客のための図記号の追加-
- ^ 鉄道各社、携帯OFF「混雑時」 優先席付近のマナー変更共同通信社、2015年9月17日