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「博多駅」の版間の差分

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2016年11月15日 (火) 14:33時点における版

博多駅
博多口・駅ビル(JR博多シティ
はかた
Hakata
所在地 福岡市博多区博多駅中央街
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州・駅詳細
西日本旅客鉄道(JR西日本・駅詳細
福岡市交通局(福岡市地下鉄・駅詳細
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博多口駅前広場

博多駅(はかたえき)は、福岡県福岡市博多区博多駅中央街にある、九州旅客鉄道(JR九州)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・福岡市交通局(福岡市地下鉄)のである。

概要

九州福岡を代表するターミナル駅で、九州最大の駅でもあり、JR九州の本社の最寄り駅でもある。当駅を拠点に、九州の主要都市とを結ぶ新幹線特急列車福岡都市圏等を走る多くの快速・準快速普通列車が発着する。2004年(平成16年)時点で特急列車の発着本数は日本一であった[1]

山陽新幹線の終点にして東海道・山陽新幹線系統の西端でもあり、大阪名古屋東京など本州とを結ぶ多くの新幹線列車が発着している。2011年(平成23年)3月12日には九州新幹線鹿児島ルート)が当駅まで延伸・全線開業し、同線の起点となった。

また東京駅以西を走る全ての新幹線の列車(東海道・山陽新幹線系統ののぞみひかりこだま。及び山陽・九州新幹線系統のみずほさくらつばめ)が止まる唯一の駅でもある[2]

2007年(平成19年)3月31日に閉店した博多井筒屋が入居していた[3]駅ビル博多ステーションビル)が解体され、阪急百貨店東急ハンズシネマコンプレックスT・ジョイ」などが入居する新駅ビル(JR博多シティ)が建設され、九州新幹線開業の9日前の2011年(平成23年)3月3日に開業した[4]

福岡市地下鉄の駅はJRホームの真下にある。福岡市地下鉄の駅の中では天神駅に次いで二番目に利用者が多く、同線の拠点駅である。また、2020年度を目処に七隈線を当駅まで延伸する計画がある(後述)。

乗り入れ路線

JRの新幹線・在来線各線と、福岡市地下鉄の空港線(1号線)が乗り入れている。地下鉄の駅には「K11」の駅番号が設定されている。

新幹線はJR西日本の山陽新幹線終点、かつJR九州の九州新幹線起点であり、当駅は境界駅となっている。また、当駅からJR西日本の博多総合車両所への回送線を旅客営業路線化した博多南線の起点駅ともなっているが、同線の車両は新幹線車両で運用されるものの正式には在来線の扱いである。

JR九州の駅に乗り入れる在来線は、正式な線路名称上は鹿児島本線の単独駅であるが、一駅北隣の吉塚駅から分岐している篠栗線の列車も当駅まで乗り入れており、この系統には「福北ゆたか線」の愛称が設定されている。

乗車カード対応

  • JR九州在来線・福岡市地下鉄・新幹線の改札でICOCAとSUGOCA、nimoca、はやかけん、Suica、PASMOPiTaPaTOICAmanacaKitacaの各電子マネーが利用できる。駅構内の各店舗(一部店舗を除く)でも前述の各電子マネー(PiTaPaを除く[注釈 1])が利用可能である。

歴史

駅名の由来

所在地の旧来からの地名「博多」に由来する。

「博多」は、古代日本、遅くても六国史が成立した頃からの地名であり[5][6][7]、中国代には貿易港として大陸にも「覇家臺」や「八角島」として知られたほか、兵法書武備志では日本にある三つの港の一「花旭塔津」として紹介され[8]、江戸期には黒田氏那珂川対岸に築いた「福岡城城下町」とともに栄えた[9]

「博多駅」は、明治維新に続く文明開化期の1889年明治22年)、九州鉄道が九州初の鉄道路線を敷設するにあたり、当時の「博多」の南限にあたる承天寺の境内南端部を通り現在の「出来町公園」付近に福岡市の玄関駅を開業させ「博多駅」としたものである[10][11]

博多大宰府の外港として古代から栄えた町であったのに対し、福岡江戸時代黒田氏が封ぜられ福岡城を中心に栄えた武家の町であり、それぞれは那珂川を挟んで別々の都市という位置づけであった。

1889年(明治22年)4月「市制及び町村制」の公布に基づき、県令により博多・福岡をまとめて「福岡市」として市制施行することとなった。その際に九州鉄道の駅名を「博多」とすることにより市名議論の決着を図ろうとした。その後「博多市」に市名を改称しようとする動きもあったが、一票差で否決されて現在に至る。


そののち新幹線の開業などにより「博多」の知名度が高まると、「福岡」より「博多」のほうが全国的に認知されるようになった。そのため、「博多市」という市が存在する、かつては福岡市と博多市に分かれていてその名残として「博多駅」が残っているなどといった誤解も存在するようである。過去に「博多市」なるものが存在しないという事情からすればかなり特殊な例といえ、駅名が都市全体の対外的印象に大きな影響を及ぼす代表的な例となっている。

所在地の市名と中心駅名に差異の見られる例としては全国に複数あるが、その多くは過去に自治体名を冠していたものが、合併等により自治体名が変更になったにもかかわらず駅名を旧自治体名(あるいは旧自治体名の表記違い[注釈 2])のままとしているものである。1889年(明治22年)の市制町村制施行後の市町村合併に起因するもの以外で所在地の市名と中心駅名が一致しない例としては、主なものとしてこのほかに東京都武蔵野市吉祥寺駅がある。都道府県庁所在地の中心駅で、駅名に都市名が含まれない例は、他にない[注釈 3]

