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植物界 2009年5月8日 (金) 07:16 から一部転記
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[[zea:Landplant'n]]
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[[zh:有胚植物]]
[[zh:有胚植物]]

== 特徴 ==
* クロロフィルa、bを持ち、[[光合成]]をする(独立栄養)。
* 堅い[[細胞壁]]をもち、多細胞で先端成長をする。
* [[核相]]の交代を伴う[[世代交代]]のある[[生活環]]を持つ。

== 分類 ==
[[陸上植物]]は、[[維管束植物]]と非維管束植物に大別される。非維管束植物には、[[苔類]]、[[蘚類]]、[[ツノゴケ]]類の3群があり、[[コケ植物]]と総称され、[[側系統]]である。一方、維管束植物は[[単系統]]であり、[[種子植物]]、[[ヒカゲノカズラ植物門]]、[[シダ植物門]]の3群が含まれる。維管束植物のうち非種子植物は[[シダ植物]]と一括されることもある。[[トクサ]]類は、他のシダ類と形態が大きく異なることから従来独立門と扱われていたが、分子系統学からはシダ植物門内に含められる。

種子植物は、[[裸子植物]]と[[被子植物]]に分けられる。裸子植物の単系統性は、現在なお未確定であるらしい。被子植物は、伝統的に[[双子葉類]]と[[単子葉類]]とに分けられているが、[[分子系統学]]からは、双子葉類が側系統群であることが判っている([[APG植物分類体系]])。ただし、双子葉類のうち、30科程度を除いた残りの数百の科は[[単系統]]であり、この群を[[真正双子葉類]]と呼んでいる。

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|+植物界の下位分類
!和名!!学名!!備考
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|}

2009年5月15日 (金) 18:14時点における版

陸上植物
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: アーケプラスチダ Archaeplastida
植物界 Plantae
亜界 : 緑色植物亜界 Viridiplantae
: ストレプト植物門 Streptophyta
階級なし : 有胚植物 Embryophyta
下位の系統

陸上植物(りくじょうしょくぶつ)とは陸上に上がった緑色植物の一群。コケ植物シダ植物種子植物をさす。これは狭義の植物界と同義である。藻類にも陸生のものがあるが、普通はこれに含めない。分類等に関しては植物界を参照のこと。

用語

陸上植物 (land plant) は陸上で進化した植物群を指す言葉であり、分類学的な用語である。この中には水中生活をするものが含まれるが、それらもこの名で呼んでよい。逆に陸上生活をする藻類はこれに含めない。よく似た語であるが、陸生植物 (terrestorial plant) は生態学的な用語であり、実際に陸で生育するものをまとめたものである。

ただし、これらの言葉はいずれも一般的な語を組み合わせたものなので、生物学の専門家以外が使う例も見られ、その場合にはこのような区分はない。単に陸の植物としてどちらの語も使われる可能性がある。

世代交代を行い、配偶体の中で胞子体が形成されることから、有胚植物(ゆうはいしょくぶつ)とも呼ばれる。分類群名としてはこの方が適切である。

概説

これらの植物群は、淡水性の緑色の藻類から進化したものと考えられている。これらのうちで、コケ植物・シダ植物が比較的原始的なものと考えられる。この両者の起源やその関係については議論が分かれる。一般にはコケ植物の方が簡単で単純な構造を持つが、こちらの方が原始的であると見なす決め手はない。しかし、少なくともこの両者は近縁の先祖を持ち、いずれも古生代オルドビス紀からデボン紀にかけて陸上に進出し、陸上で進化したことは間違いないものと見られる。

これらの植物群は、いずれもが茎や葉、根のような複雑な構造を持つ(コケ植物は他の群のものとは相同ではないものの、類似した形の器官を持つのが普通である)点で、いわゆる藻類より、多細胞生物としては遙かに高度な構造を持つ。これは陸上生活に対する適応と考えられる。いずれの仲間にも、淡水産の種があるが、ごく少数であり、それらの原始的なものと言うよりは、むしろ二次的に淡水へ入ったものと考えるべきである。種子植物はシダ植物から進化したものである。

シダ植物、コケ植物は生殖細胞が鞭毛を持ち、そのために生活環を完結するためには遊離した水がある環境を必要とするが、栄養体の生活に関しては陸上の環境に十分な対応ができている。種子植物は、すべて生活環の完結のために遊離した水が外部にある必要のない構造を持っている。種子植物にも二次的に淡水に侵入したものがあり(水草)、ごく少数が海水にも侵出している(海草)が、それらの大部分が生殖のために空中に顔を出さなければならないのは、陸上で進化したことの証拠と言っていい。

