山根温子
山根温子 やまね あつこ | |
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生年月日 | 1956年2月15日(68歳)[1] |
出生地 | 日本 広島県府中市[2] |
出身校 |
大阪医科薬科大学薬学部卒業 広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻修士課程修了 |
前職 | 薬剤師/牧場経営 |
所属政党 | 無所属 |
公式サイト | やまね温子オフィシャルサイト | 子どもたちの明日のためにもう1歩前へ‼︎ |
当選回数 | 5回 |
在任期間 |
2008年 - 2012年 2016年 - 現職 |
山根 温子(やまね あつこ、1956年2月15日 - )は、日本の政治家、薬剤師。安芸高田市議会議員(5期)[3]。
経歴
[編集]1956年2月15日[1]、広島県府中市に生まれる[4]。1974年、広島県立福山誠之館高等学校卒業[1]。1978年、大阪薬科大学(現・大阪医科薬科大学)薬学部卒業[1][4]、同年薬剤師国家試験合格。
1999年から酪農教育ファーム認証を持つ牧場を経営する(2013年まで)[1][4]。
2003年、広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻修士課程修了[1][4]。
選挙
[編集]市議選
[編集]2008年4月6日、安芸高田市議会議員補欠選挙に無所属で立候補。新人3人が立候補し、7,687票を得て2位当選の宍戸邦夫を1,050票差と引き離して三つ巴を制し1位で初当選を果たした[5]。
2008年11月16日の市議選で716票を得て20人中16位で再選を果たした[6]。
2012年11月18日の市議選で3選を目指して立候補したが、得票数680票となり定数18中20位(最下位)で落選した[7]。
2016年4月安芸高田市長選挙
[編集]2016年1月15日に安芸高田市長選挙への立候補を表明した[8]。同年4月10日、市政刷新を訴え現職の浜田一義市長に肉薄するも475票差の僅差で敗れた[9][10]。
※当日有権者数:24,732人 最終投票率:58.35%(前回比:-pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
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浜田一義 | 72 | 無所属 | 現 | 6,973票 | 49.0% | - |
山根温子 | 60 | 無所属 | 新 | 6,498票 | 45.7% | - |
有田清士 | 27 | 無所属 | 新 | 748票 | 5.3% | - |
市長選後の市議選
[編集]2016年11月13日の安芸高田市議会選挙に無所属で立候補し、1,281票を得て定数18人中1位を飾り3選を果たし市議に返り咲いた[11]。
2020年11月15日の市議選で、798票を得て定数16人中8位で当選し4選を果たした[12]。
訴訟
[編集]提訴
[編集]2020年9月安芸高田市長の石丸伸二が市議会議員の居眠りについてTwitterで指摘した[13]。その後開かれた非公開の全員協議会で、石丸は一部の市議から恫喝を受けたとTwitterに投稿した[13]。そして、恫喝したのは山根であるとした[14]。これに対して山根は、2021年3月8日の本会議の質疑で該当する発言はなかったと強調した[15]。また、3月29日、記者会見を開いて石丸との音声記録を公開した[16]。これに関して石丸は、公開された音声には自身が恫喝とする発言は含まれておらず、証拠にならないと主張した[16]。そして6月9日、虚偽の発言で名誉を傷つけられたとして、石丸に対して500万円、安芸高田市に対して330万円の損害賠償を求めて、広島地方裁判所に提訴した[17]。この提訴に関して市長は「現時点では何とも言い難い」と述べた[17]。7月16日の第1回口頭弁論で市長側は請求の棄却を求めた[18]。
2023年12月26日、山根が石丸から精神的な苦痛を受けたなどとして、石丸に500万円、安芸高田市に330万円の損害賠償を求めていた裁判で、広島地裁(光岡弘志裁判長)は「山根による発言があったのかについて、石丸が作成したメモがあるが、単語を羅列したものにとどまり、石丸本人への尋問でも独自の解釈や誤った認識が差し挟まれている可能性を否定できず、石丸の発言や投稿は真実とは認められない」と指摘し、そのうえで、「議会での発言や投稿は、山根の社会的評価を低下させ名誉を傷つけるもので、市長としての裁量を逸脱し、注意義務を尽くしておらず違法だ」として、安芸高田市に対して33万円の支払いを命じる判決を言い渡した[19][20][21]。石丸市長個人への請求は職務上の行為を理由に棄却した[22]。同日、山根は、「3年2か月が経って、私の恫喝発言がなかったとやっと認められたので少しほっとしている。厳しい立ち位置だったが、議会としてはそれなりに頑張っているので、今後も市民を守れるように頑張っていく」、「もう石丸市長自身がですね、こちらから何を出してもご自分の非を認めない。そういう嘘をずっと言い続ける。言い続ければそれが本当になるという、そういうお考えをお持ちの方である」とコメントした[19][21]。
2024年1月9日、石丸個人への請求が棄却されたことなどを不服として控訴した[23][24]。
2024年4月24日、控訴審初公判、即日結審[25][26]。
2024年7月3日、広島高等裁判所(倉地真寿美裁判長)は、一審判決を支持し、控訴を棄却した[27][28][29][30][31][32][33]。安芸高田市は判決文の内容を精査し今後の対応を検討する[27][34][29][30][31]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f “プロフィール・経歴”. やまね温子オフィシャルサイト (2019年5月24日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “令和2年11月15日執行 安芸高田市議会議員一般選挙 選挙公報” (PDF). 安芸高田市選挙管理委員会 (2020年). 2023年6月21日閲覧。