市内のもう一つのターミナル駅である西日本鉄道天神大牟田線の始発駅の名称は「西鉄福岡(天神)駅」である(2001年に西鉄福岡駅から改称)。これは、同駅が福岡側の天神に開設されたことと、国鉄駅が「博多」であったために、後から開業した西鉄が堂々と都市名を名乗ることができたためである。なお、福岡駅という駅は存在するが、富山県高岡市福岡町にあるあいの風とやま鉄道の駅である。


移転の歴史

初代博多駅跡地(出来町公園)の記念碑
明治終期の博多駅

博多駅はこれまでに2回の移転が行われている(出来町公園付近→祇園駅付近→現在地)。また、駅舎の大規模な新築・改築は5回行なわれている。

出来町公園付近[12]
明治22年駅舎
祇園駅付近
明治23年駅舎(初代駅舎とされる事も多い)
明治42年駅舎(一般向け広報では「2代目駅舎」としている)
現在地
昭和駅舎(一般向け広報では「3代目駅舎」としている)
平成駅舎(JR博多シティ

明治中期

明治中期の初代博多駅は、九州で最初の鉄道である九州鉄道(初代)1889年明治22年)12月11日に博多 - 千歳川仮停車場(久留米駅の北側、筑後川の北岸)間に開通時に開業した[13]。そのため、この駅の跡地にある出来町公園に「九州鉄道発祥の地」の記念碑が設置された[12]1890年(明治23年)9月28日に博多駅 - 赤間駅間に開通時に開業し[14]、後の地下鉄祇園駅付近に移転した。この場所は当時は福岡市境であって田畑などの耕地だったため駅の建設が容易であり、中洲など市の中心部へのアクセスの利便性も良い位置にあり、また門司・熊本方面へ鉄道を結ぶに好都合であったと考えられる。

駅舎に面したホームと島式ホームの2面がある駅であったが、島式ホームの外側の線路は片側のみ本線に接続されている留置線で、営業列車の発着に使用されるのは駅舎側のホームと島式ホーム内側の2線のみであった。また島式ホーム外側には転車台(ターンテーブル)などを備えた機関庫が設けられ、駅舎側ホームの一部には貨物ホームが設けられていた。このときの構内総面積は20,486平方メートルであったと記録されている。

明治終期

経済の発展に伴い鉄道輸送量は急速に伸びていき、九州の鉄道で最大の需要のある駅にもかかわらず規模が小さかった博多駅では支障を来すようになった。このため更なる駅の改築が計画された。周辺の土地の買い占めなどの動きがあって地価が高騰し、一時は御笠川(石堂川)をはさんで対岸の堅粕村に移転することも計画されたが、結局現在地で改築することになった。1906年(明治39年)1月13日に仮駅舎が完成し、引き続き8月から新駅舎に着工したが、1907年(明治40年)7月1日に九州鉄道が国有化されて、駅の工事は国鉄に引き継がれた。

1909年(明治42年)3月3日に新駅舎が完成した。新駅舎は煉瓦造りの2階建てで、ルネサンス式の建物であった。総面積3,160 平方メートルで、当時の費用で11万8000円の巨費を投じ、便所にも大理石を用いるなど豪華な建物となっていた。プラットホーム(ホーム)は2面あり、営業列車の発着には3線を利用できるようになっていた。さらに島式ホームの外側には広い貨物用の側線が用意され、一番南側には貨物用ホームと貨物上屋が設置されていた。

新駅舎が完成して不要となった旧駅舎は、隣接する吉塚駅に移築されたとする説と、直方駅に移築されたとする説がある。直方駅説については、1910年(明治43年)に落成した駅舎が2011年(平成23年)に解体された際に調査が行われ、建築当時の記録に「新築」とあることや、木材に再利用の痕跡が見られないことなどから、博多駅舎の移築説を否定する報告が出されている[15]

その後、貨物取扱量がさらに増加していき、早くも1914年大正3年)には構内の拡張工事が行われており、貨物扱い設備が増設されている。この間、1911年(明治44年)5月17日に吉塚側を篠栗線単線部分を転用する形で複線化し、1919年大正8年)10月15日には南側も二日市まで複線化が完成した。

1925年(大正14年)11月20日に北九州鉄道は新柳町駅(後の筑前高宮駅) - 南博多駅間を開通させた[16]。その後新柳町(後の筑前高宮) - 南博多間に南博多分岐点(後の住吉信号所)を設置して、そこから線路を伸ばす形で1926年(大正15年)10月15日に北九州鉄道が博多駅へ乗り入れてきた[17]。このときに南博多駅は旅客営業を廃止して貨物専用となった[17]。 博多駅の貨物需要は増大し続け、この南博多駅(通称住吉貨物積卸場)に一部を転嫁したがそれでも間に合わず、吉塚駅・筑前高宮駅・博多港駅へも貨物の処理を分散させた。この北九州鉄道は1937年昭和12年)10月1日に国有化されて国鉄筑肥線となった[18]

こうしたことからすぐに明治42年駅舎も手狭となり、1939年(昭和14年)には早くも移転拡張の計画が持ち上がっている。1942年(昭和17年)1月には実際に都市計画決定が申請され、1943年(昭和18年)4月には認可も受けたが、戦争の激化により11月に中止された。1945年(昭和20年)6月20日には福岡大空襲で被災している。

第二次世界大戦後も博多駅の混雑は限界に達しており、1947年(昭和22年)には貨物列車は全て博多駅を通過するようにし、博多駅に発着する貨車のみを別途吉塚駅で編成しなおして運転する形式に変更して、博多駅の負担を緩和した。さらに貨物扱いに使っていたホームを旅客列車用の第3ホームに転用し、旅客用ホームが3面となった。しかし貨物設備を旅客用に転用したために、貨物の処理能力はますます逼迫することになった。

