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2016年11月15日 (火) 13:16時点における版
生誕 |
1955年(68 - 69歳) 日本 熊本県 |
---|---|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究分野 |
不動産金融工学 不動産経済学 |
母校 |
東京大学(博士) 日本大学(修士) 防衛大学校(学士) |
学位 | 博士(工学) |
影響を 受けた人物 | 中村英夫 |
実績 | 日本における「不動産金融工学」の創始と確立 |
受賞 |
応用測量論文奨励賞 (1990年、1992年) |
川口 有一郎(かわぐち ゆういちろう、1955年 - )は日本の経済学者。早稲田大学教授。専門は金融工学、不動産金融工学、不動産経済学。
来歴
1955年、熊本県に生まれる。大学時代の専攻は土木工学だったがその後都市計画に研究対象を移し[1]、1991年に土地区画整理事業に関する研究で東京大学より博士(工学)を取得する[2]。この時の指導教員は当時東京大学教授の中村英夫[3]。
1990年ごろに金融工学と出会い、土木工学の研究で培った計算手法との共通点から興味を抱く[1]。自らの研究対象を「金融工学をベースに、企業の戦略や不動産の価値を分析する分野」[1]と表現し、金融工学の手法を用いて不動産投資や経営戦略の精度を高めることを目的とした応用ファイナンスの研究を行っている[1]。
日本における不動産金融工学の創始、および確立に尽力した[3][4]。2000年には刈屋武昭を擁立して日本不動産金融工学学会の創立に関わり[5]、2004年より会長職を務める[6]。
2004年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授に就き[1]、加えて早稲田大学国際不動産研究所所長[7][8]と早稲田大学ファイナンス総合研究所所長[9]を兼任。2014年時点で日本リアルオプション学会評議員を務める[10]。
2013年6月・7月に京都(京都大学)で行われたアジア不動産学会年次大会(2013 The 17th Asian Real Estate Society (AsRES) Annual Conference)では会長を務め、松下新平(国土交通大臣政務官)、岩沙弘道(三井不動産)、岩田規久男(日本銀行)らの招聘に尽力した[11]。
略歴
学歴
職歴
- 1996-1999年 明海大学不動産学部 助教授[8]
- 1996年 ケンブリッジ大学土地経済学科(Department of Land Economy) 客員研究員[8]
- 1999年-? 明海大学不動産学部 教授[8]
- 2001-2002年 東京大学空間情報科学研究センター 客員教授[14][15]
- 2002-2006年 東京大学空間情報科学研究センター 客員研究員[16][17][18][19]
- 2001-2002年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特別招聘教授[8]
- 2002-2003年 京都大学経済研究所金融工学研究センター 客員教授[13]
- 2004年- 早稲田大学大学院ファイナンス研究科 教授[1]
委員会活動
- 2006年 独立行政法人評価委員会住宅金融支援機構分科会(財務省) 分科会長[12]
- 2006年 庁舎等の売却・証券化手法についての検討会(財務省) 座長[20][21]
- 2008年 世界経済フォーラムグローバル・アジェンダ・カウンシル 委員[22]
- 2012年 不動産・インフラ投資市場活性化方策に関する有識者会議(内閣府) 座長[12][23]
所属
- 日本不動産金融工学学会 会長(2004年 - )[6]
- 日本リアルオプション学会 評議員[10]、元会長[24][25]
- The Asian Real Estate Society(略称:AsRES、日本語名称:アジア不動産学会) Director(1999-2001, 2008-2011年)、President(2013年)[26][27]
- American Real Estate and Urban Economics Association (AREUEA)[12]
- 日本金融・証券計量・工学学会(JAFEE)[12]
- 日本不動産学会[12]
受賞
逸話
- 不動産証券化協会の認定資格「不動産証券化協会認定マスター」の命名に関わった。認定者名称について意見を求められたときに “Master in Securitization” (「証券化を極める人」の意)という英語を発意し、「証券化マスター」の名称を提案したことを明かしている[30]。その後協会で検討され、現在の名称に決定した[30]。
著書
単著
- 『不動産金融工学』清文社、2001年。ISBN 978-4433268015。
