永楽館
永楽館 Eirakukan | |
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情報 | |
通称 | 出石永楽館 |
正式名称 | 豊岡市立出石永楽館 |
完成 | 1901年 |
開館 | 1901年 |
客席数 | 332 |
延床面積 | 620m² |
用途 | 劇場 |
所在地 |
〒668-0234 兵庫県豊岡市出石町柳 |
位置 | 北緯35度27分42.9秒 東経134度52分17.6秒 / 北緯35.461917度 東経134.871556度座標: 北緯35度27分42.9秒 東経134度52分17.6秒 / 北緯35.461917度 東経134.871556度 |
アクセス | JR山陰本線・京都丹後鉄道宮豊線豊岡駅または山陰本線八鹿駅から全但バス「出石」行きで約30分、終点下車後徒歩3分 |
外部リンク | 永楽館 |
永楽館(えいらくかん)は、兵庫県豊岡市出石にある芝居小屋。近畿地方最古の芝居小屋であり、現地に現存する日本最古の劇場建築である。正式名称は豊岡市立出石永楽館[1]。所有者は豊岡市。
歴史
[編集]1901年(明治34年)、出石城の城下町で代々染物を商ってきた小幡家の11代当主である小幡久次郎により建設された。なお、同時期の1910年(明治43年)には熊本県に八千代座が創立されている。出石はもとより但馬国の芸能文化の中心となり、上方の歌舞伎・剣劇・落語の上演のほか、反軍演説で知られる斎藤隆夫の講演や宝塚歌劇団の公演なども行われた。
1930年代より映画館としても使われるようになったが、1964年(昭和39年)には劇場としては閉館[2]。なお、出石町の映画館としては永楽館のほかに東館もあった[3]。一部をパチンコ店にしたりもしたが、程なくして休業し、1973年(昭和48年)に閉鎖された。1989年(平成元年)から「出石城下町を活かす会」によって、コンサートなどでの使用が再開されて再生の機運が高まった。1998年(平成10年)には出石町の文化財に指定された。
2006年(平成18年)6月28から2008年(平成20年)6月30日、豊岡市によって創建時への復元工事が行われた[4]。改修設計者は福岡建築事務所、改修施工者は川嶋建設。2008年(平成20年)8月1日から8月5日まで、6代目片岡愛之助一座による杮落大歌舞伎を開催[5]。2009年(平成21年)5月21日、兵庫県建築士事務所協会主催「第8回くすのき建築文化賞コンクール」で夢芝居賞を受賞[6]。2010年(平成22年)5月19日、BELCA(ベルカ)ベストリフォーム部門賞を受賞[7]。女優の片桐はいりは個人的に永楽館を訪れたことがある[8]。
年表
[編集]- 1988年(昭和63年)10月 - 「出石城下町を活かす会」が発足。永楽館を中心とした出石の町並みを残す活動が始まる[9]。
- 1998年(平成10年) - 出石町指定有形文化財に指定される。
- 2008年(平成20年)6月30日 - 復元工事完了。
- 2014年(平成26年)8月19日 - 兵庫県指定重要有形文化財(建造物)に指定される[10][11]。
建築
[編集]1901年(明治34年)に竣工し、100年以上歴史を有する。現地に現存する劇場建築としては日本最古とされる[12]。土壁と太鼓楼を特徴とする外観および、直径6.6メートルの廻り舞台、奈落、花道、すっぽん(セリの一種)といった舞台機構、舞台用衣裳や上演記録が現存する。
- 建築概要
- 敷地面積 723.54 m2
- 建築面積 488.00m2
- 延床面積 687 .33m2(本館棟 610.89m2、附属棟 76.44m2)
- 構造・規模 - 土壁、切妻、木造、2階建+太鼓楼、長辺14間半(約26m)
- 定員:桟敷席700名(建築当初)、座席332名(改修後)
脚注
[編集]- ^ 豊岡市立出石永楽館の設置及び管理に関する条例豊岡市.2021年1月30日閲覧。
- ^ 「出石永楽館」『読売新聞』2017年11月20日
- ^ 山口久喜(監修)『保存版 但馬今昔写真帖』郷土出版社、2006年、p.97
- ^ “「豊岡市立出石永楽館」竣工について” (PDF). 豊岡市. 2020年9月28日閲覧。
- ^ 連日連夜 満員御礼!永楽館柿落(こけらおとし)大歌舞伎を開催しました(2011年12月16日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 出石永楽館が「くすのき建築文化賞コンクール夢芝居賞」を受賞!(2013年9月5日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 「出石永楽館」 BELCA(ベルカ)賞受賞碑が届きました!(2011年9月2日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 片桐はいり『もぎりよ今夜も有難う』幻冬舎、2010年
- ^ “芝居小屋にかける夢-出石城下町を活かす会”. ひょうご自治. 2020年10月19日閲覧。
- ^ “兵庫県広報(平成26年8月19日 第2621号)” (PDF). 兵庫県教育委員会. p. 20. 2020年9月30日閲覧。
- ^ “永楽館 えいらくかん”. 文化遺産オンライン. 文化庁. 2020年10月20日閲覧。
- ^ 現存する日本最古の劇場は旧金毘羅大芝居 金丸座だが、金丸座は移築されている。