明治時代に完成した煉瓦造りの駅舎は、多少の手を入れてはいたが、抜本的な改築は困難で増大する旅客輸送に対処しきれていなかった。福岡市の急速な発展に伴い乗降客数は激増を続け、特に便所の不足は深刻となっていた。プラットホームも狭くごったがえしており、混雑する時期には始発駅での座席の確保を目的に、本来は他の駅から出発する乗客も博多駅に集中したためさらに混雑が増し、者がでかねないと懸念されるほどの混雑となっていた。さらに博多駅が地上にあるために駅の前後に踏切があり、列車の発着の多い時間帯には1時間に50分近くも踏切が閉まる「開かずの踏切」と化していた。こうした問題は、駅を移転し高架化することでしか解決できないと考えられた。

昭和期

1958年頃の西鉄福岡市内線博多駅前電停。後方に博多駅2代目駅舎(明治42年駅舎)が見える。

こうして大戦中に計画されていた移転拡張が再度動き始め、1958年(昭和33年)12月9日に高架式の純旅客駅とすることが決定され[19]、1960年(昭和35年)7月に着工された。博多駅で取り扱われていた貨物は1961年(昭和36年)6月1日に廃止されて吉塚駅へ移転された。また香椎操車場が完成して、福岡地区での貨物の入換作業を一手に引き受けている。貨物扱い廃止と同日、門司港から久留米までの交流電化が完成しており、移転直前の博多駅も電化されている。なお、この際、感電事故防止のため、交流電化には高さが十分でなかった跨線橋の下部が、死電区間とされた。

昭和駅舎(博多ステーションビル)

1963年(昭和38年)12月1日に、2010年まで使用された昭和の駅舎が開業した[19]。それまで博多駅付近で市街地に駅を近づけるために大きく曲がっていたところをショートカットするように南東方向へ移設されており、これにより鹿児島本線について吉塚駅との距離が1.6 kmから1.8 km、竹下駅との距離が3.4 kmから2.7 kmとなり、合わせて0.5 km短縮され、筑肥線については筑前簑島駅との距離が2.3 kmから1.6 kmとなって0.7 km短縮された。0時52分に旧駅舎最後の列車を送り出すと、新駅舎への慌ただしい引っ越しが行われ、4時28分に新駅最初の列車が出発した[19]。新駅は4面8線で完成し、さらに2面4線分の増設が可能なように配慮されていた。結果的にこの2面4線は、山陽新幹線に生かされることになった。また竹下気動車区と結ぶ本線と独立した線が建設されて、博多駅で始終着となる列車の回送が本線の線路容量を圧迫しなくなった。 新駅舎への通路を建設するために徹夜で旧駅ホームの撤去作業が行われて、旧駅舎の前後に2本の通路が通された。移転前の旧駅舎は貴重な文化財であるとの観点から保存も検討されていたが、12月13日の福岡市議会で西日本文化協会の保存の請願が否決された[19]。福岡市の都市計画に基づいて旧駅舎の地点を貫く道路(大博通り)が建設されて取り壊されている。

1975年(昭和50年)3月10日には、山陽新幹線が延伸してきて博多駅まで開業した[20]。この際には、昭和駅舎建設時にあらかじめ増設余地として準備されていたスペースが活用された。さらに1983年(昭和58年)3月22日には福岡市交通局の地下鉄が博多駅まで開業した[21]。このときは仮駅(現在の祇園駅方面連絡通路付近)であったが[21]、1985年(昭和60年)3月3日に本駅が開業した[22]。一方、地上を長く走行して福岡市内の道路交通の妨げとなっており、また非電化単線で輸送力に限りのあった国鉄筑肥線の姪浜駅 - 博多駅間は、地下鉄に代替されて地下鉄開業と同時に廃止となった[21]。筑肥線の姪浜以西は電化され、地下鉄に直通して博多駅へ乗り入れるようになった[21]

1987年(昭和62年)4月1日に国鉄分割民営化が行われ、博多駅のうち在来線部分がJR九州に、新幹線部分がJR西日本に承継された[23][24]

平成期

1990年(平成2年)4月1日に、新幹線の車両基地(博多総合車両所)までの回送用の線路を旅客化した博多南線が開業した[25]。1993年(平成5年)3月3日には福岡市地下鉄が福岡空港まで延伸され、博多駅から2駅で空港へ行けるようになった[26][27]

2005年(平成17年)から、九州新幹線の開業を見据えたホームの再編および駅舎の大規模な増改築工事が始められた。プラットホーム部分は在来線のスペースを一部削ってそこに山陽新幹線・九州新幹線用の増設ホームを建設するなどの工事が行われた。また昭和期の旧駅ビル(博多ステーションビル)を取り壊して、新しい駅ビル(JR博多シティ)を建設する工事が行われ、2011年3月3日に開業した[4]

詳細は後述の#九州新幹線開業に向けた動きも参照。

年表

なお明治42年の新駅舎完成、昭和60年の地下鉄博多駅の本駅開業[22]と平成5年の福岡空港駅延伸開業、および平成23年の新駅ビル開業[4]はいずれも3月3日である。

九州新幹線開業に向けた動き

解体直前の駅ビル(2008年1月)
新駅ビルの建設工事(2008年7月)
建設途中のJR博多シティビル (2009年10月)

当駅は2011年に全線開業した九州新幹線鹿児島ルート起点駅で、山陽新幹線との相互乗り入れが行われている。鹿児島ルート全線開業開通に合わせて、2006年から駅本屋解体及び新築、新幹線ホームの増設や在来線ホームの再編、駅周辺の環境整備等の総合再開発が行われた。