- 『入門 不動産金融工学』ダイヤモンド社、2001年。ISBN 978-4478670347。
- 『リアルオプションの思考と技術』ダイヤモンド社、2004年。ISBN 978-4478210390。
- 『不動産エコノミクス―資産価格の7つの謎と住宅価格指数』清文社、2013年。ISBN 978-4433584429。
共著
- (三菱UFJ信託銀行)『不動産マーケット再浮上の条件』(日経BP社、2009年。ISBN: ISBN 978-4822224363)[* 2]
論文
- “The pricing of real options in discrete time models: Another story of the value of waiting to invest,” with K. Tsubokawa, Journal of Property Investment & Finance, Volume 19, Issue 1, pp. 9-34, 2001. doi:10.1108/14635780110365334
- “Unsmoothing Commercial Property Returns: A Revision to Fisher–Geltner–Webb's Unsmoothing Methodology,” with H. Cho and J. D. Shilling, Journal of Real Estate Finance and Economics, Volume 27, Issue 3, pp. 393-405, 2003. doi:10.1023/A:1025898325952
- “An analysis of the trends and cyclical behaviours of house prices in the Asian markets,” with M. Chen and K. Patel, Journal of Property Investment & Finance, Volume 22, Issue 1, pp. 55-75, 2004. doi:10.1108/14635780410525144
- “Seasoned Equity Issuance by Japan and Singapore REITs,” with S. E. Ong and J. T. L. Ooi, Journal of Real Estate Finance and Economics, Volume 43, Issue 1-2, pp. 205-220, 2011. doi:10.1007/s11146-010-9285-9
- “Empirical Comparison of the Various Spatial Prediction Models: in Spatial Econometrics, Spatial Statistics, and Semiparametric Statistics,” with H. Seya, M. Tsutsumi, and Y. Yoshida, Procedia - Social and Behavioral Sciences, Volume 21, pp. 120–129, 2011. doi:10.1016/j.sbspro.2011.07.025
脚注
注釈
- ^ “Yu Ichiro Kawaguchi” 表記もある。たとえば、Chapter 12. Real Estate Markets in Japan (In International Real Estate: An Institutional Approach, Eds: W. Seabrooke et al., 2004, ISBN 978-1-4051-0308-4) など。
- ^ 2009年7月にはビジネス書ベストセラーの週間第2位にランクインする[31]。
出典
- ^ a b c d e f “ファイナンス研究科への羅針盤 川口有一郎教授”. 早稲田大学大学院ファイナンス研究科 (2012年5月31日). 2014年12月13日閲覧。
- ^ 博士論文 『土地区画整理設計支援システムに関する研究』 - 博士論文書誌データベースより。
- ^ a b 日本経済新聞 「魂の生活―早稲田大学教授川口有一郎氏(交遊抄)」2008年7月16日 朝刊、p. 40。
- ^ 講師詳細プロフィール - 講演依頼.com
- ^ 日経産業新聞 「京都大学経済研究所教授刈屋武昭氏―不動産と金融工学を融合(この人と5分間)」 2001年2月22日、p. 26。
- ^ a b 組織・役員 - 日本不動産金融工学学会公式サイト
- ^ 日本経済新聞 「早大が不動産研究所―米MITなどと提携、政策提言も視野。」 2007年2月26日 夕刊、p. 1。
- ^ a b c d e “川口有一郎 教授:プロフィール”. 早稲田大学国際不動産研究所. 2015年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年4月18日閲覧。