単相(配偶体)と複相(胞子体)の世代交替を行う。また非生殖細胞をも含む生殖器官が発達しており、胞子体は配偶体の生殖器官内でとして発生する。原始的なセンタイ類では、胞子体は小さく親世代に寄生して生きる。シダ植物でも胞子体は初め配偶体(前葉体)に育てられるが、その後独立して生育する。種子植物では配偶体が退化して胞子体に寄生し、結果的には親世代の胞子体が子世代の胞子体の胚を育てて種子とする。

系統と分類

現生では車軸藻類姉妹群をなす。これらにさらに、いくつかの原始的な緑色藻類を含めた単系統が、ストレプト植物である。陸上植物に近縁なこれらの藻類は、かつては緑藻植物に含められていたが、現在は除かれることが多い。

陸上植物は蘚苔類(かつてのコケ植物)と維管束植物ヒカゲノカズラ類シダ植物種子植物)を含む。しかし、蘚苔類はおそらく側系統で、蘚苔類を構成する苔類蘚類ツノゴケ類の3系統に維管束植物を加えた4系統の系統関係は不明な点が多い。

陸上植物4系統の系統関係の諸説の例

特徴

これらに共通する特徴は以下のようなものである。

  • 乾燥への適応。特に植物体表面の細胞層(表皮)が丈夫になり、クチクラ層が発達する。
  • 栄養体を支持する組織の発達。水中とは異なり、体を機械的に支えなければ形態が保持できない。細胞壁が発達するほか、機械的な支持を行う組織が分化している。維管束にもその機能がある。コケ植物においても、それに近い位置に細胞壁の肥厚した組織が発達するものがある。
  • 水を吸い上げる器官の発達。陸上においては、水を地表から吸い上げなければならず、そのためには非同化部分を発達させて地下に伸ばさねばならない。いわゆるである。
  • 通道のための組織の発達。地下からの水の吸い上げが必要であるから、パイプの働きをする器官が発達する(維管束など)。同時に、根という非同化器官を養うために栄養を運ぶ役割も持ち合わせなければならない。
  • 散布体が水に依存しないこと。胞子は鞭毛を失い、厚膜化する。

特徴

分類

陸上植物は、維管束植物と非維管束植物に大別される。非維管束植物には、苔類蘚類ツノゴケ類の3群があり、コケ植物と総称され、側系統である。一方、維管束植物は単系統であり、種子植物ヒカゲノカズラ植物門シダ植物門の3群が含まれる。維管束植物のうち非種子植物はシダ植物と一括されることもある。トクサ類は、他のシダ類と形態が大きく異なることから従来独立門と扱われていたが、分子系統学からはシダ植物門内に含められる。

種子植物は、裸子植物被子植物に分けられる。裸子植物の単系統性は、現在なお未確定であるらしい。被子植物は、伝統的に双子葉類単子葉類とに分けられているが、分子系統学からは、双子葉類が側系統群であることが判っている(APG植物分類体系)。ただし、双子葉類のうち、30科程度を除いた残りの数百の科は単系統であり、この群を真正双子葉類と呼んでいる。

植物界の下位分類
和名 学名 備考
コケ植物
苔類 Hepatophyta ゼニゴケ植物Marchantiophytaとも。
蘚類 Bryophyta  
ツノゴケ Anthocerophyta  
シダ植物
ヒカゲノカズラ植物門 Microphyllophyta (小葉植物門)
シダ植物門 Pteridophyta ※下位分類に下記4群がある

マツバラン綱 Psilotopsida (ハナヤスリ類含む)
リュウビンタイ綱 Marattiopsida
トクサ綱 Equisetopsida
シダ綱 Pteridopsida (もしくはウラボシ綱 Polypodiopsida)

裸子植物
マオウ門 Gnetophyta Gnetum, Welwitschia, Ephedraを含む。
ソテツ門 Cycadophyta
イチョウ門 Ginkgophyta
球果植物門 Pinophyta 別名 Coniferophyta、毬果植物類 conifers
被子植物
被子植物門(モクレン門) Magnoliophyta 下位分類は伝統的には、双子葉植物綱(モクレン綱)と単子葉植物綱(ユリ綱)に分類されるが、双子葉類は側系統(APG植物分類体系、参照)。