新幹線ホーム工事

2005年10月1日に実施された秋のダイヤ改正と共に九州新幹線開業準備工事(新幹線ホーム新設工事など)が開始されたため、在来線ののりば変更が実施された。

新幹線ホーム新設に伴い、新幹線高架下にあった在来線の9番のりば(単式ホーム)が撤去され、7番・8番のりばも南半分が使用停止となった[37][注釈 4]。これにより生まれたスペースに新幹線ホーム島式1面2線が増設されている[37]。スペースが狭隘なため、新設の新幹線ホーム西面(11番のりば)を8両編成対応・車止め設置とし、在来線8番線と突き合わせとなる構造(ホーム階層は異なる)とする[37]などの策が取られている。

博多駅部分の工事については、九州新幹線全体の建設を担当した鉄道建設・運輸施設整備支援機構から駅を管理するJR九州・JR西日本に委託され、両社が分担して行った。全長約1 キロメートルの区間が4つの工区に分割され、中央の2つの工区をJR九州が、両端の2つの工区をJR西日本が担当した。また、電気設備とレールの敷設はJR西日本が担当した。営業中の在来線と新幹線の線路に挟まれた狭隘な空間で建設を行う困難な条件となっていた[38]

建設期間の短縮と費用の削減のために、新幹線の高架橋は既存の在来線の高架橋の上に重ねて建設する「高架橋の重層化」が検討された。専門家による耐震性と耐久性の詳しい検討の結果、鋼板を巻いたり浸透固化処理を施したりして基礎補強を行うことで可能と判断された[38]。ホームおよび線路の本体工事は2010年9月23日完了した[39]

博多口駅ビル工事

博多口には九州新幹線乗り入れを前に、地下3階・地上10階、旧駅ビルの約7倍の延べ床面積約20万平方メートルを持つ、全面ガラス張りの新・駅ビル「JR博多シティ」が2011年3月3日に開業した[40]

博多駅再整備事業

新・駅ビル「JR博多シティ」と並行して、博多口駅前広場ほか駅ビル周辺の再整備事業が福岡市により実施されている。新駅ビルの開業に合わせて供用予定となっていたが、一部の事業対象施設の完成は、ビル開業以降にずれ込んだ(後述)。

対象事業は次のとおり[41]

  • 博多口駅前広場(新駅ビル前面)の再整備
    北寄り地上部、および南寄り地上部と地下部。地下部には地下通路、新地下街(アミュプラザ博多所属)および地下駐車場が整備される。
  • 新駅ビル地上2階部分(博多口側)の空中回廊(ペデストリアンデッキ)の設置。
  • 博多口駅前広場地下駐車場と地上との車両連絡路の建設。
連絡路など
地上1階には既存の中央コンコース(筑紫口と博多口を結ぶ)の南側に、連絡通路を新設。地上2階部分(博多口側)には隣接する博多バスターミナル(福岡交通センター)、旧・博多郵便局(現・KITTE博多[42])ビル方面に通じる空中回廊(ペデストリアンデッキ)を設ける計画となっていた[43]。2011年3月3日の新駅ビル開業時点では、この内、博多バスターミナルへのデッキだけが建設され開通している。また、大博通りに面する博多新三井ビル付近の歩道まで、「博多駅歩行者連絡橋」としてデッキを延伸し、2012年12月20日に開通した[44][45]。また、同デッキはKITTE博多[42]JRJP博多ビル(現・博多郵便局が入居)方向にもそれぞれ延伸された。
駅前の博多口交差点を横断する地下通路が整備された[46][47]
駅ビル中央コンコース周辺に広場が設けられた。
博多口駅前広場
主として、既存のタクシープールや地下鉄入口がある北寄り部分と、工事開始以前には平面駐車場などがあった南寄り部分とに分かれる。南寄り部分は一新され、特徴的なデザインの巨大な屋根モニュメントが置かれる。福岡市によると、イベントをおこなったり、市民の憩いの場となる交流スペースを設ける[48]。南寄り部分の地下には、地下1階に新地下街(アミュプラザ博多所属)、地下2階に新設の地下送迎場(後述)が設けられた。
駅前広場北寄り部分は地上部に、タクシープール、一般車乗降場が集約され再整備された。
2011年3月3日の時点では地上部分については殆ど完成し供用されている。南寄り部分には、博多警察署博多駅前交番が、筑紫口より移転して設置、供用されている。
駅前広場南寄りの地下1階には、「JR HAKATA CITY駐輪場」がオープンしている。料金は、自転車と50cc未満のバイクが2時間まで駐輪無料。2時間を超えて1日ごとに自転車は100円、バイクは200円となる。
駅前広場地下の送迎場等
博多駅地下送迎場(2015年9月)
駅前広場南寄り部分の地下2階に、46台分の一時駐車場と一般車地下送迎場[注釈 5]および福岡市タクシー協会協賛の「プレミアムタクシー」専用タクシープールを持つ「博多駅地下送迎場」が新たに建設された。博多駅地下送迎場の出入口は、博多口交差点から西方の「はかた駅前通り」上に西向きに設置されている。この施設の完成は九州新幹線鹿児島ルート全線開業から2度の延期を経て2011年10月31日にずれ込んだ。当初は地下2階と3階に計約200台分の駐車場を建設する予定だったが、前述のとおり地下2階部分だけの小規模な駐車場に留まった[49][50][46]。一方、隣接するKITTE博多[42]の地下2階・地下3階に約120台分の駐車場が設置されるが、この地下3階部分は、「JR博多シティ地下駐車場」の3階部分(約110台分、新設)と接続され一体化する。なお、どちらも出入りはKITTE博多の敷地南面の専用出入口からとなる。[51]