- ^ ファイナンス総合研究所について - 早稲田大学ファイナンス総合研究所
- ^ a b 役員・評議員 2013–2014年度 - 日本リアルオプション学会
- ^ “アジア不動産学会2013京都国際大会”. ブログでわかる不動産業界の大変貌. 川口有一郎 (2013年). 2014年12月13日閲覧。
- ^ a b c d e f “学歴”. Researchmap (2015年2月25日). 2015年4月18日閲覧。
- ^ a b 研究スタッフ - 京都大学経済研究所・応用金融工学(野村証券グループ)寄付研究部門
- ^ “年報第3号(2000年度)” (PDF). 東京大学空間情報科学研究センター (CSIS). p. 8. 2014年9月20日閲覧。
- ^ “年報第4号(2001年度)” (PDF). CSIS. pp. 131-133. 2014年9月20日閲覧。
- ^ “年報第5号(2002年度)” (PDF). CSIS. pp. 72. 2014年9月20日閲覧。
- ^ “年報第6号(2003年度)” (PDF). CSIS. p. 65. 2014年9月20日閲覧。
- ^ “年報第7号(2004年度)” (PDF). CSIS. p. 49. 2014年9月20日閲覧。
- ^ “年報第8号(2005年度)” (PDF). CSIS. p. 69. 2014年9月20日閲覧。
- ^ 日本経済新聞 「日経金融新聞フォーラム、『公共セクターの不動産活用』(日経からのお知らせ)」 2006年7月3日 朝刊、p. 25。
- ^ 第3回資産の有効活用等に関する検討会 説明資料 (PDF) (2010年12月9日) - 財務省
- ^ “Global Agenda Councils: Yuichiro Kawaguchi” (英語). World Economic Forum. 2014年12月2日閲覧。
- ^ 日本経済新聞 「PFI普及へ官民で支援を、政府有識者会議、提言へ。」 2012年12月3日 朝刊、p. 3。
- ^ “会長、副会長、理事”. 日本リアルオプション学会. 2007年8月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年9月20日閲覧。
- ^ “役員・評議員(2009-2010年度)”. 日本リアルオプション学会. 2010年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月2日閲覧。
- ^ Officers and Directors of the Asian Real Estate Society - International Real Estate Review (アジア不動産学会の機関論文誌・公式サイト)
- ^ Welcome Message [リンク切れ] - 2013 AsRES International Conference in Kyoto (公式サイト)
- ^ 受賞論文『地理情報システムとエキスパートシステムを用いた用途地域指定支援システム』(清水英範・厳網林と共著) - 応用測量論文.公益社団法人日本測量協会
- ^ 受賞論文『土地情報システムと知識ベースシステムを用いた土地評価支援システム』(谷下雅義・清水英範と共著) - 応用測量論文.公益社団法人日本測量協会
- ^ a b 川口有一郎 (2014年8月1日). “巻頭言 惑星直列” (PDF). 不動産証券化ジャーナル Vol. 20. 不動産証券化協会. p. 3. 2014年12月13日閲覧。
- ^ 日経産業新聞 「7月12日~7月18日(ビジネス書ベストセラー)」 2009年7月27日、p. 18。
外部リンク
- プロフィール 川口有一郎 - 早稲田大学国際不動産研究所(2015年2月時点のアーカイブ)
- ブログでわかる不動産業界の大変貌
- 川口有一郎 - researchmap
- 川口有一郎 - J-GLOBAL
- 川口有一郎 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
- 研究者データベース 川口有一郎 - 早稲田大学
学職 | ||
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先代 Shi Ming Yu (シンガポール国立大学) 2011年 - 2012年 |
アジア不動産学会 会長 2012年 - 2013年 |
次代 Clive Warren (クイーンズランド大学) 2013年 - 2014年 |
先代 刈屋武昭 初代:2000年 - 2004年 |
日本不動産金融工学学会 会長 第2代:2004年 - |
次代 現職 |
先代 創設 |
早稲田大学 国際不動産研究所 所長 初代:2004年 - |
次代 現職 |