- ^ “議員名簿│安芸高田市”. 安芸高田市. 2023年6月21日閲覧。
- ^ a b c d “令和2年11月15日執行 安芸高田市議会議員一般選挙 選挙公報”. 政治山. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議会議員補欠選挙(補欠選挙) - 2008年04月06日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議会議員選挙 - 2008年11月16日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議会議員選挙 - 2012年11月18日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “山根氏が立候補表明 安芸高田市長選”. 中国新聞. (2016年1月16日)
- ^ “安芸高田市長 浜田氏が3選 実績訴え僅差で制す”. 中国新聞: p. 2. (2016年4月12日)
- ^ “安芸高田市長選挙 - 2016年04月10日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議会議員選挙 - 2016年11月13日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議会議員選挙 - 2020年11月15日投票 | 広島県安芸高田市”. 選挙ドットコム. 2021年7月18日閲覧。
- ^ a b (日本語) 議場に響く...いびき音? 市長をどう喝? 居眠り論争 2021年7月18日閲覧。
- ^ (日本語) 【居眠り論争、恫喝疑惑...】新人市長の武器は「ツイッター」【ドキュメンタリー】 2021年7月18日閲覧。
- ^ “「どう喝発言なかった」 安芸高田市議会 市長名指しの市議”. 中国新聞: p. 24. (2021年3月9日)
- ^ a b “山根氏「どう喝なかった」 安芸高田市議 音声公開 市長に反論”. 中国新聞: p. 29. (2021年3月30日)
- ^ a b “「どう喝」市議、市長提訴 安芸高田 「名誉傷つけられた」”. 中国新聞: p. 23. (2021年6月10日)
- ^ “「どう喝していない」第1回口頭弁論 広島・安芸高田市長を市議会議員が提訴(RCC中国放送) - Yahoo!ニュース”. web.archive.org (2021年7月16日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ a b “安芸高田市長「どう喝」 地裁「発言・投稿は真実と認められず│NHK広島 NEWS WEB”. NHK (2023年12月26日). 2023年12月26日閲覧。
- ^ “市長X投稿で市議の名誉棄損、安芸高田市に33万円賠償命令…裁判長「市長の裁量を逸脱」”. 讀賣新聞オンライン (2023年12月27日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ a b “石丸市長側に33万円賠償命令 SNSで安芸高田市議の名誉棄損 広島地裁判決│RCCニュース”. 中国放送 (2023年12月26日). 2023年12月26日閲覧。
- ^ “安芸高田市に33万円支払い命令、市議の名誉毀損訴訟 広島地裁判決 市長個人への請求は棄却”. 中国新聞デジタル (2023年12月26日). 2023年12月26日閲覧。
- ^ “安芸高田市長選ポスター訴訟、石丸市長側が上告受理申し立て”. 中国新聞デジタル (2023年12月15日). 2023年12月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市長選ポスター訴訟、石丸市長側が上告受理申し立て”. 中国新聞デジタル (2023年12月15日). 2023年12月18日閲覧。
- ^ “安芸高田市議の名誉毀損訴訟、控訴審が即日結審 広島高裁、判決は7月3日”. 中国新聞デジタル (2024年4月24日). 2024年4月25日閲覧。
- ^ “石丸市長「恫喝」訴訟 一審は安芸高田市側が敗訴 控訴審は即日結審”. テレビ新広島 (2024年4月24日). 2024年4月25日閲覧。
- ^ a b “安芸高田市 名誉毀損訴訟2審も市に賠償判決│広島 NEWS WEB”. NHK (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ “安芸高田市・石丸伸二前市長の「どう喝」訴訟 二審も市議への名誉棄損認める 安芸高田市に損害賠償支払い命じた一審判決を支持 広島高裁│RCCテレビ”. 中国放送 (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ a b “安芸高田市・石丸前市長「どう喝」控訴審 広島高裁は市に支払い命じた一審判決を支持”. 広島テレビ (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ a b “前安芸高田市長“どう喝発言” 二審も名誉毀損認める判決 広島高裁”. 広島ホームテレビ (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ a b “安芸高田市・石丸伸二前市長「どう喝」訴訟 一審の判決支持し市に損害賠償支払い命じる 広島高裁”. テレビ新広島 (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ “前安芸高田市長の「どう喝」問題、二審も市に賠償命令”. 中国新聞デジタル (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ “石丸氏の投稿巡る訴訟、二審も名誉毀損認める 安芸高田市に賠償命令”. 朝日新聞デジタル (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。
- ^ “安芸高田市・石丸伸二前市長の「どう喝」訴訟 二審も市議への名誉棄損認める 安芸高田市に損害賠償支払い命じた一審判決を支持 広島高裁│RCCテレビ”. 中国放送 (2024年7月3日). 2024年7月3日閲覧。