駅構造

ホームはJR在来線、JR新幹線と福岡市地下鉄の3群がある。JR在来線・新幹線ホームは南北方向に高架化されており、福岡市地下鉄は東西方向の地下にある。

駅西側を博多口(はかたぐち)、駅東側を筑紫口(ちくしぐち)という。

駅本屋はJR九州とJR西日本で分かれており、駅長室もそれぞれにある[52]。駅本屋については、在来線と新幹線11・12番のりば部分がJR九州、新幹線13-16番のりば部分がJR西日本の管轄である。ただし、新幹線11・12番のりばの運転取扱等はJR西日本が担当する。駅ビルも、博多口・JR九州側はJR博多シティが、筑紫口・JR西日本側は山陽新幹線ホームの直上にオフィスビルの「新幹線博多ビル」があり、後者の直下に商業施設の博多デイトスが入居している。また、中央コンコースの北寄りの在来線ホーム直下にはマイング博多駅名店街が入居している。

博多口と筑紫口は、東西に伸びる駅中央のコンコースで繋がっている。博多口はJR九州の在来線乗り場に近く、筑紫口はJR西日本の新幹線乗り場に近い位置にある(改札口の位置は各鉄道ごとに後述)。

また、新駅ビルJR博多シティの落成に伴い、中央コンコースより南寄りのビル1階部分と同ビル3階[注釈 6]に東西に伸びる新連絡通路が設置されている。3階新通路の改札外には「ななつ星in九州」の旅行説明及び乗客用専用ラウンジ「金星」がある[注釈 7]。なお、中央改札口横にあるみどりの窓口には外国人専用の窓口がある[37]

JR九州・JR西日本

JR 博多駅
筑紫口
はかた
Hakata
所在地 福岡市博多区博多駅中央街1-1
北緯33度35分24秒 東経130度25分14.2秒 / 北緯33.59000度 東経130.420611度 / 33.59000; 130.420611
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
電報略号 ハカ
駅構造 高架駅
ホーム 3面6線(新幹線)
4面8線(在来線)
乗車人員
-統計年度-
(JR九州)118,082人/日(降車客含まず)
-2015年-
(JR西日本)19,315人/日(降車客含まず)
-2014年-
開業年月日 1889年明治22年)12月11日
乗入路線 5 路線
所属路線 ■山陽新幹線*
キロ程 622.3km(新大阪起点)
東京から1174.9 km
小倉 (67.2km)
所属路線 ■九州新幹線*
キロ程 0.0 km(博多起点)
(28.6km) 新鳥栖
所属路線 鹿児島本線
篠栗線福北ゆたか線)直通含む)
キロ程 78.2 km(門司港起点)
吉塚 (1.8 km)
(2.7 km) 竹下
所属路線 博多南線
キロ程 0.0 km(博多起点)
(8.5km) 博多南
備考 両社とも直営駅
みどりの窓口
福 福岡市内駅(中心駅)
新幹線駅はJR西日本、在来線駅はJR九州管理
* 両線で相互直通運転実施
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JRの特定都区市内制度における「福岡市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となる。

ホーム

在来線のホームは2階にあり島式ホーム4面8線を有する[37]。新幹線ホーム増設の影響で5面9線の構造から縮小したが、1・2番線のりばが拡幅されている[37]。吉塚駅 - 博多駅間の三線区間の福北ゆたか線を走行する列車は7・8番のりばにのみ入線が可能なことと、8番のりば竹下方は行き止まりとなっているため、8番のりばは福北ゆたか線の列車限定となっている[37]。かつては新幹線高架下7・8番のりばの東に福北ゆたか線専用の単式ホーム9番のりばがあったが、新幹線ホーム増設に伴い廃止されている[37]

在来線ホームでは、2006年1月頃から、列車(博多駅終着列車、回送列車及び貨物列車を含む)接近時に、チャイムとともに発車標に「列車が入ります ご注意下さい」の表示が出されるようになっている。2012年3月17日からは、入線及び発車時に向谷実作曲のメロディが流されるようになった[53]

在来線ホーム間の連絡通路は、ホーム下の中2階の南北に「中央通路」と「東通路」の2本がある。両通路ともに新幹線乗り換え改札口がある。博多口の新駅ビルJR博多シティの落成に伴い、駅ビル3階にも新通路・新改札口「博多シティ3階改札口」が設置され、2011年3月7日に使用開始した。3階連絡通路の改札内は広場状になっておりコーヒースタンドや休憩用のイスが並ぶ。在来線ホームの一部に直接、および新幹線コンコース方面に乗り換え改札口経由で、それぞれ連絡する。

新幹線のホームは3階にあり島式ホーム3面6線を有する。1975年の山陽新幹線開業時は2面4線だったが、2011年の九州新幹線鹿児島ルート全線開業に伴い、従前の11 - 14番のりばを13 - 16番のりばに変更(改番)した上で、西側に1面2線を増設している(詳細後述)。増設ホームのうち1線(11番のりば)は8両編成対応の短いホームで、小倉方に車止めがある関係で九州新幹線・博多南線専用となっている。

改札口は、中央通路側には「中央口」・「つばめ口」(旧「西口」[注釈 8])、「博多口」が、東通路側には「東口」と「名店街口」があったが、このうち「つばめ口」、「博多口」は2007年10月28日に改装工事のため閉鎖、廃止されている。かわって、前述の「博多シティ3階改札口」と「阪急百貨店改札口」、「アミュプラザ博多改札口」・「東急ハンズ改札口」が新駅ビル開業とほぼ同時に新設された。後2者は、それぞれ中央通路・東通路と同じ階の中2階にあり、また朝の時間帯は出口のみの一方通行となり、博多口方面の降り客をさばく。なお、東通路の東口は「北改札口」に、名店街口は「マイング改札口」にそれぞれ名称変更されている[52]

中央・北出札及び「中央口」・「北口」改札はJR九州の直営で、博多シティ3階出札および「博多シティ3階改札口」・「阪急百貨店改札口」・「アミュプラザ博多改札口」・「東急ハンズ改札口」はJR九州鉄道営業、「マイング改札口」は博多ステーションビル業務委託である。

2016年3月26日に、在来線ホーム7・8番のりばと直結する改札口が、マイング博多駅名店街の北端中央に新設された。無人(監視つき)改札であり、階段のみ・ICカード専用となっている。なお、従来の「マイング改札口」とは別である[54]

のりば

本駅始発・終着列車を中心にこの原則に当てはまらない列車もある。

在来線のりば
のりば 路線 方向 行先 備考
1・2 鹿児島本線 上り 香椎赤間小倉大分方面 2番線は上りの主本線[37]
3・4 香椎・赤間・小倉方面
下り 佐賀長崎ハウステンボス佐世保方面 主に長崎本線・佐世保線直通の特急が発着する[37]
5・6 二日市鳥栖久留米大牟田方面
7 下りの主本線[55]
福北ゆたか線 篠栗新飯塚直方方面
8 福北ゆたか線専用。竹下方は行き止まり。

上りの快速列車や日豊本線系統の特急列車は2番乗り場から発着することが多い[37]。3・4番線ホームからは主に長崎本線・佐世保線直通の特急が発着する[37]。ただし、2番線に特急が在線している場合は上り一般列車が3番のりばから発着することもある[37]。5・6・7番線は下りで、7番のりばが主本線となる[37]。小倉方面からの特急は主に5番乗り場に到着する[37]。7番のりばは、5・6番のりばが塞がっている際に一般列車の発着に利用され、福北ゆたか線もこの乗り場から発着することもある[55]。また、貨物列車の通過の際にも利用される[55]

2012年3月17日のダイヤ改正時から、一部のホームにおいて向谷実作曲による発車メロディーの使用が開始された。

留置線は竹下寄りと吉塚寄りにある。吉塚寄りの留置線には4番のりばと5番のりば到着列車のみ引き上げられる西側のものと、福北ゆたか線用の東側のものがある。

新幹線のりば
のりば 路線 行先 備考
11 ■ 九州新幹線 熊本鹿児島中央方面 当駅発着列車のみ
博多南線 博多南
12・13 ■ 山陽新幹線 広島岡山新大阪名古屋東京方面 「のぞみ」は主に12番線
14  
■ 九州新幹線 熊本・鹿児島中央方面
博多南線 博多南行
15・16 ■ 九州新幹線 熊本・鹿児島中央方面
博多南線 博多南行

福岡市地下鉄

福岡市地下鉄 博多駅
西13番出入口
はかた
Hakata
K10 祇園 (0.7 km)
(1.2 km) 東比恵 K12
所在地 福岡市博多区博多駅中央街1-1
駅番号 K11
所属事業者 福岡市交通局(福岡市地下鉄)
所属路線 空港線
キロ程 9.8 km(姪浜起点)
駅構造 地下駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
73,938人/日(降車客含まず)
-2015年-
開業年月日 1983年昭和58年)3月22日*[21]
備考 七隈線 - 2020年度開業予定
* 仮駅開業日[21]。本駅開業は1985年(昭和60年)3月3日[22]
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島式ホーム1面2線を有する地下駅である。東比恵方に引上線があり、定期列車では終電のみに使用する。

駅のシンボルマークは福岡市出身のグラフィックデザイナー、西島伊三雄がデザインしたもので、博多献上模様の生地である。

プラットホームは地下3階にある。コンコースは地下1階に博多口側の「博多口」と筑紫口側の「筑紫口」が、駅中央コンコース直下の地下2階に「中央口」があり3箇所に分かれている。博多口コンコースと中央口コンコースは地下で直結している(改札内・改札外とも)が、筑紫口コンコースから改札外に出た場合は一旦地上に出る必要がある。出入口の番号は博多口が1 - 4番、中央口が5 - 7番、筑紫口が11 - 17番(16番は欠番)となっていたが、博多駅周辺の整備に合わせ博多口側の地上との出入口を西1番 - 15番、筑紫口側を東1番 - 6番、中央口を中1番 - 3番に改めている。博多口の出入口が大幅に増えたのは、駅周辺整備により地上出口が増えたことと、全ての地上出口に地下鉄の出入口番号を割り当てたため。駅長事務室は西1番出口の下に設けられている。

2007年2月には筑紫口の自動改札機が新型機に更新された(JR九州のものと色違いの同型機になっている)。

1983年3月22日の開業当時は仮駅として現在の祇園駅方面連絡通路に設けた駅で営業していた。1985年3月3日に現在の駅が開業した。なお、祇園駅とは、博多駅地下街経由で大博通り地下のコンコースにより直結しており、コンコースに地上出口 (P1 - P9) が設けられている。

地下鉄車内での案内において、JR線の乗り換えは「新幹線、鹿児島本線」とアナウンスされ、福北ゆたか線はアナウンスされない。但し、303系(K03編成)の案内表示機には「新幹線、鹿児島本線、福北ゆたか線」と表示される。

2011年11月7日、福岡市は2020年度をめどに地下鉄七隈線天神南駅からキャナルシティ博多近辺を経由して当駅まで延伸する計画であることを明らかにし[56][57]、2012年の6月11日に鉄道事業許可を取得した[58]。七隈線の駅は博多口駅前広場の地下約25mの位置に設けられ、地下街やJR駅コンコースとつなぐ構想となっている[59]。空港線の乗り場からの乗り換え距離は約150メートルとなる[59]

のりば

番線 路線 行先
1 空港線 福岡空港行き
2 天神姪浜筑前前原唐津方面

駅弁

主な駅弁は下記の通り[60]

  • 博多かしわ飯弁当
  • 娘てまり弁当
  • 香草物語
  • 長崎街道焼麦弁当
  • 博多彩時記弁当
  • 辛しめんたいこ弁当
  • 黒豚横丁
  • 「極」黒豚めし
  • 博多味自慢弁当
  • 玄海のかぜ
  • 牛めし
  • 薩摩おこじょ弁当
  • 九州物語
  • 九州新幹線さくら弁当

利用状況

JR博多駅は九州で最大の乗降客数で、2013年(平成25年)度には福岡市交通局の地下鉄博多駅が西日本鉄道福岡(天神)駅を初めて 上回って第2位となり、両駅で九州の駅の乗降客数の1位と2位を占めることになった[61]

近年は大幅な増加傾向にあり2011年度はJR九州の駅として初めて乗車人員が10万人を突破した。JR博多シティ九州新幹線鹿児島ルートの全線開業の影響と考えられている。

  • JR九州 - 1日平均乗車人員は118,082人2015年度) - JR九州では最多。
  • JR西日本 - 1日平均乗車人員は19,315人2014年度)
  • 福岡市交通局 - 1日平均乗車人員は73,938人(2015年度) - 福岡市交通局では天神駅に次ぐ第2位。
年度 1日平均 乗車人員
JR九州 JR西日本 地下鉄
1987年 56,608 [62]
1988年 62,047 [62]
1989年 68,318 [62]
1990年 73,295 [63]
1991年 79,682 [63]
1992年 85,889 [63]
1993年 88,997 [63]
1994年 91,099 [63]
1995年 94,034 [64]
1996年 97,844 [64]
1997年 96,762 [64]
1998年 97,795 [64]
1999年 97,595 [64]
2000年 96,123 [65]
2001年 97,794 [65] 52,915 [66]
2002年 98,199 [65] 53,138 [66]
2003年 97,945 [65] 52,364 [66]
2004年 97,530 [65] 52,045 [66]
2005年 97,988 [67] 16,606 52,222
2006年 99,019 [68] 16,776 54,582
2007年 98,653 [69] 54,957
2008年 98,353 [70] 17,123 54,942
2009年 96,518 [71] 15,853 52,731 [72]
2010年 99,006 [73] 16,617 55,301 [72]
2011年 107,112 [74] 17,793 [75] 61,496 [72]
2012年 108,867 [76] 18,075 63,357 [72]
2013年 112,288 [77] 19,018 [78] 66,514 [72]
2014年 113,566 [79] 19,315 69,711 [80]
2015年 118,082 [81] 73,938

駅周辺

駅周辺は天神地区と並ぶ福岡市の都心部、並びに繁華街となっている。また山陽・九州新幹線の主要駅と言う立地もあり、各企業などの支社、支店が多数存在している。博多口・筑紫口を問わず、商業施設・オフィスビル・ビジネスホテルが混在する。

諸企業、諸店舗については著名な物だけ列挙。

駅ナカ

ファミリーマートキヨスク、うどん店、ラーメン店など。在来線の博多シティ3階改札内に「エキナカカフェ」がある。1番・2番ホーム吉塚寄りにはキッズルーム「おもちゃのチャチャチャ。ちゃちゃくらぶ」(有料)[82]がある。

駅ビル・商業施設

1963年に博多駅が現在地に移転してから現在まで、博多駅の駅ビル・商業施設は次のような構成になっている。

博多口側駅ビル
博多ステーションビルJR博多シティ(2011年)
現在地移転後以来の駅ビル「博多ステーションビル」には、1966年より博多井筒屋が入居していた。九州新幹線鹿児島ルートの博多駅乗り入れに伴い、博多ステーションビルを解体して、床面積を大幅に拡大した新しい博多口駅ビルが建設されることになった。2007年(平成19年)3月に博多井筒屋が駅ビルから退店し、2007年夏から解体が開始された。新しい博多口駅ビル「JR博多シティ」は2011年3月3日オープンした[40]。「JR博多シティ」は、在来線ホーム南寄り部分をビル内ホームとしている。
在来線ホーム高架下(北寄り部分)
マイング博多駅名店街
筑紫口側駅ビル(新幹線ホーム直上、直下)
博多デイトス[83]→DEITOS、AMU EST
新幹線博多ビル博多駅屋上駐車場
周辺地下街
博多駅地下街[注釈 9]
アミュ地下、ほか近傍ビルの各地下部(「バスチカ」など)
隣接ビル
博多バスターミナルデイトスアネックス[注釈 10]KITTE博多[42]

以下の◎:駅と地下街、ベデストリアンデッキ等で直結している施設等

博多口

以下は、◎福岡市地下鉄祇園駅の方がやや最寄りとなる

筑紫口

ホテル

バス

駅の北西に隣接して博多バスターミナル(旧称:博多駅交通センター)がある。博多バスターミナルには西鉄バスの福岡市内・近郊路線の一部と昭和バスJR九州バス、およびこれらと共同運行またはこれらの会社が運行支援を行う高速バスが発着する。

ほかに、博多口側に博多駅A - Fまでの各乗り場と降車場があり、筑紫口側にも乗り場がある。これらの乗り場・降車場には西鉄バスの福岡市内・近郊路線が発着する。ほかに高速ツアーバスから乗合バスに移行した各社の高速バス路線もここに発着する。


駐車スペース等・その他

九州新幹線鹿児島ルート全線開業を受けて、新設駐車スペースは、九州新幹線ホーム上に約150台設置された。こちらは既存の博多駅屋上駐車場[注釈 13]の増設となるため、出入口も共用となる。

また、筑紫口のJR九州・旧本社ビル跡地には立体駐車場(約380台収容)がはいる「JR九州筑紫口ビル」(愛称:旧・エキサイド博多、現デイトスアネックス)が2007年4月にオープンしている。

全線開業後しばらくして、前述の博多駅地下送迎場が整備された。

また、博多口駅前広場地下部分に、約110台分が駐車可能な「JR博多シティ地下駐車場」が新設され、KITTE博多の地下駐車場と接続。[42]

各駐車場の店舗利用提携サービスの有無については、JR博多シティKITTE博多等の各記事を参照。

駐輪スペースは駅前広場南寄りの地下1階に「JR HAKATA CITY駐輪場」がオープンした(前述)。また、KITTE博多地下にも900台の24時間一時駐輪場が開設。

隣の駅

九州旅客鉄道
■九州新幹線
博多駅 - 新鳥栖駅
鹿児島本線
快速(下記以外の列車)・準快速
吉塚駅 - 博多駅 - 南福岡駅
快速(平日朝ラッシュ時・土休日朝上りの一部列車)・普通
吉塚駅 - 博多駅 - 竹下駅
福北ゆたか線(篠栗線直通)
快速・普通
吉塚駅 - 博多駅
西日本旅客鉄道
■山陽新幹線
小倉駅 - (鞍手信号場) - 博多駅
博多南線
博多駅 - 博多南駅
福岡市交通局
空港線
祇園駅 (K10) - 博多駅 (K11) - 東比恵駅 (K12)

かつて存在した路線

日本国有鉄道
筑肥線
博多駅 - 筑前簑島駅

脚注

注釈

  1. ^ PiTaPaはポストペイ方式という特殊なICカードであるため、他社とは交通利用での相互提携しか行っていないため。
  2. ^ 原ノ町駅福島県南相馬市)の旧市名は原町市だった。
  3. ^ 東京都は各特別区を1つ1つの都市とする場合は新宿駅が都庁所在地中心駅となるが、都区部を「東京」という1つの都市とみなす場合は東京駅が都庁所在地中心駅となる。沖縄県にはJR路線の駅が存在せず、県庁所在地の那覇市にも明確な中心駅はない。
  4. ^ 7番のりばはその後全面での使用再開
  5. ^ 一般車は、無料部分は乗り降りのための停車のみ許可されており、人待ち等の駐車や放置駐車は、後述の「プレミアムタクシー」を除いて不可。そのため、人を乗降させて直ちに移動する場合はいずれの自動車でも利用可能だが、人待ち等を含む駐車は併設されている駐車場へ入れる必要がある。ただし、一定時間以内の駐車(2015年現在、15分以内)は無料である。
  6. ^ それぞれ博多阪急との境界付近
  7. ^ JR博多シティ落成当初は、みどりの窓口・JR九州旅行が設置されていたが廃止
  8. ^ 九州新幹線鹿児島ルート部分開業時に変更。
  9. ^ ※「食堂街一番街」は2007年4月から休業、JR博多シティ開業と同時に「博多1番街」としてリニューアルオープン
  10. ^ 筑紫口側・駅ビルのすぐ隣にあったJR九州・旧本社ビル跡地に立体駐車場(約380台収容)と飲食店街が入る「JR九州筑紫口ビル」(旧愛称:・エキサイド博多)が2007年4月にオープンした
  11. ^ a b 旧・エキサイド博多
  12. ^ 同行には博多駅筑紫口支店もあったが、2006年11月に統合された。その後同所はATMコーナーとなっていたが、2008年現在は閉鎖されている。
  13. ^ (山陽新幹線ホームの屋上。筑紫口側に出入口がある)

出典

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  2. ^ 路線図ドットコム 東海道・山陽・九州新幹線路線図
  3. ^ “九州の玄関口、41年の歴史に幕 博多の井筒屋閉店”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2007年4月1日)
  4. ^ a b c d “福博 商都競争号砲 JR博多シティ オープン JR社長「愛される街に」”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2011年3月3日)
  5. ^ 続日本紀 淳仁天皇天平宝字3年3月の記事に「博多大津」と見える
  6. ^ 続日本紀 淳仁天皇天平宝字8年7月の記事に「太宰博多津」と見える
  7. ^ 続日本紀 嵯峨天皇弘仁5年10月の記事に「筑前国博多津」と見える
  8. ^ 武備志 日本考 津要に「花旭塔津 筑前州所属」とある
  9. ^ 九州大学記録資料館九州文化史資料部門(九州文化史研究所)所蔵「三奈木黒田家文書」423号 文化9年 (1812) 写「福岡城下町・博多・近隣古図」
  10. ^ 改正福博詳見全図(1880年、大阪響泉堂発行)
  11. ^ 福岡市明細図(1890年、林芹介発行)
  12. ^ a b c 『JR九州のひみつ』 PHP研究所、2013年10月9日。ISBN 978-4-569-81493-3
  13. ^ a b 『福岡市史 第一巻』 福岡市、1959年3月31日。
  14. ^ a b 宗像市史編纂委員会 『宗像市史 通史編 第三巻 近現代』 宗像市、1999年3月1日。
  15. ^ “JR直方駅旧駅舎: 建築形式など後世に 市が記録保存調査報告書を作成”. 毎日新聞福岡版. (2012年8月1日) 
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  18. ^ a b 角川日本地名大辞典編纂委員会編 『角川日本地名大辞典 40 福岡県』 角川書店、1988年3月。ISBN 978-4040014005
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  22. ^ a b c d 『交通年鑑 昭和61年版』 交通協力会、1986年3月15日。
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参考文献

関連項目

外部リンク